№2896 JTB時刻表から見る日本の乗り物 2024年

 2024(R6)年も、今日を含めても、あと4日となりました。例年通り、主に「JTB時刻表」に記載された事項を中心に、この1年間の、鉄道を中心とした日本の乗り物を回顧していきたいと思います。
 北陸新幹線がようやく敦賀に延伸、新潟~富山~石川~福井と、北陸地方を横断するルートが「ほぼ」完成しました。しかし、敦賀は相当長期間、新幹線の終着駅という位置づけになりそうです。山形新幹線と伯備線で新型車両がデビュー、その陰で国鉄型特急車両がまた一つ表舞台から去る事になり、もはや風前の灯。根室本線の一部区間廃止は、災害がとどめを刺した形ではあるが、もはや長大「本線」と言えども、路線によっては安泰ではない、事を如実に示す事となりました。
 
《2024年の十大ニュース》
 例年通り、この「十大」はあくまで、私個人の主観に基づいています。「こっちの方が大事やろ」のご意見も多々あろうかと思うが、どうかご了承くださいませ。

◆ 北陸新幹線 金沢~敦賀間開業

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 3月16日、北陸新幹線の金沢~敦賀間が延伸開業し、高崎~敦賀間(実キロ)470.6㎞の路線となった。
 新線区間には小松・加賀温泉・芦原温泉・福井・越前たけふ・敦賀の6駅が新設された。越前たけふのみ新幹線独立駅、他は在来線(敦賀以外は第3セクター転換)駅に併設している。芦原温泉・福井・越前たけふ・敦賀の各駅は福井県に設置され、これで全47都道府県中、(山形・秋田両県含め)34都道府県に新幹線が到達する事となった。
 越前たけふ駅は北陸道武生インターに隣接し、高速バスの乗り入れはあるものの、市中・武生駅方面は新幹線列車に接続するシャトルバスのみ運行で、一般路線バスの乗り入れはない。また福井駅は新幹線では初めて、島式1面2線式で建設された。
 列車は基本的に、金沢開業時に設定されていた〔かがやき〕〔はくたか〕〔つるぎ〕が、そのまま敦賀まで延伸するスタイルになっている。東京~福井間は最速2時間51分、東京~敦賀間は最速3時間08分(共に〔かがやき503号〕)で結ばれている。敦賀駅からは、「よん・さん・とお」改正時に米原経由の夜行急行〔能登〕が廃止になって以来、56年ぶりに東京行の列車が走る事になった。

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 在来線特急〔サンダーバード〕〔しらさぎ〕は共に敦賀発着に短縮、特に米原始終着の〔しらさぎ〕は、45.9㎞のミニ特急となった。敦賀駅では、コンコースを挟み、新幹線ホームの直下に特急専用のホームが新設され、乗り継ぎの便を図っている。〔つるぎ〕は敦賀~金沢間で福井のみ停車の速達タイプも設定され、大阪~富山間は最速2時間37分、大阪~金沢間は最速2時間09分に短縮されている。
 残る敦賀~大阪間は、小浜経由という大まかなルート案は示されたものの、京都駅付近のルート選定を巡って紛糾し、2025(R7)年度中の着工は困難となり、今年度予算に事業費は盛り込まれなかった。相当な長期間、敦賀が新幹線の終点として位置づけられる事になる。

◆ 北陸本線並行在来線区間転換 ハピラインふくい開業

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 一方、並行在来線となる北陸本線・金沢~敦賀間は、新幹線開業と同日、第3セクター鉄道に転換された。
 このうち福井県内となる敦賀~大聖寺間84.3㎞間は、新鉄道会社「ハピラインふくい」が開業した。全てJR西日本より転籍した521系電車を使用し、特に武生~福井間では30分間隔のフリークエントサービスサービスを志向している。敦賀~福井間では快速も設定された。敦賀~南今庄間の北陸トンネル(13,870 m)は、JRグループ以外の鉄道では最長のトンネルとなった。
 石川県内の大聖寺~金沢間46.4㎞はIRいしかわ鉄道に転換され、同鉄道は大聖寺~倶利伽羅間64.2㎞となった。やはり小松~金沢間では毎時2本のフリークエントサービスを実施、福井~金沢間ではハピラインとIRの相互乗り入れも行われている。
 この結果、北陸本線・米原~直江津間は、353.8㎞中87%の307.9㎞が第3セクター鉄道4社に転換され、JR西日本の運営は米原~敦賀間45.9㎞のみとなった。また福井・金沢両駅は、JRが運行する46都道府県で初めて、在来線の路線がない県代表駅となった(福井は越美北線、金沢は七尾線の乗り入れはある)。

◆ 山形新幹線 E8系デビュー

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 山形新幹線3代目として、前年にお披露目されていたE8系が、3月16日改正で、〔つばさ〕でデビューした。
 E5系との連結運転を行い、最高速度を300㎞/hに引き上げ、所要時間の短縮を図る。車内は全席にコンセント・全車両に大型荷物スペースを設置し、さらにバリアフリースペースの拡大を図っている。
 改正日の時点では、定期列車では3往復に導入され(一部はE3系と共通運用)、一部列車で300㎞/h運転を実施、東京~山形間では最速2時間22分、東京~新庄間では最速3時間7分と、共に4分の短縮を図っている。E8系は来春ダイヤ改正でも追加導入され、2026(R8)年には、〔つばさ〕のE8系への置き換えが完了する見込み。 

◆ 特急〔やくも〕 273系デビュー

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 最後まで国鉄型電車で運行されていた〔やくも〕だったが、4月6日より新型車両273系が導入された。
「車上形制御付き自然振り子方式」を採用、4両ユニットで、需要に応じて2編成併結の8連で運用される。グリーン車と普通車の2クラス制で、普通車にはグループ利用を考慮したセミコンパートが設けられた。全席にコンセントが設置されている。
 当初は6往復に導入、以降運用が拡大され、6月15日には原則〔やくも〕全列車が273系での運行となった。

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 これにより、伯備線電化開業以来長らく〔やくも〕で使用されてきた381系は、定期列車からは退く事になった。以降も臨時列車などで運行される機会があるが、国鉄型特急電車を使用した定期特急は、全て消滅した。

◆ 北大阪急行線 箕面萱野延伸

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 延伸工事が続けられていた北大阪急行線・千里中央~箕面萱野間2.5㎞が、1月24日に開業し、北大阪急行は初めて、箕面市に乗り入れた。
 ほぼ全列車が箕面萱野発着となり、大阪メトロ御堂筋線と相互直通運転を行う。箕面萱野から千里中央までは約5分・新大阪までは約19分・梅田までは約26分・なんばまでは約35分で結ばれる事となった。
 途中、地下駅の箕面船場阪大前駅が設けられている。

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 終点の箕面萱野は高架式駅舎で、商業施設と一体化されている。箕面市の新しい交通の拠点と位置付けられ、沿線に路線網を広げていた阪急バスは、同駅を中心とした大幅な再編成を実施している。

◆ 上越新幹線 最終列車繰り上げ

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 保守作業時間確保を理由として、3月16日改正時より、下り列車で最終列車が、最大20分繰り上げられた。最終列車繰り上げは、全新幹線でも史上初の事となった。他の新幹線には今のところ波及しておらず、来春の改正でも変更はない。

◆ 根室本線 富良野~落合間廃止

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 一方、根室本線の中間部・富良野~新得間81.7㎞は、3月31日をもって廃止、同線は滝川~富良野間と新得~根室間に分断された。同区間は2016(H28)年、輸送密度が200人未満で「JR北海道単独では維持困難な路線」の一つであると表明されていた事に加え、同年に発生した豪雨災害により東鹿越~新得間が不通になり、バス代行輸送が長期間に渡って行われていた。4月1日以降は、周辺の路線バスの再編成のほか、旭川~帯広間の長距離バス〔ノースライナー〕が停車地を追加し、代替の足としている。

◆ 阪急京都線特急 「PRiVACE」サービス開始
 京阪の特急・JRの新快速等で展開されている有料座席サービスが、7月21日より阪急京都線にも導入され、京都~大阪間で競合する3社で、サービスが出そろった。
 阪急では新形式2300系デビューに合わせてサービスを開始したが、9300系に組み込んだ運用が多い。2-1配置のリクライニングシートは、テーブルやドリンクホルダーを設置。全席にコンセントがあり、Wi-Fiサービスも提供している。アテンダントが乗務し、旅客サービスにあたる他、空席がある際には車内での指定券の発行も行う(現在、指定券の発行は予約サイトおよび車内発券のみ。駅では購入できない)。現状では特急の2~4本に1本とまだ設定数が少ないが、今後増強が見込まれる。

◆ 自然災害 各地で甚大な被害
 今年もまた、日本の鉄道は豪雨災害から逃れる事は出来なかった。7月には東北地方で豪雨があり、奥羽本線と陸羽東線で一部区間が長期間の不通に陥っている(現状では、新庄からは1067mm軌間の路線は全て運行がない)。奥羽本線に関しては来年GW頃をめどに、非電化の上普及を目指すとしている。
 一方、山陰本線は6月22日、長門市~人丸間・滝部~小串間で、通勤・通学時間帯に限って列車の運行を再開した。代行バスも引き続き運行され、鉄道とバスの併用になっている。

 自然災害を理由に不通になっている路線をまとめてみた。

JR東日本  奥羽本線:新庄~院内間 37.2㎞
       陸羽東線:鳴子温泉~新庄間 49.2㎞ 
       米坂線:坂町~今泉間 67.7㎞
       津軽線:蟹田~三厩間 28.8㎞
JR西日本  山陰本線:人丸~滝部間 21.6㎞
       美祢線:厚狭~長門市間 46.0㎞     
JR九州   日田彦山線:添田~夜明間 29.2㎞(BRT運行)
       肥薩線:八代~吉松間 86.8㎞
大井川鐵道  大井川本線:川根温泉笹間渡~千頭間 19.5㎞
くま川鉄道  人吉温泉~肥後西村間 5.8㎞
 くまがわ鉄道は、2025(R7)年度中の再開を目指すとしている。
 山田線・上米内~宮古間は、12月20日に運行を再開した。
 なお能登半島地震関連では、七尾線・のと鉄道が不通になったが、4月7日ののと鉄道・能登中島~穴水間を最後に、全線で復旧している。

◆ スカイレールサービス 廃止

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 山陽本線瀬野駅に隣接する「みどり坂住宅地」の足として1998(H10)年に開業、懸垂式の新しい交通システムとして、鉄道友の会のローレル賞も受賞した。しかし需要の低迷とシステムの老朽化により、4月いっぱいを持って廃止。同月より運行を開始していたEVバスに代替された。

◆ その他

● 「青春18きっぷ」 発売スタイル変更
 今冬シーズンから。3日間券が新規発売になったが、3日間券・5日間券とも連続した日程のみの利用となり、夏シーズンまでのような1日単位の利用・1枚での複数名での利用はできない。自動改札機に対応。

● 新幹線⇔在来線特急・急行 乗り継ぎ割引制度全廃
 既に四国・九州では廃止されていた。3月16日以降は単純に新幹線と在来線の合算となり、北陸新幹線関連では、開業前の在来線特急から、約60%程度の大幅な値上げになる区間もある。

● 京葉線ダイヤ 半年で2度の改正
 3月改正で通勤時間帯の通勤快速・快速をすべて廃止したが、利用者からの反発の声が大きく、関係自治体でダイヤ見直しの決議が相次いだ。9月にはダイヤの修正を行い、一部の快速が復活している。来春にも再度、一部各駅停車の快速への変更が行われる見込み。

● 観光特急「はなあかり」デビュー
 189系の改造で、3両全てがグリーン車、さらに上級の「スーペリアグリーン」も設定されている。10月5日より年内は敦賀~城崎温泉(京都丹後鉄道経由)で臨時特急として運行、来年には〔カニカニはまかぜ〕への連結が行われる。

● 近畿圏在来線特急 全列車全車指定席化
 〔サンダーバード〕〔しらさぎ〕〔スーパーはくと〕〔スーパーいなば〕〔やくも〕が、全列車全車両指定席となった。近畿圏に関しては、自由席の設定が残る特急は〔ひだ〕(JR東海HC85系)のみ。

● 松山駅 高架新駅開業
 9月29日、松山駅が高架新駅に移転した。同時にJR四国で一部ダイヤ改正を実施。特急〔しおかぜ〕〔いしづち〕と〔宇和海〕は、松山では並列に停車する形態となって、乗り換えの利便性が向上。一方では普通列車の一部削減・最終列車繰り上げを実施。

● JR北海道 滝ノ上・初野・恩根内・愛山・中ノ沢の各駅 廃止
 一方で名鉄河和線では加木屋中ノ池駅が開業した。

● 南海高師浜線 電車運行再開
 高架化工事促進のため全線で運休・バス代行輸送を実施していたが、4月6日に全線で電車の運行を再開した。

● いすみ鉄道・阿佐海岸鉄道 事故等で不通
 いすみ鉄道は脱線事故で、阿佐海岸鉄道は車両の不具合のため。阿佐海岸鉄道は運行を再開している。いすみ鉄道は、来年春に一部区間の再開を目指すとしている。

● 立山黒部アルペンルート トロリーバス廃止
 立山黒部貫光のトロリーバスは、1996(H8)年シーズンよりディーゼルバスを転換して運行されていた。この廃止により、日本からはトロリーバスが全て消滅した。2025(R7)年シーズンからはEV(BYD K8)が運行する。

● トキエア就航
 新潟を拠点とする新規航空会社で、当初の計画より遅れたが、1月31日に新潟~札幌(丘珠)間に就航した。現在は新潟~仙台・中部路線を加えた3路線に就航し、今後は神戸・佐渡への就航が予定されている。

● JAL国際線 A350-1000就航
 国際線になるが、B777-300ERの後継の長距離旅客機として、1月24日に羽田~ニューヨーク路線に就航した。現在はダラス・ロンドン路線を加えて3路線に就航している。

 この他、深刻なドライバー不足を反映し、バス業界では路線の廃止や大幅減便が相次いだ。JTB時刻表掲載分でも、東海バスの「湯~遊~バス」が全便運休になり、一般路線でも長電バスの屋代~須坂線(電車代替)が一時日曜日が全便運休になるなど、影響が大だった。

《表紙の写真・グラビア 及び特別付録》
 新しい試み、という事か、今年は特別付録が付いて値段が異なる特別号と、通常号の2本立てとなった月がありました。

 1月号 箱根登山鉄道 上大平台信号所
● ダーリングハニー吉川が選ぶ “魅惑のレール”に迫る

 2月号 北陸本線 サンダーバード 湯尾-南条
● 2024年3月16日(土)北陸新幹線 金沢ー敦賀間開業!新駅&沿線旅ガイド

 3月号 北陸新幹線 加賀温泉ー芦原温泉
     (通常号は福井-越前たけふ)
● JRグループ ダイヤ改正でこう変わる
特別付録(特別号):デジタルBOOK 時刻表でたどる北陸本線の歴史

 4月号 山陽新幹線 相生ー岡山
● 2024 私鉄ダイヤ改正 注目トピックス!

 5月号 奥羽本線 さくらんぼ東根~東根間
● 絶対乗りたい!新型車両コレクション

 6月号 函館市電 青柳町ー谷地頭
● レトロ車両から最新LRTまで 路面電車の旅

 7月号 水郡線 上小川-袋田
● 青春18きっぷ 2024夏 最新活用ガイド

 8月号 長岡まつり大花火大会・E751系・E653系・E7系・E353系・E6系
● 臨時列車で行こう!花火大会&夏祭り2024

 9月号 旧信越本線 横川ー軽井沢
● 今食べたい 読者が選ぶ 駅弁ランキング

10月号 東海道新幹線 100系
     (通常号はN700S系 静岡-掛川)
● 東海道新幹線 ~60年の軌跡~
特別付録(特別号):東海道新幹線100系 クラフト模型

11月号 石勝線 新夕張ー占冠
● 潜入!鉄道学校最前線

12月号 ゆいレール 美栄橋ー牧志
● 沖縄の鉄道開業110周年!沖縄の鉄道遺産を訪ねる

《定価》
1~12月号 1,375円(本体1,250円)
※3・10月特別号 1,705円(本体1,550円)

◆ その他 交通以外 今年の主なトピックス
 今年もジャンルに関係なく、月毎に5つずつ記しました。全部は網羅できていない事は、ご承知おきください。

 1月
● 能登半島地震発生 死者504人(12月27日現在)
● 羽田空港滑走路上で航空機衝突事故
● 自民党政治資金パーティー裏金事件 3派閥解散方針決定
● 「ダウンタウン」松本 人志 芸能活動休止と訴訟提起
● 月探査機SLIM 月面に着陸

 2月
● 日本のGDP 世界4位に転落
● 日弁連新会長 渕上 玲子氏 法曹三者トップ初の女性
● H3型ロケット 打ち上げ成功
● ロシア反体制派ナワリヌイ氏 獄中で死亡
● 指揮者 小澤 征爾氏 死去

 3月
● 日銀「マイナス金利政策」終了 17年ぶりに利上げ
● 日経平均株価 史上初4万円台に到達
● 小林製薬 「紅麹」健康食品自主回収 死亡事例発覚 工場立ち入り検査
● 大谷 翔平の通訳 スポーツ賭博関与疑惑で解雇
● 大相撲春場所 尊富士優勝 110年ぶり 新入幕V

 4月
● 自民党 裏金事件対象者処分 元総務会長・前参議院幹事長に離党勧告
● 高知県宿毛市で震度6弱の地震 四国では観測開始以来初
● 静岡県川勝知事 「職業差別」発言で辞意表明
● TikTok「禁止」 米上院で法案成立
● 「漫画村」元運営者に17億円余賠償命令

 5月
● 衆議院補欠選挙で「妨害行為」 「つばさの党」代表ら逮捕
● 水俣病患者団体との懇談会 職員が発言途中でマイク音切り
● イラン・ライシ大統領 ヘリコプター事故死
● 富士河口湖町 富士山撮影行為騒動 歩道に黒幕設置
● ヤクルト村上 宗隆 史上最年少200号ホームラン

 6月
● 沖縄で米兵が性的暴行事件 県警逮捕非公表
● 欧州議会選挙 極右勢力躍進
● 児童対象性暴力防止法成立 日本版DBS創設
● KADOKAWAグループ 大規模サイバー攻撃被害
● 「ウィキリークス」アサンジ被告 司法取引でオーストラリアに帰国

 7月
● 新紙幣発行・流通開始
● 東京都知事選 小池 百合子氏3選 石丸 伸二氏2位に躍進
● ドナルド・トランプ氏 演説中銃撃で負傷
● 敦賀原発2号機再稼働 原子力規制庁審査会合が事実上不認可
● 富士山山開き 山梨県側は通行予約システム・通行料金導入

 8月
● 宮崎沖で震度6弱 初の「南海トラフ地震臨時情報」発出
● 岸田首相 退任表明
● 全国的にコメ不足
● テレグラムCEO フランスで拘束
● パリ・オリンピック 日本勢金メダル 海外大会最多20獲得

 9月
● 能登半島 豪雨災害
● 兵庫県議会 知事に対する不信任決議案を可決
● 「袴田事件」再審 無罪判決
● パリ・パラリンピック車いすテニス 小田 凱人金メダル
● 真田 広之プロデュース「SHOGUN」 エミー賞18冠

10月
● 衆議院総選挙 自公連立政権過半数割れ 立憲民主党・国民民主党躍進
● 「闇バイト」事件続発 横浜市で強盗殺人
● ウクライナ戦争 北朝鮮が本格参戦
● 東京地下鉄 東証プライム市場上場
● 俳優西田 敏行氏 死去

11月
● 米大統領選挙 ドナルド・トランプ氏勝利
● 兵庫県知事選挙 県議会不信任案可決で失職の斎藤 元彦氏再選
● 第2次石破内閣発足 「103万円の壁」引き上げで国民民主党と合意
● 大谷 翔平 2年連続満票でMVP 指名打者での獲得は史上初
● オーストラリア議会 16歳未満のSNS禁止 法案可決

12月
● 韓国尹 錫悦大統領 非常戒厳宣言 政治・経済混乱
● シリア アサド政権崩壊
● 健康保険証 新規発行終了
● 政治改革関連法成立 政策活動費廃止
● 日本被団協 ノーベル平和賞受賞

プロ野球日本シリーズ DeNA(セ3位)4ー2ソフトバンク(パ優勝) MVP:桑原 将志
日本ダービー優勝馬 ダノンデサイル 鞍上:横山 典弘

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● 来年の乗り物はどうなる
 大阪で関西万博が開催されます。35年前の「花博」と違って、盛り上がりはいま一つのようではあるが、会場へのアクセスとして、大阪メトロの中央線が新年早々、夢洲に延伸します。中央線は別に、森ノ宮の車両基地の跡地に設けられる大阪公立大学新駅への路線の新設もあります。この他、JRの「エキスポライナー」の会期中の運行もあり、交通の活躍には期待したいところ。
 それ以上に大きいのは、東西の大手私鉄2社で大型合併劇がある事。京成は新京成を、南海は泉北高速を合併し、それぞれ京成松戸線、南海泉北線となります。京成に関しては、バス部門も広範囲にわたる大規模な再編劇の第1弾があります。近年の日本では例を見ない再編成で、これらが呼び水となり、交通業界全体でも再編成が活発に行われる事になるのだろうか。
 中央線快速は、ようやくグリーン車のサービスが始まります。これに伴う運行形態の再編成は、思ったほどは起こらないが、〔はちおうじ〕〔おうめ〕が廃止になり、同線の着席サービスは、快速のグリーン車が主役になるものと考えられます(あとは他線区も含め、グリーン車の座席指定制の導入の検討、はないのか)。西日本の「うれしート」サービス拡大もあり、通勤列車におけるワンランク上のサービスの提供が、東西とも広がっていく事になります。
 あとはダイヤ形態には直接の影響は少ないが、ワンマン運転の拡大があります。JR東日本ではついに、10両編成の長大通勤電車でも始まるし、JR西日本やJR四国では特急のワンマン運転が行われます(西日本は既に〔南紀〕で行っているが他社車両)。JR東海の315系ワンマン運転は、次のダイヤ改正では始まらないようだが、来年のどこかでは始まるような気がします。JR以外でも南海線が泉佐野以西で一部普通列車のワンマン運転開始がアナウンスされている(8300系4連の普通)し、今後はJR・私鉄とも、幹線区でもワンマン運転は拡大していく事になります。
 広島の新駅ビル「MINAMORE」(ミナモア)が3月24日にオープン、JRではこれを見据えたダイヤの拡充があるが、加えて広島電鉄が「MINAMORE」に乗り入れ、運行形態の再編が行われます。公式なアナウンスはまだないが、循環ルートの新設や、猿猴橋町停留所の廃止などが行われそうです。共同運行を目指すバス共々、広島市内の足は大きく変わりそう。
 災害で痛めつけられた各鉄道路線の再開も期待したいが、奥羽本線(新庄~院内間)は同時に非電化となり、運行形態の上ではさらにローカル線化が進みそう。裏を返せば、存続の意思はあると示したものだと思いたいが。くま川鉄道は「2025(R7)年度の再開を目指す」としているが、という事は2026(R8)年再開の可能性もあり、来年の再開はないかもしれない。再開しても、人吉へのJR線の再開は10年単位で先の話になり、厳しい状況は覚悟しなければなるまい。
 あとは、ドライバー不足が何とか解消され、バスサービスの、最低でも現状の維持が図られる事が、求められるのではないか。京成グループのバスの再編成は、このあたりも考慮されているのだろう。
 今年の北陸新幹線のようなビッグプロジェクトは来年は少ないし、新車両の導入も、新幹線や特急ではない。その分、いかに輸送の「質」を維持・向上させていくか、が、今後の交通業界の課題となるのでは、ないでしょうか。

 さて、JTB時刻表自体は、来年創刊100周年を迎えます。既に特設サイトが開設され、各種記念企画が展開されているが、100周年を迎える4月号は、どのような内容になるのでしょうかね?

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


《What's New》
26日 Jリーグ ガイナーレ鳥取 岡野 雅行GM 退任の記者会見
27日 オリンパス元社長兼CEO 違法薬物事件で執行猶予付き実刑判決
28日 沖縄 辺野古 軟弱地盤改良工事 国が着手
posted by 菊池 正人 at 22:08Comment(0)時刻表

№2895 JTB時刻表2025年12月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2025年1月号」、先週発売になりました。
 表紙の「ドクターイエロー」、2021年9月号でも表紙を飾っていたが(東急「TOQ i」近鉄「はかるくん」と一緒)、乗客を乗せる列車を扱う時刻表で、乗客を乗せない列車が表紙を飾るのは、やはり異例。

「のりもの情報局」は、今月は裏表紙の見返しに掲載し、「JTBパブリッシング『JTBのカレンダー 鉄道シリーズ』」「京成電鉄『時刻表Vol.33』「淡路屋『京阪神るるぶ』弁当」。京成は未だに冊子状の時刻表を作成・販売してくれてうれしい(京成駅構内のファミマでも発売)。いつまでも続けてくれるといいなあと思う。最近は全線時刻表を作らない所が多くなり、京急や名鉄はPDF形式で公式WEBからダウンロードできるが、京急なんて人気の私鉄なのだから、発売を継続してくれても、良かったのではないか?

今こそ心に残したい鉄道2025

E217系 20110522.jpg
 引退間近(と思われるものも含めて)の車両が並べられているけれど、国鉄時代の車両はほぼなくなってきていて(民営化からもう38年、だからねえ)、JRになってからの車両も、同年代の私鉄車両も含めて、淘汰が進められている。E217系も、だいぶ少なくなってきた。4ドアはともかく、ロングシートが中心になって少々がっかり、それに(209系同様)やや安普請かなあ、という感想を抱いたのももう30年前。東海道本線運用時の湘南色帯なんてレアな写真もあるが、このまま他線区に転用される事もなく終わりそう。群馬や長野の211系置き換えの可能性はなかったのか?とも思うが、急勾配がある雪国の路線には向かないかも。
 北海道のキハ40の国鉄ツートンカラーは、廃止間際の根室本線で乗った事があるが、キハ40はデビューが「首都圏色」だった(キハ40系から始まった)ので、この色をまとった事は、過去にはなかった。なお、道南いさりび鉄道転換時や、近年では小湊鉄道などローカル鉄道に譲渡されるケースがチラホラ見られるが、一切記載がなかった。
 南海2200系(「天空」除く)は来年春の引退が既にリリース済み、1編成を旧塗装(22000系時代のライトグリーンにダークグリーン帯)に復刻するとしている(1編成が銚子電鉄に譲渡済み)。この他、今後数年の去就が気になるだろう車両は、山形新幹線E3系、JR東日本仙石線の205系(E131系導入が昨日リリースされた)、JR東海飯田線の213系、JR四国185系、JR九州783系、私鉄では東武8000系、西武101系、京王7000系、小田急30000形「EXE」(未更新編成)、京阪2200系、西鉄貝塚線600系、あたりだろうか?
「今、訪ねたい北海道の駅」は見事に、来春ダイヤ改正時の廃止が発表になった5駅。改正のリリースの直後の発売だったのだが(11月25日締め切り)、事前に情報を得ていたのか?

特集のページ
「NEWS」の4文字は一瞬分からなかったが、上信電鉄の107系。JR東日本からの譲渡車両だが、今4色あるんだ。左の「南蛇井」は、来年が蛇年だからだろう(だから上信電鉄の電車になったのか)。
(「蛇」の漢字が入る駅は、他には八戸線の大蛇、仙石線の蛇田がある)

「ひと目でわかる! JR線 電化区間と複線区間」は、一番新しいのは、磐越西線・会津若松~喜多方間の非電化化。来年には、現在豪雨災害で運休中の奥羽本線・新庄~院内間も非電化で再開と発表されているし、今後も同じようなケースが増えてくるのかも知れない。それにしても、北陸路は北陸本線の第3セクター転換で、スカスカに近い。JR西日本の在来線で交流電化区間は、七尾線の津端駅付近のみになった。

「大みそか終夜運転」は、近畿圏のJR西日本も運行区間が掲載になりました。運行区間は前年度と同じ。全列車掲載されているが、大阪環状線は運行時間帯が若干拡大し、内外とも3時過ぎに天王寺を出発する列車まで運行。なお、5時前後に始発駅を出発する列車も掲載されているが、ゆめ咲線(桜島線)1往復(9702・9703)を除いて定期列車。
 初詣臨時列車では、牟岐線の〔やくおうじ〕が今年度も運行される(1月1~3日)が、〔むろと〕が来春改正で廃止になるので、こちらもこの形態では最後になるかも?

 会社線は、宇都宮ライトレールの年末年始、および1月11日からの土休日ダイヤを掲載。12月31日~1月2日は終電が繰り上がり、上下とも平石22時12分着で終了。1月1・2日は加えて初電が繰り下がって、上下とも平石6時00分始発からの運行。1月11日からの土休日は、全線の所要時間が約2分短縮になり、46分で運行。
 また、伊豆箱根鉄道駿豆線と、富山地方鉄道の初詣臨時列車も掲載。JRや大手私鉄でさえ取りやめになるのに、両鉄道とも終夜運行が継続されているのは(富山地鉄は2時すぎまでだが)大したもの。
「箱根遊船」というのは、以前は西武系だったものが、富士急行系になった、芦ノ湖の遊覧船。
 なお、「本文の訂正」という形で、新宿~研究学園駅・谷田部車庫間高速バスの、12月10日からの改正ダイヤが掲載されました。常南交通が参入して1日4往復に増発。また、三島~横浜・羽田空港路線は12月21日に改正。新木場発着はなくなり、代わって一部便が国際展示場駅発着に変更。

本文
 美祢線の代行バスは12月1日より、「実証快速便」のみ、本来の駅でない場所に停車地を追加している(加藤・柳瀬・美祢市役所前・長門湯本温泉・長門市役所前)が、時刻表への掲載はないし、注釈もない。新規停車地追加による他の停車場所の時刻の変更はない。普通便は停車せず、こちらも時刻の変更はない。
 いすみ鉄道は全線の不通が続いているが、注釈などはない。

 会社線は、南海線が12月21日にダイヤ改正を実施。〔ラピート〕は、β→αに変更になった列車が多い。下りは難波10時05分(土休日10時00分)発全列車がαとなり、以降16時台まで毎時05分(平日16時台は00分)がαで運行。上りは関西空港11~19時台の毎時05分発がαに変更。ただし、全体の所要時間はほとんど変わらない。汐見橋支線(高野線の一部)は改正前の最終1往復が取りやめになり、全区間大阪市内なのに最終は岸里玉出発が21時45分となって、22時前には列車がなくなってしまう(汐見橋発は22時10分)。

 JTB時刻表は来年100周年となり、既に様々な企画が展開され、公式WEBもスタートしているが、今号の表表紙見返しでは、キャンペーンの一環として、①オフィシャルサポーターとして、100周年記念号となる2025年4月号に名前(「サポーターズネーム」と呼称)を記載。プランによって3,300~110,000円。②JTB時刻表マスター認定試験の開催。受験料3,300円。が用意されています。来年は4月号はもちろん、それ以降も1年間は「お祭り」、になるのだろうか?

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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 前日の能登地震と共に正月の日本を大きく揺るがせた羽田空港の航空機衝突事故だが、今日経過報告が運輸安全委員会から出されました。あれだけの大事故なので調査が1年で終わるはずもないが、経過報告だけで166ページもあるようだと、最終報告書は、どのくらいの厚さになるものやら。最終報告書が出されてから、もう一度考えてみたいと思います。
 松山で「LEVEL4」の自動運転路線バスが運行を開始しました。伊予鉄バスの高浜駅~松山観光港間1.4㎞、という事で、車両はEVMの小型車。完全キャッシュレス運行ともなり、全国交通系ICカードで乗れるが、現金は不可。まだ海のものとも山のものとも知れない自動運転バスだが、現実問題として、市内路線バスの定期運行さえ切羽詰まった状況に置かれている(西武バスは乗務員不足で一部路線が間引き運転とか)現状では、全否定ももはや非現実的、ではないだろうか。まずはこの路線のような比較的短距離かつ道路の交通量が少ない路線から始めて、その分のドライバーを他路線で運用する、という方向性になるのではないか。

《What's New》
24日 競輪 神山 雄一郎現役引退 記者会見で表明
25日 兵庫県議会百条委員会 斎藤知事に証人尋問 知事選挙再選後初
posted by 菊池 正人 at 22:00Comment(0)時刻表

№2885 JTB時刻表2024年12月号(JTBパブリッシング)

「2024年」としては最後となる「JTB時刻表2024年12月号」、先月20日には刊行になっていました。先月末の2回の泊りがけ旅行でもお供をしてもらっています。

「のりもの情報局」は、「津軽鉄道『ストーブ列車』12月から運転」「下山学園高等学校『クラウドファンディングプロジェクト』」と、2件とも津軽鉄道がらみになりました。
(クラウドファンディングは11月30日までで、既に終了している)

沖縄の鉄道遺産を訪ねる

ゆいレール.jpg
 前号・2024年11月号「のりもの情報局」では、「時刻表から見る『沖縄県鉄道の歴史』@与那原町」のトークイベント(12月1日開催)が予告されており、これに連動した企画だと思われます。
 戦争前に運行されていた3路線の概況が簡単に記されているが、嘉手納線は23.6㎞で約1時間。軽便鉄道という事もあってか、現代の感覚だと、ややかかりすぎかもしれない(現代の三岐鉄道北勢線と同じくらいか、やや早いかも知れないが)。1914(T3)年開業、という事は、わずか30年で戦火にあって、歴史が潰えた事になる。形式的な表現かも知れないが、あまりにも悲劇的だ。それから、まもなく80年、か。
 本当は車両が貨車1両でもいいから残っていると良かったのだろうが、全部戦火で焼失してしまったのだろうか?客車の台車だけが残っているそうだが。
 もし戦争がなかったら、沖縄の鉄道はどう変わっていったのだろうか。ただ、本土でもそうだが「軽便鉄道」のままでは、特にこの位の長距離だと、どこかで頭打ちになって、電化や改軌などの大規模な近代化が行われないと、モータリゼーションに太刀打ちできなくなってきたのではないかと推測される。本格的な近代的通勤鉄道に脱皮する機会は、与えられたのだろうか。それがあれば、沖縄の交通網は、現代とは全然違ったものになっていたろう。
 与那原町役場への足がごく簡単に書いてあるが、系統番号の記載がないのは不親切。沖縄のバス路線は(鉄道がない事もあって)複雑なので。37・38系統が与那覇町役場入口に止まるが、本数は多くない。30系統泡瀬東線・泡瀬営業所行が与那原まで行くので、ここから歩いてもそんなに違わないはず。那覇バスターミナルのほか、ゆいレールの首里駅(バス停は鳥堀)からもバス路線191・391系統があり、本数は少ないけれど、ゆいレールと一体で訪れるのも、一興ではないだろうか。この付近を走る東陽バスの時刻表を読んでみたが、長距離という事もあるのか、便によって所要時間が相当違うのが、少々悩みの種になるかもしれない。与那原は皆単なる中間のバス停で、核となるバスターミナルは存在しない。この点でも、今はまだ構想段階とされるLRTまたはBRTの整備が、待望されるのではないだろうか。与那原に限らず、鉄道を中心とした街づくりは、沖縄でも実現しないだろうか?案外、公共交通機関が活躍できる余地が、沖縄県は本土以上にあるような気がするのです。

特集のページ
「NEWS」の4文字は、泉北高速鉄道の〔泉北ライナー〕用12000系。南海の「サザンプレミアム」と同系で、こちらは20番台を付与されている。このまま、来年の南海合併を迎える事になるのだろう。個人的には、泉北車として撮る機会はなくなりそう?何とかチャンスを作れればいいが、基本的に日中は走らないから…。

「大みそか終夜運転」、今号では、路線図は首都圏のJR東日本のみの掲載になりました(この後近畿圏のJR西日本も発表になっている。基本的に前シーズンと同規模で、3時前後までの運行)。
「築城基地航空祭」(今年は11月24日に行われた)は、今年は小倉→大分間〔にちりん91号〕・大分→小倉間〔にちりん90号〕が増発された。どちらも787系の運行だったが、885系使用の臨時〔ソニック〕と、時間的にはほぼ同じだった。普通列車は小波瀬西工大前折り返しはなくなって(苅田1往復あり)、ほぼ全列車が小倉発着で運行。
 会社線は、〔京王ライナー〕〔S-TRAIN〕〔拝島ライナー〕の時刻を掲載。また、東京駅~富士五湖路線は12月1日からの時刻を掲載している。富士五湖行は、富士急便のみ鉄鋼ビル経由または始発で運行されるが、このビルを発着させる意味は、どのくらいあるものだろうか?実態を見ていないから何とも言えないが。東京行は全て、東京駅日本橋口が終点。
特集連動で、「ゆいレール」の全線全駅全列車時刻表でもあればよかったのに。

おトクなきっぷ情報
 一般のニュースにもなっているが、「青春18きっぷ」は今冬シーズンから大きな変更点があります。

① 3日間用(10,000円)用を発売
② 3日間用・5日間用とも、連続した日程のみ
 飛び飛びでは利用できない。また複数人で利用する事も出来なくなった。
③ 自動改札機を利用できる

 あくまで個人的な話だが、特に②は相当困ってしまう。日帰りで比較的近場の路線に乗りに行く(№2843で書いた、吾妻線に乗りに行った時のような)事はほぼできなくなる。私の休みは飛び飛びで、3日以上の連続した休みを取るのは、現状では簡単ではないので。この点の、一般的な利用者の評価はどうなるのだろうか(だから①の如く、3日間用が用意されたと思われるが)。
 おそらくは③が、今回の変更の最大の理由になっていると推測する。純粋な無人駅ばかりでなく、比較的大きな駅でも改札口の駅員がいなくなっているところが、最近は少なくなくなっているので。私の地元の戸塚駅も、乗降人員が1日20万人近いのに、橋上駅舎側は駅員が完全にいなくなっていて、「青春18きっぷ」利用の際は、バスの整理券のような乗車駅証明書を受け取って、降りた駅で有効にしてもらう、という事が多くなってきていた。その対策、なのだろうが、要はJR側の都合のために改編が行われたという事になり、好ましい方向性ではない、のではないだろうか?自動改札機利用促進、なら、1日券×5枚(または3枚)という形態にする(コストはかかるだろうが)事は、考えられなかったのだろうか?ちょっとクエスチョンだなあ、の印象は否めず、シーズン終了後に、どのような発売実績が示されるのか(示されるかはわからんが)、気になるところです。
 それ以外の効力は、基本的には変わらない。

 また、「青春18きっぷ 北海道新幹線オプション券」も発売になるが、今冬シーズンは北海道新幹線利用可能区間が、新青森~木古内間に拡大されました。むろん利便性の向上もあるのだろうが、それ以上に、奥津軽いまべつ駅に隣接している津軽二股駅を発着する津軽線(蟹田~三厩間)が長期運休状態にあり、廃線が現実味を帯びてきている事の方が、変更の理由としては大きいのではないだろうか。
 本州側が新青森発着にはなったが、北海道側は木古内のままで、同日中に道南いさりび鉄道との乗り継ぎを完了させる必要がある。では、現状のダイヤ面からの、このオプション券の使い勝手の良さって、どうなんだろう?今回、青森~函館間の乗り継ぎについて、表にしてみました。

青森~函館間時刻表.jpg
 道南いさりび鉄道は、木古内停車の新幹線との乗り継ぎが可能な列車のみ記しています。乗り継ぎが成り立つのは上下とも6回のみ、しかも木古内での接続はあまり考慮されておらず、14分~1時間54分と、相当幅があります。
 このため、青森~函館間で見ると、新青森の接続も必ずしも良くないから(〔つがる〕は特例で利用可)、最短でも2時間26分、最大では4時間38分かかり、それでいて金額が2,490円→4,500円と大幅な値上げにもなっていて、「コスパ」が良くない。
 木古内とか、道南いさりび鉄道(ただし途中下車は不可)そのものを目的にするなら別だが、そうではないなら、本州~北海道間はフェリー利用の方が、現実的ではないだろうか?青森~函館間は2社が運航し、津軽海峡フェリーは3時間40分、青函フェリーは3時間50分~4時間。運賃も(繁忙期で)津軽海峡フェリー3,420円~、青函フェリー2,700円~。津軽海峡フェリーは青森~室蘭間にも就航しているし、また八戸~苫小牧間のシルバーフェリーは6,000円~だが、夜行便があるので、一考の余地があるのではないか。
(ただし、どの航路も港~駅・市中間の二次アクセスは要確認。昔の国鉄連絡船のように、駅と港が一体化していたりしてはいない)

本文
 臨時特急〔カニカニはまかぜ〕は、1月6日~2月28日は「はなあかり」編成を連結し、スーペリアグリーン・グリーン車を営業。この事は既に11月号にも掲載されていたが、12月号発売直後の11月28日に、駅や車内での「おもてなし」についての、具体的な内容の発表がありました。
 山口線(334P)では日中の山口~津和野または益田間で、一部に日に臨時の普通列車の運行が行われているが、12月2日(8567D・山口→益田)・9日(8563D・山口→津和野)は、徳佐で約22分停車がある。理由は、時刻表上からでは分からなかった(検索してみても分からず)。
 美祢線代行バス(334P)は12月1日より、快速便の停車地・ルートの一部変更を行っているが、今12月号ではまだ反映されていない。美祢線の代行バスは、JRバス中国・サンデン交通・船木鉄道の3社で運行されている模様。
 いすみ鉄道(256P~259P)の不通は、今12月号でも注釈すらない(たぶん今年中の再開はないだろう)。

 会社線は、京急・京成・北総・東京都(浅草線)が11月23日にダイヤ改正を実施しており、有料の列車の時刻を掲載(720P)。
 京成〔スカイライナー〕は、上り成田空港発21時台で1本増発(新鎌ヶ谷・青砥停車)があり、21時00分~23時00分の間で20分間隔運転を実施。下り京成上野発は、最終の2本が青砥・新鎌ヶ谷に停車。〔モーニングライナー・イブニングライナー〕は料金が距離制となり、450円均一→250円~950円になる。〔臨時ライナー〕は運行を継続しているが、ここでは時刻の掲載はない。
 京急〔イブニングライナー〕は、去年の改正で「La Ciel」4連が品川→金沢文庫間で快特に併結されるスタイルになっていた14・16号が、再び単独の三崎口行に変更(品川発最終となる16号は21時05分発に繰り上げ)。全列車京急蒲田・京急川崎・横浜に新規停車するが、この3駅は「K Quick」からの予約による乗車のみ。

 これで、今年2024(R6)年のJTB時刻表の発売が終わりました。今月20日には2025(R7)年1月号の刊行があるが、例年通り、今年の更新最終日(今年は今のところ、去年と同じ30日の予定)の一回前に、JTB時刻表を中心にした、鉄道を中心とした日本の交通の総まとめを行う予定です。
 今年はやはり北陸新幹線・金沢~敦賀間の延長開業が、最大のトピックスになります。初めて福井県に新幹線が到達、福井県ではこれを飛躍の好機ととらえ(加えて越前市では大河ドラマの舞台の一つともなった)、各地で様々なキャンペーンが展開されています。その熱気は、先月末に訪れた福井の旅でも感じる事が出来ました。
 並行在来線となった北陸本線は第3セクター鉄道に転換、福井県区間ではハピラインふくいが新規開業しました。特急〔サンダーバード〕〔しらさぎ〕は敦賀で新幹線〔つるぎ〕に接続する形態となり、特に米原発着〔しらさぎ〕は、走行距離45.9㎞のミニ特急になっています。
 山形新幹線ではE8系がデビュー、E5系との併結で、将来的には東京~山形間のスピードアップが期待されます。
 この他、〔やくも〕に新型特急273系デビュー(381系は、今年末年始輸送で再び運行がある)、北大阪急行電鉄の箕面萱野延伸がありました。一方で富良野~新得間は廃止により、根室本線の分断が起きました。広島県のスカイレールサービスは4月いっぱいでEVバスに転換され、廃止になっています。あとは観光特急「はなあかり」運行開始、阪急「PRiVACE」サービススタート・松山駅が高架駅に移転、トキエア就航、国際線になるがJALのA350-1000就航、あたりが、今年のトピックスになるでしょうか。「2024年問題」の影響で、残念ながら特にバスでは高速も一般も、路線の廃止・減便が全国的に相次ぎました。能登地震によるバス路線や、大雨の影響で各地の鉄道路線と、大規模災害による運行停止も、各地で起きています。上越新幹線では、工事時間確保を理由とした最終列車繰り上げがありました。

 来年は関西万博開催と、そのアクセスとしての大阪メトロ中央線夢洲延伸があります。なんとなくイマイチ盛り上がらないかなあ、の万博だが、中央線を始めとする交通の活躍には期待。それ以上に来年は、東西で大手私鉄がらみの大規模な再編があり、新京成電鉄は京成電鉄に、泉北高速鉄道は南海電気鉄道に、それぞれ吸収合併があります。京成の場合はバス事業の再編もあるが、近年の日本ではあまり例を見ない程の大掛かりなもので、これが高速でも一般でも、どのような影響を与える事になるでしょうか。この両社以外でも、バスではドライバー不足を見て、グループ内の再編成が活発に行われるかもしれません(神奈中バスがそう)。
 中央線快速は、来年春よりグリーン車のサービスが開始になり、既に車両を組み込んで、普通車の扱いで運行している編成があります。単なるグリーン車サービスのみならず、あるいは高尾以西の運行形態の変更を伴う事にも、なるのでしょうか。また、どれだけダイヤに影響が出るかは分からないが、常磐線各駅停車と南武線で、ワンマン運転が始まります。じわじわと進められてきたワンマン運転も、いよいよ首都圏の中心部に近いところまで実施が及ぶ事になります。
 来年3月24日に開業する広島駅新駅ビル「MINAMORE」(ミナモア)に広島電鉄が乗り入れ、同時に運行形態の再編成が行われます。まだ具体的な計画は発表されていないが、バスも含めて、広島市中心部の公共交通は、大きく変わりそうです。
 災害で不通になっている路線の再開も期待されるし(奥羽本線は非電化となるが)、陸羽西線は多少遅れ気味だが、道路工事の終了による列車の運行再開が予想されます。くま川鉄道は「2025年度の運行再開を目指す」としているが、再来年・2026年に食い込む可能性もあり、来年の再開はないかも知れない。上越新幹線で実施された最終繰り上げは、他の新幹線にも及ぶのか。新幹線といえば、〔のぞみ〕の指定席拡大(自由席は3→2両)もアナウンスされています。
 仕方ないかもしれないが、JR九州や京阪など、来年に運賃・料金の改定を行うと発表しているところが、いくつかあります。JR西日本では「アーバンネットワーク」の電車特定区間を見直し、値上げになる区間、値下げになる区間様々出てくる事になりそうです。同エリアでは「うれシート」サービス提供区間・列車の拡大もリリースされていて、高止まりになりそうな運賃・料金を、快適なサービス提供でいかに補えるか、が今後の課題になりうるでしょう。
 とりあえず、今月13日と予想される、(JR以外も含めて)来年3月のダイヤ改正の発表を待ちたいと思います。

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 伊予鉄バスの車両1台が自動運転「レベル4」として認可されたと、四国運輸局が発表しました(伊予鉄グループからのリリースは、今日現在は確認できない)。電車の高浜駅と松山観光港間1.6㎞を運行するが、運行計画や安全対策は、これから煮詰める事になるようです。ドライバー不足からバスの自動運転への期待は高まるが、これだけで一気に問題が解消するわけでもない。が、その一歩は、いよいよ刻まれようとしている、のでしょうか。

《What's New》
 1日 米バイデン大統領 息子ハンター・バイデン氏の恩赦に署名
 2日 DMMビットコイン 譲渡の上事業廃止を発表
 3日 露プーチン大統領から贈呈 シベリア猫「ミール」死亡
posted by 菊池 正人 at 23:00Comment(0)時刻表

№2873 JTB時刻表2024年11月号(JTBパブリッシング)

 今月頭の広島旅でも活用させてもらった「JTB時刻表11月号」、そのため、今月号も少々遅くなりました。
 表紙は、石勝線・新夕張~占冠間の261系〔おおぞら〕。2023年12月号のDF200けん引の貨物列車と同じ区間で、どうやら撮影場所も同じようだ。秋景色は美しいが、これを撮りに行くとしたら、クルマ必須。旅客駅からは極めて遠いし、熊の心配もあるので。

「のりもの情報局」は、「CS日テレプラス『鉄道発見伝』特番で復活」(このあと11月23日に再放送)「与那原町『時刻表から見る『沖縄県鉄道の歴史』』トークイベント」(12月1日)。

高校&専門学校 鉄道学校最前線
 また、直接的には時刻表に関係なさそうなトピックスがグラビアを飾ったが、今回は、専門学校では時刻表実務の授業があるところもあるらしい(JTB・JR、どっち?)
 私は、中学時代には一度、岩倉高等学校に行こうかな?とか大それた事を考えた事もあったが、結局近所の普通の公立高校でした。なぜだったんだろう?とか今思い返してみると、学力とかお金の事も大きかったが、普通のハイスクール・ライフを送りたかったから、かな?でも、普通校からでも鉄道会社に就職して、乗務員もやれたので、進学先で後悔した事は、正直ない。
「鉄道」を学ぶ、というのは、この先の鉄道事情を考えると、どういう方向性でどういう内容を生徒に教えるか、というのは、どの学校も結構悩みどころなのではないだろうか?特に乗務員は急速に人員削減(ワンマン化など)が進んで、JR東日本も来春からの首都圏の通勤電車のワンマン運転拡大を発表したばかり。運転士としても、間違いなく運転だけでは済まなくなってきているし、加えて自動運転も普及が進みそうで、「運転」、というより、つくばエクスプレスの如く「オペレーター」的な要素の方が高まってくるのではないか。駅もだんだん人手が少なくなり、かなりの乗降がある駅でも、(完全な無人化ではなくても)改札口に駅員がいない、という所が増えてきた。コロナ禍による鉄道需要の激変でカリキュラムが狂ってしまった、という所も、どこかにはあると思う。どういう事を教えたらいいんだろう、と。
 アドバイス、というのはおこがましすぎるが、鉄道会社退職の後、まったく鉄道と関係ない仕事を転々としている者の立場で言うと、専門的な鉄道の知識は、鉄道業界以外では、はっきり言ってほとんど役に立たない。いわば「つぶしが利かない」。鉄道の信号システムなんて、一般の社会では役に立たない、でしょ?(と思っている)その辺は覚悟して欲しい。あるいは、専門学校の中にはバリアフリーの授業もしているそうだから、その辺も真剣に勉強しておくと、ある程度全方位的に生かせるかもしれない。どの程度あるのか分からないが、ガチ専門知識以外の普通の授業も、普段からキチンと受けておく事が大事だと思います。学生の皆さんの健闘を祈ります。

特集のページ
「NEWS」の4文字は、近鉄の8A系。24年ぶりの新型一般通勤車。四半世紀近くも、通勤用では新車がなかったのか…!とも驚かされる。輸送量の減少が一因であろうが、他社と比較しても、やはり間が空きすぎたと思う。

 行楽臨時列車では、既に終了しているが、相模線の10月26・27日の臨時ダイヤを掲載。19時前後以降になるが、2往復を増発した。
 会社線は、10月1日改正の福井鉄道と、えちぜん鉄道・三国あわら線の全列車(主要駅のみ・福井鉄道は急行停車駅)を掲載。福井鉄道は、バス路線廃止の代替として、神明6時59分発田原町行を増発(平日のみ)。その他は変わらない。日中の急行がなくなっていて、普通のみ30分間隔、日中はたけふ新発毎時15分が、えちぜん鉄道鷲塚針原へ直通。相直が始まって久しいが、どの程度の効果が出ているのだろうか。
(バスは、田原町~かれい崎路線が9月いっぱいで廃止になっていて、かれい崎は北鯖江駅・神明駅(ただし土休日運休)またはたけふ新駅から行く事になる。福井鉄道の一般路線バスは、福井駅には入らなくなった)
 また、アルペンルートは11月4日までの時刻を掲載。5日~30日の、現在の時刻は本文830Pに掲載されているが、最終日30日は、大観峰~室堂間のトロリーバスも最終日になるため、特別ダイヤで運行、と記されている。結局乗らずじまいで終わってしまった(後継のEVはまだ発表になっていない)。

本文
「12月30日(月)→1月3日(金)は休日ダイヤで運転されます」の文言に、もうそういう季節が来たかと感じる。
〔やくも〕は、12月27日・1月5日の〔13・29号〕〔12・28号〕は、381系で運行される模様。あるいはこれが、最後の営業運行になるのか。

〔サンライズ出雲〕は、発売日以降の運休日(東京発10月24・26日 出雲市発10月23・25日)を記載。これ以降の運休のリリースはないから、通常運行に戻っていると思っていいだろう。なお、上りの〔サンライズ瀬戸・出雲〕は、現地の1月6・13日(両日とも月曜日)は、静岡→沼津間で時刻の変更が発生する(理由は不明。工事?)。

 久留里線は、11月16日~12月1日、一部の列車が久留里~上総亀山間を延長運転する。「亀山オータムフェスタ2024」開催のためで、去年も同様の延長運転があり、JTB時刻表2023年11月号にも掲載があったが、見落としてしまいました。5往復を延長するが、木更津~久留里間の定期列車を運休し、列車番号を+9000とした同時刻の臨時列車が、上総亀山まで延長運行される形態。この区間は、先日公表されたJR東日本の閑散線区の経営状況ではワースト一位の区間で、こういうイベントででも利用されないようだと、存続は厳しいだろう。利用状況が注目される。
 いすみ鉄道は現在も運休が続いているが、締め切り(今月号は9月25日)の後からなので、今月号では記載がない。

 会社線は、高速バス・空港バスは相変わらず運休が多いし、再開できないまま廃止となる路線も少なくない。JRバス関東の東京~福井線〔青春ドリーム福井号〕も、運休のまま(京福バス・福井鉄道便はすでに廃止になっている)。北陸新幹線・東京~福井間は15,810円(乗車券+通常期普通車指定席)するので、低廉な足も求められていると思うのだが(旧ツアー組の路線がいくつかある)。
 新宿~岐阜間の〔パピヨン号〕は、岐阜バスターミナルの閉鎖により、10月1日より岐阜の発着が名鉄岐阜1番乗り場に変更(JRの岐阜駅前には入らない)。
 北海道中央バスの〔高速ゆうばり号〕は9月をもって廃止。岩見沢~夕張路線も同日廃止になっていて、これで、夕張市内から市外へ向かう一般的なバスは、完全になくなりました(代替で、夕張市が運行している夕張市本町~栗山~長沼間のデマンドバスが1便増便になっているが、JTB時刻表の記載はない)
 こんな最中ではあるが、JRバス中国は12月1日より、東京~広島間で〔グランドリームエクスプレス広島号〕の運行を開始するとリリースを出しています。12月号で掲載になるでしょう。

 国際線航空便では、イベリア航空の成田~マドリード線が冬スケジュールから再開し、今月号から新ダイヤの掲載になりました。成田発(IB282便)は太平洋・北極海横断ルート、成田行(IB281便)は南回りでの飛行で、ルート上は「世界一周」になるそう。ノンストップだが、成田発は15時間50分もかかる。成田発着が月・金・日曜日の週3便で、機材はA350-900。

 次号は2024年としては最後となり、終夜運転の計画もある程度は発表になるか。すでにJR東日本と近鉄がリリースしていて、どちらも昨年度とほぼ同じと見える。初詣どころでも終夜運転を行わない鉄道が多かったが、復活するところは、あるのだろうか?

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 JR西日本は、福知山線事故の車両などを保存する施設を吹田に建設中だが、一般には公開しないと決定して、遺族に伝えたと発表しました。JALのジャンボ機墜落事故の記録を継承する「安全啓発センター」は一般にも公開されていて(無料だが事前予約が必要)、対応が分かれた形だが、遺族の間でも公開には賛否両論があったそう。普通の博物館などとは決定的に違う極めてデリケートな施設なので、全くの第三者としては公開・非公開、どちらでも止む無しだとは思う。こんな施設を造らなければならないような大惨事を起こさない事こそ、まず絶対必要。

《What's New》
 8日 松本 人志 文芸春秋との裁判 訴え取り下げ
 9日 「アニメータースキル検定」 全国6会場で初開催
10日 三井住友VISA太平洋マスターズ 石川 遼優勝 通算20勝目
posted by 菊池 正人 at 23:00Comment(0)時刻表

№2853 JTB時刻表2024年10月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2024年10月号」、先月末に発売になったが、少々遅くなってしまいました。

 東海道新幹線開業60周年を迎える10月号、前9月号で予告されていた通り、今号は2種類の発売になりました。
特別号 100系クラフト模型付き 1,705円(本体1,550円)
通常号 いつも通りの1,375円(本体1,250円)
 北陸新幹線開業の3月号もそうだったが、これからも節目の大きな出来事が起きる号では、このようなスタイルでの刊行が定着するのか。去年まではレギュラー号に付録が付くスタイルだったが、これからは付録あるなしの2種類が、価格に差をつけて刊行される事になるのかもしれない。
クラフト模型.jpg

 今月号でも両者の表紙の写真自体が異なり、模型付きの特別号は、1996(H8)年に撮影したという、100系の先頭部をサイドから撮影したものになりました。
(レギュラー号は現代のN700S系で、静岡~掛川間)
 表紙裏はクラフト模型の組み立て方。このため「のりもの情報局」は、特別号には掲載がありません(通常号はJR西日本と広電のコラボ)。

お宝写真続々!写真で振り返る 東海道新幹線 60年の軌跡

東海道新幹線.jpg
 東海道新幹線は10月1日、開業から60年を迎えたが、その歴史を、車両を中心に据えて振り返っています。
 №1242で、開業50年特集の2014年10月号について書いたが、もうさらに10年経ってしまったのか、の感があります。いつの間にか、という印象。新幹線関係あるなしに関わらず、明暗様々な事象が世の中を揺るがせて来たからだろうか。
 特に、コロナ禍の影響は大きかったかも知れない。利用そのものもそうだが、この機に、より「ビジネスユース」に振れてきた事があるだろう。「S WorkP」シートはその典型。一方でワゴンサービスさえなくなり(山陽新幹線はまだある)、公衆電話も終了するなど、特に普通車は、ただ座って時を過ごすだけ、という印象がより強くなった。まあ私も含めて皆さん、今はスマホを保有しているので、それで十分すぎるのだろう(特にN700S系は全席にコンセントがあるくらいだし)。
「ビジネスユース」に振れるのは、元々の東海道新幹線の性格がそうなのだから当然の方向性だろうが、古い人間である私としては、やはり食堂車がなくなって久しい、というのは、今でも寂しい(それにインバウンドの旅客からしたら、車内で飲食物が全く手に入らないのは、どう映るのだろう?)。人手の確保の問題もあるからフルサービスの食堂車はもう不可能なのだろうが、東京~博多間通しの〔のぞみ〕くらいは、せめて1両の半分程度をバーコーナーとかにして、購入した飲食物を飲み食いするスペースくらいは欲しいなあ、とは、今でも思います。この際、コンビニで一般的になりつつあるイートイン的なものでもいいから。いつ回ってくるかわからないワゴンよりは、自分で飲み食いできる場所に赴く方が、個人的には良いです。
 次の10年は、やはりリニア中央新幹線次第となるのだろう。2027(R9)年開業の線がなくなり、その先は工事の進捗(特に静岡工区)次第となって、これは東海道新幹線には、車両にも、駅をはじめとする施設にも、影響が出るだろう。更新をどのタイミングで行うべきか、というのは、相当悩むのではないか。
 10年前の繰り返し、あるいはこの前北陸新幹線に乗ってきたと書いた時の繰り返しにもなってしまうが、新幹線60年の歴史の中で失われたものは数多いけれど、最低限、座席周りのゆとり、シートピッチや幅、これだけは今後も絶対捨てないで欲しい。それが旅客機や高速バスへのアドバンテージにもなるはずです。
 ああでも、やはりかなうならもう一度、100系の食堂車でモーニングしたい…。

特集のページ
「NEWS」の4文字も100系で、「W」はダブルデッカー車。
 10月12日の「鉄道の日」を目前に控えて、各地のイベントが一覧になっています。「YOKOHAMA トレインフェスティバル」は今日・明日の2日間です(私は両日とも仕事で行けない)。なお、仙台で行われる「第36回新幹線車両基地まつり」は、先日の走行中の分離アクシデントの影響で、やれる状況ではなくなったんじゃないの?(発生場所も基地のすぐ近くだったし)と思っていたのだが、少なくとも今日までの時点では、中止とは聞いていない。

 長崎駅近く、浦上川沿いに建設が進められていた長崎スタジアムシティが、10月14日にグランドオープンするが、こけら落としとして、前日の13日に福山 雅治のライブが行われる。対応して、西九州新幹線で下り1本・上り3本の臨時を運行。14時台の1往復(かもめ71・70号)は、武雄温泉での博多発着の在来線特急の接続はない。〔かもめ72号〕から武雄温泉で接続する〔みどり62号〕は、JR九州のWEBに拠れば、武雄温泉の発着を10番線に変更し、同一ホームでの接続を可能とする(〔リレーかもめ〕の副称はつかない)。〔かもめ74・76号〕は、武雄温泉で接続する臨時〔リレーかもめ74・76号〕も運行。この他在来線の長崎~諫早~早岐~佐世保間でも臨時列車を運行する(諫早から肥前浜方面へは設定がない)。
 なお、長崎電気軌道では1日より、スタジアムシティ最寄りの電停2か所を改称している(銭座町→スタジアムシティノース・宝町→スタジアムシティサウス)が、今号の索引地図ではまだ反映されていない。

本文
 JR四国では、松山駅の高架化が行われた9月29日、ダイヤ改正を行いました。

 特急は、基本的には時刻修正のみ、ダイヤ上は運行パターンの変更を伴うものはない。〔宇和海31号〕が伊予中山に新規停車するのみ。松山の〔しおかぜ〕〔いしづち〕⇔〔宇和海〕の乗り換えは、以前は1番線で直列に並んで停車していたものが、新ホームの両側(1・2番線)に並列で停車する形になった。
 変更点が多いのは普通列車で、事前にJR四国が予告していたが、特に予讃線で本数の削減や最終列車の繰り上げ、停車駅の変更がいくつか行われている。到底全部はチェックしきれないが、目についた点をいくつか記しておきます。

予讃線(高松口)
(337P)高松6時48分発多度津行105Mは取りやめ。
(341P)高松~松山間通しだった135M〔サンポート南風リレー〕は、高松~観音寺~(555M)~伊予西条~(557M)~松山に3分割。高松15時52分発133Mは、多度津~観音寺間が取りやめになり、新ダイヤの135Mが時刻を繰り上げて対応。
(344P)多度津6時02分発高松行5106Mが取りやめになり、5時48分発旧5104Mを3分繰り下げ、104Mとして運行。宇多津で4分停車して〔しおかぜ2号〕の到着を待ち、〔マリンライナー1号〕通過待ちを端岡→鴨川に変更。〔しおかぜ2号〕から高松へは、宇多津・坂出で乗り換えると、14分早く到着する。
(345・354P)観音寺7時14分発116M快速〔サンポート南風リレー号〕は取りやめ。伊予西条6時13分発118Mが、観音寺発を11分繰り上げ。琴平7時58分発高松行5218Mは、土休日運休だった多度津~高松間の時刻を、旧ダイヤの114Mに近い時刻に繰り下げて、毎日運転に変更。
(〔南風2号〕は元々、多度津で〔モーニングEXP高松〕に接続していて、高松到着時刻は変わらない)
(350P)観音寺22時21分発高松行4164M~164Mが取りやめになり、多度津からの最終は、22時48分発162M(旧ダイヤの22時37分発から、多度津より時刻変更)に19分繰り上げ。代替で、旧164Mが坂出で接続していた快速〔マリンライナー71号〕が、鴨川・国分・端岡・鬼無に新規停車。

予讃線(松山口)
(342P)今治21時02分発松山行4559Mは取りやめ。伊予西条20時51分発松山行4561Mが観音寺~伊予西条間4557Mと一本化し、伊予西条発は13分、今治発は36分繰り上げ。
(350P)松山22時20分発今治行4558Mは取りやめ。21時20分発4556Mが松山発を19分繰り下げて4558Mとなり、伊予北条~伊予西条間への、普通列車の最終となる。
(〔いしづち106号〕の伊予北条待ち合わせは栗井退避に変更となり、伊予北条より先の時刻はほぼ変わらない)
(353P)松山22時46分発内子回り八幡浜行667Dは伊予市行に短縮(4667D)、向野原~内子~伊予大洲間の中間各駅への普通列車の最終は20時16分発4665Dとなり、2時間30分の大幅な繰り上げになる(〔宇和海31号〕の伊予中山新規停車は、この代替措置)。松山21時07分発伊予長浜回り伊予大洲行4927Dは八幡浜まで延長し、伊予大洲~八幡浜間の普通列車の最終となる。松山発は1時間39分の繰り上げ。
 伊予大洲19時58分発松山行4660Dは取りやめ。

土讃線
(357P)阿波池田18時37分発琴平行4250Dは、坪尻は通過に変更。坪尻の上りの停車は、6時56分発・8時29分発・13時52分発の3回のみになる(下りも12時33分発・14時53分発・16時52分発の3回)。

 去年の10月号は、表紙に「JR西日本ダイヤ改正」と書かれていながら、一部列車の時刻修正に留まっていたが、今年はもうちょっと変更点が多い。今日5日より、快速の有料座席サービスが拡大、新たに広島地域でもスタート(大半は明後日7日からの平日に設定)し、各対象列車の一部スペースに「うれしート」を設定する。
 JR神戸線(山陽本線・東海道本線)では、網干・姫路→大阪間の快速4本を〔A快速〕と呼称(全列車大阪が終点)。

A快速202号 姫路6:32 → 8:20大阪
A快速204号 網干6:38 → 8:40大阪
A快速206号 網干6:57 → 8:58大阪
A快速208号 網干7:15 → 9:12大阪
(全列車、舞子・垂水・須磨は通過)

 奈良線では、奈良→京都間の快速・区間快速を〔D快速〕〔D区間快速〕と呼称。

D区間快速2号 奈良6:29 → 7:27京都
D区間快速4号 奈良6:54 → 7:53京都
D快速52号 奈良7:26 → 8:17京都

 また、大和路線(関西本線)では、夕刻のJR難波→奈良間の快速5本を〔Q快速〕とする。

Q快速202号 JR難波17:32 → 18:17奈良
Q快速204号 JR難波18:03 → 18:47奈良
Q快速206号 JR難波19:03 → 19:47奈良
Q快速208号 JR難波19:33 → 20:10奈良
Q快速210号 JR難波20:15 → 21:03奈良

 さらにおおさか東線では、平日の夕刻のほか、土休日でも大阪(うめきた)→奈良間の直通快速各4本を〔F直通快速〕とする。

平日
F直通快速50号 大阪(うめきた)17:35 → 18:36奈良
F直通快速52号 大阪(うめきた)18:35 → 19:36奈良
F直通快速54号 大阪(うめきた)19:35 → 20:36奈良
F直通快速56号 大阪(うめきた)20:35 → 21:36奈良
土休日
F直通快速70号 大阪(うめきた)10:15 → 11:15奈良
F直通快速72号 大阪(うめきた)11:15 → 12:15奈良
F直通快速74号 大阪(うめきた)17:35 → 18:34奈良
F直通快速76号 大阪(うめきた)18:34 → 19:34奈良

 この他、広島の山陽本線・岩国→広島間でも有料座席サービスがスタートする。平日は朝方の通勤快速1本を〔R通勤ライナー〕、土休日は午後の快速2本を〔Rシティライナー〕と呼称。

平日
R通勤ライナー2号 岩国6:48 → 7:35広島
(「うれしート」設定は岩国→五日市間)
土休日
Rシティライナー2号 岩国15:39 → 16:20広島
Rシティライナー4号 岩国16:39 → 17:20広島

「うれしート」の料金は大阪・広島とも、通常期530円・閑散期330円(新快速の「Aシート」は通年840円)。

 この他、JR西日本の一部路線では、時刻の一部修正を行っている。

 京浜東北線は、大井町駅のホーム拡幅工事のため、11月17日は初列車~16時30分頃まで、蒲田~品川間が運休する。品川~大宮間は終日各駅停車で運転。代行バスは運行されず、各私鉄等で振り替え輸送を行う。大森は、京急の大森海岸から徒歩10分程度、としている。
 なお、振り替え輸送の対象ではないから運賃を支払う必要があるが、それでも良いなら、蒲田~(池上)~大森~大井町~品川間は、東急バスの路線バスが運行されている(ただし、現在の大井町~品川間は1時間に1本程度)。全区間230円。

〔サンライズ出雲〕は今月、一部日程で計画運休を行うが、今号の締め切り後の発表で、時刻表では反映されていない。出雲市発は10月14~19・23・25日、東京発はその翌日が運休になる。なお、運休日は追加の可能性があるとしている。〔サンライズ瀬戸〕は通常通り。

 JR九州高速船の博多~釜山間航路は、不祥事のため8月13日より休航していて、時刻表では今号で反映されています。「当面の間休航」としているが、JR九州の公式WEBでは、少なくとも11月25日までは休航が決定しているとの事。

営業案内
「列車の編成ご案内」では、「うれしート」新規設定列車の編成がすべて掲載されている。全列車、最後部車両の最後部(中ドアより後ろ)が「うれしート」。
〔宇和海〕の指定席は、3または4号車の後方→1号車の前方に変更。松山での乗り換えが直列→対面に変更になるので、その対応と思われる(追記:〔宇和海〕の指定席は2016(H28)年3月26日改正で松山側→宇和島側に変更していて、元に戻した事にな)。

 次号11月号では、例年通りなら冬の臨時列車発表。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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《What's New》
 2日 遊覧船 エンジン停止で航行不能 三重県英虞湾
 3日 桂 文枝師匠 創作落語披露 生成AIと対話で創造
 4日 東京都 全国初のカスハラ防止条例成立
 5日 「痛車」集合イベント 岐阜県垂井町で開催
posted by 菊池 正人 at 23:00Comment(0)時刻表

№2841 JTB時刻表2024年9月号(JTBパブリッシング)

 台風10号、確か事前の予報ではストレートに日本列島に向かって北上し、今週前半位に関東付近に到達する予想、だったと思ったのに、いつの間にか進路を西寄りに変えて、九州を直撃しました。交通への影響が非常に心配だが、それは我が神奈川県も同じで、特に相模川より西でかなり激しい雨になって、小田急は伊勢原~小田原間が今日いっぱい運転見合わせ、となりました(盛り土流出が発見された伊勢原~秦野間は明日も終日運休)。ロマンスカーは明日にかけて全列車運休。あちこちで浸水も起きて、私の実家のすぐ近くでも、土砂崩れの恐れがあって避難指示が出されるほどでした。スマホの警報音にはびっくりさせられた(我が家付近は対象外で大丈夫だったが)。台風は更新時点では瀬戸内付近のようだが、来週前半位には、今度こそ関東地方を直撃するかもしれません。非常に心配。今月の神奈川は地震もあったし、どうしたものか。

「JTB時刻表2024年9月号」、先週発売になりました。

「のりもの情報局」は今月も1つだけ。JR北海道・JR東日本・JR九州の新幹線駅「東西南北最極端」のスタンプ作成で、台紙はすでに配布中。ところで、新函館北斗はいつかは最北端でなくなるが、札幌に延伸した時点では、最北端の新幹線駅は、新小樽になるはず。

読者が選ぶ 今食べたい駅弁ランキング
 読者アンケートの結果に基づく、駅弁のランキングの発表。
 顔ぶれを見ると、順当な結果かな、と思う。一位はやはり、「峠の釜めし」なのか(このためだろう、表紙は「横軽」の〔あさま〕。廃止からもう30年近くになるのか)。

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 富山のますのすしは私も好きで、先日も富山駅で廉価版を購入した事は当ブログでも書いたが、ただし昼食時間にかかるJR東海のローカル列車がロングシートのキハ25系だったので、列車内で食べるタイミングを逸してしまって、岐阜のホテルで夕食、という形になってしまいました。「青春18きっぷ」派だと、最近はローカル線でもロングシートが中心で、駅弁食べづらいなー、と感じる事になるのかも。ただし一方で転換クロスシートというのも、案外雰囲気的に食べづらい、気もする。やはり昔ながらのボックスシートが一番、なのかな?
 駅弁とは無縁そうなJR貨物のコンテナを容器に模した「コンテナ弁当」は面白いが、販売店舗のほとんどは「デパ地下」みたいだ(大阪中心)。「スペーシアX」を模した容器の弁当もあるが、最近の傾向としては、新幹線などの列車を模した容器に入った駅弁が多くなってきた事が挙げられるではないか。ほとんどは、別に「お子様ランチ」的な子供向け、ではなく、万民向けのスタンダードな内容だと思うが、ファミリー層へのアピールなのかも知れない。容器はそのまま持って帰れるし。
 加賀野立弁当の10,000円とかいうのは別格としても、原材料のコスト増を反映して、最近は駅弁も少々高めになってきたという印象もあります。1,000札1枚では買えないものが多い。丹精込めて作るものであり、仕方がないとは思うが、もう少し低廉になるといいな、というのが本音。あとは、鉄道を利用するインバウンドが最近は多いわけだが、日本の多彩な「駅弁」は、どう映るのだろうか。

大船軒サンドウヰッチ ボックス.jpg大船軒サンドウヰッチ.jpg
 ところで、私が推す「駅弁」は何だろう?「推す」というのは大げさだし、「弁当」…なのかな?という感もあるが、大船軒の「大船軒サンドウヰッチ」を挙げたいと思います。大船軒といえば「鯵の押し寿し」が知られていると思うが(残念ながらここではランクインされていない)、このサンドウィンチも歴史があります。とにかくハムもチーズも最高にうまいし、お値段も580円とお手頃。さすがにボリュームという点ではご飯ものの駅弁と比べてしまうと正直酷だけれど、その分あっさり食べられて、少しだけ空きっ腹を満たしたい、向きには非常にうってつけだと思う。大船軒の公式WEBでは、店舗は大船のほか、藤沢・小田原・熱海・鎌倉・逗子、それに東京・上野・新宿にあるとされているが、このサンドウィッチは、大宮(駅弁屋 旨囲門 エキュート大宮)でも購入できます。先日新潟に行った時も、大宮で〔はくたか〕に乗る前に買って朝食にしました。
 この他では、横浜の者としてはやはり、崎陽軒の「シウマイ弁当」などを挙げておきたい。ひと頃より高くはなったが、それでも950円と、1,000円札でおつりが来ます。「横濱チャーハン」(730円)あたりもおススメ。

特集のページ
「NEWS」の4文字は、新京成電鉄のN800形。「N」「E」はデビュー時点のデザインで、今年になって復刻した茶系、「W」「S」は現在のジェントルピンク。新京成は来年4月に京成電鉄に吸収合併されて京成松戸線となるが、N800形はどうなるのか。デザインは京成と同じとなるそうだが、形式も、ベースとなった京成3000形に編入される事になるのだろうか?ジェントルピンクは最近の採用なので、マーク共々短命に終わるのは、少々寂しい気がしないでもない。

 松山駅が9月29日より高架化されることになり、特集のページでは、9月29日からの四国内特急の時刻を掲載(快速〔マリンライナー〕は掲載なし)。といってもパッと見比べた限り、一部の駅(特に松山)の時刻の修正以外、パターンの変化を伴う大掛かりなものはほとんどない。〔宇和海31号〕が伊予中山に新規停車するのみ。なお同日普通列車もダイヤ改正があり(次の10月号に掲載)、JR四国の公式WEBでは、減便や最終列車の繰り上げ等が予告されている。
 会社線は、山岳リゾートに向かう高速バスが中心。

「おトクなきっぷ情報」は、その新潟に行った時に車内吊り広告で見かけた「えちごツーデーパス」に注目してみました(15P)。基本的には、新潟県内のJR東日本ほぼ全線、北越・トキめきの全線に乗れる。また、米沢線は山形県の小国まで乗れる(ただし現在は不通でバス代行)。しかし一方で、上越線の土樽及び飯山線の越後田中・足滝は新潟県内ながら行けない。JR西日本は対象外で、北陸新幹線と大糸線は乗れない(この他、ガーラ湯沢も行けないようだ)。来年3月30日までの発売で、金・土・日及び夏季(明日まで)・年末年始期間のうちの連続2日間に通用。大人2,800円・小児1,400円。

本文
 JR西日本の新観光特急〔はなあかり〕が、10月5日より運行を開始。189系改造で、全車グリーン車指定席。スーペリアグリーンを設定。
 今後JR西日本の各地域での運行が予定されているが、まずは「北陸デスティネーションキャンペーン」に合わせて、敦賀~(京都丹後鉄道)~城崎温泉間で運行。

往路 10月5日~11月30日の土曜日運転
9962D~(西舞鶴)~9163D 敦賀10:40 → 15:39城崎温泉
 途中停車駅:美浜・小浜・若狭高浜・東舞鶴・宮津・天橋立・夕日ヶ浦木津温泉
(宮津・天橋立・夕日ヶ浦木津温泉は降車のみ)
※東京7:20 → 10:28敦賀〔かがやき503号〕から接続

復路 10月6日~11月24日の日曜日運転
9172D~(西舞鶴)~9973D 城崎温泉9:54 → 15:07敦賀
 途中停車駅:夕日ヶ浦木津温泉・天橋立・宮津・若狭本郷・小浜・上中・戸村・美浜
(夕日ヶ浦木津温泉・天橋立・宮津は乗車のみ)
※敦賀15:41 → 17:03富山〔つるぎ28号〕・敦賀16:04 → 19:20東京〔かがやき512号〕に接続

 小浜線に特急が走るのは、電化直後の一時期、〔まいづる〕が小浜まで乗り入れて、それ以来だろう。小浜~敦賀間は初?

 予讃線(下り342P・343P:上り350P・353P)は、松山駅高架化工事のため、高架移転前日の9月28日に加え、9月21日にも 工事運休が発生。
 特急 … 〔しおかぜ27号・いしづち27号〕伊予北条→松山間 〔宇和海32号〕伊予市→松山間
 普通 … 4561M・4567M 堀江→松山間 4360M 松山→堀江間 4664D 北伊予→松山間
  また、4558M(松山→今治)は時刻を変更。

 山田線(下り626P:上り627P)は毎年秋シーズン、落葉による大幅な遅延が常態化しているとして、その対策として、10月15日~11月15日のまる一か月の間、上米内~川内間が全面運休、川内~宮古間も大幅な減便が行われます。
 本文では通常ダイヤの時刻も掲載され、注釈もあって、ゴチャゴチャして分かりづらいかもしれません。まず、この期間の山田線の時刻を作成・整理してみました。

山田線時刻表1.jpg
 盛岡側(盛岡~上米内間)は全列車確保されているが、宮古側(川内~宮古間)は、下り2本・上り4本のみ。川内発は6時32分に宮古行が発つと、この日はもう宮古へ行ける列車がない。茂市も8時37分発が宮古行の最終。一方の上りは、5時台に川内行が出発すると、次は15時54分発川内行となって、10時間以上列車がない。
 代行バスの運行は行われない。山田線ではこの4月から1年間の予定で、並行して走る岩手県北バスの「106バス」(106特急・106急行の、JRが定義した総称)との連携による実証実験を行っており、106バスへの振替輸送を行う形で大体の足を確保する。
 次に、その106バスも含めた、山田線の長期運休期間の時刻を作成してみました。

山田線時刻表2.jpg
 106バスの実証実験運行では、盛岡~宮古間のJR乗車券(上盛岡・山岸・上米内は除く)で106バスが利用できる。中間のバス停は、山田線の駅に対応した所のみ利用可能。陸中川井(通常快速〔リアス〕停車)に隣接する川井バス停は、急行のみ停車。一つ盛岡寄りのやまびこ産直館には特急が停車するが、ここの利用は不可(ここを川井駅に対応するバス停として認められても良いと思うが)。なお、この実証実験では、フリーパス形態の乗車券は利用できない。振替輸送期間中は関係ないが、「青春18きっぷ」も不可。またバス側の乗車券で山田線の利用は不可。
 今回106バスの時刻を並べてみると、改めてバスと鉄道の、ダイヤ面での格差が大きすぎるなあと思う。106バスは盛岡~宮古間で特急1時間40分・急行2時間15分。対して山田線は、通常運行時の快速〔リアス〕でも、最速2時間19分。この格差は国鉄時代から指摘され続けていた事だけれど、今回の実証実験、および振替輸送の結果、「バスの方が便利」とばかり、鉄道からバスへの利用の転移がさらに進んでしまうのかもしれない。この振り替え輸送が終わった後の輸送動向は、注視が必要かも。

 快速運転縮小でスッタモンダの京葉線(700P)は、9月1日にダイヤの変更を行い、快速運転時間帯を拡大。平日ダイヤのみ掲載だが、現在10~15時台12往復(+先行して改正をリリースした後に快速運転に変更した、6時台2本)→東京発20時台2本・蘇我発7・9時台3本を追加。
 個人的には、快速の運行本数は明らかに不足していると思う。前にも書いたが、京葉線の距離や性格からして、蘇我発6~22時台・東京発7~23時台の間で、コンスタントに設定がされるべきではないか?(快速通過駅への配慮も必要だろうが、要は緩急のバランスの問題)

 会社線では、とさでん交通の電車(865P)が8月1日に改正し、9月号で新ダイヤを掲載。減便や運航時刻の調整が行われているが、時刻表掲載分では、鏡川橋6時14分発便の文殊通終着時刻の繰り上げのみ(桟橋車庫前6時00分始発高知駅前行がはりまや橋発に短縮されているように記載されているが、桟橋通四丁目を始発としている)。なお、10月1日にはバスの改正が行われ、減便や路線再編が予定されている。

営業案内
 東海道新幹線の車内ワゴン販売の終了はニュースになったが、実は先日、上越新幹線〔とき336号〕に乗車した時には、ワゴンによる車内販売が回ってきました。あの「カチンコチンアイス」を買って食したのだが、どうなっているのだろう?JR東日本クリエーションサービスの公式WEBには、車内販売がPDFで案内されています。新幹線のほか、〔あずさ〕〔ひたち〕にもある(〔かいじ〕〔富士回遊〕〔ときわ〕はない)が、ホットコーヒーは販売しない列車がある(〔あずさ〕は全列車販売しない。振り子だから?)。
 ICOCAは9月21日より、津山駅にも導入。ただし利用できる方向は津山線・岡山方面のみ。法界院~津山間の中間駅には導入されず、津山駅発着のICOCA定期券は発売されない。姫新線・播磨新宮~津山~新見間の利用は不可。なお、ICOCAエリアで特急の運行がない駅が「一部利用駅」になるのは初。

 さて次号10月号は、東海道新幹線開業60年・JTB時刻表100周年記念、という事で、東海道新幹線100系クラフト模型付きの特別版を発売する、数量限定で、という事なので、今日さっそく近くの本屋で予約を入れました。どんなものになりますかね。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


《What's New》
27日 元NBAプレーヤー渡邊 雄太 千葉ジェッツ入団記者会見  
28日 藤井 聡太七冠 「永世王位」獲得
29日 香港 ネットメディア元編集幹部2人 湾仔法院(裁判所)が有罪判決
30日 米軍AH1攻撃ヘリ 沖縄・慶良間空港に緊急着陸
posted by 菊池 正人 at 23:00Comment(0)時刻表

№2832 JTB時刻表2024年8月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表8月号」は、先月20日には発売になっていました。
 表紙は、いきなりドドンと長岡の大花火大会。イベントが表紙の中心を飾るのも、鉄道の時刻表としては異例。
 その下に〔かがやき〕を中心に〔つがる〕〔いなほ〕〔あずさ〕〔こまち〕とあるが、全部JR東日本の列車。

「のりもの情報局」は、今号は伊豆急行の「金目きっぷ(KINME KIPPU)」のみ。今号発売時点ではすでに発売を開始していて、来年3月いっぱいまで有効。伊豆高原~伊豆急下田間が1日フリーで、プラスこの区間の沿線で、豪華鯛料理などを提供する食事処での食事券がセット。食事券は、乗車券利用開始日から起算して7日以内(必ずしも乗車券と同じ日でなくて良い)。発売は伊豆高原・出羽田川・伊豆稲取・河津・伊豆急下田の各駅で、大人3,980円・小児2,980円。伊豆高原~伊豆急下田間の運賃は片道大人1,250円、往復で2,500円になるから、食事券分は1,480円になる。鯛料理ともなれば、やはりおトク?おめでたい日はキンメダイだ!?

臨時列車で行こう!花火大会&夏祭り 2024
 ここで掲載されている中では、青森のねぶたは見に行ったことがあります。といっても(また年齢がバレそうな文言を並べるが)小学生の頃で、弟と共に母の実家(今の新青森駅の近く)に帰省して、その時に見たものでした。東北新幹線開業前の話、青森までは往復583系で、行きが〔ゆうづる〕、帰りが〔はつかり〕でした。
「阿波おどり」は運営体制を巡ってひと悶着もあったが、近年は安定して行えているようなのは何より。お盆期間中なのでバスも土休日ダイヤ(臨時便を運行)するが、変更の理由が「お盆休み」だからではなく、「阿波おどり期間中」だから、というのが、徳島らしくて面白い。
 子供の頃は良かったが、近年は…花火も祭りも見に行く事はないなあ。行きたい・見たいという気持ちはあるが、一方で混雑が苦手になってきたので(コロナウィルスとは関係なく)。桜や紅葉と同じですねえ。
 今回グラビアで特集された、場所によっては全国区レベルでTV中継されるほどの有名な大会はともかく、中小規模の花火大会やお祭りは、今後開催が難しくなるという話も聞こえてくる。人員の不足、花火の騒音などに対する苦情、などに加えて、近年の異常気象も要因で、現に遊佐町民花火大会は豪雨で中止になった(当然臨時列車も運休)。花火などの祭りの動向は鉄道の輸送にも影響を与えるはずで、来年以降はどうなるのだろうか。

特集のページ
「NEWS」の4文字は、阪急京都線の2300系、で良いですよね?「W」がプライベース車になっているが、今のところプライベース車は、9300系に組み込まれている方が多い。

 臨時列車では、既に前号で記載済みだが、三陸鉄道の快速〔八戸リアスうみねこ号〕が、盛~八戸間で運行されます。

下り
8205D~8009D~8111D~9422D 盛8:55 → 15:52八戸 9月7日(土曜日)運行

上り
9421D~8112D~8014D~8216D 八戸11:18 → 17:40盛 9月8日(日曜日)運行

停車駅:綾里・恋し浜・三陸・唐丹・釜石・鵜住居・大槌・浪板海岸・岩手船越・織笠・陸中山田・津軽石・宮古・一の渡・田老・岩泉小本・田野畑・普代・堀内・野田玉川・陸中野田・久慈・陸中八木・種市・階上・鮫・本八戸
 恋し浜での5分停車も目立つが、よく読むと、堀内でも比較的長い停車時間を取っている。ホームから太平洋の展望を楽しんでもらおう、という趣旨だろう。
 なお、全車自由席なので、使用車両は記載されていない。JR東日本の公式WEBのリリースによれば、三陸鉄道の車両を使用するとの事で、三陸車が八戸線に入線するのは話題になるだろう。三陸鉄道のページでは確認できなかった。

「ロックインジャパン」(今年は8月3・4・10~12日)の臨時は、去年との比較では、千葉0時5分発大網行・蘇我22時41分発新習志野行は取りやめになり、東京→蘇我間の臨時2本は東京発19時台2本に変更。

上諏訪駅時刻表.jpg
 今回、大規模な花火大会の臨時列車から、「諏訪湖祭湖上花火大会」の最寄り駅、上諏訪駅の、開催当日の時刻表を作ってみました。
 特集のページ(24P)に記載された「臨時列車」に、特急も含めた定期列車を追加しているが、「臨時列車」の全てが、在来のダイヤに追加されたものではない。定期列車の延長運転や多少の時刻の変更もあるし、通常の飯田線直通を、岡谷で分断した列車もあります。
 特に帰宅時は、もう少し運転間隔を平準化した方が良いのでは?と思うが、定期〔あずさ〕がある上に、下諏訪付近が単線なのがネックだろう。動員数次第でもあるが、いっそ定期列車も含めた特別ダイヤの策定も、考えても良いのかもしれない。
 臨時列車は中央本線(東線)の他に飯田線(駒ヶ根まで)・大糸線(信濃大町まで)・篠ノ井線でも設定され、終点に最も遅い到着となるのは(特急〔諏訪湖花火大会号〕を除く)、長野1時56分の9539M。翌8月16日は普通の金曜日で、会社も夏休み、という所が多いだろうが、もし仕事があるとしたら、大変だなあ?
 一方で、塩尻からの中央西線(木曽福島方面)は、臨時は設定されていない。塩尻からの最終木曽福島行1844Mは22時42分発。この列車に乗りたければ、上諏訪22時22分発の449M(時刻変更)に乗る必要があるが、塩尻では乗り換え時間が1分しかない。むろん遅れても待ってくれるはずだが、臨時がないとは、JR東海も少々冷たいなあ、の印象がないわけでもない。
 ところで、この臨時の普通列車は、この数年は中央線快速や南武線のE233系が応援で駆り出されてきたが、来年以降、中央線快速のグリーン車のサービスが始まったら、車両での工面は、どうするのだろう?

 会社線は、JRバス関東の東京駅~東京港フェリーターミナル路線が、8月1日より2往復に削減。東京駅16時50分発・フェリーターミナル6時00分(日曜・祝日6時30分)発は、オーシャン東九フェリー(東京~徳島・門司航路)との接続を考慮していると思われる(なお、フェリーはお盆休みは全区間休航)。

本文
 JR旅客6社で、お盆休みを土休日ダイヤで運行するのは、九州だけ。昨今の情勢からしたら、全体のダイヤはともかく、ライナー特急(〔湘南〕〔らくラクはりま〕など)あたりは運休にしてもよさそうな気もするが、そこまでは乗客が大きく減少はしない、とみているのだろうか。この先来年以降は分からないが。
(西鉄はカレンダー通りの運行になるようだ)
 内房線・外房線・東金線・京葉線・武蔵野線は、「8月31日までの時刻」の注釈が、欄外に付記された。

 会社線は今号から、定期観光バス・観光路線バスが高速バスの次に来るようになった。理由はちょっとわからないが。
 私鉄は今号から、阪急京都線の特急(通勤特急・準特急・〔京とれいん雅楽〕含む)が全列車掲載になった。「プライベース」が7月21日よりサービスインしているが、今の時点では、日中は2~3本に1本でサービスを提供。まだコンスタントに利用できる、という環境ではない。
 座席指定料金500円(全区間)は、京阪のプレミアムカーと同じ(京阪は、短距離は400円)。JRの新快速Aシートは、神戸・姫路方面への直通という事もあるが、全区間で840円と少々お高いし、本数がまだまだ少ない。チケットレスだと600円(この場合「青春18きっぷ」との併用は不可)。転換クロスシート車による特急・新快速の競争という、関東地方のファンから見たら羨望の対象として見られ続けてきた京阪間の競争だが、座席指定車両が3社で出そろって、新たな段階に入ったといえる。
 前にも少し書いたが、「私鉄有料特急」というのは、乗車券以外の料金券(特急券・座席指定券など)を必要とする列車を意味すると思うのだが、名鉄には急行に特別車、京阪には快速急行にプレミアムカーが連結されている列車があるのに、一切記載がない。一方で全車自由席の特急は掲載されているが、本来の趣旨からしたらバランスを欠くのではないか?

 バスは高速・空港バス、一般バス共に、状況の悪化に歯止めがかかっていない、という印象が否めない。渋谷~木更津線(747P)は8月1日にダイヤ改正を行っているが、京王バス担当便が運休になっているため(正式に撤退しているのではないと思う)、前後の便の時刻を調整している。川崎~木更津線(748P)は、大師橋駅入口の時刻が追加になった(東京ベイサービスの社名がまだ残っている)。
 運休中の相鉄バス・海老名~御殿場プレミアムアウトレット路線(750P)は、再開されないまま廃止が発表になった。再開できないまま廃止となる路線が、このところかなり多く発生している。
 大阪・京都~富山線(753P)は、いまだに3往復全便運休のまま。北陸新幹線敦賀延伸は料金レベルの引き上げまで招いている(乗り継ぎ割引も廃止)ので、低廉な足を求める客は多くなると思うのに。

 復刻版シリーズで「1986(S61)年11月号復刻版」の刊行が、裏表紙の見返しに記されています。待望…かどうかは分からないが、刊行が予想されていた「国鉄最後のダイヤ改正」です。当時私鉄の乗務員私には、労働組合の行動から透けて見えた、国鉄(特に労組)が置かれていた状況を思い返すと、極めて重苦しいものも感じるのだが(刊行の直後、国会で分割・民営化が決定することになる)、一般の大衆の受け止め方は、正直どうだったのか。復刻版シリーズは、次は来年で50年となる、山陽新幹線博多延伸、になるのでしょうかねえ。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 遠州鉄道のバスの一件は、極めて残念と言わざるを得ない。炎天下を長時間歩かされた子供にとって、この経験がトラウマにならなければ良いのだが。以前起きた京都での一件もだが、ここもやはりバスドライバーだけ責めて終わり、にしてはならず、特に今後はバス未経験のドライバーがある程度の割合になる事も予想されるので、フォローする教育や、バックアップシステムの構築などが求められるし、やはりバスドライバーが接客にも余裕をもって臨めるような、運転など勤務環境の改善も、並行して必要なのではないか。運転以外の負担をできるだけ減らすような方策が求められると思います。

《What's New》
 1日 旧ビッグモーター「WECARS」 新名称看板店舗 多摩市で営業開始
 2日 日経平均株価 2,200円以上大幅値下がり 過去2番目の下落幅
 3日 米軍ヘリコプター 神奈川県海老名市に不時着

 本体の方ですが、どうやら転送設定ができました。明日の晩(8月5日付)で更新を行う予定です。お待たせいたしました。
posted by 菊池 正人 at 23:00Comment(0)時刻表

№2825 JTB時刻表2024年7月号(JTBパブリッシング)

 前回更新から、また間が開いてしまいました。例によって、「設定」で四苦八苦で…。ITオンチには辛いです。「日本ではデジタル化が進まない」という意見が多いようだけれど、私の十数年のパソコンライフの経験からすると、「できる人」目線だけで事が語られている部分が、IT・デジタルの世界ではかなり多い気がします。もうちょっと、「できない」人の目線でフォローする体制が、官民両方で整備されないといけないのではないか。日本において「デジタル化」そのものが悪い、という人は、実はうんと少ないと思っています。ただ、ちょっとしたつまづきから、IT・デジタル嫌いに陥るのでは、ないですかね…。そんな事も、この十日間くらいで感じました。

「JTB時刻表2024年7月号」、先月20日には発売になっていたのに、こんなに遅くなってしまいました…。掲載されている臨時列車でも、とっくに運行が終了している列車が多い。
 表紙は、水郡線の上小川~袋田間で、久慈川橋梁。比較的最近まで、長期間の不通を強いられていた所。

水郡線.jpg

「のりもの情報局」は、「鉄道・運輸機構『第25回鉄道のある風景写真コンテスト』作品募集」「『鉄道の日』関東実行委員会 第9回『鉄道の日』記念フォトコンテスト開催中」「JTBパブリッシング『東武デラックスロマンスカー』復刊」「JTBパブリッシング『青春18きっぷで行こう’24~’25』発売中」。もう「鉄道の日」という話になってきている。

青春18きっぷ 2024夏 最新活用ガイド
 まず、今夏シーズンのトピックスとして、①発売開始日が7月10日~に変更 ②東室蘭~室蘭間〔すずらん〕に乗車可(全車指定席になったので、その空席に着席する。石勝線も同じ) ③〔ひなび〕〔SATONO〕も乗車可(普通車のみ) ④BRT「ひこぼしライン」も乗車可 ⑤JR西日本宮島フェリーは、宮島渡航時に訪問税(100円)の支払いが必要 が挙げられている。「ひこぼしライン」に新車が入っていたとは知らなかった。画像を検索してみたら、エルガミオだった。

 初心者向けコースは、①東京発着 熱海・三島・沼津周遊(復路は御殿場線) ②東京発着 国営ひたち海浜公園と袋田の滝 の2コース。①では、沼津で時間を取っているのは沼津港への往復を想定しているようだが、それよりも、例のアニメの「聖地巡礼」の方がいいよー、というファンも、少なからずいるはずだ?駅前にはカフェもあるし(バスで市南部の「聖地」への移動は、このプランにこだわるなら無理)。なお「ほとんどの列車にトイレがある」と記載されているが、JR東海の211系にはトイレがないので要注意!

 上級者向けコースは、①釧路→函館 釧路湿原・札幌・小樽の手宮線跡(1泊2日) ②京都発着 小浜線・越美北線 の2コース。どちらも特例を間に組み込んでいる。①は、乗り継ぎのための時間が、特に新夕張と長万部は2時間前後とかなり長くなる。どちらも近くに観光スポットはないし、新夕張からバスで夕張往復、も不可能。どうやって時間をつぶそう?②は京都発が初列車で少々大変だが(山陰本線→舞鶴線の乗り換えは綾部でも良いはずだが、どの道京都→園部間と小浜線は同じ列車になる)、越美北線往復まで組み込みながら、その日のうちに帰って来れるとは意外だ。敦賀~越前花堂(~大聖寺)間がハピラインに転換されたので、通過利用はできるが、福井へは寄り道できなくなってしまった。

 今春の、北陸本線のハピラインふくいおよびIRいしかわ鉄道転換により、北陸地方への「青春18きっぷ」の旅は、極めて困難なものになってしまいました。前述の「上級者向けコース」のごとく、「落下傘路線」と化したJR支線への特例はあるが、特に福井・金沢の両駅は、完全にJRの在来線がなくなってしまった。JRが走る46都道府県の県代表駅では、初のケースになります。やはり釈然としない面は否めず。並行在来線の第3セクター鉄道への転換の是非は置くとして、これらの鉄道でも「青春18きっぷ」での乗車が認められるようになってほしい。3セク鉄道へは、関係するJR各社が補償する。JRが被るはずだった減収分を3セク鉄道が引き受けてくれるのだから、この程度の配慮はあってもよいのでは?でなければ、「青春18きっぷ」と同時使用で有効となる、各第3セクター鉄道のオプション券の発売とかも、検討していただきたい。

特集のページ
「のりもの情報局」と連動しているのか、「NEWS」の4文字は東武DRC。

「夏祭り・花火大会の臨時列車」が掲載になりました。
 青森ねぶた祭・弘前ねぷたまつり(8月2~7日)関連では、青い森鉄道はの期間中、初の試みとなる有料ライナー列車・特別快速〔ねぶたライナー〕を、青森→八戸で運行する。去年までの快速を格上げ。青森21:10→22:17八戸。途中停車駅は三沢のみ。青森駅からの乗車時は、乗車整理券700円が必要。
 なお、青い森鉄道の公式WEBによると、〔ねぶたライナー〕は青い森703系2連を使用。乗車整理券は、(7月9日10時~)乗車当日19時まで発売、余裕があった場合には、青森駅ホームで当日受付をする場合がある。「青春18きっぷ」の特例では乗車できない(八戸からの八戸線の運行が終了しているため)。
 この他、青森発上りは、去年までの野辺地行普通2本は八戸まで運行し、その後に野辺地行1本を増発(他に定期列車を運行)。下りは去年とほぼ同じ。なお、増発分の普通列車に付いていた〔ねぶたモーリー〕の愛称は、今年は八戸→青森間の特別快速(去年までの快速〔ねぶたライナ〕)に付与し、普通列車は愛称なし。
 JR奥羽本線は、特急〔ねぶたまつり〕は、時刻の変更はある以外は前年と同じ(8月7日は運転なし)。普通列車は、青森行は新青森始発・津軽新城始発各1本、青森発は弘前行き2本を運行。去年より輸送力が増えています。

 会社線は、箱根登山電車(去年は箱根登山鉄道と記載されていた。今春に社名を「小田急箱根」に変更)〔夜のあじさい号〕(既に今シーズンの運転は終了しているが)の他は、登山シーズンで登山口や山岳リゾートへの直通高速バスのダイヤが中心。この他、JRバス関東・JR四国バスの東京~徳島・阿南間〔ドリーム阿南・徳島号〕の、8月1日の時刻を掲載。淡路島内の志知に新規停車。なお8月後半までは毎日運行されるが、以降は週末中心の運行。

 なお、「本文の訂正」欄にあるが、小湊鉄道の「キハ40形」観光急行列車は、今月からは毎週日曜日のみの運転に削減。小湊鉄道では、今号ではまだ反映されていないが、7月22日~9月30日の平日は、早朝・夜間の一部列車・一部区間が運休になり、特に里見~上総中野間の最終列車が大幅に繰り上がる(五井17時01分発養老渓谷行・養老渓谷18時23分発五井行)。どちらも乗務員不足が理由。

本文
〔やくも〕は6月15日に273系への置き換えが一応完了しているが、8月9~18日は、2往復が381系で運行される。下りが13・29号、上りが12・28号(12→13→28→29号 全て「11月30日までの毎日運転」の注記がある、臨時列車扱いの列車番号7000番台)。
 四国では8月9~18日、〔しおかぜ〕と〔いしづち〕、〔南風〕と〔しまんと〕の分離運転が行われる。8月12~16日の〔しまんと4号〕(宇多津→高松)〔しまんと7号〕(高松→多度津)は、電車の8600系で運行(それ以外の分離運転日は2600系で運行)。〔いしづち〕は明日7月13日と9月14・21日(3連休初日の土曜日)の朝方・7月15日と9月16・23日(3連休3日目の月曜日)の夕方~夜間も一部分離運転があり、〔5・6・19・20号〕は2600系、〔7・8・21・22号〕は2000系で運行。

 去年6月から不通が続いていた、山陰本線・長門市~小串間は、長門市~人丸間・滝部~小串間が6月22日に、朝夕のみ列車の運行が再開されました。今号で時刻を掲載。長門市~人丸間6往復(人丸発初列車は土休日運休)、滝部~小串間は8往復。
 代行バスは、日中は長門市~小串間通し。朝夕は、人丸発は全便、滝部からさらに小串まで、逆に滝部発は全便、人丸からさらに長門市まで行くという、やや変則的な形態になっている。なお、人丸~滝部間の復旧は、来年度になる見通し。また美祢線は復旧の見通しが立っていない。

 JR九州・福岡市営地下鉄など九州の鉄道の大半は、8月10~15日は休日ダイヤで運行(西鉄は今日現在、発表を確認できていない)。

 石北本線は、9月30日の日中は北見~網走間が運休となり、代行バスを運行。〔大雪〕は2往復全列車全区間、〔オホーツク1号〕は北見→網走間が運休。

 高速バスは、相変わらず運休・減便が多く、状況が好転できていない。大阪バスの大阪~福岡線〔HEARTエクスプレス・博多特急ニュースター号〕は、3往復全便が運休。今号では「7月1日から」と記されているが、6月1日から全便運休、となっているらしい。
 川崎~木更津線も6月1日に改正になり、今号より新ダイヤを掲載。こちらは、平日は1往復増便になっている。また、川崎駅東口6時00分発初便は、通過していた木更津金田バスターミナルに停車。なお、今号では社名が残ってしまっているが、東京ベイサービス(東京湾横断道路サービス)は撤退し、臨港・小湊・日東の3社で運行。ここにはないが、7月1日より大師橋駅入口(江川一丁目)に新規停車。

 トキエアは、今号では記載がないが、7月12日より札幌(丘珠)・仙台両路線とも、全便デイリー運航開始。

 今号は「青春18きっぷ」特集だったが、私は…、今シーズンは泊りがけはしません。日帰り×5で使う事になると思います。少し遠いなーと思えるような場所へ行ってみよう。4年ぶりの成田空港での撮影でも使う事も考えています。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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 千葉県の鎌ヶ谷観光バスが、9月いっぱいで路線バス事業から撤退すると発表しました(貸切・送迎に専念)。現在は新鎌ヶ谷駅~千葉ニュータウン中央駅間を1日1往復するのみ。ドライバー不足などを理由に挙げているが、このバスの場合、元々は北総鉄道の運賃の高さから、沿線住民より低廉な足の確保を求められて運行を始めた、という経緯があったと思う。北総鉄道の値下げと新鎌ヶ谷折返し列車の増発による利用者の転移、が主な理由になるのではないかと思うが、どうでしょうか。

《What's New》
 1日 東京外国為替市場 1€≒173円台 ユーロ導入以降の最安値更新
 2日 日本体育大学女子アーチェリー部 6人無期限活動停止処分 学生寮で飲酒
 3日 成田空港新ターミナル集約構想 成田空港会社が構想報告
 4日 通園バス女児置き去り死亡事故 元園長に実刑判決
 5日 NY株式市場 ナスダック・S&P500株価指数 最高値更新
 6日 米エマニュエル駐日大使 南相馬市でサーフィン大会観戦
 7日 日本プロゴルフ選手権 杉浦 悠太 初出場で初優勝
 8日 埼玉県鳩山町長選挙 小川 知也氏初当選 現職で最年少町長誕生
 9日 オリエンタルランド クルーズ事業参入発表
10日 ヨーロッパ宇宙機関 新型ロケット「アリアン6」初打ち上げ成功
11日 道後温泉本館 5年半ぶり 全館営業再開
12日 バスケ日本代表渡邊 雄太 Bリーグ・千葉ジェッツ加入発表

 という事で、今回から、本当に本格的に再開させていきます。4月後半の旅行記も、今月中にはキチンと完結させないと。
posted by 菊池 正人 at 23:00Comment(0)時刻表

№2809 JTB時刻表2024年6月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表6月号」、先月24日に発売になりました。
 表紙はグラビア特集に連動して、函館市電の「箱館ハイカラ号」。青柳町~谷地頭間のアップダウンは、他に目立った坂がない函館市電では、一番のハイライト。

「のりもの情報局」は、「御在所ロープウェイ 『6月記念乗車券』販売」「玄光社『食べて飲んで ひとりで楽しむ鉄道旅』6/11発売」。

レトロ車両から最新LRTまで 路面電車の旅

広島電鉄.jpg
 宇都宮ライトレールが開業した去年の内にやるのか、と思っていたのだけれど。
 まず江ノ島電鉄が出てきたが、江ノ電が「路面電車」、というのはどうだろう?鉄道ファンの間でも論争になる事があるが、確かに腰越~江ノ島間で路上を走行する区間はあるけれど、併用軌道区間には駅がないし、江ノ電は全線が鉄道免許で、一般的な閉塞方式に従って運行されている(竜口寺の交差点には、江ノ島駅の遠方信号機がある)。だから個人的には、路面電車とは言い難いと考えている(江ノ電が「路面電車」なら、かつての名鉄犬山線や新潟交通も「路面電車」になってしまう)。
 宇都宮ライトレールが出てくるなら、富山地鉄の富山港線(旧富山ライトレール)を出しても、良かったのではないか?鉄道からの転換という点で、歴史的な意義もあったのだし(最後の「年表」も含めて、一言も言及がない)。
 何回も書いてきた事の繰り返しになってしまうけれど、宇都宮ライトレールのような、全くのまっさらなLRTの新規建設の良し悪しは、まだ分からない所も多い。男体山をバックに高架線を下る宇都宮ライトレールの電車はカッコイイけれど、軌道系である以上、それなりに莫大な建設コストがかかりそうだ、という事も明らかになる1枚で、計画段階から慎重に進めなければならない面はあるだろう。ただし、既に走っている在来の「路面電車」は、もう「路面電車」というレベルとは決別しなければならない。この数年、全国各地の路面電車に乗ってきたけれど、やはり遅いのがネックだし、車両も50~60年程度と老朽化した車両がまだ相当幅を利かせているのが現状。伊予鉄道の記事もあるけれど、特に⑥号線は運行回数が激減して(土休日は全面運休)、このままでは廃線への道をたどりかねない。一方でJR松山駅高架化に対応した新線建設の構想もあるが、ともかくシステム全体の抜本的なレベルアップは、どの都市でも急務ではなかろうか。むろんそれは運行事業者だけで片付く話ではないし、特に路面電車では道路交通の在り方にも関わるので、恒常的に走らせ続けたいなら、自治体や市民レベルをも巻き込んだ、広範囲な議論が行われなければならないだろう。

特集のページ
「NEWS」の4文字は、JR東日本のハイブリッド観光列車で、前2両(N・E)が「SATONO」、後2両(W・S)が「ひなび」。
 その「ひなび」を使用した釜石線・山田線の臨時列車の時刻表も掲載。今月の8・9日と8月24・25日が〔ひなび 宮古〕で、盛岡~宮古間の運行(途中ノンストップ)。他の運転日(6~9月の土休日)が〔ひなび 釜石〕盛岡~釜石間の運行(途中花巻・新花巻・上沢・宮守・遠野・上有住・陸中大橋停車)。〔ひなび 釜石〕は、これが〔SL銀河〕に代わる釜石線の目玉という位置づけとなるのだろうか。
 夏の臨時列車が様々発表になっているが、基本的には、常磐線(交流区間)にまたがる列車はE653系、それ以外はE257系(〔鎌倉〕はE653系)に固定された感がある。185系というのは、さすがにない(別に「185」が走るが)。

 会社線は、富山地方鉄道の富山市内線(南富山駅前~富山大学前)間軌道線で、5月号は土休日だったが、6月号は平日の時刻を掲載している。便数が多いからか、電停のフリガナは記載されていない。この他、上高地・乗鞍高原・尾瀬の観光バス路線の時刻を掲載。

本文
〔わかしお3・5・9・13・15・21号〕〔わかしお6・8・12・16・18号〕は、6月28日まで(5・13号と8・16号は29日まで)255系で運行し、グリーン車を連結。これは既に掲載済みだが、さらに〔わかしお89号〕の8月10~12日も、255系での運転が発表になった。〔新宿わかしお〕も8月3・4・10~12日、さらに〔新宿さざなみ1・4号〕は7月13~15日も、255系で運行される。

 夏の臨時列車が発表になったが、注目されるのは、新宿→白馬間を夜行で運行する、特急〔アルプス〕。

新宿23:58 → 6:22白馬
途中停車駅:立川・八王子・松本・信濃大町
E257系 全車指定席(グリーン車連結)

 新宿発の中央本線夜行列車は、調べた限りでは、2018(H30)年12月30日に新宿を出発した、快速〔ムーンライト信州81号〕以来ではないか?特急と言いながら新宿~松本間は5時間05分かかって最速〔あずさ〕(2時間29分)の倍以上、〔ムーンライト信州〕よりも遅い。運転日も7月12日・8月9日・9月13・20日と4日間しかないが、ともかく久しぶりの、一般的な夜行列車の設定(花火大会などの帰宅の臨時を除けば)で、これがひょっとしたら、夜行列車復活の足掛かり、となったりしてくれるのだろうか?
 また、大糸線内・松本~白馬間では、臨時特急〔はくば〕を運行。これは昨シーズン、〔あずさ1・38号〕の延長(松本で乗り換え)という形態で運行されていた列車だった。E353系3連は同じ。7~9月の土休日運転。特急料金は〔あずさ〕と通しになると思われるが、これについての記載はない(JR東日本のリリースにもなかった)。
〔アルプス〕〔はくば〕はどちらも、国鉄時代の急行の愛称(〔アルプス〕はJRになってからもしばらく夜行で走った。〔はくば〕は漢字の〔白馬〕で、松本~糸魚川~金沢間のDC急行)。
〔富士回遊〕は、7月・8月は平日のみ運転の〔93・94号〕が設定され、毎日5往復が運転される。〔93・94号〕はE257系で、指定席発売済み識別のシステムがない5000番台。

 宗谷本線・名寄~稚内間は、8月24日(土)・9月23日(祝)は工事(システム切り替え)のため、午後から夜間の列車が取りやめになる。特急〔サロベツ3号〕〔宗谷〕(稚内→旭川間)も運休する。この区間の最終は、下りは〔サロベツ1号〕・上りは〔サロベツ4号〕になる。
 特急列車に関しては代行バスを運行する。

下り
旭川17:45(札幌16:00発〔ライラック27号〕から接続) → 23:50稚内

上り
稚内15:00 → 21:00旭川(札幌22:56着 旭川始発となる〔宗谷〕に接続※)
※ 旭川21:16 → 22:51札幌の〔オホーツク4号〕に乗り換え可能と思われるが、接続の保証はしないようだ。

停車地は往復とも、特急停車駅と同じ。
 なお、旭川~名寄間は上下とも、後続の宗谷本線の快速・普通列車に追い抜かれる。下りは札幌16時30分発〔カムイ29号〕(運転日限定だが、両日とも運転日)→旭川18時00分発〔なよろ9号〕→名寄19時15分着となり、名寄19時55分発の代行バスに乗れるので、札幌は30分遅く出ても良い(ただし列車が遅れると、接続はなくなりそう)。
 普通列車の代行バスはない。

 会社線は、阪急京都線の「PRiVASE」が7月21日より運行を開始するが、今号ではまだ掲載がない。7月号には乗るだろう。
 高速バス・空港バスは相変わらず運休便が多いし、再開できないまま廃止、という路線もかなり出てきている。海老名駅~羽田空港線も、記載はないが、結局先月いっぱいで廃止となった。「新型コロナウィルス感染症の影響により…」の欄外の文言は変わっていないが、明らかにもうそれは違う。ドライバー不足の問題は、日を追うごとに深刻さを増してきているようだ。
 JRバス関東は、宇都宮の路線が6月1日に改正。また、成田の路線の6月17日改正が予告されている。残念ながら、さくらの山・ひこうきの丘・風和里の経由が取りやめになる。客足がつかなかったようだ(私自身、コロナ禍以降成田に撮影に行っていない。そろそろとは思っているのだが、もう梅雨間近だし…)。
 昨日6月1日より運行を開始した、京都市営バスの「観光特急バス」が掲載されています(828-C)。土休日の運転で、京都駅前~銀閣寺(循環)のEX100系統と、京都駅前~五条坂(清水寺最寄り)循環のEX101系統、の2路線。料金が大人500円・小児250円で、地下鉄・バス一日乗車券でも乗れます。これが期待通りの効果を上げるのか。先にも書いたけれど、通常料金の倍以上、とするなら、座席定員制とした方が良い。通常の市営バス車両で走るようだが、定着できるなら、座席数の多いタイプの導入を考えるべき。一般の市営バスも同日改正。10年ぶりの大幅な改編、なのだそう。

 次号7月号は夏休みを控えた構成となろうが、私は、今年は泊りがけはたぶんしない。「青春18きっぷ」シーズンも、たぶん1日フリーきっぷ×5の感覚で、日帰りのみで使う事になるだろう。それでも、どこへ行こうか、という楽しみはありますね。
 
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《What's New》
 1日 前澤 友作氏計画 月周回旅行 プロジェクト中止発表
 2日 ヤクルト 石川 雅規 史上初 新人から23年連続勝利
 月周回プロジェクトは、しょせん大金持ちの道楽に過ぎず、インフレが収まるわけでも、戦争が終わるわけでもない。一般の庶民にとっては、どうでもいい話。
posted by 菊池 正人 at 23:00Comment(0)時刻表

№2788 JTB時刻表2024年5月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2024年5月号」、先週金曜日発売になりました。

 表紙は、山形新幹線のE8系。さくらんぼ東根~東根間の橋梁を通過する所だが、古い鉄橋(白水川の橋梁だろうか)+最新鋭「新幹線」車両、のミスマッチを狙ったの構図、なのだろうか。

「乗り物情報局」は、「北海道中央バス レバンガ北海道ラッピングバス運行中」「白山市 『トレインパーク白山』オープン」。

 新型車両コレクション 2024

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 今春の鉄道の最大のトピックスは北陸新幹線敦賀延伸だったが、車両面では在来のE7系・W7系をそのまま使用するので、車両の面では、山形新幹線のE8系、となるのだろうか。
 先日乗ってきたばかりだが、旅行記でも記した通り、普段から山形新幹線を利用している、というわけではないので、在来車両と比較してどこがどう優れている、というのは表現し辛い。むろんE8系に限らないが、ゆとりのある座席回りなどは、高速バスや新幹線にはないアドバンテージだと思うし、コンセント設置も、近年の新幹線・特急列車では、もはや常識だろう。
 既に若干のスピードアップも図られているようだが、本領を発揮するのは、〔つばさ〕全車両がE8系置き換え、そして福島の上りの連絡線が完成・供用開始となった時点、ではないだろうか。
〔やくも〕の273系は、先日一瞬すれ違ったのを見ただけ。座席のカラーリングが、グリーン車・普通車ともE8系とは真逆なのが面白い。6月15日には、置き換えが完了するようだ。
 阪急京都線の2300系は、先日現物が姿を現したそう。「PRIVACE」車はドアが中央部にあるのが、私鉄としては異例かも。当面は1編成だけで、あとは在来の9300系に「PRIVACE」車を組み込む形になりそう。それにしても、クロスシートの特急・新快速がしのぎを削ってきた京阪間で、有料座席サービスが展開されるとは時代も変わったもので、JR西日本もこれを見て、「Aシート」車の拡充を急ぐことになるのではないか?
 中央線快速のグリーン車は試運転が繰り返されているが、今現在も金沢文庫でせっせか製造されているのが、京急の電車からも良く見えますねえ。グリーン車組み込みだけでなく、中央快速線そのものの運行形態も、かなり変わる事になるのではないかと予想される。
 東武アーバンパークライン(野田線)の新車両80000系は、先日リリースが出ました。
 観光列車も相変わらず、JR各社でいくつか発表があり、「SATONO」は既に運行を開始しているが、今後は日本の国内で、JR・私鉄ひっくるめた観光列車同士の競争も起きるのか。「新車」からは多少外れるが、個人的には、もう少し肩ひじ張らず、気楽に乗れる列車が欲しいと思う。グルメも「B級グルメ」でいいんじゃないの?高級一辺倒ではない、大衆性も出すなどの差別化が、今後観光列車の課題として出てくるのではないか、と思っています。

特集のページ
「NEWS」の4文字は、〔やくも〕の273系。6月15日には、置き換えが完了すると思われる。

 会社線は、富山地方鉄道の富山市内線(南富山駅前~富山大学前)間軌道線の、土休日ダイヤ。現状は、日中は7~8分毎で、南富山駅前側・富山大学側双方とも、1時間間隔で富山港線に直通。なお富山港線と環状線は記載がない。
(現在発売中の「私鉄時刻表 関西 東海 2024」には、平日も含めて全線全駅(停留所)の、朝夕の時刻が掲載されている)

本文
 北陸新幹線が開業する前の北陸本線から転換された、ハピライン・IR・あいの風・トキめき(日本海ひすいライン)の敦賀~直江津間が、今号から一体で掲載されるようになった。
 基本的にハピラインは福井で、IRは金沢で系統が分断されている。また、泊~市振間はあいの風の区間だが、1往復を除いてトキめきのDCで運行される。
〔あいの風ライナー〕(土休日運休)を利用せず、普通列車・ハピラインの快速だけで敦賀~直江津間を乗り通すと、乗り継ぎが成り立つのは、下りが9回・上りが12回。最速は6時間05分となった。直江津を18時09分に発って、敦賀は日付が変わるが、0時14分。ただし、泊~富山間の582Mは土休日運休なので、平日でないと成り立たない。土休日の場合は、直江津13時15分発→19時25分敦賀着(福井→敦賀は快速)の6時間10分。全体的に、上りの方が早め。下りは乗り換えの相手が区間運転、というケースがかなりあり、上りよりは30分位、余計にかかるようだ。乗換駅で食料を買い込んだりするには、余裕があって良いかも知れないが。
 運賃はハピライン1,750円+IR1,330円+あいの風2,220円+トキめき1,310円=6,610円。北陸新幹線の敦賀~上越妙高間の乗車券は4,060円だから、5割以上高い。 

 根室本線・富良野~新得間が先月を持って廃線になった事で、残存区間は(南千歳~)新得~釧路と、滝川~富良野及び釧路~根室に分割されて掲載されている。
 札沼線や日高本線、留萌本線もだが、北海道では度重なる廃線の結果、路線の名前が実態に合わなくなってきている。もう「愛称」などという中途半端なものではなく、正式な名称そのものを変えるべきではないか。あるいは法律上の縛りがあるのかも知れないが。根室本線の場合、滝川~富良野間は「芦別線」、新得~釧路間は「石勝線」(として南千歳側と統一)、釧路~根室間は「根室花咲線」とでも呼び変えた方が良さそう。

 長距離バスでは、金沢~能登各地への北鉄奥能登バスの臨時ダイヤが、今5月号から掲載。金沢駅西口~珠洲(すずなり館)間は1往復で、全区間の所要時間が3時間50分と50分近く増、金沢駅西口~能登町役場間も1往復(すずなり館までは行かない)で、全区間の所要時間は3時間20分と30分強の増加になっている。どちらも金沢を7時台に出て、18時台に帰ってくるダイヤとなっていて、地元の方々にはやや利用し辛いとも思うが、現状では仕方がないか。金沢駅西口~輪島駅前間は4往復(マリンタウンまでは行かない)で、全区間の所要時間は3時間10分、14分の増。なお金沢駅西口→羽咋・高浜間「高浜急行」の記載がないが、北陸鉄道公式WEBには、路線そのものの記載、もちろん運行されているか否かも記されていない(少なくとも私は発見できなかった)。
 根室本線廃止に伴い増発された〔ノースライナー号〕は、美瑛駅前・道の駅南ふらの(幾寅)・落合の時刻が追加で掲載。道の駅南ふらのと落合は乗降の制限がなく、幾寅・落合~新得間は唯一の公共交通となる。なおマークがないが、美瑛駅前は、帯広行は乗車・旭川行は降車のみ。

 根室本線の代替バスとしては〔ノースライナー号〕の他、南富良野町と占冠村の、道の駅南ふらの~幾寅駅~トマム路線が運行を開始した(774-B)。旧鉄道の並行路線ではないが、トマムから石勝線特急乗り換えで札幌・新千歳空港方面への足を確保、という事だろうか。富良野~金山間は、従来からの占冠村営バス富良野~占冠線が運行されている。なお、ふらのバス路線が一部延長して幾寅駅まで乗り入れているが、この路線については掲載がない。
 長く書き続けてきた、厚床~中標津間については、ようやく現状の時刻が掲載されるようになった(775-C)。と言っても、在来の根室市内~根室中標津空港間の空港バスの時刻を転載しただけ。中標津~別海間は阿寒バスが運行を開始しているが、時刻の掲載がない。
 小湊鐵道(791-B)は、トロッコ列車の代わりとなる、キハ40形使用の観光急行の時刻が掲載になった。土休日は五井・上総牛久~上総中野間2往復、また平日ながら4月30日・5月1・2・10日にも五井~上総中野間1往復が運行される。指定席料金600円が必要(養老渓谷~上総中野間は自由席)。
 3月いっぱいで廃止になった三宮~有馬温泉間の路線バスの代替として、今月から神戸三宮BT~三田プレミアムアウトレット間の座席定員制高速便の一部を、有馬温泉経由に変更して運行している(838-B)。一部便は神戸空港発着。なお、同じく3月いっぱいで廃止のJRバス園福線の代替路線は、掲載がない(園部側は中京交通、福知山側は京都交通が代替)。
 スカイレールサービス(844-A)は、「4/30 12時発を持って運行終了」の注釈が入りました。

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《What's New》
23日 不法入国者ルワンダ強制移送 英議会が可決
24日 福島第一原発 処理水放出約6時間半停止

 さて、これから急遽、5泊6日の富山・岐阜・愛知の旅に出ます。5月から勤め先が変わる事で、現在の勤め先は今月いっぱいで退職、年休消化のため今日が最終出勤日となったため、この機に長期の旅に出ようと思います。新しい勤め先では、当分連続した休みは取れない見込みなので。また現地で書きます。
posted by 菊池 正人 at 20:00Comment(0)時刻表