№3029 バスラマインターナショナル212(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル212」、先月末には予定通り刊行されていたが、少々遅くなってしまいました。
 旭川電気軌道100年+バステクスペシャル開催があってか、今号は旭川が中心になったようです。

バス事業者訪問267 旭川電気軌道

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 それにしても、「軌道」が廃止になってから半世紀以上たつのだが、未だに「電軌」の名を残している。「軌道」=路面電車、とみなされているからか、昔の交通公社の時刻表の復刻版を読んでも、時刻表は掲載されていなかった。頑張って残っていれば、旭山動物園へのアクセスとして注目されたのだろうと思っているのだが。
 バス路線図が掲載されているが、地図と連動していないから、運行範囲がつかみづらい。「あさひかわ公共交通マップ」にしても、文字通り旭川市(中心部)が中心なので、郊外の東川町や東神楽町などは掲載されていない。
 旭川の駅前広場は、JR旭川駅の高架化で拡張されたのではなかったのか。それでも、道北バスに深川・芦別からの中央バスや札幌行高速バス(広場完成時に自前の中央バスターミナルを廃止して、駅前に統合した)も入ってくるので、路線数が増えたのに見合った分の広さがない、という事だろうか。
 コロナ禍の最中の空港バスは私も乗っていて、№2181で簡単に書いているが、空港バスは航空の動向にストレートに左右されるし、まして地方空港だと最初から便数は多くないので、より痛手をこうむりやすいだろう。「駅の着発」で完結しないのは、旭川に限らず、北海道では基本的に似たような傾向があるように感じられる。帯広や釧路もそうだ。本州に比べて都市自体は比較的大きくても鉄道(特に普通列車)の本数や市内の駅の数が少なく、市内交通では鉄道が中心にならないからかも知れない。
「たいせつライナー」は、JRの特急の新千歳空港直通が取りやめになったから、バス側で開設されたのではないだろうか、と思っているのだが。
 旭川市は道北バスも運行されていて、基本的にはエリアは分かれていて中心部は競合しているが、バスカードシステムや1日・2日乗車券があるので利便性の違いは意識されていないとの事。ならば確執なんてないだろうとは思うが、その辺のつながりはどうなっているのだろうか。旭川電気軌道自体は、高速・長距離バスの展開は考えなかったのかとも思ったが、旭川だと利用が見込める路線は少ないだろう。道北バスが早くから札幌行を運行していたし、都市間路線にしても減少傾向にあるのだから、今後の展開もほぼ無いのだろうと思う。
「旭山動物園路線はインバウンド対応で終点の運賃支払いに時間を要する」のは、旭川も同じか。京都や東京ほどでもないだろうと思うが、観光輸送は旭川駅が絶対的な中心になるだろうと思うので、バスの外でインバウンド対策を強化する方策を考えるべきだろう。また、座席定員制(観光バスタイプでなくても良いが)にする事も考えられるべきと思うが、シーズンによって来場者数がかなり変動するようなので、運用効率という点で難しいかも。
 ふらのバスに関してもページが割かれると良かった。根室本線(富良野~新得間)が廃線になるまでの間の代行バス輸送に尽力していた事もあるし、廃線後の現状はどうなっているのかも興味がもたれると思うのだが。
 最後に輸送人員の推移が表になって記されているが、2023(R5)年度は、1969(S43)年度の12.84%にしかならず、コロナ化前の2019(H31~R元)年度のレベルにも戻っていない。現実は厳しい。
 車両は、ラッピングバスはほとんどが元神奈中だろう。私も直に見た事があるが、ラッピングを剥がしたら、神奈中バスのカラーが現れるはずだ。
 アーカイブスを見ると、MR430の現役時代の画像がある。レストア車ではないようだが。連節バスもあるが、となると現代では、連節バスはないにしても、もう少し大型のバスが導入される、という事はないだろうか。電車の画像もあるが、旭川四条駅の駅舎は北海道らしい趣があるし、現存する保存電車も、もう少し目に振れやすい場所に保存展示はできないだろうか(できたらMR430と並ぶ形で)。

バステクスペシャル in 旭川 開催!
 車両では、本州からのゲストも多数来訪していたようだが、これを見た限り、地元の道北バスの姿はない。道北バスには特徴的な車両はなさそうではあるが。
 先の旭山動物園来訪のインバウンドへの対応もだが、それこそAI技術を、インバウンド向けの案内に活用はできないのかと思う。都会でさえ大変なのだから、地方都市だと一苦労だろう。できるのかどうか分からないが、あるならそれを見たかった。
 網走バスがコンサドーレ札幌のラッピングを施しているとは知らなかった。というか、網走~新千歳空港間の高速バスがある事も知らなかった。コロナ禍の前の2019(R元)年に、期間限定で試験的な運行を開始していたようだが、№2175の事業者訪問では、一切記されていなかった。
(網走発は夜行、新千歳空港発は午後出発の昼便だが、札幌市内は停車しない。だからコンサドーレを描くのはなぜ?という気もする)
 今回は「プロ」だけでなく一般のお客さんの来訪も多く、専門的な部分はどの程度興味を持たれたかは分からないが、企画としては悪くないと思う。巻末で和田編集長が「万博のためにバステク会場が確保できなかった」みたいなボヤキ?を記していたようだが(脱線するが、個人的には、万博は全否定もできないと思う。東京オリ・パラもそうだったが、この日のために頑張ってきたスタッフ、この日を楽しみにしてきた観客も少なからずいたのだから)、むしろ逆に、この手の規模のイベントを、全国の地方都市を巡回する形で年に1~2回程度やってみても、良いのではないだろうか?バスのレベルアップが必要なのは地方も同じなのだし(むしろ地方の方がさらに大変なので)。

 岐阜市のトランジットモールの社会実験の画像があるが、長良橋通りは、20年以上前は名鉄の路面電車が走っていたんだよなあ。道路上の路面電車だと、廃線になったら跡形もなくなってしまうが、電車時代にできなかったのか、と感じるファンも少なくないのでは?
 釜山のバスは14年前に訪問して乗った事があるが、バス停に日本のような時刻表はなかったし(各系統の初発と最終が記されていただけ。おおよその運行間隔も記されていなかった)、路線図もないからヨソ者が乗るにはハードルが高いなあ、と感じたものだった。今はどうなんだろう?釜山に限らず、韓国のバスは系統毎に車両が検定されているのが普通のようで、車体に大きく系統番号が記されているが、日本の大都市でも考えられて良いのではないか?と感じた。というより、日本は鉄道も含めて、「系統番号」というのがあまり旅客案内に有効に活用されているようには見えない気がする。
 ロンドン~パリ間の長距離バスも興味深く読んだ。ドーバー海峡では乗客ごと列車に積まれるという点も興味深いが(でも私だったら、もっと遅くても船の航送で、外に出られる方が良いかも)、イギリスとフランスでは交通方式が逆なので、どう対応するのかと思った。乗客の乗降地点がターミナルだけになるなら構わないだろうが。

 最後に「ARCHION」設立について記されていたが、バス部門に関しては、日野はいすゞとバス部門を統合、三菱ふそうは台湾のメーカーとパートナーを組んでいるため、良い解決策を見出したいと表明した、とのみ記されていて、具体的に車両という形で姿を現すのは、相当先の事のように思えた。

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《What's New》
 4日 講談社 ハリウッド拠点の新スタジオ「KodanshaStudios」設立発表
 5日 東京株式市場日経平均株価 一時2,400円超の急落
 6日 タイ人少女に性的サービス強要容疑 東京都内マッサージ店経営者逮捕 

№3018 バスマガジンvol.130(講談社ビーシー/講談社)

「バスマガジンvol.130」、先月19日には発売されていたようだが、いつの間にかかなり遅くなってしまいました。
 表紙は「S-tory」カラーのエルガ・ハイブリッド。西武バスに限らないが、正面の行先表示装置に「エンジェ」が入っているが、このようにキャラクターがフルカラーで入れられるようになったのは、近年の機器の進歩のたまもの、だろう。表紙デザインは、3つの候補の中から何にするか、もめたそうだ。

おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.130 西武バス

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 前回は2009(H21)年9月刊行の31号で16年ぶり。もっと短い間隔で取り上げられる事業者もあるが、関東最大手クラスとしては、間があいたのではないか。
 当然前回は旧塗装「笹の葉」カラーで、表紙はブルーリボンシティ・ハイブリッド(今号では西武総合企画に移籍)、西武観光バス・西武総合企画と一体で掲載されているのは同じだが、当時は西武秩父バスに統合された西武高原バス、西武バスに統合された西武自動車があった。
 今号ではないが、前号は西武バス・西武高原バス・西武観光バスの路線図が掲載されていた。ただし西武バスは大雑把な運行エリアを記したものだけだったが、エリアそのものは大きくは変わっていないと思う(当然廃止路線・区間は多数あるが)。秩父地域は、基本的には16年前の路線網が維持できているようだ(ただし中津川へは、災害で不通になったまま)。
 それにしても、一時は独占して導入していた日産ディーゼル・UDトラックスが、いまや5%台か。しかも並んでいる保有車両のアルバムを見る限り、残存車両の大半は三菱ふそうOEMのスペースランナーA、そして大半は貸切登録・特定に移行し、普通の路線バスとして乗れる機会がかなり減ってきている。秩父は「ここさけ」ラッピングのリエッセがあるが、だったら「あの花」「空あお」も出して欲しかった、というファン、いるんじゃないだろうか?
 しかし、西武バスのエリアは、全体的には恵まれているように見えるが、郊外部ではエリアごと撤退しているところが少なくないし、日高市など、西武バスの後を継いだイーグルバスも、今年になって路線を廃止してしまった。団地の中を走る路線だったのに(後継は乗合タクシー)。郊外は厳しいのか。あとはやはりドライバー不足問題で、路線バスでは突発的な間引き運転が今でもたまに起こるし、高速バスは富山線など、新幹線と比較した選択肢として、遅くても安い足も欲しい層が少なくないはずなのに、(富山地鉄と合わせて)長期運休が続いている。新潟線も減便してしまっているし、上越線も運休中。何とか立ち直れないかとは思うのだが。高速バスは、京王バスや東急バスなど、地元側の他事業者との共同運行が見られるようになったのが、近年のトピックスだろうか(草津線は、現在西武バスは運行していない)。

バス作りの新勢力から
 この車両はイベント的な使われ方をされそうだが、どこで走るのが最も効果的だろうか。やはりコミュニティバスか、古い歴史を持つ観光地の循環バス、あたりだろうか。ただ、キャビンはリフトを装備している事もあるだろうが、やや角ばりすぎて、ボンネット部とミスマッチ、のようにも見える。

移籍バスの行方を追跡
 第19回は東武バスPART3で、東武グループ内部の移動は高速・貸切車のみならず、特に中型車の朝日自動車グループ各社への移籍が多かったと思うが(路線エリア共々)、ここには出てきていない。岐阜羽島バス・タクシーの日デ車は、最初は和光市で使われていたはずだ。京福バスは、京福電車が全線運休(後にえちぜん鉄道として再開)になった時期に、大量に移籍があった事は、当時話題だった。東武バスは、比較的自社内で長く走るというイメージがあったのだが、移籍車両が意外に多いという印象だ。郊外部、特に北関東の路線の縮小が際立った時期、という事も、あったのだろうか。

鈴木文彦が斬る!バスのいま
 バスと自転車の共存。バスの乗客として、自転車がどう見えるのかは、正直分からないので、あまりどうのこうのは書けないが、歩行者の立場から見ると、自転車の走行には少々危なっかしい部分を感じる。バスとの関係、の前に、そもそも自転車は左側通行(車と同じ)で、指定された所以外は歩道は走ってはいけない、はずなのだが、明らかにほとんど守られていない。「普及を図る前に啓蒙・教育をセットで行うべき」という筆者の主張は、その通りだとは思うが、実際自転車に乗る人は、それをちゃんと聞いてくれるだろうか?という懸念があります。自転車以外でもそうなので(信号さえきちんと守らないし)。

画像

 画像は№1906からの再掲で、しずてつジャストラインの東大谷の折返場。右手に駐輪場が併設されている。確かにしずてつジャストラインの、特に終点は駐輪場が多いようだが、地域によって自転車への対応に差があるのは事実と感じる。神奈川県は…バスはバス、自転車は自転車、という所かな?駐輪場の整備を進めているわけではなく、といって自転車からバスに乗り換えよう、と呼び掛けているわけでもない。今の所両者の関係に関心はなさそう。実際問題として駐輪場の整備にはある程度スペースが必要になり、バスの折返場以外の整備は簡単ではない。どの程度のスペースが必要になるか、利用が見込めるかの判断や調査も必要だし、天候にも左右されるだろう。なによりバスがきちんとダイヤ通り走ってくれないと(特にラッシュ時)、「やはり自転車の方が早くて確実だよね」となって、結局は駐輪場を造っても利用されない危険性もある。自転車対策に限らず、まずはバスがきちんとダイヤ通りに運行できる環境が整備されなければならない。先の自転車の走行方の問題も絡むが、結局は道路交通におけるバスの地位を高める事がどうしても必要で(=それがバスドライバーの確保にもつながる)、駐輪場の整備は一体で行うべき。行政やバス事業者の思考も大事だが、バス・自転車の利用者の意識の変革も、必要になるのではないか。

 ところで、このコラムにおいて、早急にお考えを聞きたい事項があります。近年のドライバー不足→バス路線廃止・減便に対処すべく、各地で「共同運行方式」が導入、または導入が検討されつつあり、一般のニュースにもなっているが、これに異議を唱える動きが、バス業界の内部でも決して少なくない。岡山がその一つで、先日市内の大半の事業者が運賃を一斉に値上げし、一部に「公設民営路線」を導入したが(両備バスのサイトにある)、宇野自動車は運賃の値上げには加わらず、市内運賃を100円で維持しているが(他社は160円になった)、宇野自動車はこの説明の中で、「「共同経営」に乗るのではなく、1社1社が自らの状態を見つめ、真摯に考えて判断することが何より重要だ」と考えた、としています。遠回しに「共同運行方式」を批判しているとみていい。一方で両備バスでは、小嶋CEOが「支線バスFLAt(公設民営路線に導入する小型車両)のお披露目式は、私にとって大変うれしい日となった」と記していて、両者の思想は明らかにかみ合っていない。両備は今の所宇野自動車の動きを静観しているようでもあるが(確かに、自分は運賃値上げなど必要ない、と言っているのに外部から運賃を値上げしろ、と強要するのは愚かな話だ)、このままでは岡山でまた、形を変えてバス業界内部の紛争が起きる事が十分に予想される。これを回避し、円満に「共同運行方式」を導入するためにはどうしたら良いか、どの都市もイメージ先行になっているところがほとんどのようだが、実現のためには慎重に進めないと(自社のバスの営業エリアに関わる事だから)、全国的な紛争も起きかねない。そのあたりをお聞きしたいところです。
(関係なくなるが、宇野も両備も、経営者個人がどんな主義主張を持つかは自由だが、それを公式WEBのトップに持ってくるのはいかがなものか。利用者はまず、バスの時刻や運賃、運行状況などの情報を求めてサイトを訪れるはずだ)

終点の情景を求めて
 高槻市営バス田能線で、田能から3つに分かれる支線の一つの終点となる中畑回転場、なのだが、11月1日より「デマンドバス実証運行」のため、他の支線共々、中畑回転場へ行く一般の市営バス便は「休止」になってしまいます。基本的には養魚場への送迎がある原大橋まで(ここまでは頻発、ここも11月1日より場所が変わる。デマンドバスとの接続のためだろう)、それ以北は平日のみ田能まで3往復入るだけになる。現状でも原大橋以北は1日10往復に満たず、中畑回転場へは平日2回・土休日3回の乗り入れがあるだけなのだが。まもなく刊行の「BJハンドブックシリーズ X119」では、同じ田能線の枝線の終点の杉生が取り上げられるらしいが、当然ここも一般の市営バスの乗り入れがなくなる。〔かしらす号〕と称するデマンドバスは、支線の終点3か所を一度にまとめて往復する「循環系統」となり、中畑回転場は平日13回・土休日9回の乗り入れが予定されていて、便数的には利便性は大きく向上する(杉生を先に経由する便・二科を先に経由する便がある)が、当然乗車には予約が必要になるし、その前に「利用者登録」をする必要もある(よそ者も利用できるが、登録は必要)。確かに相当山奥に入る事になるローカル路線だが、公営バスだって、決して楽ではない。京都市を走る区間があるという事だったが、特に空谷橋(からたにばし)は、バス停も所在は京都市だ。

平成初期のバスを振り返る

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 北紋バス。紋別は昭和の終わりに訪れた事はあったが、平成になって早々に鉄道がなくなってしまって、札幌への高速バスや、羽田からのジェット旅客便があるものの(札幌便がないのが不思議かも)、アプローチがしづらくなってしまった、という感は否めなくなった。当然、以降は行っていない(申し訳ないが…)。北紋バスは、最近まで北見へ行く路線もあったのだけれど…。

 次号は臨港バスか。地元の事業者だが、連節バス導入とデマンドバス、それと東京都(羽田空港・天空橋)への乗り入れが近年のトピックスとなろうか。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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《What's New》
10日 ペルー国会 ボルアルテ大統領を罷免 
11日 豚の腎臓を腎不全患者に移植準備 ベンチャー企業が学会で発表
12日 鹿児島県肝付町 最高気温35℃ 観測史上最も遅い猛暑日
13日 出雲全日本大学駅伝 國學院大學 2年連続3回目V

№3017 バスジャパン・ハンドブックシリーズX118 三重交通

「バスジャパン・ハンドブックシリーズX118 三重交通」は7月に発売になっていたが、例によって相当遅くなってしまいました。

三重交通.jpg
 三重交通は、三重県のほぼ全域をカバーするバス専業事業者で、西日本JRバスが廃止になって以降は、四日市市を中心にした三岐鉄道の小規模なバス路線網はあるが、基本的には独占的な事業者と言えます。25年前にNEW35で取り上げられていて、ちょうど四半世紀、BJシリーズとしては2回目、という事になりました。
 表紙は、ごく普通のエルガ。ただし桑名〔営〕らしい長尺です。

 この四半世紀の間の事業所の変遷をおさらいすると、NEW35の時点では名古屋・桑名・四日市・鈴鹿・津・上野・松阪・伊勢・志摩・南紀と、名古屋観光・北部観光・中部観光・上野観光・南部観光・南紀観光の各営業所があり、桑名の配下に北勢事業所(〔事〕)、上野の配下に名張〔事〕、南紀の配下に海山〔事〕の、16営業所・3事業所体制でした。またグループ内には現存する三交伊勢志摩交通・八風バスの他、三交南紀交通・三交タクシー南部がありました。
 現在は、名古屋〔営〕は名古屋観光〔営〕及び海山〔事〕は南紀〔営〕に一本化、鈴鹿・津の両営業所は中勢〔営〕及び上野〔営〕・名張〔事〕は伊賀〔営〕にそれぞれ統合、しました。また上野〔営〕と同じ場所にあった上野観光〔営〕は、伊賀〔営〕と同じ場所に移転して伊賀観光〔営〕に改められ、14営業所・1事業所体制に改められています。また熊野市にあった三交南紀交通と、伊勢市にあった三交タクシー南部が、三重交通に一本化されています。観光バスの事業所が基本的には乗合と別になっているのが、観光バスの割合が比較的高い三重交通ならではか。

◆ 現有車両のアルバム・一覧表・車種別解説
 適宜NEW35と比較します。
三交グループトータルで835台は、四半世紀前は1,091台だったそうだから、200台以上・23.46%と、1/4近い減少になりました。
 乗合車は687→574台(△16.44%)、高速車は109→121台(+9.91%)、貸切車は295→140台(△52.54%)。貸切が半分以上の減少だが、NEW35では乗合廃止の代替車24台を含んでいました。
 現在のグループの用途別割合は、乗合68.62%・高速14.37%・貸切17.01%になりました。かなり減少したとはいえ、貸切バスが高速バスより割合が高いのは、昨今の大手事業者としては珍しくなっているとも言えます(ただし送迎などで乗合から転用された車両もそれなりにあるが)。

.用途別に各々の事業所を見ていきます。
 乗合で最も多いのは、中勢〔営〕の134台で、三交グループ全体の23.39%と1/4近い。鈴鹿・津両営業所を統合した場所だから当然か。次いで四日市〔営〕の97台、桑名〔営〕は47台と意外に少ないが、北勢〔事〕と合計すると69台で、やはり北部の大都市の営業所の割合が高くなっています。最少は、三交では南紀〔営〕の33台、八風バスは12台、三重急行は2台でした。
 乗合車を、北部と南部(境界は近鉄線の伊勢中川とする)、そして関西の通勤圏となる伊賀の3地域に分けると、北部(桑名・北勢・四日市・中勢・八風)が306台で乗合全体の53.40%、南部(松阪・伊勢・志摩・南紀・伊勢志摩・三重急行)が202台で35.25%、伊賀(伊賀)が65台で11.35%と、やはり名古屋に近く、三重県で有力な大都市が連立する北部の方が高いです。
 高速は桑名〔営〕が52台で最も多く、三交グループ全体の43.33%になります。次いで北勢〔事〕の21台、四日市の18台。桑名市郊外の住宅地と名古屋を結ぶ系統を持つ桑名・北勢両所が多くなっています。高速車も敢えてエリアで分けると、北部が92台で76.67%、南部が21台で17.57%、伊賀が7台で5.63%。
 貸切は乗合車の貸切登録もあって純粋な「観光バス」以外も含まれるが、「観光」の2文字が入った営業所に配置されている貸切車は、全て純粋な「観光バス」と考えて良いです。最も多いのは松阪観光〔営〕の17台で、三交グループ全体の11.97%。北部観光・伊勢・南部観光各所が15台ずつだが、伊勢〔営〕は乗合からの転用・病院シャトルバス・南伊勢町営バス計5台を含んでいます。刊行者もエリア分けすると、北部(名古屋観光・桑名・桑名観光・四日市・北部観光・中勢・中部観光・八風)が62台で43.66%、南部(松阪観光・伊勢・南部観光・志摩・南紀・南紀観光・伊勢志摩・三重急行)が68台、伊賀(伊賀観光)が12台で8.45%、ここは北部と南部が拮抗しています。単純な比較もできないが、南部の割合が高いのは、著名な観光地を多数控えているからでしょうか。

.平均車齢を計算してみました。
 乗合車は13.37年。事業所別では、最も若いのは北勢〔事〕の9.09年で、唯一10年を切っています。最高齢は三交伊勢志摩交通の23.40年。5台全てが2007(H19)年以前。20年を超えているのもここだけ。あとの事業所は、全体の平均に近い数字になっています。年式別では、2009(H21)年式が53台、乗合車全体の9.25%。次いで2007(H19)年式の47台で8.20%。2001~2010年の10年間の車両が274台・47.82%を占めています(ただし11台は元都営バス)。2021(R3)年はコロナの影響だろう、7台の導入に留まっているが、それでも2001(H13)年以降は毎年コンスタントに導入があります。最高齢は中勢・伊賀・伊勢各営業所に合計5台在籍する1997年式だったが、取材前に廃車済みだそう。
 高速車は13.73年で、わずかだが乗合車より高い。事業所別では、四日市〔営〕が9.44年で、唯一10年を切っています。比較的最近、四日市から関西方面への高速バスが整備されたからかも知れない。最高齢は志摩〔営〕で21.11年、伊勢〔営〕は2台だけだが共に2005(H17)年式で20.00年。2009(H21)年式が12台で、全体のちょうど10%。高速はコロナの影響か、2021(R3)年以降の導入が合計で9台のみ。それでも今年は4台新車が導入されました。最高齢は志摩〔営〕に在籍する、2000(H12)年式のセレガ。
 貸切車は14.40年で、さらに高い。事業所別では「〇〇観光」の名称の営業所に限ると、最も若いのは名古屋観光〔営〕の7.50年で、現存する貸切車は全て、2014(H26)年以降の導入。ここもやはりコロナの影響だろう、2021(R3)年以降の導入は合計7台にとどまっています。最高齢は、純粋な観光バスは三重急行に在籍する、2004(H16)年式のセレガR。

.乗合車のノンステップ化率は56.20%。最も高いのは北勢〔事〕で90.91%、次いで伊賀〔営〕67.69%、四日市〔営〕63.74%。三重急行は2台とも非ノンステップ車。伊勢志摩20.00%、八風25.00%と、子会社は低い。三交本体では志摩〔営〕40.91%、南紀48.48%。エリア別では北部が57.84%、南部が50.00%、伊賀が67.69%。北部が比較的高いが、南部もポンチョの導入も進んでいるからか、北部と南部では、思っていたほど大きな差はなかった。

.高速車では、運用路線の記載はないが、座席数・トイレのあるなしの仕様について記されている。仕様別で最も多いのは60人乗りで69台、高速車の57.50%。桑名〔営〕は35台と、半分に近い。桑名〔営〕は他も57人・59人乗りでトイレはなく、また北勢〔事〕も60人乗り12台・59人乗り8台のみで、両所とも高速は名古屋への近距離路線が専門になっている事が、仕様からもうかがえる。28人乗り中央トイレ付が4台あるが、配置場所から見ても、東京への夜行高速車だろう。南紀〔営〕は比較的長距離になる名古屋への路線もあるからか、昼行車も全てトイレ付。全車両がそうではないだろうが、トイレがなく座席数が多い車両は三重県内の比較的短距離路線(あるいは飛鳥村路線)、トイレがついて座席数が少ない車両は、三重県の外、東京や関西へ行く路線に使用されると考えられる。

.貸切車も、「観光バス」に関しては、座席数・トイレのあるなしの仕様について記されています。最も多いのは53人乗り59台、中勢〔営〕以外には1台は配置されています。次いで60人乗り19台・59人乗り17台でした。パウダールームまたはトイレ付きの車両は6台あるが、名古屋観光〔営〕には「四季の華」を含めて2台配置されています。

.NEW35ではCNG車があったが全滅し、現在の低公害車はハイブリッド車16台・EV車6台。リフトバスは全て貸切車で3台、ガーラ・セレガ・ローザ各1台。
 自家用登録からの引継ぎ以外の中古導入が、今回は元東京都営バスが13台ありました。特にエルガは、登録番号から見て2021(R3)年ごろと、比較的最近導入されたようです。少なくとも近鉄系列以外からの中古導入は、初めて?
 NEW35に掲載された車両のうち、13台が現存しています。現存率1.19%。

 NEW35では、南紀〔営〕の車両の一部が和歌山ナンバーだった。南紀〔営〕は三重県熊野市にあるが、新宮あたりに分車庫があったのだろうか。今号では存在しない。名古屋観光〔営〕は名古屋ナンバー。
 なお今回は、BYDのJ6・2台の写真がありませんでした。2年前の導入なので取材に間に合わなかった、という事はなかったはずだが、この2台(桑名市のコミュニティバス「K-BUS」)は、「みえ応援ポケモン ミジュマル」がラッピングされています。なので著作権を考慮して掲載を見送ったのではないか。

◆ 三重交通のあゆみ
 黎明期に個人営業を含めて多数の小規模事業者が乱立し、次第に統合整理していく、という流れは、三交も例外ではない。が、三交の場合は、戦時統合でローカル鉄道路線も、一時的だが相当数運営していたのが、特徴的ではないだろうか。現在の三岐鉄道北勢線の277Fは、パートナーを組む3連節車が三重交通時代からの生き残りなので三交時代のカラーを復刻しているが、ならば古くなって写真がないかも知れないが、1枚くらい三重交通時代の電車の写真があっても良かったかも知れない。鉄道を運営していた、という事も、三重交通の歴史の1ページになるので。
 戦後の三重県の交通は鉄道=近鉄・バス=三交と役割分担が図られるが、これは三重県のみならず、近鉄グループ全体の特徴と言えるかも知れない。近鉄自体が日本最大の私鉄なのでそうなるのも必然だろうが、基本的に大阪府・京都府は近鉄の直営だったが(後に分社して近鉄バス)、奈良県は奈良交通、岐阜県は名古屋近鉄バス(現名阪近鉄バス)が、近鉄電車を支えるバス部門として位置づけられる事になったと思う。

近畿日本鉄道13-13宇治山田08定期観光バス乗場.jpg
 定期観光バスは、宇治山田駅は比較的最近まで、乗り場は近鉄電車のホームと同一レベルに設けられていて、大阪・名古屋方面から着くと、専用改札口を通ってすぐに定観バスに乗り換え、という事も出来たのだが。この辺も近鉄と連携する三交バス、の性格が出ていたのではないか。
 近年で言うと、「VISON」と「シャープ亀山工場」、それから高速バスの中継地点としての関バスセンターの存在は大きいのではないか?残念ながらバスの便数はどこも多くはないが、筆が回ってよかった。

◆ 三重交通グループの路線エリア
 NEW35は高速・長距離バスも含んでいるので単純な比較はできないが、やはりこの四半世紀の間で、ローカル路線は相当縮小してしまった。一般路線バスは各事業者のエリア同士を結ぶ路線がほとんどなく、長距離バスがないと、つながりがない。阿下喜から奥への支線区とか、名松線伊勢奥津駅から名張へ行く路線とか、紀伊半島でももっと奥地へ行く路線が多数あったのが、ことごとくなくなっている。コミュニティバスに移行した路線も少なくはないのだろうが。
 天理への乗り入れはなくなったが、奈良県(奈良市になっている)の桃香野への路線が残っている。名阪国道上の終点で、天理への路線の名残か。本数は少ないが。一方で新宮への乗り入れは維持されているし、愛知県内路線も存在する。なお、観梅シーズンのみ月ケ瀬口駅から尾山口への路線の運行が残っていて、唯一の京都府内の路線になる(尾山口は奈良県)が、この「路線エリア」には記されていない。

◆ お伊勢参りと二見・鳥羽の海へ
 NEW35の紀行は種村 直樹氏による、「伊勢志摩グルメ紀行」と称した、食べ歩きでした。初日は、当時運行があった池袋→松阪間の高速バス昼便で移動して当然夕食は松坂牛、翌日は伊勢うどんを食べつつバスを乗り継ぎ、御座港が終点、伊勢海老の夕食という、デラックスなバス旅でした。この時点で携帯電話の普及が進んでいて、高速バスに設置されていたカード式電話が撤去されていた、と記されています。
 今回の谷口 礼子さんの紀行も、東京→伊勢間の高速バスでスタート。ただし、新宿→伊勢間の夜行便でした。伊勢神宮内宮は、種村氏も立ち寄っていました(今回の紀行は鳥羽が終点)。伊勢の朝食の朝かゆセットは1,800円(も)する代物だが、「タブレットで順番を取」らないと食せないのか!超有名観光地の外食は、一日中大変な時代になったなあ。
 伊勢神宮に行ったのなら「神都バス」は出せなかったろうかと思ったが、時間が合わなかったのだろうか。
 伊勢市→二見浦の41系統のエルガミオ(3364号車)は「中型のラッピングバスでやや年季が入っている」とあっさりした表現だが、写真に出てきたこの車両は「ミジュマル」が描かれている。こういう形で出すのは大丈夫なのかと思ったが、それにしても、日本全国北から南まで(今や海外もか)、乗り物の世界も「ポケモン」頼みなのかなあ。
 取材日は「2025年4月23・24日」とされていて、伊勢神宮の参道では「早くも初夏の気配」と記されていたが、この後の狂わんばかりの猛暑、伊勢はどうだったのでしょうか?

◆ 終点の構図
 NEW35は、名張に近い赤目滝でした。当時は赤目口駅を経由して名張へ行く便もあったようだが、現在は赤目口駅発着の落下傘路線になっている模様。
 今回の島勝は、太平洋に面した半島の行き止まりに位置する終点で、三交のWEBの路線図を見て、ちょっと気になっていた終点でした。島勝漁港には近いが、終点そのものは海には面していない。ガレージが残っている終点なんて、私も全国各地で数か所訪れた経験はあるが、今や全国でもどの程度残っているだろうか。
(時刻表を見ると、ここで駐泊するバスは今はないようだ)
 それにしても、この辺のエリアの拠点の「海山」はバスセンターもあるが、紀勢線に同名の駅がないので、位置関係がわかりづらい。相賀駅が一番近いが、紀北町(だから町(ちょうど20年前に紀伊長島町・海山町が合併して成立)、鉄道駅、バスセンターの名称が全部バラバラ)の中心部にありながら〔南紀〕は停車しない。海山バスセンターを中心としたエリアは他からは孤立しているが、現在は海山〔事〕は廃止になっている。廃止にはなったが、南紀〔営〕の分車庫(運行管理者が常駐しない)として機能しているのだろうか。でないと南紀〔営〕から毎日毎日回送するのは無駄なので。

 比較的広い三重県の全域をカバーする三重交通だけあって、地域によって多彩な性格を併せ持つが、主に大都市を連ね、名古屋への通勤圏ともなっている北部、国際的観光地を控えつつ、ローカル色が濃くなる南部、そして青山峠より西、関西への通勤圏となっている伊賀と、大まかに3つのエリアがそれぞれ独特の特徴を持つ事が、車両面からも明らかになったと思います。日常利用するバス会社ではないからあまりあれこれ書けないけれど、三重県内において、近鉄電車を培養する性格(通勤・通学でも、観光でも)は、今後も変わらないのだろう。気がかりなのはやはりドライバー不足の問題で、三交の現状は分からないけれど、何とか少なくとも現状の便数は維持されて欲しい。
 ローカル路線はどのエリアも急激に縮小が続いていて、現状ではやむを得ない事だろうが、こちらもなんとか維持が図られる事を望みます。
 高速バスは、新名阪を経由した北部エリア~関西間の路線が意外に伸びを欠いていて、廃止や減便が相次いでいるのは残念。むろんコロナ禍やドライバー不足の影響も大だが、近鉄特急と競合する路線が少なくなかった事もあるだろうか。対東京の夜行路線もどこまで維持できるか不確定要素が多く、通勤通学輸送で利用者が多く安定した運営ができる北部エリア~名古屋間と、対抗するJR紀勢本線が不便な名古屋~南紀路線が、高速バスの柱となり続けるのか。セントレアへの空港バスも再開が待たれると思うが(電車だと名古屋の乗り換えが大変なので)、現状では休止が続く事になるだろうか。
 今後ともグループ外の三岐鉄道などとも協力しつつ、三重県の足として活躍し続ける事を期待します。

 次号X119はまた2つの公営バスの合算で、京都市と高槻市。しかも今回は京都府と大阪府、府も違う(高槻市営バスは京都市を走る区間もほんの僅かあるらしいが)。「10月中旬発売」とあるが、今日現在では、「BJエディターズ」の公式WEBでは「MAKING NOW」になっている。
 またその次のX120はさらに範囲が広く、仙台市・八戸市・青森市の3市の公営バスが予告されています。3市ともBJハンドブックシリーズは初であり、詳細なデータが取り上げられる機会があまりなかったので、期待したいと思います。来年1月発売予定。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 5日の東急田園都市線・梶が谷駅構内の事故は、翌6日はほぼまる一日列車が運行できない、という事態になってしまいました。東京メトロ半蔵門線も相当なとばっちりを受けたようです(鷺沼・長津田から車両を送り込めないので)。通勤の大動脈で、しかも代替の鉄道がすぐ近くにないような路線が止まってしまうのは、やはり困っちゃうなあ、と思ってしまいました(他人事で申し訳ないが)。ATCプログラムミスという事で、社長らが謝罪会見も行いましたが、運輸安全委員会の調査も入っていて、その結果を待ちたいと思います。都会も地方も、鉄道もそれ以外も、まずは安全で安定した運行が一番。
 ホリエモンがトキエアの取締役、か…。何をしてくれるのだろうか?

《What's New》
 6日 沖縄県南城市 不信任決議の市長 市議会解散 
 7日 「白タク」 東京・銀座で一斉交通取り締まり
 8日 連合 芳野 友子会長 3期目続投決定
 9日 日野自動車・三菱ふそうトラック・バス 持ち株会社ARCHION(アーチオン)設立発表
 ARCHIONは同時に、国内のトラックの工場を3か所(川崎・古河・新田)に集約するそうだが、バスはどうなる?

№3004 バスラマインターナショナル 211(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル211」は、先月末、発売になりました。

各地の新車から
 EVでない、ピュアディーゼルエンジンの新車は、基本的には在来形式の増備という事になるので、カラーが変わらないと目新しさは少ないかもしれない。その中で、羽後交通のエアロスタートップドア車が注目、だろうか。自家用車をベースにしているが、行先表示にある通り山岳路線があるので(実は、駒ヶ岳は私も登った事がありました。運行を開始したばかりの羽後交通・相鉄〔レイク&ポート〕での往復でした)、着席定員が多い車両が求められたのだろう。羽後交通も近年、どんどん路線数や便数が減ってきているので、少々心配。ドライバー不足で欠便が発生している路線(便数が少ないのに…)もあるし。

 大阪・関西万博は、行きたい、という気持ちに傾きかけてきたが、ちょっと無理っぽくなってきました。バス位は撮りたいという気持ちはあるが、閉幕までに日程の調整ができなさそう(会場にたどり着くだけでも一仕事、でもあるようだし)。

成長を続ける EVモーターズ・ジャパン

★EVMジャパン.jpg
 他社あるいはバス業界外もそうなのかもしれないが、新技術を搭載したもの、それも良いものをイチから作ろうとしたら、やはり新興企業の方が、小回りが利いて、しがらみもなくて良いのだろうか。
 メカニック的な分野は専門外なので軽々しくは言えないけれど、運転以外の電気の消費量が想定外に多かったという事だが、という事は、例えば、今年のような記録的猛暑が来年以降も日常的に続くのだとしたら、その対策も考えられなければならないだろう。バスそのもの以外でも(これはユーザーに考えてもらう事だが)、配慮が必要になってくるのかも知れない。例えば日中のEVバスの駐車場所。車庫の定置場所、EVが増えてきたら車庫そのものも、工夫が必要になってくるのかも。炎天下で遮るものがない屋外に一日中EVバスを留置させるとしたら、どのような結果になるのだろうか。

★EVMジャパン 川崎駅前.jpg
 EVバスも市場に投入する企業が増えてきて、川崎の如く、複数社が並ぶ機会も見られるようになってきている。西武バスのように、同サイズでも複数社のEVを採用するケースも出始めてきた。東急バスは、渋谷区「ハチ公バス」はEVM-Jだが、目黒区は同サイズでも別企業の車両が選定された。いよいよ純国産がデビューして販売実績も伸びてきているようだし、別記事の西鉄バスのように、在来のディーゼルエンジン車のレトロフィット改造車も走り出している。EV同士の競合・競争がいよいよ本格化してきた、という事になり、ではEVM-Jは、どのように競争を勝ち抜くのだろうか。コミュニティから長距離・高速までのラインナップの豊富さだろうか。さらに一歩推し進めた技術だろうか。この辺が正直見えなかった気もする。企業秘密的な部分もあるだろうが。
 神奈川県は確か、今現在EVM-Jを導入しているのは、川崎市営と、この後出てくる大新東の、合計3台だけだったと思う。既に別会社のEVを導入している事業者が少なくないが、今後EVM-Jを導入してくれるだろうか。その決め手はどこになるだろうか。

事業者訪問 265 東京BRT株式会社

★東京BRT.jpg
 2020年以降では、最も注目されているバス事業者、ではないだろうか。それはバス事業者単独ではなく、オリ・パラやそれ以降の晴海・豊洲地域の再開発が絡んできている事もあるだろうが。
 実は先日、初めて東京BRTに乗車。選手村ルートで新橋⇔晴海FLAG間を1往復してみたが、そこで感じた事を数点記してみると…。
 新橋を出発して、ゆりかもめ汐留駅に隣接する交差点を過ぎると築地虎ノ門トンネルを通過し、次の信号は月島警察署前の交差点までなく、乗車時は渋滞もなく、スイスイと走れて快適そのもの。築地虎ノ門トンネルあってこその東京BRTと感じた(同時に、信号待ちが路線バスの運行にとって、最大の泣き所という事も、改めて実感した)。
② 新橋・晴海FLAGの東京BRTの乗り場は共に4か所確保されているが、新橋は3か所・晴海FLAGは2か所(うち1か所は一日数本の国際展示場行のみ)しか使用していない。今後の展開に備えているのか。新橋はゆりかもめの駅の真下が乗り場になっているが、JR駅から離れているうえに、インフォメーションが今一つ。「バス」だからと格下に見られているのだろうか?
 晴海FLAGは都営バス〔都03〕系統と中央区のコミュニティバス(日立自動車交通運行)が乗り入れているが、この両者は「晴海五丁目ターミナル」と称し(これが本来のターミナルの名称らしい)、統一が取れていない、のが気になる点、だっただろうか?後は、本社営業所が路線エリアから遠く離れているなら、晴海FLAG内に乗務員が中休(食事を取ったり、昼寝したり)できる施設を備えても良かったと思う。そもそも、晴海に本社営業所用地を確保できなかったのだろうか?しかし、話には聞いていたが、このエリアの発展ぶりは、凄まじいとさえ思えた。
③ あとは「BRT」と称するなら、各ルート毎にもう少し本数が多いと本当は良いが。選手村ルートは鉄道の駅とバスターミナルがほぼダイレクトで、代わりになる交通もないので、10分間隔くらいにはなると良いのだが。
 16日にダイヤ改正があり(ここで連節バスが増車になる)、選手村ルートは、日中毎時4/hは変わらないが、きちんとした15分間隔のダイヤになる。今後の路線の展開は分からないが、現状のルートの発展のカギは、車両とダイヤ、となるだろうか。
 コミケは毎回東京都交通局が出展するが、東京BRTもやってみてはどうか?
(勝どきBRTのターミナルは、選手村ルートは経由しないので注意)

事業者訪問 266 大新東株式会社
 社名は聞いていたが、横浜市金沢区の一般路線バス運行開始までは、あまり馴染みがなかった、というのが正直なところ。
 一般路線のレイディアントシティ営業所は、乗合8台中1台がEV(EVM-J)だが、この規模だったら、全車両EVに統一、という方向に向かえないだろうか。
 南伊勢町は三重交通もコミュニティバスを運行しているようだが、共存はできているのだろうか。名取市は、昔は仙台市営バスもあったし、宮城交通のエリアというイメージもあったが、東日本大震災の影響か、バスの空白域になっていたようだった。
 夜行路線もやっているようだが、途中こまごまと乗降場所を設定しているのも、イマドキの新規参入組の特徴だろう。一般路線バスのエリアに縛られない、という事もあるだろうが、こういう新規参入組が増えると、在来の夜行高速バスの撤退が相次ぐのは、仕方がないのかも知れない。知名度という点でどうか、という気はするが。

 前号で予告があった、道南バスの100周年記念旧塗装復刻車の画像が出ているが、一番上は、最初見た時には西肥バス(の旧デザイン)かと思った。また、左下はほとんど北海道中央バス(の旧デザイン ただし正面の塗り分け方が異なる)というか、京阪バスそのものだと思った(窓上部の英文の社名が入っている点が異なる)。道南バスは他大手事業者の資本が入った事はなかったが、道南バスに限らないが、歴史のあるバス会社(特に地方)は、昔はかなり遠くでも他事業者のデザインを手本にする事が多かったようだ。そんな事も思った。撮りに行くのは、現状では無理っぽいなあ。
 61ページのガレージにある江ノ電バスは、ボンネットではないが、昔藤沢駅~高根などの路線で使っていた、中ドアのいすゞ車ではないか?(当時は江ノ島鎌倉観光)相鉄いずみ野駅の近くの自動車学校に置いてあったのを見た記憶があるが、この車両ではないだろうか。国鉄バスもだが、無理に動かせるようにする必要はないので、レストアの上静態でも保存出来たら良いと思う。
 貨物登録のローザを見て思ったのだが、コミュニティバスへの応用は効かないだろうか?というのは、スーパーへ行くと、かなり高齢の方が買い物をしているのを見かけるが、買い物が多いと帰り道が大変だと思うので(配達サービスを行っている所もあるようだが)。マイカーからの転換を促すうえでも、もう少し座席数を多くて(その分荷物搭載スペースは小さくなるが)、旅客用として、後部に購入した品物を置いておけるようにする、というのはどうだろう(車輛だけでなく、ルート・ダイヤなども混載形態にあったスタイルに転換する必要があるが)。一般のお客さんの反応も考える必要はあるが、もはや何でもかんでも多数の機能を1台のバスに持ち込む必要も、ないのではないか。買い物客対象に特化したコミュニティバス、というのも、場所によってはありだと思う。そういう需要、ないかなあ。
「国内ニュース」欄で八王子の自動運転実証運行の記事があるが、先日事故が起きてしまいました。実験は当面中止との事。

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 リスボンのケーブルカーの脱線は、大変な惨事になってしまいました。リスボンは行った事があって、路面電車には乗っているが、ケーブルカーは乗ったっけなあ?確認できる資料を取り出せる状況でないのでうろ覚えで申し訳ないのだが、古い路線なので、システム的に問題があったのだろうか。
 脱線といえば、上越線ではD51が試運転中に脱線したそうで、戸塚駅の運行案内表示に運行のトラブル云々が表示されていたようだったが、これだったのか。

《What's New》
 1日 ミニストップ 消費期限偽装表示 25店舗で確認と発表
 2日 相鉄線内で乗客2人けが 座席に薬品付着の疑い
 3日 松井 秀喜主催野球教室 七尾市で開催 イチローゲスト参加
 4日 川崎ストーカー殺人事件 神奈川県警 検証結果公表

№2984 バスマガジンvol.129(講談社ビーシー/講談社)

「バスマガジンvol.129」、先月末刊行になりました。
 表紙のエルガミオは、一昨年会津バスの運行に復帰した、猪苗代地域のエルガミオ。

おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.129 会津バス
 前号の予告では阪急バスと記されていたが、「諸般の事情により変更」と、目次にありました。万博輸送で忙しいかららしい(「編集後記」でもそう記されていた)ちなみに次号vol.130は西武バスと予告されていて、阪急バスはその次、万博終了後のvol.131の掲載となるのだろうか。

2019061009.jpg
 会津バスは6年前、コロナ禍の1年前に乗った事があるが、基本的にはあまり縁がない。会津若松は福島県では大都市の一つではあろうが、東京からのメインルートから外れた位置にあるからだろうか。
 大芦線の写真があるが、この路線、他の路線とのつながりがない「落下傘路線」ではあるが、1日3往復しかないけれど、土休日も運行されるとは、イマドキ大したものだと思う。元日でさえ、日中の1往復は運行される(何度か書いているな、こんな事)。写真を見ると、沿線もなかなか魅力的。
(6月1日にダイヤ改正が行われているが、1日3往復毎日運行は変わっていない)
 野沢線の高速バスは2往復だけで、所要時間もJR磐越西線とほぼ同じだが、若松市側は竹田病院前という所が起終点になっていて、通院の需要がメインなのだろうか(土休日も運行)。
「週2日の1往復は磐梯熱海駅まで足を延ばしている」と記されている。磐梯熱海は郡山市だが、かつては1日に1本、郡山駅に普通の路線バスが乗り入れていた事は、今ではあまり知られていないか。山形県や栃木県にも乗り入れがあったとは記されているが、現在は福島県の外に出ていく一般路線バスはないようだ。
 猪苗代の路線が再び会津バスになって、2年が経った。会津バスが撤退していた間にみちのりHD入りしているので、同じみちのりの福島交通と猪苗代を巡る協業があるのではとも思ったが、今の所そういう事はないようだ。そういえば、大内宿で福島交通と乗り継いでいく観光ルートがあったと思ったが、今はバスはないようだ(会津バス公式WEBを検索してみたが、私には見つけられなかった)。
 コロナ禍の後遺症にドライバー不足もあるだろうが、会津バスに関しては、当面は現状維持か?

京成電鉄バスグループの大規模な再編 STEP1

202505photo 京成バス千葉ウエスト.jpg
 近年ではまれにみる大規模なバス再編成なので関心は高いが、今のところは、利用者からしたら、単に「社名が変わった」程度の感覚なのではなかろうか?一部新カラー車も走り始めているようだが、来年京成バスが4分割され、エリア毎に各分社に組み込まれた、その時点から、本格的な再編劇が起こる事になるだろう。それまでの1年は、(変な表現だが)「一社多制度」的な姿になるのではないか。今後の行方には注目。

バス作りの新勢力から
 鶴ヶ島市と坂戸市のコミュニティバスはそれぞれ2台ずつ、両市の時刻表を見ると、実際の運用も2台必要なので、1台でも検査に入ったりすると、運用が足りなくなる事になる。どうするのか、という所までは記されていない。都幾川(営)の同じEV、あるいはディーゼルエンジン車が代走するのだろうか。イーグルバスだってドライバー不足の問題は抱えているはずだが、先日、武蔵高萩駅~宮沢間が廃線になっていて(別会社のワゴン輸送に転換、かつては西武バスの路線だったのだが)、その分、ある程度余裕がある、という事だろうか?

移籍バスの行方を追跡
 第18回は都営バスで、BRCハイブリッドが多数地方に移籍しているという話題がメイン。移籍先でもそのままハイブリッド車として運用しているのか。ツーステップ時代に作られたハイブリッド車は、移籍先ではハイブリッドシステムを止めていた、という所がほとんどだったと思うが。長電バスあたりは、自社発注のBRCハイブリッドもあったはずだ。

鈴木文彦が斬る!バスのいま
「コミュニティバスの危機」。コミュニティバスを受託してきた大手バス会社が、ドライバー不足を理由に撤退し、地元タクシー会社等に委託先を再度変更しているというケースが多いそうである。
「ぶんバス」本多ルートは、3月までは京王バスだったが、4月から運行しているトーショー交通は東久留米市にあり、本多ルートは一番近いが、比較的長い回送が発生する事になる。多少エリアが離れても運行確保のために止む無し、だろうが、タクシー会社への委託は他にもあるが(コミュニティバス以外も含めて)、路線バスの運航実績が少しでもないと、安全面でどうだろう、とはならないだろうか(だから廃止になるコミュニティバスも発生するのだろうが)。
 ちなみに本多ルートは、「見かけ上は変わらない」が、交通系ICカードは利用できなくなった。なお、今月から京王バスは全面撤退し、京王バスが運行していたルート全てがトーショー交通に移管した。交通系ICカードは今後導入を検討するとの事。なおトーショー交通の公式WEBには、ぶんバスに関する記述がほぼ無い。
 神奈川県でも似たようなところはあり、神奈川中央交通が運行していたコミュニティバスは、神奈中タクシーへの移行が進んでいる。こちらはグループ会社だし、ICカードも引き続き利用できるので、影響は小さいと思われるが。
 都会でさえこうだと、地方はもっと大変であろう事は、容易に想像できる。既存の民営バス廃止→コミュニティバスさえなく、代替交通ナシ、という路線も、相当数出てきているようだ(デマンドタクシーなどが代替している所もあるが)。もう少し、何とかならないだろうか。バス会社だけ、自治体だけに任せてもいられないと思うし、バスだけでなく、バスが走るロケーションも、考えなければならない。

終点の情景を求めて
 京福バスの永平寺。三国からスタートし、芦原温泉・丸岡を経由しているが、丸岡はかつて、京福電鉄の鉄道が走っていた。福井市をかすめもしないルートを走る私鉄は、今の感覚では不思議とも感じるが、それについては記載がなかった。鉄道の永平寺線がえちぜん鉄道に引き継がれなかったのは、当時の状況としてはやむを得なかったろうが、今としてはもったいなかったかも知れない。永平寺の「ソウルフード」はソースかつ丼なのか。越前市武生で「ボルガライス」を食したのを思い出した。

平成初期のバスを振り返る

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 下津井電鉄。旧倉敷市営バスはなかった。前後ドアのワンロマというのが、下津井電鉄らしかったかも知れない。

 次号はEVの特集をやるらしい。北から南まで、国産もデビューして、大手ではEVを入れていない所の方が少なくなってきた感があるが(神奈川県だと横浜市営・相鉄バス・伊豆箱根バスくらい)、比較検討、という事だろうか。

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《What's New》
 5日 パリ・セーヌ川 約100年ぶりに遊泳解禁
 6日 フジテレビ 中居 正広氏問題など検証番組放送
 7日 プロ野球日本ハムファイターズ 2軍施設の北海道移転構想発表
 ファイターズの2軍施設は現在千葉県鎌ケ谷市にあり、西船橋駅から京成バスが「ファイターズタウン」行の路線バスを運行しています(ラッピングバスもあったと思うが、今も走っているのかな?)1997(H9)年のオープン当時は、1軍は東京ドームをホームとしていた(ジャイアンツと共用していた)から良かったが、北海道移転からもう20年以上になり、移動で不都合もあった、というのも理由になっているよう。新規移転先はまだ決定していないが、候補地は全て、JR千歳線が走っている自治体で、エスコンフィールドまで電車1本で行ける、という位置。このところのプロ野球は、2軍施設を移転したり、移転を決定したりしているところが多いです。ジャイアンツが今年「ジャイアンツタウン」をオープンさせたり(京王・小田急がラリーを行っていた)、タイガースが大物に移転させているし、スワローズが茨城県守谷市への移転を決定したりしています。2軍とはいえ、このような動きは、電車・バスにも影響を与えるのか。

№2983 バスラマインターナショナル 210(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル210」、先月末に発売になりました。

各地の新車から
 このところ目立つと思うのは、新車の大型車回帰。このカラーページで掲載されている以外の事業者でも、その傾向があると感じられる。数年前までは、大都市以外では道路状況に関係なく、新車導入は中型車で、大型車は入れるとしても、大都市の事業者の中古車が大半、だったと思うが、便数を制限しなければならない状況下で、トータルの輸送力を確保するという意味があるのではないだろうか。

各地の電気バス
 箱根登山バスのBYD車は、小田原市内線という感じの運用範囲で、箱根の山を登る路線には入らない。環境対策からも、この方面を走れるEVがそろそろ必要かも知れないが、座席定員の確保など、難しい面がまだ多いだろうか。国府津で神奈中バス路線と接続するが、現在、神奈中バス平塚〔営〕は国府津への乗り入れがなくなっているので、両社の顔合わせの機会がないのは残念。
 オノエンスターの7m車が坂戸市・鶴ヶ島市のコミュニティバスで走り出したが、このタイプは、知る限りではイーグルバス以外の導入例は、まだないのではないか?

事業者訪問 263 三岐鉄道株式会社

三岐鉄道バス.jpg
 三岐鉄道は、鉄道の旧塗装復刻車を追いかけるべく去年・今年と足しげく通っているが、バスは乗った事がない。三重県のバスは、三岐鉄道を除くとほとんどすべてが三重交通グループなので、やや地味な感はあるが、バスを直営で運営している鉄道会社は、今やローカル私鉄でも、かなり少なくなりました。
 全体の輸送量の推移を記したデータがあれば良かったが、四日市大学とキオクシア、両社合わせて年間で40万人以上の輸送量とは、中小規模の事業者としては、大変ありがたい数字なのではないだろうか。本当はメインラインである四日市~山城間と、あとは山城~イオン~東員駅間の路線の状況をもっと知りたかった。特に後者は、イオンのICカード「WAON」で乗れる路線だったのだが(その辺の記載はなかった)、具体的にいつ、とは記されていないが、取り扱いを終了したそうだ。利用は多くなかったようだ。鉄道の北勢線はJR西日本のICOCAを導入したが、三岐線共々、交通系ICカードを導入する構想は、ないのだろうか。
 連節バス1台には、三岐線の貨物列車のイラストがラッピングされているが、三岐鉄道にとっては、貨物収入はもちろんだが、「走っている」事自体が、案外貴重な経営資源になっているのではないか?現在、JR貨物以外の鉄道会社で貨物列車が頻繁に運行されているのはここと埼玉県の秩父鉄道くらいで、貨物列車を撮影しに来る鉄道ファンが少なくないのだから。
 鉄道を紹介するカラーページもあるが、5000系はなかった。取材時点で既に試運転は行われていたと思うが(ELの後方に、改造を待つ211系の姿がある)。なお、226号をレストアしたのは三岐鉄道ではなく、地元の有志。
(なお私は全く知らなかったが、三岐線の東藤原~西藤原間が土砂崩れの影響で一時不通になっていたそうだ。6月29日に再)

事業者訪問 264 道南バス
 前身の会社の創業から100周年、という事で、先の「各地の新車から」のページの右に、1ページまるまる使った同社の広告がある。道路標識で左が苫小牧、右が室蘭とよくできているが、橋の欄干の標識から、登別室蘭インターを降りた所で撮られたもののようだ。
 一口に道南と言っても運行エリアが極めて広く、本州でいえば、一つ二つの県に匹敵するくらいはあるのではないか。ニセコと日高では、ロケーション(利用状況も、気候も)もまるで違うはずだ。ただ、前回の特集の66号と比べると、路線はやはり相当減っている。特に旧JR日高本線に並行する、苫小牧~静内~浦河間の路線から分岐する支線が、ことごとく廃線になっている。また、支笏湖への路線もなくなっている。以前は苫小牧・洞爺・ルスツ方面から路線があったようだが。
 JR日高本線の代替バスの運行が始まっている一方で、旧胆振線の代替バスが、中間の一部区間を廃止している。「鉄道代替バスはどこも利用者は減少している」と談話にあるが、もう少し深く掘り下げられたら良かったかも知れない。
 もう少し…という点では、市営バスを引き受けた苫小牧市内路線(路線概要では省略されているようだ)の現況はどうなのか。4年前、日高本線代行バス(当時は正式な廃止の前)に乗りに行った時に苫小牧に降り立ったが、かつての市営バスターミナルは閉鎖され、駅前に分散して乗り場が設けられていた、という事は、№2293で記しました。それで済んでしまうんだという事でもあるし、FHI車体の旧市営バスが停車しているバス停の脇のショッピングセンターも閉店していて(まだ建物が残っているんだ…)、苫小牧市自体が、活気を欠いている印象がありました。これは室蘭市も同様で(廃止・減便は乗務員不足等が理由、と「100年の歩み」には記されているが、室蘭市そのものの地盤沈下も大、なのではないか?)、道南バスのエリアでは双璧の二大都市がこれでは、今後はなかなか大変だろうと思ってしまう。
 今後という点では、一切記されていなかったが、倶知安で接続する事になる北海道新幹線もまた、道南バスの行方に(高速バスも含めて)影響を大きく与えるはず。と言っても、開業まで10年以上先の話になってしまったが、並行在来線となる函館本線をどうするか(廃線か、第3セクター方式で存続か)で、現地はもめているようだ。廃線にした場合、代替バスのドライバーを確保できない、と道南バスを含む現地の事業者は主張しているらしい。観光輸送や長万部あたりからの二次アクセスの展開も、考えられなくはない。が、とにかく新幹線がいつ開業できるのか、はっきりとしたメドを立てられないと、きちんとした事業計画は立てられないだろう。
 100周年記念事業の復刻車も楽しみ、ではあるが、ちょっと現状では撮影に行く機会は、作れないなあ。

2025バステクフォーラムの会場から
 今回は神戸市総合運動公園。このところフォーラムの度に書いているが、直接の運行以外のソフト面でドライバーを支援するシステムが、いろいろな面で早急に開発されて欲しいと思う。

 長電バスがエアロキングを中古導入したそうで、両備バスはアストロメガを新規導入しているが、個人的には、昼行の高需要短距離路線でダブルデッカーの導入が進めばよいと思っていたのだが(関東だと東京駅~鹿島神宮路線とか)。先述の一般路線車の大型回帰と同じで、ドライバー不足の現状においては、ある程度有効な手段の一つではないかと思う。
 ようやく三菱ふそうと日野の経営統合が最終合意にこぎつけたが、バスはどうなるのだろうか。特に、J-BUSを介していすゞと共同開発を行っている日野は、どうするのだろう。また、EVで完全に出遅れた(と私は思っている)三菱ふそうはどうなる。いつまでもエアロスター、とはいかないと思うが。

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 参議院選挙が告示されました。米を始めとする物価高にどう対処するのか、が最大の争点とされています。が、むろんそうだと思うが、それが全てでもない。国政選挙の度に記しているが、大きな争点とはされていない、メディアなどがあまり問わない部分(ちょっと細かくなっちゃうけれど)にこそ、各候補者・各政党のパーソナリティが見えてくると思うのです。特に今回は、結果次第では政権交代もありうるとされているが、では、そうなった場合、新政権はこの部分どうするの?という事象が国の内外に多々あると思います。なので今回も、聞けるなら聞いてみたい事柄を、私なりに考えて並べてみました。

1.ズバリ、「君主制」(日本の皇室制含む)と「共和制」、国の統治のあり方として、どちらが優れていると思うか?ホンネで答えて頂きたい。
(これを聞きたいのは、今のアメリカやロシア、イスラエル等の有様を見ると、共和制の方が体制が独裁化しやすいのではないか、と思えてならないので)
2.ウクライナ紛争に、日本はどのような態度で挑むべきなのか?(紛争そのものにもだし、ウクライナ・ロシア・アメリカ等、関係国個々に対しても)
3.「オーバーツーリズム」は世界的にも問題となっているが、日本においては、どう対処すべきと思うか。
4.学校教員による盗撮事件が頻発している。教員に限らないが、性犯罪事件から子供たちをどのようにして護るのか?
5.飲酒による事故・不正があとを絶たないし、これが原因となって、日本郵便の運送事業許可が取り消された。飲酒が関わる重大事態をなくすには、どうしたら良いのか。
6.要員不足を主な原因として、バス・地方鉄道の減便・間引きが相次いでいる。どう対処すべきか。また、地方の公共交通をどのようにして維持すべきなのか。

《What's New》
 2日 米CBSテレビ親会社 トランプ政権に23億円和解金支払いで合意
 3日 英国推理作家協会賞「ダガー賞」 王谷 晶氏「ババヤガの夜」 日本人初受賞
 4日 コメ価格見通し指数 6月は83 5月から10ポイント低下 下げ幅最大

№2964 バスジャパン・ハンドブックシリーズX117 横浜市交通局・川崎市交通局

「バスジャパン・ハンドブックシリーズX117 横浜市交通局・川崎市交通局」、先月発売になりました。
 2市の公営バスが1冊になるのは、前号X116の神戸市+尼崎市に次ぐものになりました。横浜市と川崎市は隣同士だし、両者が並ぶ場所もあるので、ある程度は納得も行くが。横浜市はNEW28(1999(H11)年)・R59(2006(H18)年)以来で19年ぶり、川崎市はR60(2007(H15)年)以来で18年ぶり、になりました。
 X117の表紙は、川崎市営バスカラー+横浜市営ブルーリボン・ハイブリッドの折衷。

 横浜市営は、NEW28の時点では保土ケ谷・若葉台・浅間町・緑・港北ニュータウン・磯子・滝頭・本牧・港南・野庭・港北・鶴見の12営業所体制。R59の頃は、大幅な路線網の縮小(民営事業者への譲渡・共同運行の解消など)が真っただ中だった時期で、野庭〔営〕が廃止になった直後だった。このすぐ後、港北ニュータウン〔営〕が廃止になる。今号では10営業所+横浜交通開発という体制になっている。磯子・緑両営業所は横浜交通開発に委託。
 川崎市営は、R60上平間・塩浜・井田・鷲ヶ峰の4営業所体制。その前には菅生〔営〕があった。鷲ヶ峰〔営〕の分車庫(出張所)だったり、R60の後には神奈中への委託で独立した営業所になったりと変遷が慌ただしかったが、現在は再び鷲ヶ峰〔営〕の分車庫。

◆ 現有車両のアルバム・一覧表・車種別解説
 これまでは乗合・高速・貸切・特定と分けてデータの分析を行ってきたが、今号では両市営とも、一般路線タイプを貸切登録として使用しているケースが多く(路線バスとして運用するケースもある)、特に川崎市は、現在は純粋な路線バスタイプしか存在しません。なので今回は、用途関係なく全体でデータを処理し、必要に応じて貸切や特定で分けて記していきます。

横浜市(ここでは基本的には横浜交通開発も含めて、「横浜市営交通」と表現する)

横浜市交通局.jpg
.横浜市営交通の現有車両828台は、NEW28が1,032台(当時は養護学校・特別支援学校のスクールバスや、「あかいくつ」の原型と言える、観光路線バス「ブルーライン」用のダブルデッカーがあった)、R59が953台(「あかいくつ」があり、スクールバス事業もまだ行われていた)だったから、四半世紀で2割近くの減少となりました。
 営業所別では、保土ケ谷〔営〕が99台と最も多く、横浜市営交通の約12%を占める。次は緑〔営〕の96台、本牧〔営〕の94台(うち「あかいくつ」8台)。保土ケ谷・緑両営業所は、団地・ニュータウン路線が多いからだろうか。最少は磯子〔営〕の50台だが、横浜交通開発の車庫と一体で、両者を合わせると61台になる(でも横浜市営交通ではやはり最少)。港南〔営〕が63台と少なかったのは、野庭〔営〕を統合したあとなので、地元民としては意外だった。滝頭は95台だが、109系統特急用セレガが5台、「ベイサイドブルー」用連節車が4台あり、純粋な一般路線バスタイプは86台。

.平均車齢は10.24年で、R59からは3年以上も長くなりました。
 2009(H23)年式が97台で横浜市営交通全体の11.71%、2011(H25)年式が83台で10.02%、年式別ではこの両年がそれぞれ、横浜市営交通全体の10%以上になっています。一方、2021(R6)年以降はやはりコロナ禍の影響が出たのだろう、4年間で60台の導入に留まっています(うち「ベイサイドブルー」4台・「あかいくつ」」2台・SORA1台)。営業所別では、保土ケ谷〔営〕が一番若くて8.96年、次いで浅間町〔営〕が8.75年。最も経年化しているのは、緑〔営〕の11.83年。最経年車は本牧〔営〕に在籍する2005(H17)年式4台で、うち3台は「あかいくつ」。この4台は、R59掲載車両の残存車。

.ノンステップ率は95.05%。横浜市の場合は、臨海部の通勤輸送を考慮してか、長尺のワンステップ車をある程度並行して導入しており、特に本牧〔営〕は16台が配置されていて、「あかいくつ」を除いた一般乗合車77台の2割を占めている。このため、本牧のノンステップ率は82.98%と、昨今の公営交通(特に大都市)の営業所としては、かなり低い数値かも知れない(「あかいくつ」は全車ノンステップ車)。逆に浅間町・緑・港北各営業所はノンステップ率100%。
 横浜市交通局は、横浜市の政策もあって、ポンチョの台数が極めて多い。保土ケ谷・磯子・滝頭・本牧・緑の5営業所に47台が配置されている。横浜市交通局全体の5.75%にもなっているが、この割合は、100台以上を擁する大口事業者では、最高なのではないか?

.近年はハイブリッド車の導入が際立ち、横浜市営交通の約2割を占めている。最も割合が高いのは港南〔営〕で、営業所全体の6割以上がハイブリッドとなった。保土ケ谷〔営〕も4割以上。一方、緑〔営〕は1台もない。交通開発委託だからというのは、同じ委託の磯子〔営〕に2台、開発自体に3台いるので、理由としては考えにくいのだが。2021(R3)年以降の導入車両は、セレガ2台とSORA以外は全車ブルーリボン・ハイブリッド。R59時点では58台、横浜市営交通全体の6.18%あったCNG車は全滅。

.メーカー別では、日産ディーゼルが28台残っているが、もはや横浜市営交通全体の3.3%しかない。日野が381台、いすゞが341台、合計が722台で、J-BUS系が88%(道理で同じような顔つきばかりになっているわけだ)。三菱ふそうは64台で7.7%のみ、一般路線車は、2011(H23)年式のエアロスターしかない。NEW28では全用途合計で日野315台(30.52%)、三菱ふそう269台(26.06%)・日産ディーゼル262台(25.38%)・いすゞ187台(18.12%)だったのだから、四半世紀でまるっきり様相が変わってしまった。
 エアロエース3台は中古導入で、導入元はここでは明らかにされていないが、どうも臨港バスだったらしい。

川崎市

川崎市交通局.jpg
.川崎市交通局の現有車両308台は、R59時点の324台からは16台の減少。アクアライン高速車に使用されていた日デ車がまだ残っていたので、一般乗合としては、横ばいと考えていいだろう。営業所別では、鷲ヶ峰〔営〕が103台と最も多く、1/3近くを占めている。団地・ニュータウン路線が多く、特に溝口からは日中でも5分程度の間隔で運行される大幹線があるので、この数字になるのだろう。菅生〔営〕を吸収した事もあるかもしれない。R59時点では市営バス全体の28%だったが、上平間・井田両営業所が、民営委託という事があるのか台数を減らしているので、結果割合が高くなった。

.平均車齢は9.16年。横浜市営交通より若いが、こちらもR59時点時点より3年近く長くなっています。コロナ禍の影響だろう、導入がなかった2023(R5)年はともかく、2015(R27)年も導入が1台もなかったし、その前後、2017(H29)年が5台、2013(H25)・2014(H26)・2016(H28)年も7台ずつの導入しかなく、この5年間の導入は26台にとどまっている(うち3台は藤子・F・不二雄ミュージアム線専用車)。ちょっと理由が分からない。代替すべき車両が少なかったのだろうか。一方で2011(H23)年式が43台、全体の13.96%と1/7近くを占め、2012(H24)年式が38台(12.34%)、2009(H21)年式が32台(10.39%)、2012(H24)年以前の車両が167台、市営バス全体の半分以上を占めている。一方で昨年2024(R6)年式も43台導入され、これから若返りが急速に進むのかも。
 営業所別では9.07~9.23年と、極端なバラつきはない。最経年は2008(H26)年式だが、これも25台、市営バス全体の8.12%を占めている。塩浜〔営〕が10台と、最も多い。

.ノンステップ率は95.78%(R60では35.11%)。川崎市もワンステップ車を並行して導入してきていて、特に鷲ヶ峰〔営〕はブルーリボンⅡのワンステップ車が9台あり(1台は貸切登録)、ノンステップ率は91.26%とやや低い。一方で塩浜〔営〕は98.90%、井田〔営〕は98.
18%、共に非ノンステップ車は1台ずつのみ。2012(H24)年以降の導入は、ノンステップ車のみ。

.川崎市も近年はハイブリッド車の導入が多く、特に2024(R6)年以降の導入は全てハイブリッド車。全体の29.55%、約3割がハイブリッド車になった。上平間〔営〕が35.99%で、1/3以上がハイブリッド車。最少は鷲ヶ峰〔営〕で22.33%と1/4以下。R60時点では15台、全体の1/5以上あったCNG車は全滅している。

.メーカー別では、日産ディーゼルが全滅し、日野56.16%、いすゞ26.29%、三菱ふそう18.18%と、日野が半分以上になった。R60ではいすゞ97台(29.93%)、日産ディーゼル81台(26.29%)、日野64台(19.75%)、三菱ふそう82台(25.30%)だった。かつては、今のキングスカイフロントのあたりにいすゞがあり、現在でも中原区大倉町(東急の元住吉駅に比較的近い)に三菱ふそうトラック・バスがある、という事もあってか、昭和の頃までは、いすゞと三菱ふそうのみの導入だった。日野(と日産ディーゼル)の導入は、平成になってからだった。だから川崎市営バスも、だいぶ様相が変わりました。

◆ 横浜市バスのあゆみ
「ブルアちゃん」バスがズラリならんだ扉写真が懐かしい。1989(H元)年に今のみなとみらい地区で行われた「横浜博覧会」のPR用のバスで、一般路線バスだが、正面のブルアちゃん(博覧会のマスコット)が電飾とおごっていた。営業運行開始前の、当時の横浜市役所の前でのお披露目の式典だったと思うが、各営業所・派出所に1台ずつ配置されていた。当時はバブル経済の末期、地方博覧会が全国各地で行われていて、それも比較的好意的に受け止められていた時代、でもありました。なお、当然横浜市営バスも博覧会輸送で活躍、という事になり、特に横浜駅西口~博覧会会場間は、当時横浜駅付近を発着していた民営バス5社(相鉄・神奈中・京急・東急・江ノ電)と共に、首都高速経由のシャトル運行を行っていたのだが、博覧会関連については、「あゆみ」では一切触れられていない(東急と江ノ電は、現在は横浜駅付近への乗り入れはない)。また南部は、民営譲渡のほか、シーサイドライン開通によって、金沢区南部地域(並木など)の路線が大幅に縮小され(交通開発の61・117系統はその名残)、短期間存在していた金沢〔派〕(磯子〔営〕配下)も廃止になったが、この辺も記述がなかった。
 貸切バスのカラー写真も懐かしく、現在の0-3012号車(ブルーリボンⅡトップドア)のカラーは、そのアレンジと言える。なお、2023(H5)年~今年にかけて2年間、仲町台駅を起点とした、ワゴン車による循環600系統が試験的に運行され、日産自動車のキャラバンが貸切登録で港北〔営〕に配置されていたが、利用が定着できず、短期間で廃止になった。これについても筆が回っていない。横浜市と言えども、郊外部は運行の維持が大変だ。

◆ 川崎市バスのあゆみ
 扉写真はトレーラーバスで、客室側の車両のカラーリングが、15年前の市営バス60周年記念事業で、ブルーリボンⅡにラッピングされていた。
 横浜市営も川崎市営も、路面電車から始まっている事、トロリーバスを運行した事が共通している。ただし川崎市の市電はネットワークとしては展開せず、工業地帯への通勤輸送が、主な役目だったようだ。1944(S19)年の開業とは、太平洋戦争の真っただ中だった。開業から1年も経たずに大空襲に遭うとはねえ。この市電の開業からカウントして80年になったので、去年から様々なイベントが展開されていた。ブルーリボンハイブリッドにラッピングされているのも、当時の市電のカラー。「ファンアート募集」では東京都交通局の「みんくる」「とあらん」も参加したらしいが、なんで横浜市の「はまりん」はいないんだと思った(東京都の方も都バス100周年・都電荒川線(となってから)50周年という、同じ「周年」事業だった事もあろうが)。西部では立川バス路線を買収したというのが面白い。
 重箱の隅をつつくのかも知れないが、アクアライン高速バスは、民営5社(臨港・京急・ベイサービス・小湊・日東)との共同運行で始まった(現在は、京急とベイサービスは撤退)。
 EVMのEVの写真があるが、速報。

◆ ウォーターフロント新春散歩
 横浜市の紀行は、NEW28は種村 直樹氏による、たまプラーザ駅から追浜天神橋へ、北から南への乗り継ぎで、花見が中心。たまプラーザ駅からの33系統は、田園都市線開通前からの路線だったらしい。両端の33系統と4系統が現存しない。R59は富田 康裕氏による、桜木町駅を起終点とした一周ルートで、馬の博物館や市電保存k館、キリン横浜ビアレッジなどを訪ねていた。こちらも、今はなき、第三京浜経由の95系統が現れる。両氏とも、1日で回っていました。
 R60の川崎市の紀行は、富田 康裕氏による、カリタス学園→浮島バスターミナルという、西→東の乗り継ぎでした。多摩川の左岸をたどっていて、川崎駅西口北(今のラゾーナ広場)のバスターミナルが、整備途上でした。これも日着でした。
 今回の谷口 礼子さんの紀行は当然両市にまたがるものだが、距離的にはそれほど長いものではなかった。途中出てくる46系統は、昔はもう少し本数が多かったが、現在は平日は横浜駅発3本・生麦発6本、土曜日は横浜駅発1本(この便のみ新高島駅経由)・生麦発2本で、休日は走らなくなった。かつては市電が走っていた区間にしては衰退ぶりが著しいが、全区間京急線が並行し、駅も比較的多い、という事もあるのだろう。こちらも、キリンビールの横浜工場に立ち寄っている(「ビアビレッジ」という呼び方は、今はしていないようだ)。
 川崎市側は、工業地帯の夜景見物が中心だが、これが目玉になるとは、かつて公害に苦しんで、イメージの脱却を図ろうとしている川崎市としては、もしかしたら複雑?

◆ 横浜市バス・神戸市バスの路線エリア
 横浜市営は、特に南部は面的に神奈中バス・京急バスへの譲渡、または共同運行系統の民営側への統一が行われているためか、路線はだいぶ少なくなった。R59では北部と南部に分割して路線網が掲載されていたのだが。南部は、種村氏の紀行にもあったように、かつては横須賀市(追浜)に4系統の乗り入れがあったし、鎌倉市(鎌倉女子大がある岩瀬・平島付近)にも越境があった。北部も東急バスなどへの譲渡があったし、市営地下鉄の開通もあって、路線は減っている。港北ニュータウン〔営〕が廃止になったくらいなので。紀行で記されたように、7系統が川崎駅西口に越境し、川崎市営バスと並ぶシーンも見られる(御多分に漏れず、本数が減ってしまった…)。他に18系統で、ごくわずかだが川崎市にはみ出る区間があり、バス停もある)。
 一方の川崎市営は、市域内はほぼ全体を網羅している(小田急多摩線沿線は昔から走っていない)。西部では一部東急バスへの譲渡や、小田急バスとの共同運行を解消した系統もあるが、一方で新規に共同運行を開始して延長になった路線もある。この系統(た83系統)は越境して、横浜市青葉区のたまプラーザ駅に乗り入れている。横浜市営バスが残っていれば、ツーショットが見られたかもしれないが…。〔原01〕〔溝25〕系統の高田町バス停も横浜市港北区にあり、また、井田病院へ行く系統の終点付近は、川崎市と横浜市の市境にある道路を走行する。

◆ 終点の構図
 横浜市営は、NEW28は峰(10系統)、R59は一本松小学校(89系統)でした。峰は、10系統の路線延伸で、現在は終点ではなくなっています。
 川崎市営は、R60は扇町(川13系統)。京浜工業地帯の中にあるが、JR鶴見線の扇町駅とは別の場所です。
 今回は横浜市営バスから選ばれました。根岸台!?私自身、もう22年前にもなるが訪れていて、本体「終点の記憶」で書いたところです(拙いテキストでスミマセン…)。当時異色だったのは、103系統は本牧と、鶴見の両営業所の共管だったこと。103系統自体は鶴見や鶴見区とは何の縁もないが、今号のテキストで記された、103系統が代替した市電3系統(紀行で出てきた86系統も)は山元町~横浜駅前~生麦間の直通運転で、生麦には市電の営業所があったから(今の市営バス鶴見〔営〕)、その名残だったと考えています(今の103系統は、本牧と滝頭の共管)。ドライバーの中休ができる場所だったから、鶴見〔営〕の車両が並ぶシーンも見られたものでした。なお103系統は一部、根岸台には行かず、一つ手前の旭台から根岸駅・本牧車庫へ行く便があり、根岸台発着は30~45分くらい空く時間があってやや不便と思うが、これは実際に現地を訪れないと分からないが、根岸台⇔根岸駅・本牧方面間の回送車両の出入りが不可能に近い、という事情もありそう(根岸旭台の信号は、大型バスが曲がるには、危険)。

 地元の横浜・川崎両市営バスが一冊になった今号だったが、特に横浜市営は、面的な譲渡は行われなくなったが(民営側の体力がない事もあるだろう)、散発的に単一系統の民営譲渡・共同運行からの撤退が起きていて、縮小傾向がまだ続いているようにも感じられます。しかも御多分に漏れずドライバー不足で、突発的な間引きや減量ダイヤ改正も行われていて、市政で問題になった事もありました。川崎市でも間引きが発生した事があり、とりあえずは現状のダイヤの維持が望まれるし、これ以上の減量は好ましくない、とは思うのだが。

横浜市交通局 GREEN×EXPO2027.jpg
 ドライバー問題以外の、もう少し長期的なスパンで、両市営バスの運営に影響を与えるものは、何だろう。横浜市では再来年・2027(R9)年に「2027年国際園芸博覧会」が開催される。市交通局でも、ハイブリッドバスの一部でPRのラッピングを行っているし、地下鉄でも一部の編成でパートラッピングを施している。しかし、会場の旧上瀬谷通信施設は横浜市営交通のエリア外、基本的には相鉄バス・神奈中バスのエリアになるので、市営交通の関与は、部分的なものに留まるのではないか?基本計画では、十日市場駅からも直行シャトルバスが設定される事になっているので、ここで市営交通の出番もあるだろう。ただ、「横浜博覧会」ほどは、市営交通にインパクトを与えるものには、ならないと思う。
 それ以外では、市内では鉄道の新線も基本的にないし(地下鉄ブルーラインの新百合ヶ丘延伸は、横浜市営交通のエリア外なので、バスへの直接の影響は出ないはず)、民営譲渡も、20年位前のような大々的なものは、当分は起こらないと思う。かつては確執もないわけではなかったようだが、苦しい状況は市営も民営も同じなので、協調して問題に立ち向かってほしい。譲渡とかではなく、両者で協議のうえ、単なる廃止・減便だけではない、抜本的な路線・系統網の見直しも、行われるべきではないだろうか(と感じているのだが)。
 車両面では、一時レトロフィット改造のEVの試験運行があったが、それ以降は動きがない。「あかいくつ」の最初期車3台の代替時期が迫っているはずだが、ハイブリッド車が製造中止になっているため、ひょっとしたら代替車両はEV、となるのだろうか?ちょっと注目していきたい。一般車両も、どういう方向に行くのか。
 川崎市は、こちらもしばらくは大きな変化はないと思う。横浜市営地下鉄ブルーラインの延伸は、むしろ川崎市営バスにある程度影響を与えると思うが、大規模な路線の再編成を伴う事はないはず(むしろ東急バス・小田急バスの方が大変だろう)。東部の京浜工業地帯や、扇島などの物流の拠点への通勤輸送では、臨港バスのような連節車の導入などは、ありえないだろうか?こちらも、臨港バスや東急バスなどと協調して、諸問題に向き合う事が大事だろうと思っています。川崎市営バスに関しては、系統体系がもう少し単純化されて欲しい。あと、市営交通80周年、という観点からは、桜本に生態保存されている市電車両を、もう少し整備したうえ、もう少し大勢の人に見てもらえるような環境を整えてほしい。車両面では、こちらもEMJを起爆剤に、EV化が進んでいく事になるのだろうか。

 次号X118は、三重交通が予告されています。24年前になるが、NEW35で取り上げられています。三重県の全域に路線網を広げ、愛知県や和歌山県への乗り入れもあり、御多分に漏れずローカル路線は整理も行われているが、一方でVISONのオープンといったトピックもありました。亀山のシャープの工場の存在も、何かしら影響を与えているのか。

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《What's New》
17日 カヌー大会で約90艇転覆 6人搬送 京都府京丹後市
18日 女子ゴルフSky RKBレディスクラシック 神谷 そら ツアー2年ぶり3勝目
19日 敦賀原発1号機 廃炉完了時期2047年度延期  日本原子力発電 廃炉計画変更申請

№2962 バスラマインターナショナル 209(ぽると出版)

「№2962 バスラマインターナショナル 209」、先月末には発売になっていたが、少々遅くなりました。
 表紙は京王バスのハイブリッド車とエアロエース高速車のほか、大阪シティバスのエルガEV。24台だそうだから、今のところはエルガEVの最大ユーザーか。

2025 春のオムニバス
 関西万博もあるが、とにかく今年は、エルガEVが全国的に席捲したのではないだろうか。それにしても、相鉄バス(相模鉄道)が去年度(2024年度)の事業計画で、国産EVを3台導入すると書いていたから、ここがエルガEV市販第一号になるかと思っていたのだが、どうも今のところ、導入される気配がない。車両ではなく、充電設備の整備の問題なのかもしれない。今年度も3台導入、と記されているから(他にレトロフィット改造1台が入るらしい)、今年こそは、だろうか。
(相鉄バスは、海老名市内での自動運転レベル2実証実験の記事があり、BYD J6がベースになっている)
 BYD、EVM、アルファなどと共にエルガEVの導入もスタートした事で、大手クラスの事業者だと、複数メーカーのEVが入るところも少なくなくなってきた。いよいよEV同士の競争が本格化してきた事になるが、そうなると導入の決め手は、何になるのだろうか?
 立山トンネルのEVはアニメとのコラボだが、あそこは営業区間全線が完全にトンネルになるので、明るい場所での撮影がかなわないのが残念。
 なお、京成グループの再編成は、別に記事が仕立てられている(京成バス東京では、今月になって新デザイン車両の運用が始まったらしい)。今回は再編劇の第1弾で、来年に今の京成バスが加わる第2弾で改めて、なのかもしれないが、次号あたりでもう少し詳しく、再編の狙いとかに着いて記載があれば、と思う。

バス事業者訪問262 京王電鉄バスグループ

京王バス.jpg
 前回は2000(H12)年7月の№60だったから、ほぼ四半世紀ぶりになります。京王電鉄バスは、まだ京王電鉄の直営のバス部門だった頃でした。
 基本的なエリアは電鉄バス・バス合わせると四半世紀であまり変わっていないとは思うが、細かく見ると、廃止になった路線が少なくない。特に去年から今年にかけて、共同運行系統(特に調布付近で、小田急バスとの)の見直しが強力に進められ、この結果、吉祥寺への乗り入れがなくなっている。この辺の事情が、少々説明不足だったような気がした。また今年になって、神奈中バスとの共同運行だった聖蹟桜ヶ丘駅~南大沢~相模原駅路線も廃止になった。元々両社合計で6往復しかなかった系統だったけれど、この結果、神奈川県への一般路線の乗り入れは、南大沢からの橋本駅のみとなった。一方で、JR中央線より南側(つまり京王電鉄の駅を発着しない)の系統が現在でも維持されているのは、面白い。
 輸送人員は、1990(H2)年度は113,233千人だったそうだが、2023(R5)年度は2社計で95,605千人だったそうだから、33年間でで15%以上減少している。一般路線の利用動向はあまり記されていないが、もちろん沿線人口の減少とかもあるだろうし、加えて多摩都市モノレールの南側区間(多摩センター~立川北間)の開業も、かなり影響しているのではないか?
 現在は京王電鉄バスと京王バス、共に電鉄バス部門からの分社が並び立つ格好になっているが、昨今の業界他社の動向から見ると、この体制はいつまでも続けられるのだろうか。この両社の合併、さらには西東京バスまで巻き込んだ大再編成劇も、今後はありうるのかも知れない。
(一覧表にも記されているが、京王の高速バスの一部便を西東京バスに委託、という事例が発生している)。
 バスターミナル東京八重洲は、今のところは自社の高速路線の発着が全くないが、今後もないのだろうか。
 車両アルバムは、版権の問題もあるかもしれないが、空港バスで使用される、サンリオのラッピング車は出せなかったろうか?アストロメガは現在2台らしいが、需要のひっ迫…特に富士五湖線は、インバウンドの利用が多いんだよね…と、ドライバーの確保という点からは、もう少し台数があっても良いかもしれない(メーカーサイドの問題があるようだが)。
 アーカイブスを見ると、高速兼用車とか、独自開発のUD小型車とか、他事業者では見られないような、特徴的な車両が少なくなかったようだ。コストとか、需要の変かとかで姿を消す事になった、のだろうか。
「ピンポン・パンポン」があっても、良かったんじゃ…!?

 高知駅前観光の「寝台バス」「ソメイユプロフォン」の試乗ルポの記事があるが、これは、同業他社にも展開しうるものだろうか。それとも、高知駅前観光の独占的なものになるのだろうか。完全に横になって眠れるというのはメリットがあるというのは、他交通機関を利用しても感じる。列車の〔サンライズ〕もそう。先日は個室ベッドの「ソロ」だったけれど、たとえカーペット敷きの「ノビノビ座席」でも、フルフラットだと、座席とは違うと思っている。

「国内ニュース」欄には、士別軌道の路線(士別~朝日間)の一部をデマンド化、とあり、平日の最終1往復をデマンド化(前日までに予約が必要)の他、休日は全便運休と記されているが(土曜日は日中の3往復のみ運行)、そもそも士別軌道は、この区間(士別~奥士別間)を走る軌道が始まりだった。旅客営業は70年前に廃止になっている(その後4年間は貨物専用鉄道として運行)が、70年の歳月が経っているとはいえ、鉄道転換のバス路線がここまで落ち込むというのは、正直ため息も出る(休日は一人も乗客がいない日もあるそうだ)。

 次号の事業者訪問は、三岐鉄道だそうで少々楽しみもあります。基本は山城~四日市間の一般路線バスだが、連節バスを導入するくらいだから通勤・通学の需要は多いはずだし、東員駅~イオン~山城駅を結ぶ買い物路線の利用状況も注目できると思う。また、道南バスは旧JR日高本線の代替路線の運行を開始した一方で、旧国鉄飯降線代替路線の一部が廃止になっていて、特にローカル輸送はコロナ禍もあり(高速も影響を受けている)、現状はどうだろうか。

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 京王・小田急・京急が、今年度の設備投資計画を発表しました。

京王 … 車両面では、昨年リリースを出していた2000系を2編成新造。2000系は、5号車に大型フリースペース(西武40000系の「パートナーゾーン」と同様なもので、京王では名称公募中)を設置。9000系は2編成をリニューアルする(事前のリリースでは10連(だから30番台)を対象とするとしていた)。8000系1編成で、VVVFインバータ制御装置を更新する。笹塚~仙川間の連続立体交差工事を推進し、京王多摩川駅は、周辺の再開発事業に合わせて、駅の改良工事を実施する(来年供用開始予定)。新宿駅のB2Fホームを延伸し、丸ノ内線への乗り換えが可能な動線を整備する。渋谷駅は、バリアフリールート2ルート目の整備完了を目指す。京王線・井の頭線とも、自動運転を活用したワンマン運転を目指し(井の頭線は2020年代後半、京王線は2030年代中頃目標)、今年度は井の頭線の車両・地上設備の導入・改修を進める。ホームドアは、今年度は駒場東大前・池ノ上・東松原・永福町(1・3番線)・浜田山・高井戸・富士見ヶ丘・京王多摩川の各駅に整備。この他、AIアバターや遠隔による導入に向けた検討を進める。投資総額434億円。
 また、同時に発表された、今年度から5年間の中期経営計画「HIRAKU2030」の中には、リニア開業を見据え、橋本駅の移設計画が盛り込まれている。現在より若干北東側に振れて、JR東日本の駅とリニア新駅の中間に近くなる感じ。この他、啓文堂書店を運営する京王書籍販売の株式すべてを、今年6月30日付で紀伊國屋書店に譲渡するとも記されている。

小田急 … 安全対策として、世田谷代田~登戸間の高架橋、海老名~厚木間の「JR跨線橋」、相模大野~東林間間の「小田原線跨線橋」などで耐震補強工事を、読売ランド前・相武台前・座間・長後の各駅でホーム上屋の耐震補強を行う。また、去年の豪雨で盛土のり面が崩壊した東海大学前~秦野間の当該箇所で補強工事を行う。ホームドアは、今年度中には豪徳寺(既に稼働開始)・千歳船橋・祖師ヶ谷大蔵・喜多見・狛江で整備する。車両面では5000形1編成を増備し、3000形6連2本をリニューアルする。車内防犯カメラは、今年度中に計画全車両への設置を完了する。投資総額436億円。

京急 … 引き続き、品川・北品川駅を中心とした、泉岳寺~新馬場間の連続立体交差事業を推進する(写真もあるが、新八ツ山橋の大きなトラスが、以前の山手線の留置線の跡地に組みあがっている。また、両側の土台も一部できている)。1000形8連2本を代替新造し(イラストを見ると、また無塗装に戻るのか)、地上側でリアルタイムに映像の確認ができる防犯カメラを、2026年年末までに全車両に導入する。在来の1000形24両は多目的スペースを設置し、固定窓の一部が開閉できるように改良する。ホームドアは、今年度以降2028年度までに、新馬場・鮫洲・立会川など24駅に整備する。神奈川新町駅は大規模改良工事に着手し、花月総持寺駅は駅舎の耐震補強やリニューアルを行う。羽田空港第1・第2ターミナル駅は引き上げ線新設工事、東京都と連携した泉岳寺駅の改良工事も、引き続き推進する。この他「スマートサポートシステム」(今年度は5駅の予定)、駅の信号取り扱い業務の自動化を拡大し、ICT技術を活用したシステムの導入を進める。クレジットカードのタッチ決済は、今年度中に全駅で可能となる見込み。投資総額約370億円。

《What's New》
11日 福井名物「おろしそば」 8時間で1万2000食余り完売 世界記録更新
12日 光免疫療法 日本頭頚部外科学会 注意喚起文書発表
13日 2024年度経常収支 過去最大30兆3771億円の黒字

№2945 バスマガジンvol.128 (講談社ビーシー/講談社)

「バスマガジンvol.128」、先月末には発売されていたが、遅くなってしまいました。

おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.128 相鉄バス

相鉄バス.jpg
 前回は2011(H23)年11月刊行の50号で取り上げられていました。14年ぶりになります。
 今号では路線図の掲載がないが、50号にはありました。当時と比較すると、細かいところでは違う所も多いが、エリアとしては、相鉄本線の沿線が中心になるのは、今も変わらない。小机駅から延長する形で新横浜駅まで延伸した事、横浜市営バスの44系統・83系統を引き継いだあたりが、異なる点だろうか。あとは星川駅が高架化されのと同時に交通広場が整備され、和田町駅を起終点としていた系統が星川駅発着になった、という所も挙げられるだろう。
 50号の時点では、高速バスの展開を期待するテキストも起こされていたが、コロナ禍もあったし、ドライバー不足もあって、草津温泉への展開はあったものの、海老名~羽田空港は(神奈中・京急含め)全廃になってしまったし、深夜急行もコロナ禍を機に5年も運休が続いていて(廃止とはなっていない)、思った通りには、行っていないと思う。横浜~河口湖線も減便が続いているし、あとは記載はなかったが、冬季には横浜~さがみ湖MORIMORI(旧プレジャーフォレスト)間の運行があり、当面は、去年からスタートした三井プレミアムアウトレット路線(以前は市営バスだった)など、基本的には県内を中心とした近距離の路線を維持していく、事になりそう。
 去年の相模鉄道の事業計画で、国産EVの導入の計画が記されていて、エルガEV導入第1号になるかと思っていたが、そうはならなかった(神奈中・京急・京成などが先行)。相鉄カラーがいつデビューするかも見どころか。
 今後相鉄バス、というか相鉄グループ全体として差し迫った行事としては、再来年・2027(R9)年に上瀬谷の米軍施設跡地で開催される「国際園芸博覧会」がある。既に3月からラッピングのバスが走り出しているそう。あるいは観客輸送(最寄りは瀬谷駅など)で新技術が導入されるという噂もあるが、相鉄バスの飛躍の礎となれるだろうか?
「あゆみ」編にある西横浜営業所は、現在は電車の留置線となっていて、土休日には東急目黒線の編成の留置もみられる。あとは、冷房後付け改造車が比較的多かったのも、特徴的だったろうか(「海老名総合病院」の行先を掲げたFHIのいすゞもそう)。なお、「吉岡芝原線深夜バス」のキャプションが貼られた写真は、横浜→海老名間の深夜急行バスだ。
 
バス作りの新勢力から
 そういえばちょうど10年前に行ったNYでは、こんな感じのボンネットバスが市中を結構走り回っていたような気がするんだよなあ。ボンネットバス、というよりは、リムジン?

遺跡バスの行方を追跡
 第17回・東武バス編のその2で、南東北・北関東編。東武バスは平成の世になると、早々にローカル線(特に北関東)の整理が急ピッチで進められたので、他者譲渡の例が多かったようだ。前後ドア車が多かったのも、その表れだろう。

鈴木文彦が斬る!バスのいま
 先日、鈴鹿サーキットでF1日本グランプリが行われたが、去年の大会の輸送についてのレポートが記されていた。
 ここでは記されていなかったが、F1日本グランプリは去年大きな変化があり、長年続いてきた秋(主に10月)→春開催に変更になった。大きな大会の開催が半年も前倒しになると、いろいろな面で一昨年までのやり方が通用しなくなくなる部分が多くなるはずだが、この点はどのように対応がなされたのだろうか。
 伊勢に近いロケーションとなると、特に秋は修学旅行や、紅葉鑑賞の団体が多くなる(と思われる)ので、プラスしてF1輸送というのは、三重交通1社だけでなく、地域そのものにとって、相当な負担になっていたのではと思われる。むろんF1側がそういう日本の内情を考慮してくれたとは思えないが、結果的にはある程度は輸送計画の策定が楽になったのではないかと思われる。その辺はどうだろう。
 この手の大規模輸送は、やはりドライバー不足の影響があちこちで出ていて、F1ほどは大きくなくても、葉山町の花火大会は京急バスが臨時便運行に必要な体制を構築できず、当面休止する事になったと聞いている。富山地鉄バスは修学旅行輸送優先のため、高速バスを一定期間、一部運休にせざるを得なくなっている。どうすれば、元の通りに戻せるのだろうか。

バス業界の働き方改革
 この手の記事、前にもあったと思うのだけれど、①政策に関わる提言であるのなら、ちゃんと提言者・書き手の名を明かすべき。②「覆面座談会」的なものは、世の中を動かす原動力にはなりえない、と私は思っています。上の多客輸送もだが、もはやバス業界だけでは片付かない問題なので、もっとはっきりとしたメッセージを発しなければ、ならないのではないか。

平成初期のバスを振り返る

庄内交通.jpg
 庄内交通。庄内地方は鶴岡と酒田が地域の2大都市、と思っていたのに、近年酒田からはほぼ撤退してしまいました(三川からの路線と、空港バスだけになった)。酒田はそんなに、バスの利用(ひいては人口)の減少が著しいのだろうか。

 次号は6月末で、大阪・関西万博が始まって2か月近く経っているので、輸送状況はどうなっているのか。また、エルガEV(日野ブルーリボンZ EVも)が、どの程度普及しているのかも、注目ポイントだと思います。

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《What's New》
 4日 英コメディアン ラッセル・ブランド 性的暴行などの罪で訴追
 5日 ヤクルト 山田 哲人 300号ホームラン達成 史上46人目
 6日 NHL アレキサンドル・オベチキン 歴代最多895ゴール達成
 7日 「原子力電池」開発 国内初 原子力機構が着手


 次回から、2月の旅行(北海道・四国)について書く予定。 

№2940 バスラマインターナショナル 208(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル208」、先月末には刊行されていました。
 退院したとはいえ、まだ体調は万全ではなく、従って書ける量が、そんなに多くはならないです。スミマセン。

バス事業者訪問261 伊予鉄バス

伊予鉄バス.jpg
 前回は2005(H17)1月号でとちあげられていた。当時はまだ伊予鉄道の直営で、分社は伊予鉄南予、伊予鉄久万の2社だった。
 2月末に松山へ行った、というのは、今バスラマ誌の事業者訪問が伊予鉄バスだった、という事もありました。
 今号では輸送人員の推移はアーカイブスのページに小さく記されているだけだが、2018(H30)年度が1,106万人だったのに、2023(R5)年は830万人、1/4も減少してしまった。むろんパンデミックの影響だが、それでも2021(R3)年度からは再度増加傾向にある(インバウンドの増加があるのではないか?と見ているのだが)。
 バスマップでは伊予鉄バスの路線しか記載がないが、伊予鉄南予バスは、久万地域・南予地域とも、現在は伊予鉄バス本体と、一般の路線ではつながらなくなっている。特に久万地域は、むしろJR四国バス久万高原線(旧松山高知急行線)のフィーダーサービスの性格の方が、強まっているのではないか?
 モノコックバスのルポも興味深いが、やはりここは、レベル4の自動運転の実際のところ、という所を、見せて欲しかった。
 あとここでは記されていなかったが、JR松山駅が高架に移転した事で、交通広場(西側にも整備されるようだ)の整備によって路線網の再編成はありうるのか。伊予鉄の松山市駅付近も再整備が進行中で、これは影響を与えるのか、また、分社したとはいえ同じ「伊予鉄」なのだから、電車(市内電車も郊外線も)との関係をどう構築するのか、そのあたりまで筆が回ると、良かったと思う。
 EV車は、一般路線では大・中・小と出そろった。別記事のEVM-Jの工場には大型観光バス仕様もあったようなので、観光バスの他、四国島内の高速バスへの導入も期待できるかもしれない(共同運行会社の協力も必要だろうが)。

 国際興業の飯能の「バスまつり」、今回は快晴だったみたいでうらやましい。「ヤマノススメ」・BU04・貸切エルガの並びは2月と同じだったようだ。

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 次号はほとんどが速報となろうが、関西万博開幕や、京成グループの大再編劇も出てくると思います。一番の期待は、営業デビューを果たしたエルガEVではないでしょうか。既に神奈中と京急で実物が表れているが、どこまで導入が進むのか。

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《What's New》
25日 旧統一教会 東京地裁が解散命令
26日 元ジャングルポケット 斎藤 慎二 性的暴行罪で在宅起訴
27日 静岡銀行・八十二銀行・山梨中央銀行 包括業務提携で合意