№2796 バスラマインターナショナル202(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル202」、先月末に刊行になりました。

2024 春のオムニバス
 この所のバス業界は「2024年問題」と並んで、EV導入が話題の中心になっている感があって、事業者からのEV導入のリリースがない日がないと思えるほど、全国各地でEVの導入が相次いでいます。これを反映してか、毎年恒例の「春のオムニバス」も、今号では21ページ中8ページがEV関連に費やされている(これとは別に、各地のEV・FC車をまとめた記事もある)。

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 広島電鉄のBYDは、先月広島を訪問した時に見ました。予備知識がなかったのでビックリした。広島電鉄の公式WEBにも、少なくとも直前のリリースは見なかったもので。広島バスのEVM-Jは聞いた事があったような気がしたが(見かけたが、撮影はできなかった)。「エキまちループ」は2社でメーカーが異なり、広島バスの方は広島電鉄との比較も行ったそうで、今後はEV同士の競争が本格的に始まる事になって、導入の決め手は何になるか、メーカーサイドも問われる事になる。隣の東急バスの「さんまバス」はBYDだが、既に「ハチ公バス」でEVM-Jを使用していて(コミュニティバスだから自治体サイドの判断もあったかも知れない)、別記事で、既にBYDを導入していた西武バスが新規にアルファバスのEVを導入したそうだから、今後はこのようなケースが相当増えると思われます。

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「みどり坂タウンバス」は、実際に乗車までしました(それについては後日)。スカイレールサービスはみどり坂中央までで、その先、ニュータウンの奥の方までは路線が延びていなかったので、確かに駅まで行かなければならなかったから不便、という層は多かったかも知れない。オノエンスター9m車は初で、キャプションでは「道路条件と需要でちょうどいいサイズ」と記されていたが、オノエンスターには大型のラインナップもあるのに、このサイズで間に合ってしまうというのは、結局ニュータウンの規模そのものがこの程度で、軌道系交通は合わなかった、という事に落ち着くのだろうか。今回はバスそのものは空白区で、まっさらな新路線でもあったから、最初からEVで揃える事ができたと思うが、今後は在来路線でも特定の系統で、予備車両まで含めても全車両をEVで揃えるところまで行くのが、EVバスの次の段階ではないだろうか。

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 №2763でも書いた国際興業のBU04の、レストアに関する記事もありました。飯能地域での乗合運行を計画しているとは意外だった。運賃箱も旧式で当然ICには対応していないから、ダミーなのかなと思ってしまったのだが。「ICは使えない」との断りを入れた上で、定期便とは別のダイヤで運行させるのだろう。冷房装置は、故障しているから使用できないのか。後付けだよね(ここには書かれていないが)。真ん中右側の後部から公式側を見る写真は、隣に「ヤマノススメ」ラッピング車がいるので、バスまつりの会場での、開始前の撮影だろう。
 エアロキングのスクールバスはやや特殊な事情もあるが(碓氷峠を越える通学があるとは知らなかった)、もう少し通勤・通学輸送でダブルデッカーが活用されても良いのではないか。
 岐阜市内の自動運転バスは、実物は見なかったが、JR岐阜駅前は幟が大々的に並んでいた。

 その別稿のEVバス・FVバスはこれでもほんの一部で、別表にEV導入事業者名が並べられている。北アルプス交通はEVM-Jのハイデッカーで、公式WEBには記載がなく、新聞社のWEBに記されていた。特殊なラッピングをされた車両が大半だが、そろそろ一般路線車の標準色をまとった車両が増え始めている。
 いすゞエルガEVは、モビリティショーで見た感じではもう少し時間がかかるかと思っていたが、公表されていた通り、今年度中には市販がされそうだ。相鉄の今年度の事業計画にEVバスの導入が記されているが、「国産」と付記されているので、相鉄バスが市販第一号となるのではないか。
 カルサンe-JESTは、今のところはまだ導入を発表している所はないようだ。発表が待たれる。

バス事業者訪問252 防長交通・防長観光バス

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 防長交通は、山口県では西部のサンデン交通と並ぶ大手だが、取り上げられるのは初めて。
 路線の概要を見ると、山口県の東部全体に路線網が広がっているが、やはり徳山・防府を中心とした瀬戸内側がメインと言える。岩国が徳山からの1路線しかない(しかも1日5往復のみ)のが意外とも映るが、いわくにバス(旧市営バス)のエリアだからだろうか。青海島は、今は島そのものへは乗り入れていない(サンデン交通は下関からはるばる乗り入れが残っている)。
 輸送人員の推移を見ると、乗合に関しては、コロナ禍前はやや波があって、2018(H30)年度は前年度比で約16万人の増加も見られた。何とか年間500万人台の利用をキープしていたのに、コロナ禍の2020(R2)年度は、一気に1/4近くが失われてしまった。もう500万人台には戻れないのだろうか。
 写真には3月いっぱいで廃止になった周南市のローカル路線があるが、廃止自体はやむなしとしても、防長交通の公式WEBに具体的なお知らせみたいなものがなかったのは、ややどうかなあ?と思った。周南市のWEBも見てみたが、どうも代替交通は確保されていないようだ(少なくとも私は確認できなかった)。
 観光輸送はどうなのだろう。企画乗車券以外に具体的な言及はなかった。萩・津和野・秋吉台等に加え、山口市がニューヨーク・タイムズ誌の「2024年に行くべき52か所」で3番目に選出されていて、防長交通のWEBでもPRしている。インバウンド対策はどうなっているのか(選ばれた理由の一つが、まだ「オーバーツーリズム」になっていないから、だそうで、この先河口湖のような騒ぎにならなければ良いが)。
 高速バスは、東京線は堅調、と言っても、相当な長距離路線だし、ドライバー不足の中でドライバー2名を2泊3日で拘束する形態では、維持するのは大変ではないか?
(検索した限りでは、現在東京~山口県内を直行する高速バスは、防長交通のみ)
 あとは近隣の事業者との関係。防石鉄道や山口市営バス、中国JRバス周防線の後を継いだが、エリアを二分するサンデン交通・ブルーライン交通に、宇部市営バス(新山口駅前で長距離車と並んでいる)やいわくにバス、津和野で接続がある石見交通があり、山口県自体は少々地味なイメージもないではないので、連携して盛り上げていく方向に行って欲しい(山口県内は、主要事業者では船木鉄道・ブルーライン交通を除いて、全国交通系ICカードが利用できる)。
 周南近鉄タクシーの名前が何度か出てきているだけに、写真が1枚くらいは欲しかった。なお、防長交通の歴史に関連して、防石鉄道と山口市営バスの写真はあった。新山口(旧小郡)駅は以前は小郡町という独立した町にあったが、宇部市に加えて、山口市営の乗り入れもあった。山陽新幹線への接続のためか。

短期連載 カタログで偲ぶ“平成初期”のバスたち⑤

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 日野ブルーリボンのHU・HTは、シャーシ・エンジンのモデルチェンジもあるが、やはり旧日野車体のスケルトンボディとセットで記憶されている部分が、多いのではないだろうか。スケルトン自体は先代RT・RUから始まってはいるが。記載はなかったが、富士重工のボディの架装も見られた。ツーステップでも「優れた乗降性」か…。確かに、旧型のモノコック車よりは低く感じられた。

「海外バスニュース」の中には、バンホールが経営破綻の危機(結局破産)の記事があった。日本でも導入の実績があり、はとバスではハローキティのラッピング車も見られたもので、次号あたりで詳細が見られると良いのだが。
 その次号の事業者訪問は、地元神奈川の臨港バスで、16年前の105号で取り上げられていた。当時は臨港グリーンバスという分社があり、高速路線がもう少し活発だっただろうか。最近は連節車・EV導入のほか、東京都内(天空橋駅)への乗り入れというトピックスもあり、どんな姿になっているのだろう。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


《What's New》
 4日 東京・銀座首都高速道路 一時通行止め 歩行者に解放
 5日 JR京都駅構内 列車内に不審物 約1時間半京都駅発着列車運行停止
 この京都駅の混乱で、更新時点ではまだ、列車の運行に影響が出ているようです。来年、地下鉄サリン事件から30年を迎える日本だが、こんな事はもうナシにしてもらいたい。

№2780 バスマガジンvol.124 (講談社ビーシー/講談社)

「バスマガジンvol.124」先月末に発売になりました。

おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.124 立川バス
 当初は前号で掲載のはずだったが、今号は予告通りになりました。

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 前回は約10年前、2014(H26)年11月刊行のvol.68で取り上げられ、ここでも№1274で書いていました。
 10年前は、横田基地の輸送がなくなったばかりだったが、分社のシティバス立川があり、立川バス本体の営業所も、上水・拝島・瑞穂・曙の4営業所体制だった。そもそも上水〔営〕は約四半世紀前に国立〔営〕を吸収したものだし、さらに前には砂川〔営〕もあったので、平成以降の30年間で、急速に管理体制が整理された事になります。
「あゆみ」を読むと、川崎市の溝口にも路線があったのが注目されるが、元はJR南武線の前身の南武鉄道のバス部門を管理していたものらしい。後の親会社の小田急バスよりも川崎市中心部に近い所を走っていたのが面白い。現在の路線網は、三井プレミアムアウトレットへの直行路線は先日廃止になったので、西武球場前(メットライフドーム)への直行路線が、唯一東京都の外へ行く一般路線になった。
(なお「村山団地」「加美平団地」の写真は、他1点も含めて、アングルは違えども同じ場所での撮影ではないか?)
 車両面では、以前は前後ドア車が主力の上、日産ディーゼル車もあって異色だったが、10年前の時点では、ほぼ現代と変わらない仕様に落ち着いていたようだ。リラックマバスは既に高速も含めて数台あり(バスマガジン誌でも特集する記事があった)、その後「すみっコぐらし」「ウドラ」(共にリラックマと同じサンエックス)と、「フレームアームズ・ガール」(立川市に本社を置くコトブキヤが展開する、武装した美少女型ロボットのプラモデルシリーズ。アニメ化もされた)のラッピング車も走り出したが、現在はリラックマと、すみっコぐらしのみが、ラッピングを変えて運行を継続しているようだ。一部撮影して本体でも少数公開してきたが、全部を撮り切れなかったのは残念。
 ブルーリボンハイブリッドは、日野の大型路線車としても異色で、過去には例があったのだろうか。BYDのEVは、3月27日には走り出したそうだ(具体的な運行路線は決まっていないようだ)。
 高速バスの復活も期待されるが、今後大きく影響を与えるはずの事項は、多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸。特に、現在は軌道系交通がない武蔵村山市内には駅が5つ設けられる事になるようだが、コミュニティバス「MMシャトル」共々、立川バスの大幅な路線再編成につながるはず。

ついに!!純国産のEVバス 「いすゞエルガEV」独占試乗!!

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「独占試乗」と銘打って入るが、既にあちこちでチラホラと試乗レポートはあります。とはいえ、ようやく実際に走るエルガEVを試乗する機会が、ここでもやってきたという所。既に後述するオノエンスター(ちなみにこの直後のオノエンスターの広告にはEV連節車もあるが、「全長12800㎜」は違いますよね?)など、全国各地で中国製のEVが走り出して、BYDのK8もフルフラットになったので、もちろん失敗作にしてしまってもいけないが、できるだけ早く市場に投入できないと、国産と言えども居場所がなくなってしまうのではないだろうか。

バス作りの新勢力から
 まだここでは、具体的な運行会社の記載がない。が、ようやく一般路線バスへの運行が見えてきた、という内容だっただろうか。芸陽バスが3月30日より「みどり坂タウンバス」の愛称で運行を開始している。検索した感じでは、車両はこのブルーのベースのままで、愛称を追加して書き込んでいる形。瀬野駅を起終点とした循環形態で、一周16分(朝ラッシュ時21分)。日中は15分毎。平日朝方は急行便(スカイレールサービスの駅に対応した場所のみ停車)も運行されるらしい(平日ダイヤ施行は来週から)。寒冷地テストのコラムもあるが、今のところ、北海道バスのBYDの札幌近郊(エスコンフィールド輸送)の実績があるが、もっと北の方への導入も考えられるのか(EVもだが、「9m」が魅力、という事業者もあるかも)。スカイレールサービスは4月30日の正午発を持って廃止、だそうだ。

帰ってきた 路線バス全方位レポート Vol.56 青森県

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 前回は、創刊間もない2004(H16)年6月刊行のvol.5で取り上げられていました。この当時に取り上げられた事業者は、南部バスが岩手県北自動車に統合された(南部支社として、見た目は変わっていない)くらいだが、青森市は市営バスの一部廃止の代替で、新規の事業者が参入している。「青森市営バス」と「青森市市バス」が共存している事になり、ややヤヤコシイ(横浜市でも似たようなケースはある)。
 青森市営バスは、竜飛岬などへの市外路線が廃止(町営バスに移行)になった直後、「平成の大合併」で一時、浪岡方面にも路線を広げた事があった。東部営業所は弘南バス委託になっていたと思ったが、委託先が変わったのか。青森市のWEBサイトにはその辺の記載が見当たらなかった。
 青森県も交通系ICカードの導入が進んでいるが、青森市営…「AOPASS」、八戸市営・南部バス…「ハチカ」、十和田観光…「Towada SkyBlue Pass」、弘南バス…「MegoICa」と、全部バラバラだ。全てSuica機能も搭載されているので相互利用が可能だし、外部の全国相互利用対象カードの利用もできるが、地域のポイントサービスなどを優先させた結果なのだろう。青森駅は東口の駅ビルが26日にオープンするそうで、今のところバスの運行体制に影響が出るかどうかは分からないが、いい方向に作用して欲しい。
 青森市営バスの車両一覧表があるが、登録番号400番台(元川崎市営バス・相鉄バス)は全滅している。30年前のU-規制車だから当然か。
 JRバス東北・横内線の公立大学~モヤヒルズ間は、8月いっぱいでの廃止が発表になっています。

鈴木 文彦が斬る!バスのいま
 コミュニティバス・デマンドバスに適用される「協議運賃」が昨年10月の道路運送法の改正により、活性化協議会とは別に、運賃に関わる協議会を開催して協議を行う事が必要になり、筆者の鈴木 文彦氏は、割と強めの口調で疑問を呈している。その主なポイントは2点で、①住民の代表や道路管理者、運転者の代表(労働組合の事だろうか)などが集まって決める事が「カルテル」というのなら、「協議運賃」とは何なのか ②運賃発生の事案毎に協議を行わなければならなくなるので、関係者の今後の負担がかなり重くなるのではないか という事になろうか。
 私は在来のバスも含めて、運賃決定の裏事情は何も分からないのでどうのこうのは言えないが、生活の足の運賃の決定がゴタゴタするのは、確かに良くない。いろいろな立場の意見がぶつかり合って紛糾する事も予想されそうで、何とか穏便に事が進めばいいのだが、という所に落ち着いてしまいそうだ。
 それにしても、今回の問題提起とはほとんど関係がない事項だろうが、近年の一般のバスの運賃は、高くなってきている、というだけでなく、同じエリアでも事業者によってバラつきが顕著になりつつあると感じる。横浜市では、東急バスが先月から市内均一運賃を230円に値上げ、また小田急バスは、6月1日予定の運賃改定では、実施運賃を240円にしたいとしている。一方で横浜市営バスは220円のまま(こどもの国付近を走る3者は、6月から運賃がバラバラという事になる)。こんな事は昔はなかった。関係する路線・エリアを走る事業者がみな一斉に運賃を改定していたもので、これも今見たら「カルテル」になってしまうのかも知れないが。横浜市営では、民営バスとの共通定期券発売区間を縮小する傾向にあるが、これが影響しているのか。

終点の情景を求めて
 宮城県登米市の竹ノ沢で、「ミヤコーバス」と付記されてはいるが、今回の旅程はくりこま高原駅からひたすら、栗原市及び登米市の「市民バス」としての利用になっている(すべてミヤコーバスが受託)。登米市役所→柳津駅間のルートは、「バスジャパン・ハンドブックV111」の紀行と被っている。若柳は栗原市で、登米市の市民バスが乗り入れる形態になっている。若柳というとやはり栗原電鉄→くりはら田園鉄道の車庫があった場所のイメージがあるのだが、くりこま高原駅への中継点にもなっているようだ。石越駅は登米市になるが、石越駅~若柳中町間は栗原市・登米市両方の市民バスが運行されている。この地域も栗原電鉄に仙北鉄道の登米線、それに今回のルートには含まれていないが築館線と、比較的ローカル鉄道が密に走っていた地域なのに、今は全てなくなってしまったのが、仕方ないかも知れないが哀しい。ただ、登米市民バスは、(土休日運休の便も多いが)全路線毎日運行があるのは頼もしい。
(登米市民バスのくりこま高原駅への路線は東北本線新田駅経由で、新田~くりこま高原駅間はノンストップ。新幹線接続が目的だろう)

平成初期のバスを振り返る
 名士バスとはまた、マイナーな事業者を出したものだ。名寄って行かないのでねえ。昭和の終わりに立ち寄ったくらい、だったかな?当時はここに並んだ車両より、もっと古いモノコック車車も走っていた。名士バスは、札幌あたりへの高速バスに参入したい、という意向はなかったのだろうか?会社の規模が小さくて、負担が大きいと考えたのだろうか。なお美幸線の代替バス(仁宇布線)は現在はデマンド運行となり、日曜日は運休だそうだ。

 次号では、ようやく先述の「みどり坂タウンバス」のルポが載る事になりそうだが、実は私も来週、中国地方のJRローカル線とセットで、お試しで乗ってくる予定です。

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 台湾で大地震発生、さらにニューヨークなど米東海岸でも地震が発生したと聞きました(米は軽微だったようだが)。今年も世界各地で地震が多いが、その始まりが能登半島地震でした。その能登では今日、のと鉄道が全線の運行を再開しています。通常平日ダイヤより3往復減、減速運転もあり、車内トイレも使用できないようで不便もまだ少なくないようだが、「乗り物の力」で、能登半島に元気と勇気を与えて欲しいと思います。私は、もう少し落ち着いて、「のと里山里海」が運行を再開したら、その時点で北陸新幹線とセットにして訪れようと考えています。永井 豪のラッピング列車も、輪島の復興の支援として、新しいものが作られたらいいとは思っていますが…。

《What's New》
 3日 ロンドン五輪銀メダル 競泳 入江 陵介 引退表明
 4日 セキュリティークリアランス制度修正法案 衆議院内閣委員会で可決
 5日 不発弾らしき物体持ち込み 北海道三笠市役所 一時閉鎖
 6日 茨城県日立市郷土芸能「日立風流物」 5年ぶり披露

№2766 バスラマインターナショナル202(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル202」、先月末に刊行になりました。
 先日の国際協業のバス祭り、ぽると出版もブースを出して、この号やバックナンバーの販売を行っていました。雨降りで風邪も強めの中、ご苦労だったと思います。お疲れさまでした。

各地の新車から
 EVはもう別格みたいで、それ以外の国産車種が並んでいる。横浜市営のハイブリッド車は、モデルチェンジ後は日野のみ導入されていたが、今回はいすゞになった。実際に見ているし、早めに撮りに行かないと。

バス事業者訪問251 国際興業

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 国際興業は過去2回出ているが、直近は93号(この号のバックナンバーも、「バスまつり」のブースに並んでいた)だから、もう19年前になる。路線の概略を比較すると、エリア自体は大きくは変わっていない。むろん廃線も少なくなく、成増と朝霞付近を結ぶ路線がなくなったりしているが、一方で新越谷への乗り入れとか、岩槻から蓮田や、飯能エリアでは高麗川から毛呂山町(埼玉医大)への延伸も見られる。営業所は川崎の貸切の廃止などはあるが、乗合の10営業所体制は変わっていない。観光バスの板橋は、旧国際観光だろう。
 輸送人員は、2018(H30)年度から一般乗合で、「一般路線」と「高速・深夜中距離」の内訳で記しているが、コロナ禍前は徐々にだけれど利用を延ばして1億人台にまで到達していたのに、コロナでガクンと減ってしまった。特に「高速・深夜中距離」は、2020(R2)年度は、前年度比で約10分の1。一般乗合は回復基調で再度1億人台になりそうだが、高速・深夜中距離はまだ1/3程度。しかも深夜中距離は引き続き全路線運休中だし(復活させるにしても、専用車両は皆リタイアしたそうだから、車両はどうするのだろう)、高速も〔遠野・釜石号〕は再開しないまま廃止が決まっているし、〔ONライナー〕も4月から再度運休とリリースがあり、回復は相当時間がかかりそうだ。
 今回は飯能エリアの沿線写真が3点あったが、これは「バスまつり」のレポートでも書いたが、一般的な新車両の直接の投入はできないのだろうか。93号以降に一度は撤退がほのめかされた事もあるが、ハイエースの導入などは、飯能市からの委託としても、本気でエリアを残したいと考えていると、思いたい。だから、一般車でも、直の新車の導入を期待したい。
 昭和末期以降の国際興業は、都心にダイレクトに向かう鉄道新線(特に埼京線)の影響をモロに受け続けてきたが、とりあえずは一息ついた、という所だろうか。埼玉高速鉄道の岩槻・蓮田延伸が噂されているが、実現したら、また何か変わる事があるだろうか。
 車両面は相変わらず、中型以上はいすゞ一筋、という感じ。乗合はCNG車がなくなって以降、ハイブリッド・ノンステップ車も導入がない。やはりエルガEVの販売開始に、期待しているのだろうか。貸切は、旧国際観光車は全滅したようだ。

バス事業者訪問252 佐賀市交通局

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 こちらは、今号が初登場。
 佐賀市は「平成の大合併」で北部に拡大し、福岡市早良区とも接するようになったが、エリアは佐賀駅を中心として、長崎自動車道より南側。
 輸送人員の推移を見ると、2020(R2)年度にガクンと落ち込んだのは、ここも例外ではない。ただ、それ以前の底だった2005(H17)年度と、それほど違いがないのは特筆されるし、以降V字回復しているのは頼もしい。空港バスもインバウンドが回復してきているというのは明るいが、正直佐賀市そのものは、国際的な観光地とは言い難い。柳川や唐津などを目指すのだろうか。
 旧国鉄佐賀線の筑後川昇開橋の画像があったが、佐賀市営バスは、その佐賀線の代替バスとして、福岡県の瀬高まで、柳川経由で乗り入れた事があった(西鉄・堀川バスとの共同運行)。いつ廃止になったかは分からないが(現在は西鉄バス単独で柳川まで運行)、転換当初は割と頻度もあったようで、転換時の鉄道の便数さえ確保できない昨今の代替バスと比較すると、まだ良い時代だったのかと思う。
 市域拡大でも市営バスの延長はなかったが、「同じ佐賀市になったのだから、市営バスを延長しろ」という声は、なかったのだろうか。そういう声を上げられるほどの人口が、拡大部にはいなかったのかも知れない。他民営事業者との関係は良好なようで、これがこのまま続いて欲しい。
 次に大きな変化があるとしたら、西九州新幹線の博多~武雄温泉間開業、となるだろうが、未だルートが決まらず、佐賀市内のどこに停車するのかさえ分からないのでは、当分は現状維持で推移するのではないか。

短期連載 カタログで偲ぶ“平成初期”のバスたち④

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 日産ディーゼルのスペースウィング。3軸車は、特に西武バスが好んで使っていたような印象があるし、関越自動車道経由の高速路線で共同運行する他社も、皆同じだったと思う。上に出した頸城バスもそう(非常に暗くて申し訳ないが)。

世界最大のバスショー 会場レポート
 前号の続編。今回は貸切・長距離系とコミュニティ系。BYDの13m級ダブルデッカーのEVって、スペックはどうなっているのだろう。相当大容量の電池を積まなければならないのでは、と思ってしまう。EVそのものから少し離れるが、コミュニティクラスの車両が多数展示されているけれど、ディーゼル車等も含めて、特に欧州でこの位のサイズの車両はどのような路線で、どのようなスキームの下に運行されているものだろうか。その点の考察も、どこかであるといい。メラーのEVの顔つきは、EVM-Jと同じだ。

 都営バスが100周年記念で再度旧塗装者を復刻させたが、またラッピングなのかあ。やはり全塗装にして欲しかった。京王バスは旧塗装復刻塗装車を現在に至るまで、長期にわたって運行を継続させているのだし。「イエロー+マルーン」を、逃げないで復刻させたのは評価できる。あとはしつこいが、やはりバスに都電・都営地下鉄(加えて廃止になったモノレールや、新交通システムも)まで交えた、本格的な「都営交通博物館」が欲しい!

「国内ニュース」で、国際興業がC/Cのタッチ決済のブランドを拡大させるとあるが、最近はバスも鉄道も、C/C決済が急速に拡大しつつある。が、主要カードではMastersだけ利用できない所が多い(国際興業もそう)。この先Mastersの対応も検討する、という事業者もあるが、なぜなのだろう?

 次号は4月末刊行なので、「2024年問題」に対応する事業者の動きの速報が乗るのだろう。東急バスの連節バスの運行は、今のところリリースが出ていないのだが、間に合うだろうか。また、EV運行開始の記事が多数掲載される事が予想されるが、ともかく明るい話題が、一つでも二つでも増えて欲しい。
(我が戸塚の連節バスは、残念ながら多少遅くなりそう。車両は日野のハイブリッドとなるようだ)

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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 ひたちなか海浜鉄道は、2030(R8)年に、延伸区間の半分の先行開業を目指すとする方針、と伝えられました。同時に勝田から水戸まで、JRとの相互直通運転が行えると良いと思う。

《What's New》
 3日 「北斗の拳」原作武論 尊氏塾長の漫画宿「さくまんが舎」 長野県佐久市に完成
 4日 精神科病院の虐待通報専用窓口 東京都が開設

№2765 年鑑バスラマ2023→2024(ぽると出版)

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「年鑑バスラマ 2023→2024」、今年も先月発売になっていたが、まただいぶ遅くなってしまいました。

 今年の和田編集長の「巻頭言」、いきなり「10年で壊れる国産バスを作ってください」と、自ら「暴論」と称する挑戦的な見出しで、しかも4ページに渡っている。バスラマ創刊から30年・200号、この間の日本のバス業界の低迷・衰退をジャーナリストとして見てきた、そのいらだちが込められているような気がする。
 まずはドライバー不足問題から始まるが、この問題そのものに関しては、個人的には「何を今さら」という部分を感じる。そもそも10~20年くらい前には、バスのコストの大半は人件費が占めると指摘されていて、だから平成の世になると、「鉄道と同じ賃金体系ではやっていけない」となって私鉄のバス事業分社が始まり、さらには地域での分割も進んだ(これは最近になって再統合の動きも見られるが)。実際の運行管理を分社に任せる例も少なくなかった。公営バスは「民営と比べて非効率な運営」が非難され、民営移管が特に地方都市で進められた。21世紀にはついに政令指定都市でも完全民営化が行われるところが出てきて、大阪市では地下鉄まで民営化された。そこまでいかなくても、営業所単位で運行を民営に委託する所は今でも少なくない。これらは全て、「コスト削減=人件費の圧縮」(以外の理由もあるだろうが)を最大の目的として進められたものでは、なかったのか。だから今になって労だけでなく使の側も「賃上げだ」と叫んでみても(もちろんそうなればいいが)、過去の経緯がキチンと検証された上での発言・あるいは交渉、だろうか?
 本題の「バス寿命10年」論だが、技術的な事は分からないが、言いたい事は分かる。ギアチェンに手間暇かかるモノコック車と、近年のAT車では操作性が段違いだろう、というのは、私でも何となくは分かる。ここにはないが、女性ドライバーの積極的な登用、という点でも、環境の改善…これは運転そのものだけではないが…は有用だろう。鉄道もそう。昔のSLの運転は重労働過ぎてとても女性には任せられなかったが、現代は無人、とまでは行かなくても、TXなぞボタン操作だけで高速運転が可能になり、運転士はオペレーター的な存在に変わりつつある。むろんバックアップシステムの構築は必須だし、運転士にも異常時の対応能力が求められるが、日常の乗務という業務の面では、劇的な改善、とは言えないだろうか。古いままだと、その改善もままならん、という事なのだろう。
 なお、「耐用年数が短い鉄道車両が走り回っている」というが、そうか?JR東日本の209系は確かにそういうコンセプトを持って生み出されたが、当初の想定を大きく超えて、30年になる今に至るまで、京浜東北線から房総地域に舞台を移しつつも大多数が健在だ。西武鉄道は大手私鉄なのに、昭和生まれの小田急4000形を購入する。制御装置は全面的に更新されているが、結局鉄道は、よほどの事情がなければ、走行路線のロケーションにもよるが、在来線では30年程度は走るものとして設計・製造されるのが、一般的ではないだろうか。
(この点で一番心配なのは、「路面電車」。未だ戦前製の車両が相当数走っている現状は、変えなければならない)
 また、大半を大手事業者の中古で賄う地方のバス事業者は、「10年サイクル」の結果、大手からの中古車の購入が不可能になった場合、自力で新車の購入が可能だろうか?また、新車両のいきなりの新技術に対応できるだろうか?
 となると、車両の変革を前提とするなら、業界の構図そのものを、(実際のバス運行の部分の外まで含めて)全面的に変える必要もありそうだ。それは、単なる路線の再編成とか、会社の吸収・合併程度では済まなくなるかもしれない。そうなると、なおさら行政、ひいては国家のレベルでの支援、に留まらない、抜本的な運輸行政の革新、という所に行きつくのではないだろうか。
 となると、これは車両だけの話にはならなくなり、根本的には、「バス業界の地位の向上」という所まで持っていかなければなるまい。それがないと、いくら賃金だけ上げても、結局は少ない人手の取り合いに負けてしまうだろう。公道上でのバスの優先順位の向上、実際の運行上のドライバーの負担の軽減など、考えなければならない事はいくらでもあるし、車両の質もそうだが、やはり一般的な国民世論をもう少し巻き込んだ、バスの在り方の議論が欲しいと思う。現状は単に「バスの便が大幅に減ってしまった。生活に困る」のような地域の課題というレベルでオロオロ、で終わっていて、公共交通をどう守るか、というか、どう生活のサイクルに組み込むのか、クルマをやめてバスなど公共交通にシフトする事は可能ですか、そういう議論が、自治体とか、国とか、そう広いレベルで欲しいと思う。その中で、利用者を惹きつけられ、ドライバーの労働条件の改善にも役立つ、変革されたバス車両をどのように調達し、日本全国にいきわたらせられるか、そういう話も出てくるのではないだろうか。やや話が飛んでしまったかも知れないが、とにかく広い範囲の議論が欲しい。そこから「10年スパン」はともかく、バス車両の進化も生まれるのではないだろうか。

2023 バスハイライト

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 昨年もEVの導入が国内各地で進んで、去年のモビリティショーで発表されたいすゞエルガEV、レトロフィット改造の西鉄バスも含めて4ページになった。大型車はBYDに加えてEVM・アルファも加わって、中国製EV同士の競争が始まった事になる(オノエンスターは、大型車は一般路線への導入はまだないようだ)。富士急行グループは先行したBYDに加えてアルファも導入したが、大型でEVを2メーカーから購入するのはたぶん初めてで、今後は複数社導入の事業者も増えていくのだろうか。何がメーカー決定の決め手となるだろう。発電・充電システムも含めた、メーカーのサポート体制が左右しそうだ。外国メーカー導入自体が初めて、という事業者が少なくないはず。北は北海道の札幌圏まで見られるようになったが、もっと北の極寒地まで広がるだろうか。BYDはK8をフルフラットにして、既に各地で走り出しているようだが(京急バスでも間もなく、横須賀で走り出す)、こうなるとエルガEVは、国産と言えどもどこまで食い込めるのか、少々心配にもなってくる。
 あとは、ワゴン車によるオンデマンドスタイルのバスが広まりつつある事も挙げられるだろう。それも田舎だけでなく、東京23区にまで走り出しているが、我々も、「バス」の概念をちょっとばかり変えていく必要があるのだろう。

 第27回バスラマ賞は西鉄バス。レトロフィット改造やバイオ燃料試行など、環境面での取り組みが評価された。

国内バスカタログ 2023→2024
 この一年で発売中止になったモデルはない。予告されているBYDの中型EV・J7は、同社の公式WEBによると、全長8,990㎜・全幅2,300㎜で、これはエルガミオ・レインボーと全く同じ数値だ(オノエンスターの9m車は若干幅が広い)。来年秋の納車を予定するとしている。カルサンe-JESTの営業デビューはいつ、どこになるだろうか。「ツバメマーク」なんてあり得る?

海外バスカタログ 2023→2024
「海外」と謳っているが、今回は台湾・フォックストロン以外は全て欧州のメーカーだ。当然皆EVで、2連節に加えて3連接のモデルまであるのが、(EVでなくても)日本人にはオドロキでもある。一方で、ダブルデッカーのEV、特に市内バスで、というのは、ないのだろうか。先日のブリュッセルのショーでは中国製EVダブルデッカー(UK向け左ハンドル車)が出展されていたようだが、欧州と言えども単車・連節車ほどの需要はないのか。やはりUKなどくらいになるのか。

1990~1994年 読者が見た 全国のバス達
 平成の世になってまだ間がない、という頃になるが、まだモノコックも相当数存在していて(先日飯能で公開された国際興業のBU04も、まだ譲渡前で東京・埼玉地域を走っていた)、あくまで趣味的、ではあるが、面白い時期だったと言える。
 車両そのものもそうだが、事業者自体がなくなったり、あるいはもう存在しない路線の行先を掲げたりしている画像があるのも興味深い。川中島バスは車両も日野+川重の組み合わせだが、長野~上田間に1時間毎くらいで運行されていた、名残りと言える。今や路線そのものがなくなって、上田と長野はバスでの直接のつながりがなくなってしまった。むろん当時のバス業界も大変だったが、今に比べればまだ良い時代だったよね、そんな空気が感じられます。

平和な時代の物見遊山
 ほぼ全部パンフレットだが、省営自動車の塩原線案内が興味深い。関谷から矢板駅への路線がある他、塩原温泉~鬼怒川温泉間が「未開通路線」と記されている。後に季節運行路線として実現するが、民営化と前後して廃止になってしまった。矢板路線もそう。また、上三依(會津西街道)の方への路線も想定されていたように読めるが、今の野岩鉄道に相当する鉄道路線の構想は既にあったので、鉄道の開通を見込んでいたのだろうか?
 旧満州の観光バスのガイドも興味深いが、旧日本軍の侵攻の結果なので、「平和な時代…」と言っても、果たして…の感はあります。

 来年はやはり、いすゞエルガEVが年鑑のカタログに並ぶのか、これが最大の焦点になると思われる。そうでないと、中国勢の台頭の前に、「時すでに遅し」になってしまう危険性もありうる。日野と三菱ふそうの統合は先送り、の発表もあり、日本のバスメーカーにとっては正念場の1年となるだろう。あとはついに「2024年問題」を迎えて、車両面以外の運行に、どれだけの影響が及ぶのか。既に各社でこの先廃止だの減便だのと言うリリースが相次いでいて、大変心配されるところ。
(それは何も日本だけでないようで、ドイツではこれが環境保護活動組織まで巻き込んだ労働争議にまで発展していると聞く)

 200号を迎えた、今後のバスラマ誌に望みたい事。過去に書いてきた事の、しつこいくらいの繰り返しになってしまうが。

① バス業界の外部への、積極的な情報の発信。欧州のバスショーは、展示されるバス車両数で圧倒されるようだが、それ以前に「バス専門のショーが欧州では成り立っている」という事が、我々バスファンや業界内部以外の日本の人々に、どれだけ知られているだろうか?(それは、読者の意見にもあったようだ)前述のように、日本のバスの再発展のためには、業界外部の建設的な視点・意見がどうしても必要になるが、そのための海外の情報が、国内の一般にはほとんどないのが実情。先日もNHKでバス・タクシーの問題が提起されて海外の事例も紹介されたが、「対処療法」の提案のみで、バス事業そのものをどのような枠組みで支えていくのか、それに対して世論はどう感じているのか、という視点があまりなかったように感じられた。これがないと、一般はそもそも意見の出しようがない。「バステク」は、業界外部の一般の新聞・TVなどのメディアに、門戸を開いているだろうか?「巻頭言」も、バス業界・バス趣味の枠を超えて、もっと一般向けに広く発信してみては、どうだろうか?(受け入れてくれるメディアがあるかどうかだが?)

② 関連して、海外取材は特に欧州がほとんど(以前はブラジルの連載もあったが)だが、その他の地域の事例はどうだろう。中国製のEVが日本に大挙進出している昨今だが、そのおひざ元の中国メインランドの大都市のバスシステムそのものは、どのような仕組みになっているのだろうか。また、アメリカ(USA)が案外盲点になっている。「クルマ社会の権化」のUSAでさえ、少なくとも東西両海岸の大都市ではバスを含む公共交通が機能していて、ボストンにはBRTと呼べるような路線も存在した(ホノルルは、少々レベルが落ちるかな…?)。どちらも国土が広大だし、特に中国は体制が異なるので取材はむずかしいかもしれないが、どこかでやって欲しい。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


《What's New》
 1日 「満足度№1」広告表示6社 消費者庁 再発防止措置命令
 2日 5年ぶり 横綱土俵入り 大阪住吉大社

№2756 バスマガジンvol.123 (講談社ビーシー/講談社) 

「バスマガジンvol.123」、先月末には発売になっていたが、また少々遅くなってしまいました。

おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.123 山梨交通

 前号の予告では立川バスになっていたのに、変更になってしまった。
(立川バスは次号と予告されているが?)

山梨交通高速車.jpg
 山梨交通は、前回はかなり早くて、創刊間もない2005(H27)年3月刊行の10号で取り上げられていた。この時点では国際興業グループで、オリジナル色から国際興業と同デザインに変わってきている最中だった。「非接触式ICカード日本初導入」とか書かれたコラムもあった(現在はPASMOを導入)
 当時は、郊外部や静岡路線は山交タウンコーチ・山梨交通観光バス・山梨貸切自動車と言った分社が運行していた。当時のグループ統一路線図が掲載されていて、塩山・身延・静岡(富士宮)は既に甲府中心部からは孤立していたが、どのエリアも今より路線数が多かった。特に身延は奈良田に行く路線があって、私が高校生の時、先生と北岳に登って、下山した帰りに乗った事がありました(2012(H24)年に廃線となって、現在は早川町営バスが運行)。
 現在の、全体を網羅した路線図は同社の公式ホームページにもない(エリア毎に分割されている)ので単純な比較は難しいが、むろん廃止になった区間も多いが、特定のエリアからまるまる撤退した、という事はないように見えた。静岡のエリアは「あゆみ」を読むと、山梨交通の前身で身延にあった事業者が、富士宮の事業者を合併させた事で生まれていて、戦前からある、歴史のある路線のようだ。
 車両面では、19年前の一般路線車は、大型はキュービックが数台ある程度(自社発注・オリジナル色の前後ドアと、国際興業からの移籍車)だったが、今はEVを除くと全て中古導入ながら、大型車両もそれなりに入っているようだ。また、国際興業グループではなくなったからか、譲受元が多彩になってきている。もっとも、国際興業カラーに塗り替えられると、見た目は皆同じに見えてしまいそうだ。箱根のクラシックスタイルの車両がここにいるとは思わなかったが、それこそ清里の路線で使えないだろうか?小型の中古導入とはいえ、日デがいるのは、少し前までは考えにくかったかも。
 山梨交通もまた、ドライバー不足などで運行の維持が大変だろうと思われるが(今のところは、これを理由とした緊急の減便・間引きなどは発生していないようだが)、近い将来の展望としては、リニア中央新幹線の開業は、大きな影響を与えるのではないか。新駅は他のJRとの接続はなく、甲府市中心まではバスの二次アクセスが必要になるはずで、リニア自体は未だ海のものとも山のものとも知れない段階だが、そろそろ対策が練られ始めているのだろうか。観光バスだと、リニアから降りたお客さんを観光地(昇仙峡や身延山、あるいは富士五湖など)へお連れするという需要が生まれるかもしれない。
 19年前も思った事だが、一般路線バスに関しては、再度オリジナルのデザインが考えられても良いのではないか?国際興業グループから離れたのなら、なおさら。

バス作りの新勢力から
 やっぱりオノエンスターの宣伝だよ。今回は「ニューオノエンスター9.0」で、今号では運行を開始よていの広島・みどり坂の新路線については記事がないが、芸陽バスの公式WEBを見ると、このタイプが導入される事になりそうだ(まだドライバー募集広告の中だけで、具体的な運行内容の発表はない)。EVはもちろんだが、9mクラスというのは、今のところ日本のEVバスではスキマになっているので、バス事業者の関心が高くなるかもしれない。

移籍バスの行方を追跡
 神奈中バスが続いたが、第15回は東武バス。PART1は北海道・北東北編。相変わらず前身をよく調べてあって感心する(うらやましい…)。東武バスは平成初期までは前後ドアが主力だったので、特に地方の路線が多い事業者には好まれたのかも知れない。そういえば苫小牧で、東武バスカラーそのまんまのバス、見たっけ。

帰ってきた 路線バス全方位レポート Vol.55 沖縄県
 前回は2014(H26)年9月刊行の61号で取り上げられていて、№1244で書いています。この時は沖縄本島だけだったが、「創刊10周年記念」と称して、6ページを費やしていました。
 今回は本島だけでなく、八重山諸島各島の事業者も入っているが、西表島交通がない。日本最南端だし、EVが入っているのだから入れるべきだと思ったが、遠いから撮影以前に、行く事自体が大変そうだ。それと、本島の主要4社では、東陽バスの扱いが小さいのが気になった。
 沖縄バスが先月、東陽バスの全株式を購入し、4月1日よりグループ会社として運営されるとの事(合併とかはしない)。沖縄本島の一般路線バスは、基本的には第一交通産業系(那覇バス・琉球バス交通)と、2つのグループで運営される事になりそうです。

鈴木 文彦が斬る!バスのいま
 この頃はどのバス会社のWEBサイトを見ても、「ドライバー不足だから減便します」みたいな事を書いていて、それがない所の方が少なくなってきている(理由を記さない所もあるが)。しかし、長電バスの日曜日運休は確かにインパクトがあって、WEBサイトを開くといきなり、「長野市内の路線バスは日曜日運休です」と大きく出てくるのでびっくりさせられる。田舎とかならまだしも、県庁所在都市なのでなおさら。長野市内だけでなく、長野電鉄屋代線代替の屋代~須坂間も全便運休になる(JTB時刻表2月号に記載あり)。郊外部は元々土日曜運休の路線がほとんどだし、日曜日は、普通の長電の路線バスはどのくらい走っているものだろうか?それと、この件について自治体、特に長野市はどう考えているのだろう?WEBで探してみたが、この件に関するコメント等は見当たらなかった。さて、日曜日の運行が再開される日は来るのか?(長電バスのリリースでは、状況がさらに悪くなったら、もう一段の対策を取る必要が出てくるみたいな文言で釘を刺している)
 ラストの「広島型」共同運営については、NHKのニュースサイトにもありました。温品車庫での乗り換えの他、スーパーへの買い物客の利便性向上のための9人乗りの乗用車を使用した路線を設定したが、利用者からはある程度評価があったものの、1便あたりの利用者は平均2人で、思ったほどは増えなかったとの事。今後も様々取組が行われるのだろうが、このためには、事業者間の足並みがそろわないといけない。この点で、広島は地域ICカード「PASPY」は来年3月までに終了すると発表になっているが、その後は、大半の事業者がJR西日本のICOCAを導入する一方で、広電はスマホアプリのQRコードや独自のICで利用する「MOBIRY DAYS」を9月にスタートさせると発表していて、足並みが乱れてしまうのではないかという心配が、ちょっとあります(広電は昨日、ICOCAも受け入れるとリリースを出した)。
 事業者間の路線の調整というのは、前号の時に書いた横浜市など、複数の事業者が入り混じるエリアでは、今後各地で行われると思われるが、一頃の岡山のような、事業者間の対立が先鋭化するようだと困る。危機感が共有される事が必要。問題なのは、広範囲のエリアが一事業者独占に近かったり、路線の棲み分けがかなりはっきりしているような地域で、事業者間の調整はほぼままならないだろう事。既に東北では、これを理由とした路線の廃止がチラホラ見られるようになっています(元々利用者が少なかった事もある改だろう)。
 前号で書いた事の繰り返しになってしまうが、給料面だけでなく、労働条件全体の向上が必要だし(一方で労働組合側も、ある程度は譲歩が必要になる部分もあるかも知れない)、とにかくバス業界全体の社会的地位の向上が、どうしても欠かせない。先の長野市もだが、路線バス事業の危機について、金銭面の支援はともかく、少なくとも「知らん顔」だけは、しないで欲しい。
 この記事だけでなく、今号全体を見ても、ドライバー不足問題が明らかにあちらこちらに影を落としている。どうにかしないと。

終点の情景を求めて
 岩手県北バスの松川温泉で、初めてボンネットバスが出てきた。TSD40改は冬場だけ、というのは、四輪駆動が買われているのだろうか?(一方で当然冷房がないし)しかし、肝心の岩手県北バスのWEBには、このバスについての情報が一切なかったのは悲しい。今回の紀行で辿られた路線の時刻表を見ても、マウンテンホテルで乗り換えになる、という事自体が記されていない(去年の12月1日改正ダイヤなのに)。もったいない話ではないだろうか?温泉旅館前のバス停とは、ロケーションがいいねえ。

平成初期のバスを振り返る
 群馬バス。東急バスカラーそのままの前後ドア車というのは、なかなかミスマッチな感じがして面白い(東急バス自体にも日デ4Rであった)。北村車体のBU10は、ヘッドライトのベゼルが日野のタイプなのが目を惹く。二段サッシなので、モノコックの最終盤だ。今は大型車は少数派になってしまっているが、高崎駅から直接伊香保温泉に行く路線があり、途中うどんで有名な水沢を経由するので、もっと見直されてよい事業者だ。

 今号ではモビリティショー出展のいすゞエルガEV、みどり坂のEVが見られるかと前号で書いたが、どちらも今号ではなかった。どうやら次では見られそうで、みどり坂は実際の運行形態も記載される事になるのではないか。4月1日が迫っているので、ネガティブな記事で埋め尽くされたりはしないかと、少々心配も。

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 小湊鐵道の「里山トロッコ」は、機関車の不具合が見つかり、部品調達に時間がかかるため、秋までは全て運休になると、今日発表がありました(一般車両で代走)。
 JALは今日、14年ぶりとなる貨物専用機を公開しました。14年前はB747-400FとB767-300Fで共に新造機、銀色の地肌むき出しだったのが特徴でした。今回は旅客機から改造のB767-300ERBCF(JA653J)で、真っ白なボディが印象的です。早く撮りに行きたいとは思いますが…。

《What's New》
 7日 四国犬が公衆襲撃 12人負傷 群馬県伊勢崎市
 8日 パリオリンピック・パラリンピック メダルデザイン発表

№2743 バスラマインターナショナル201(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル201」、去年の暮れには発売になっていたが、少々遅くなりました。

 まず巻頭(目次のページ)の和田編集長の提言だが、「お客様になりたがり症候群」という言葉を和田氏は最近よく使われるが、私はもうそれ以前に、資本主義的な思考に世論がどっぷり浸ってしまっていると感じている(バス・交通以外の面でも)。それを(少なくとも交通の面で)決定的にしたのが、もう37年前になる国鉄の分割・民営化だった。近年問題視される「カスハラ」は資本主義思考が生み出した典型だと思っているが、この社会全体の思考形態が少しでも違う方向に変わらないと、ドライバーの確保にしたって、少々賃金を上げるくらいでは、解決は難しいのではないか(仕事中に辛い思いばかりするなら、どんなにカネ詰まれたってイヤだ、みたいな思考になって)。バス・交通に限らず、福祉(高齢者介護など)だってそうだろう。極端に言えば「温暖化防止」などの環境対策だってそう。むろん業界ももっと頑張ってもらいたいとは思うが、加えて行政、何より政治の世界はどう考えているのだろうか?誰がそれを変えるのか?誰に変化を託すのか?そして人に変化を求めるだけで良いのか?そっちの方が、今後社会全体の問題になると思う。

 東急バスの青葉台地区への連節車導入、小田急バスのBYDのEV導入は、正直知らなかった。どちらも今のところ、リリースとしては出ていないので。東急の日野車は確かに、電車の2020系と同じカラーリングだ。としたら、田園都市線以外の電車路線沿線でも走る事になるのなら、その路線に合わせたカラーリングになるのだろうか?とか考えたりもする(そういう路線は出てはこないかも知れないが)。田園都市線沿線で言うと、虹が丘〔営〕が運行するたまプラーザ・あざみ野両駅からの路線も連節車導入があって良さそうにも思うが、このエリアは横浜市営地下鉄ブルーラインの延伸が予定されていて、順調に行っても10年は先になるはずだが、連節車導入には慎重にならざるを得ないかも知れない。

速報!いすゞエルガEV

エルガEV.jpg
 私は10月末の「ジャパンモビリティショー」でエルガEVを見に行って、№2721で書いたのだけれど(大阪シティバスのEV展示は知らなかった。反省)、「何でもいいから走る姿を見せられないと、実用化は数年先になるのではないか」みたいな事を書いていました。その後11月になって、実際の走行・乗車の体験の機会が得られた、というので、簡潔だがレポートが記されています(いすゞ社のユーチューブでも走行シーンの動画がアップされている)。
 写真のキャプションでは「3ドア化・前後ドア化が可能に見える」と記されているが、そのためには、後部タイヤハウス部の移動が、もう少し容易にならないといけないだろうと思う。向かい合わせのボックスシートは、グループの語らいに適したスペースとPRしたいようだが(ユーチューブにもある)、鉄道を見ていても、向かい合わせは好まれない所があるので(個人客だったら、特に通勤時は空いていれば「仕方なく」座る人もいるが、特に学生のグループだと、うち一人・二人だけでは間違いなく腰掛けない)、実際に営業運行になったら、評価はどうだろうか。
 ともかく一日も早く、販売開始のメドを。

特集 小規模需要の移動サービス実態調査
 特にワゴン車を使用したバスサービスは、別に今に始まった事ではなく、昭和末期の頃から既にあるにはあったが、特に令和の世になる前後から、急速に増えてきた感があります。また、地方部だけでなく、都心部でも、東京23区内でさえ見られるようになってきたのが、最近の顕著な傾向だろうか。

共同こすずめ号.jpg
 我が神奈川県でもワゴンスタイルのバスが、それも横浜市内でチラホラ見られるようになり、時代が変わってしまったなあとしみじみ思う。71Pでアンケートに協力した事業者以外でも、いくつか運行に携わっている所もあります。この共同が運行する「こすずめ号」は戸塚区の小雀地区を周回するバスで、すぐ近くに神奈中バスの一般路線もある事はあって、日中も30分間隔の運行がある。だから公共交通が全くなくて決定的に不便、というのでもなく、もう少し奥に入る事で地域住民、特に高齢者の移動サービスを提供しよう、というものだと思います(神奈中バス路線のバス停に行くのは大変だろうし)。
 神奈川県に関しては、一般路線バスがなくなって代替で小規模輸送スタイルのバスに転換、というのは、やはり県の西部で目立つように思う。また、県内に限っては、「オンデマンド」スタイルは、今のところはない。路線バススタイルのみ。むろんそんな遠くない将来には、オンデマンドもどこかで現れるだろうと思う。

横浜市営バス日産キャラバン.jpg
「小型車に大型車並みの運賃収受システムが必要か」という疑問も呈されているが、エリアにも拠るだろうが、事前に可能な運賃収受方式を明確にしておけば、多少は絞っても問題はないのかも知れない。私は去年から走り出した横浜市営バス600系統(仲町台駅~都田地域循環)に一度乗った事がある。この系統は現金は取り扱わないが、乗った便に限っては、利用者の大半は敬老乗車証を最初から所持する高齢者で、運賃収受(ICなど)はほぼなかった。600系統に限らず、日中は一般の市バスや地下鉄も似たような傾向なので、福祉サービスと割り切れれば、案外大丈夫なのだろう。民営でも、この手のサービスに最近参入する事業者はICカードなど最初から導入していない小規模な所が多いのだし、とにかく利用方法全般(オンデマンドならバスの呼び出し方も)を、あらかじめはっきり、わかりやすく示しておくことが大事だと思う。
 ともかく、私自身、発想の転換が必要、かな。

バス事業者訪問250 ジェイアール東海バス

JR東海バス.jpg
 前回は2007(H19)年刊行の102号で取り上げられていたが、この時は瀬戸市を中心に一般路線がまだ残っていて、ゆとりーとラインも一部委託されていました。
 輸送動向のグラフを見ると、緩やかな右肩上がりだったものが、やはり2020(R2)年にストーン!と落ちてしまって、徐々に回復しつつあるが、まだ戻り切れていない。2022(R4)年は、コロナ禍前のピークの2018(H30)年の86%。
 近年では福井路線が、北陸新幹線敦賀延伸に伴う鉄道の運転形態の変更(〔しらさぎ〕が金沢まで行かなくなる)も見据えて増便されているが、となると今後は金沢路線あたりも、増便の可能性があるのだろうか。
「バス運転士は社会にとって必要なエッセンシャルワーカー」は全くその通りだが、一般路線があるならともかく、高速専門となると、どこまで世間に受け入れられるだろうか。新人ドライバーの養成は、いきなり高速路線から始まる事になるが、どのようなシステムなのか。最初に比較的「楽」(という言い方はヘンかも知れないが)な近距離路線(東京~静岡とか)から初めて、徐々に長距離や夜行へ、とステップを踏んでいく、という所だろうか。
 なお、高速専門という事では、近年では旧ツアーバス組との競合がどうしても避けられなくなるが(海老名SAなどの休憩駐車の台数の多い事)、この辺の影響については触れられていない。それから、前回の特集から14年のトピックとしては、名古屋駅のバスターミナルの移転も大きいはずだが、この点もなかった。
 在籍車両一覧を見ると、やはりコロナ禍の影響だろう、2021(R3)年には新規導入が1台もなかった。去年も新規導入はなかったようだ。車両称号の付与方法は、近年では一部変わっているようだが、全面的に変更しても良さそうに思う。もう国鉄時代の方法に固執しなくても、良いのではないだろうか。

BRTひこぼしライン快走中!
「BRTひこぼしライン」は私も先月乗って(水素電池バスだった)、今月中には書きたいが、先行した三陸の2路線と比較すると、①JR九州直々ではなく、JR九州バスに委託(一部は日田バスに再委託) ②専用道区間は山間部のみ という点が異なる。一般道区間は「バス停」がきめ細かく設けられたが、という事は、これ以上専用道の延伸はしない、と考えられる。それにしても、EVを奢っているとはいえ、最初から中小型車というのは、相当需要が少ないのだろうと思われる。BRT転換で「バス停」が増えた事で需要が掘り起こされ、今後も安定した運営ができると、良いのだが。

世界最大のバスショー 会場レポート
 10月にブリュッセルで行われたバスのショー。
 これはだいぶ前に書いた事だが、まず日本では「バス専門のショーがある」事自体が、一般にはたぶん知られていない。ここから始めるべきではないだろうか。今は別記事のバステクがその役割を担っているのかも知れないが、業界外の人が参加できるものではない。あるいは「バスの日」の各地のイベントが代わりになっているのかも知れないが(これも別に記事があり、横浜では神奈中バスの新デザインがお披露目)、誰かが音頭を取って、「日本でもバスショーをやろうよ」みたいな空気をつくる事も必要なのではないか?まずはどんな形態でもいい。ただバスが並んでいるだけでもいい。たとえそれらの大半が中国製のEVになったとしても。そこから、日本のバスの進化が再び始まるのではないだろうか。
 これも前に書いたと思うが、今回ラインナップされているバスはほぼ全てEVまたは水素車だが、特にEVは、製造コスト云々以前に、キチンと電力を供給できるのだろうか?特にウクライナ危機以降は電気代も高騰していると聞くし、インフレも心配で、どこかでショーの外で、「公共交通と電力」に関する、一般欧州市民の意識を聞いてみたいと思う。

短期連載 カタログで偲ぶ“平成初期”のバスたち③

JR四国バス エアロクィーン.jpg
 一般のバスファンには、前照灯付近の形状から「パンダ」の異名もあったエアロクィーンだが、今回読んでみて、このフェイスのエアロクィーンは意外に短かったんだなと感じる。約3~4年か。その割に印象が強いのは、発売時期と前後して「高速バスブーム」が起こっていて、新規に開業した長距離高速バス、特に夜行路線で、JRバス各社を中心に一気に多数採用された事が、あるのではないか。
 なお、同じような顔つきでハイデッカー車も少数あったが、ここでは「クィーン」に特化した記載だからか、テキストでは触れられていない。

 次号の事業者訪問は、国際興業が予定されている。国際興業と言えば現在、BU04Dの「再生工事」が行われていて、2月に完成予定と聞く。ひょっとしたら、写真だけでも出るのかな?
(2月25日に飯能市内で国際興業バスのイベントが予定されていて、そこで一般にお披露目?だと勝手に予想して、この日のシフトを空けてもらうよう申請してしまった。楽しみなんだよなあ。その後は飯能で走る予定らしい)

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《What's New》
 6日 スキージャンプW杯 小林 陵侑 [ジャンプ週間」 日本人初3度目優勝
 7日 宮崎 駿監督「君たちはどう生きるか」 ゴールデングローブ賞アニメ映画賞受賞
 8日 旧田中 角栄元首相邸 火災で全焼

№2731 バスマガジンvol.122 (講談社ビーシー/講談社) 

「バスマガジンvol.122」、先月末には発売になっていたが、また少々遅くなってしまいました。

おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.122 神戸市交通局

 そういえば121が横浜市、121が神戸市だったから、3号連続して、政令指定都市の市営バスになりました(巻末の「編集後記」でも、そんな事を書いている)。
 創刊間もない2004(H16)年10月発売(当時は偶数月発売だった。翌年から奇数月になるが、バスラマインターナショナル誌と被っていたから変えたのか?)のVol.7以来2回目になります。
 当時は、今もある5営業所・3出張所は同じだが、他に岡田出張所があった。同所は1994(H6)年3月開所というから当時は開所10周年。2015(H27)年に廃止になったようだから、21年の短命だった。
 昭和の頃は仙台市の外にもかなり路線があったが、「あゆみ」を読むと、戦時中の通牒により、周辺域の民営バスを買収した事で、エリアを大幅に拡大したらしい。理由は異なるが、同じ東北の青森市営バスと似ていると思った(青森市営も、平内町から竜飛岬まで走っていた)。今は「平成の大合併」の結果、基本的には仙台市内に収まってはいるが、山形県との県境近くまで路線が延びている。なお、85・205系統のルート上の2か所が、多賀城市に位置しているようだ。
 所有車両一覧表を見ると、一斉に仙台ナンバーに切り替えたようだ。旧宮城ナンバー車も、希望ナンバー取得で数字を引き継いでいるようだ。他事業者からの譲渡車両は、以前は「仙台230あ9×××」だったと思うが、他車両と付与基準を統一したのだろうか。

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 この宮城200か74は、今の仙台230あ74、という事になるのだろうか。仙台市の姉妹都市カラーは、前は塗装だったと思うのだが、今はラッピングなのか。現在は7都市中、ミンスク(ベラルーシ)と光州(韓国)がないようだ。ミンスク市とは現在交流を停止しているそうだから、ウクライナ情勢を反映しているかも知れないが、光州はどうして?
「仙台230あ208」は、現在どのくらい稼働しているのだろうか?導入から四半世紀、今後大いに注目される存在になるはずだ。

バス作りの新勢力から
 またクラシックなバスになったけれど、1967(S42)年製の英国製のバス。中型バスくらいの大きさにも見えるが、車体全長7,315㎜という事は、ポンチョのロング(オノエンスターで言えば、EVのラインナップの中の7m車)よりも若干大柄、という所か。キッチンカーに改造するのは、個人的にはもったいないなーと思う。そのままの姿で良いのでは?各地で静態保存(というか放置)されている、ダブルデッカーのルートマスターと並べてみるのも一興では?今回は、広島のみどり坂を走るEVは、姿を現さなかった(芸陽バス公式WEBでもまだ)。どうやら次号で実物が見られる?

帰ってきた 路線バス全方位レポート Vol.54 福岡県

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 福岡県は割と広くて、前回はちょうど10年前のVol.59とVol.60の2回に分けられていた。Vol.59は西鉄グループ全社、Vol.60はその他の事業者、だった。今回は1回4Pのみで、西鉄グループは、西日本鉄道と西鉄バス北九州のみ画像があって、他はテキストで軽く触れられているだけ。一方で、特にその西鉄グループ撤退後の路線を引き継いだ事業者がいくつか現れた。バスとは直接関係ないが、政令指定都市移行は北九州市が先、というのはトリビアだ(というか、福岡市の移行が意外に遅い)。一覧表は北九州市営バスだが、ラストの「北九州230あ2301」のメーカーの「wisdom」とは、どういう意味?(EVモータースジャパンのF8 series4-Mini Bus)

鈴木 文彦が斬る!バスのいま
 確かに関東バスはこのところ、高速路線への参入が目立つ。八景島線以外にも吉祥寺駅~草津温泉路線もスタートさせたし、〔レイク&ポート〕にも新規参入している(羽後交通から見ると、三社目のパートナー)。ただ、「何でもやってみる」の心意気は良し、だが、やはり既存の一般路線の運行をまず守らなければならないし、長距離路線だとドライバーの拘束時間が2泊3日と長くなるので、よほど採算が取れる路線でないと、やはり新規開設にふんぎるのは難しいのではないか。旧ツアー組の台頭も著しいし(〔レイク&ポート〕も、JAMJAMライナー・さくら高速バスとの競合がある)。
 ネットワークの再編、は我が意を得た部分もある。特に横浜市は、市営・民営入り乱れ、ネットワークの把握、という意味では分かりづらい部分が多々あると感じられる。単純な系統の廃止・減便だけでなく、関係各社全てで話し合って、(むろん利用者が決定的な不利を被らない形で)抜本的な運行形態の整理整頓も行うべきではないか、と思っている。仲が悪いわけではない(はずな)ので。地下鉄にアクセスする系統中心に改める、というのは、北海道中央バスが札幌市で行った。地下鉄ではないが宇都宮もそうだったと言えるし、今後はこのようなケースも増えるとは思われる。ただしその際は、特に運賃面での配慮が必要になるだろう(その点で地下鉄との乗り継ぎ割引制度が廃止されている札幌市は、どう受け止められるだろうか?)
「地元に帰って、地元の企業で仕事をしたい」か。なるほど、そういう考え方をするドライバーも相当数いるだろう?という考え方が、ひょっとしたらバス事業者側もあるのかも知れない。別記事「バスドライバーの道」の「どらなびEXPO」を読むと、結構遠方からの参加企業が目立つ(関西会場で西鉄とか神奈中、関東で北海道の事業者など)。その辺も見ているのかも知れない。私はこれまで、「地方は都会に比べて最低賃金が低いので、そこがネックになるのではないのか」みたいな事を何回か書いてきたが、少しぐらい賃金が低くても、地元で働く方が良い、という人も、確かにいるのかも。ただし、事は賃金だけではなく(もちろん上がれば良いが)、休憩(場合によっては宿泊も)などの設備の充実、そして「ハラスメント」とかが起きないような企業風土の改革も、並行して必要なのではないか。
 あとはやはり、何度も書くが、バス業界そのものの、社会的な地位の向上が絶対必要。その点はバス事業者・業界自身だけでなく、行政や、さらには国政レベルでも、是非考えて頂きたい(ただし、そこに政治的な思惑は含めないように!)。

終点の情景を求めて
 日田バスの皿山。皿山への路線はJTB時刻表にも記載があるが、終点は「小鹿田(皿山)」という表記になっている。やはり小鹿田焼が有名なので、その点を意識しているのだろう。全国版時刻表に掲載があるくらいなので、観光の利用が多いと良いのだが。皿山付近は、焼き物がなくても昔の里山の風情が感じられる場所のようだ。「男はつらいよ」の43作目(なぜか副題が記載されていないが「寅次郎の休日」)は1990(H2)年の公開なので、もう終盤という時期だ。日田バスのローザは西鉄「スマートループ」色で、西鉄バス色がさらに濃くなっている、という事だろうか。

平成初期のバスを振り返る
 北海道の中心に近い、美唄市を走っていた、美鉄バス。最盛期は大夕張も走っていたそうだが、美唄市とは全然方角が違う。今の美唄市はJRの特急〔ライラック〕〔カムイ〕が全部停車するくらいだからある程度大きな街だろうと思うのに、市民バスは、同市公式WEBを見ると車両はもうローザだし、ご多分に漏れず路線も縮小傾向にあるようだ。しかし、網走交通の子会社になっていたとは知らなかった。
「ニュース&トピックス」の最後、神奈中バスの新デザイン、先日の横浜市のイベントでお披露目されたが、実は私、先行して目撃しました!舞岡〔営〕の「お30」(横浜230あ2030 三菱ふそうエアロスター)です。既に営業運行にも入っているが、本格的な導入は来年以降になりそう。東海バスの「ばすてい」は、体験レポートの記事も、期待できるのでは?
「BRTひこぼしライン」は既に今月乗ってくる、と予告しているが、実は、最後に触れられているトヨタ小型FCバス(実証実験)に、乗れそうなのです。不確定要素もありそうで(車両そのものもだし、乗車は座席定員14人までだそうだ)、乗れたらラッキー、くらいの感覚で行ってこようと思っています。それにしても、最初からBYDのJ6とは、お客さんは多くは見込めない路線、なのだろうか?(その辺も見てみたい)。

 今号では、モビリティショー出展のいすゞエルガEVは姿を見せなかったが、次号では大きく取り上げられそうだ。全方位レポートは沖縄県だが、そろそろ完結、ではないか?

当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 ひたちなか海浜鉄道の海浜公園方面への延伸が、本決まりになりそうです。まずは5年後をめどに公園の南口へ、その後は西口方面への延伸も計画されているそう。少し先だが、大いに期待したいです。その際、延伸だけでなく、現在ある区間の整備・近代化も必要だろうし、あとはDCを使用した、JRとの相互乗り入れ(水戸発着で)もあるといいです(茨城交通時代は、海水浴シーズンには国鉄・JRからの直通もあった)。
 スターフライヤーは、来年1月15日より、犬猫の機内持ち込みの「FLY WITH PET」サービスを、国内線全便に拡大すると発表しました(1日にリリース済み)。ペットを、SFJが要求する基準を満たしたケースに収納し、最後部の窓際の座席に固定させ、飼い主はその脇の席に着席させる、という形になります。チェックイン(出発の1時間30分前~40分前)に同意書・ワクチン接種証明書等の確認を行う。搭乗は優先、降機は一番最後。でも持ち込み料金が片道で(一律)5万円とは、飼い主より高いなあ!?試験的な運用が好評だったそうだから、それでも相当なニーズがあるという事なのだろうが、本格的なスタート後はどの程度利用があるのか、注目です。

《What's New》
 3日 インドネシア マラピ火山 大規模噴火
 4日 韓国国防省 人工衛星搭載固体燃料ロケット 打ち上げ成功発表
 5日 Jリーグアウォーズ開催 MVPヴィッセル大迫 勇也
 6日 ラグビー日本代表 堀江 翔太 現役引退表明
 今日は茨城と福岡で、クルマ絡みの事件?事故?が、相次いでいます。

№2728 バスジャパン・ハンドブックシリーズV113 西武バス

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「バスジャパン・ハンドブックシリーズV113 西武バス」、また刊行から日がかなり経ってしまいました。ただし今回は異例?いつもより1ヶ月は早く書く事ができました。

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 BJハンドブックシリーズにおける西武バスは、2003(H15)年のR51、2013(H25)年のS83に次ぐ3度目の登場となりました。だからちょうど10年間隔になります。過去の2号は旧カラー、いわゆる「笹の葉カラー」をあしらってたのが、今回は2020(R2)年にお目見えの「S-tory」色となり、ガラリ一変。
 S83については、№1154で取り上げました。拙いテキストで申し訳ない。

◆ 西武バスの車両たち
 この10年間では、西武高原バスの西武観光バスへの吸収合併があり、軽井沢〔営〕も西武観光バスの営業所となったが、事業所としては、総合企画の芝〔営〕が廃止になったのみ。
(西原車庫は、10年前は記載がなかった)
 適宜10年前・また一部は20年前共比較しつつ、データを分析していきます。なお、立川〔営〕の三菱ふそう乗合は15台、したがってグループ全体では1203台が正当と思われる。この数字を基にします。

1.この1203台という数字は、10年前からは16台、20年前からは125台の増加になっています。
 西武バスのグループでは、用途によって運行される事業者がある程度はっきり決まっていて、特定は総合企画・貸切のうち一般的な「観光バス」は西武観光バス(以下観光バス)が運行。西武バスの貸切車は全て、乗合車からの転用になっています。
 西武バス・観光バスの乗合車合計853台は、10年前(旧高原バス含む)より15台増。20年前からは57台の増加。一方で高速車合計66台は、10年前が87台だったので、1/4近くの大幅な減少になりました。20年前は61台だった。貸切は67台だが、観光バスの貸切車は55台で、10年前より4台増加しています。総合企画の特定車217台は、10年前より14台の増加です。
 この結果、グループ全体の用途別割合は、乗合70.91%・高速5.49%・貸切5.57%・特定18.04%となりました。10年前は乗合69.76%・高速7.33%・貸切5.81%・特定17.10%だったので、高速のみが割合を減らす結果になっています。昨今のバス事業者では多少異例ではあるが、やはりコロナ禍の影響が出ているのか。特定の割合が極めて高いのが特徴で、グループの重要な営業の柱になっています。

2. 乗合車は、西武バスは東京都と埼玉県で分けると、東京都51.23%・埼玉県48.77%と、若干東京都の方が多いが、ほぼ2分と言って良い。10年前は東京51.71%・埼玉48.29%だったので、ほぼ横ばい。観光バスも加えると、東京都49.00%・埼玉県46.66%・観光バス秩父〔営〕3.17%・軽井沢〔営〕1.17%。
 事業所別では、上石神井〔営〕が125台でグループ乗合全体の14.65%。以降新座〔営〕が102台で12.19%、所沢〔営〕が93台で10.90%、滝山〔営〕が86台で10.08%(西原車庫を加えると121台で14.18%)となり、この4所1車庫だけで、西武バスの乗合の54.28%を占める。都県境を挟みつつ、特にJR武蔵野線より東側の多摩が手厚い(新座・所沢両営業所も、このエリアの系統が多い)事が窺えます。少ないのは観光バスの軽井沢〔営〕10台・秩父〔営〕の27台だが、両所とも10年前よりは2台ずつ増加している。西武バスでは立川・飯能両営業所が37台ずつ。ローカル線が中心の飯能〔営〕はともかく、立川〔営〕が意外に少ない。西武鉄道の沿線から若干離れている上、立川バスと競合するからか。両所とも、10年前からほぼ変わりない(立川〔営〕△1台のみ)。
 高速車は練馬・所沢〔営〕と、観光バスの大宮・軽井沢〔営〕の4所に配置されているが、練馬〔営〕は30台と最も多いものの、10年前より17台・36.17%も減少している。10年前は西武バスの大宮〔営〕にも配置があったが、大宮は観光バスに一本化されている。
 観光バスの貸切車は5所全てに配置がある。狭山〔営〕が18台と最も多いが、練馬〔営〕が17台・大宮〔営〕も12台と、ほぼイーブンと言えるかもしれない。大宮〔営〕は、高速車の方が多い。西武バスでは西原車庫以外、最低1台は貸切登録の車両の配置があります。
 総合企画の特定車は、川越〔営〕が総合企画全体の30.88%、所沢〔営〕が23.50%、また都心から遠い飯能〔営〕も17.51%と、比較的高いのが目を惹く。特定事業は請け負う企業・学校等の動向にも拠るので単純でもないが、10年前も割合としてはそれほど違いはなく、安定した「お得意様」が数多く存在していると言えます。

3.平均車齢は、今年2023(R5)年を0年として計算した。
 乗合車は、西武バスは7.01年となった。10年前(2013(H25)年を0年)は5.29年だったから、全体的に経年化が進んでいる。
 東京都と埼玉県の比較では、東京都6.36年・埼玉県7.69年と、やはり東京都の方が若い。10年前は東京都5.07年・埼玉県5.53年で、若干差が開いている。営業所別では立川〔営〕が5.11年、滝山〔営〕(西原車庫除く)が5.24年と、この両所のみ6年を切っている。一方で10年前は4.54年だった上石神井〔営〕は6.47年、4.76年だった練馬〔営〕は7.15年と、急速に経年化が進んだ。埼玉県内では新座〔営〕が6.25年と最も若いが、10年前が4.36年だったから、こちらも経年化が進んでいる。
 一番経年化しているのは飯能〔営〕の9.05年。2020(R2)年以降の導入が1台しかない。東京都内では西原車庫の8.26年で、2017(H29)年以降の年式の車両がない。
 西武観光バスは、秩父〔営〕15.00年、軽井沢〔営〕13.60年。秩父〔営〕は2005(H17)~2012(H23)年、軽井沢〔営〕は2008(H20)~2010(H22)年式のみ在籍。10年前は秩父〔営〕13.44年・軽井沢〔営〕12.92年だったから、こちらも若干経年化している。
 この結果、グループトータルの平均車齢は5.65年→7.34年と、2年近くも上がった。10年前は、刊行の直近の2012(H20)年が乗合車全体の10.39%を占めていたが、この年導入された86台が、そのまままるまる残っていて(特定への転用もない)、今回も乗合車全体の10.08%と一番高い割合になっている。2016(H28)年式も84台で9.85%だが、2021(R3)年以降はやはりコロナ禍の影響か、3年間で101台の導入に留まっている。
 再経年車は、滝山〔営〕・所沢〔営〕に各1台在籍する、2002(H14)年式のリエッセ。
 高速車は、5所の平均で7.76年。10年前は6所の平均で6.21年で、やはり経年化が進んでいる。所沢〔営〕が5.33年と最も若く、軽井沢〔営〕が9.56年と最も経年化している。最高齢は観光バス大宮〔営〕に所属する、2007(H19)年式のガーラ。2021(R3)年以降、新規導入がない。
 貸切車は、観光バスの純粋な「観光バス」は9.42年。10年前(軽井沢〔営〕除く)は6.78年と、さらに経年化。練馬〔営〕7.88年・大宮〔営〕8.42年・狭山〔営〕10.00年と、西武バスのエリアにある事業所は比較的若いが、10年前は練馬〔営〕5.27年・大宮〔営〕6.46年・狭山〔営〕7.96年だった。一方、軽井沢〔営〕は12.43年で、10年前の高原バス時代(15.40年)よりは若干若返っている。秩父〔営〕は2007(H19)年式1台のみ配置で16.00年(10年前は貸切車の配置なし)。秩父〔営〕と軽井沢〔営〕の合計3台ある2007(H19)年式が、「観光バス」では最高齢。「観光バス」も2021(R3)年以降、新規導入がない。高速車も「観光バス」も、コロナ禍の影響がはっきり出ていると見て、間違いあるまい。
 西武バスの貸切車は全て乗合からの転用などで、「里帰り」して飯能〔営〕に在籍する3ドア車(ちなみに近江鉄道ではまだ現役がいる模様)も含めた平均車齢は、17.91年。
 総合企画の特定車は10.82年。10年前は7.50年で、全事業所で10年未満だったものが、今回は全事業所で10年以上と、急激に高齢化している。2010(H22)年式が特定全体の12.90%、2006(H18)年式が11.52%、2008(H20)年式が10.14%を占め、2010(H22)年以前の車両で半分以上になる。最高齢は2005(H17)年式が4台。

4. 乗合車のノンステップ率は87.10%となり、10年前の58.82%からさらに上昇しました。
 西武バスでは、東京都が85.65%・埼玉県が92.21%と埼玉県の方が高いが、日野ポンチョの割合が、全体の台数に対して高い事もあるかも知れない(東京都・埼玉県とも33台)。狭山〔営〕が97.78%と最も高く、埼玉県では最も低い所沢〔営〕も89.25%。一方東京都は西原車庫が94.29%の一方、小平〔営〕は78.95%と、80%に届いていない。
 観光バスは、10年前は2台のみだった秩父〔営〕は今回は17台となって62.96%、在籍がなかった軽井沢〔営〕も1台あって、10.00%。なお、総合企画の特定車にもノンステップ車が59台あり、特定全体の27.19%になります。

5. 今回はメーカー別の割合にも注目しました。№1154では「つい最近まではっきり日産ディーゼル偏重だったのに、これほどガラリと導入の傾向が一変する事業者も珍しい」みたいな事を書いたが、10年経って、さらに変化が顕著になっています。
 今回は初めて、グラフを作ってみました(まだ慣れないもので統一感がなく、見苦しいかも知れないが、ご容赦ください)。

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 2003(H15)年のR51の時点です。日産ディーゼルはグループ全体で900台あり、全体の83.67%が日産ディーゼルでした。

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 日産ディーゼル改めUDトラックスが国内のバス製造を終了した後となる、2013(H25)年のS83では47.60%(№1154では46.68%と書いていた。訂正します)と50%を割ったが、まだメーカー別では最多でした。

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 しかし今回、日デ/UDの割合は7.98%とついに10%をも割り込み、日野をも下回りました。

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 割合の変遷は、棒グラフにしてみました。

 製造を終了して10年以上経つのだから当然ではあるが、特に高速・貸切車は全てなくなり、乗合車も22台のみ。その内大型は、純粋なスペースランナーが川越〔営〕の1台のみとなり、他は三菱ふそうOEMのスペースランナーA。貸切登録が、「里帰り」の3ドア車を含めて11台。特定車が63台で、スペースランナーAがノンステップを含めて大挙、西武バスから転籍しているのが現状です。次の10年で、日デ/UDはほぼ全滅となりそう。
 一方で、いすゞが41.40%、三菱ふそうが36.66%となり、若干いすゞが上ながら、両社がほぼ拮抗している状況は、10年前と変わりがない。ただ、いすゞは高速車、三菱ふそうは「観光バス」がない。日野はリエッセ・ポンチョに加え、近年はブルーリボン・ハイブリッドの導入があるが、中・大型で一般的なディーゼルエンジンの乗合車は存在しない(特定にブルーリボンⅡが2台ある)。
 20年前はクセニッツ(コミュニティバス用)があった外国車は10年前にはなくなっていたが、今回はBYDのEV2台が、新座〔営〕に配置されました。

6. 低公害車は、ハイブリッドが41台(うち2台は総合企画の特定車(BRCハイブリッド))。EVが2台、FCが1台で、CNG車は全滅。西武バスの乗合車全体としては、低公害車は5.02%になります。

 観光バス秩父〔営〕には、秩父を舞台にしたアニメ「あの花」はじめ3作品のラッピングバスがあるが、一切説明がなくて、ちょっと残念。10年前は「あの花」のキャラをラッピングした「ちちぶ巡礼バス」の予想イラストが、「あゆみ」に掲載されていたものだったが(車両は軽井沢から転属のボンネット車だった)。
 カラーページは特定車のカラーが紹介されているが、コミュニティバスの方を見たかったかも。また、観光バスのフラッグシップ「レグルス」(=獅子座。やはりライオンズからだろう)も、カラーで見たかった。

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 なお、最近になって、乗合車の新車が導入されています。このA3-395は、小平〔営〕のいすゞ2RG-LV290N4と思われます(西武新宿線小平駅前で撮影)。

◆ 西武バスのあゆみ
 №1154で書いた事の繰り返しになってしまうが、そもそもの西武バスの母体は、浦和が中心の東浦自動車。これに、今の西武鉄道の前身である武蔵野鉄道・旧西武鉄道のバス部門を継承させた形になっている。だから、西武バスの祖は、今のさいたま市にあると言っても良い。
「西武自動車」という社名は3回出てくるが、この東浦自動車が改称したのが初代、今の西武総合企画が発足当初に名乗ったのが2代目、西武バスが分社で、仏子駅~ぶしニュータウン路線の運行や各営業所の運行の受託を行わせたのが3代目、という事になる。この初代西武自動車は、本社をいきなり所沢に引っ越していた。西武鉄道の本社の池袋→所沢移転は1986(S61)年だったが、バスは終始、埼玉県を主な地盤としている事になる。
(現在の西武HDは本社を池袋に再移転させているが、鉄道・バスは引き続き、所沢に本社を構えている)

◆ 西武バスのいる風景
 練馬区などもう少し人口が多い所も走っているのだが、ここは比較的ローカル色が濃い写真が多い気がする。この中で「金子駅近くを走る〔小手07〕系統」の写真があり、小手指駅行と思われるエアロスターが茶畑の中を走るが、現状では、始発の金子駅入口発は、平日5時31分・土曜7時10分・休日7時49分の各1便しかない。味のある風景ではあるが、その撮影は、かなりハードルが高そうだ。

◆ 西武バスで“学びの夏” 武蔵野と軽井沢のミュージアムへ
 紀行は、R51は種村 直樹氏による、大宮→飯能間の、川越・入間を経由した「食べ歩き」メインの旅でした。埼玉牧場へのバスの観光客が少なくて残念とか、2日目は飯能のバス旅が早朝で終わって、あとは街歩き、などと記されている。川越周辺が「3社4駅の鉄道の駅が集中する場所」とか、飯能プリンスホテル(現ヘリテイジ飯能)で衆議院選挙の選挙速報を見ていたとかいう記述は、「新聞記者出身のレイルウェイ・ライター」らしい記述でした。
 そしてS83は谷口 礼子さんによる、「秋を求めて武蔵野から秩父へ」という旅。BJシリーズの紀行は、これがデビューでした。荻窪を起点として、岩蔵温泉に宿泊の後、秩父の親鼻橋(長瀞ライン下り起点)へというものでした(飯能~西武秩父間は鉄道利用)。なので、谷口さんが同じバス事業者で2回目の紀行、というのは、今回が初めてになります。
 今回は立川から始まり、所沢を経由して川越宿泊、翌日は高速バスで軽井沢入り。全部行った事がない所なのは申し訳ない。薬用植物園は、ケシ畑の金網が厳重、というあたりが興味深かった(その割には大学スポーツ界を中心に大麻がはびこっているが、みな海外から持ち込むのだろう)。航空公園は、駅前のYS-11は何度か見ている。今年も見たが、塗装がやや色褪せているのが気がかり、と感じました。
 都心から遠く離れた観光地って、箱根もだけれど、「可愛らしい系」(という言い方はヘン?)のミュージアムが多い気がするのは、気のせい?(箱根「星の王子様ミュージアム」はなくなったけれど)。「博物館」から離れてしまうが、軽井沢の予報は最高気温28℃、だったらしいが、これで「涼しさに期待」とは、下界はものすごい猛暑、だったんだろうなあ?軽井沢自体、いつまで「避暑地」の座に居続けられるものやら。
 川越での宿泊は、宿そのもの以上に夕食が6,500円とは、豪勢だなあ!?

◆ 終点の構図 佐知川原
 R51は秩父の山奥に位置する坂本、S83は川越に近い上赤坂でした。
 旧西武大宮線は大宮と川越久保町を結ぶ鉄道だったが、今回の終点の佐知川原は経由していない。現在の〔大22〕系統(大宮駅西口~川越グリーンパーク)がストレートに戦前の鉄道を受け継ぐ系統となり(ただし現在は、さいたま市西区の西遊馬を終点とする〔大23〕系統がほとんど)、佐知川原は、三橋総合公園南口で分岐する〔大25〕系統の終点、という事になる。大宮駅まで20分弱、日中でも毎時2~3本の運行があるが、途中の青葉園の付近は、彼岸のシーズンには渋滞が激しくなるため、1時間間隔の大幅な減便で運行されているそう(別に大宮駅西口~青葉園間の臨時直行バスを運行)。困ったものだと思う。写真では、それほど変哲のない、普通の住宅地の中を行く路線の終点、という印象なのだが。

◆ 西武バスの路線エリア
 西武バスは、密度の違いはあるが、基本的には西武鉄道池袋・新宿両路線を中心に、JRの中央本線・青梅線・八高線・川越線・山手線、それと東武東上線に囲まれたエリアが中心。これにやや離れ小島的なさいたま市内。基本的な部分は、20年前から変わらない。20年前と比較すると、現在の日高市内は路線がなくなっている(一時コミュニティバスを運行していたが、それもない)。新宿~池袋路線は完全に落下傘路線となっているが、今や平日2.5往復・土休日3往復しか運行がない(他に目白五丁目~池袋間の便あり)。池袋は未だに「西武百貨店前」と呼称しているが、売却で今後どうなるんだろうねえ。
「さいたま市内は離れ小島的」と書いたが、実際現状は、さいたま市内とその外を跨ぐ系統の運行が、ほとんどなくなってきている。一般路線では最長と思われる、〔大38〕系統(大宮駅西口~所沢駅東口)は、今は1往復しかない。20年前は1~2時間に1本はあったと思うのだが。一方で近年は、富士見市内にオープンした「ららぽーと富士見」に乗り入れる〔大35〕系統が開通している。富士見市内への乗り入れは、かなり久しぶり(20年前は所沢駅~鶴瀬駅路線が残っていた)。
 西武観光バスは秩父・軽井沢共に10年前とは、少なくとも路線は変わっていない。何とか維持できているようだ。
 高速バスは、だいぶ減ってしまった。一方で、東急バス(トランセ)と共同運行の二子玉川~軽井沢路線とか、以前では考えられなかった枠組みの路線が見られる。
 
 西武バスもあまり利用する事はない事業者だが、一般路線に関して、特に都心に近い所では、鉄道との連携の強化が期待されます。既に、都心から放射状に延びる鉄道の駅を短絡するネットワークを全面に打ち出して利便性をアピールしているが、それだけに、何とか現状の運行便数は維持させてほしい。ご多分に漏れずドライバー不足で減便がある上、急遽運休になる便が発生するなど、やむを得ないとはいえ、やや運行に安定感がないのが、少々気がかり。それと、現在期間限定で発売されている「西武鉄道×西武バス おトクにおでかけきっぷ」のような、鉄道と共同の企画切符の発売・整備も期待されます。これには、西武グループ外の観光施設などの協力も欲しい。他事業者や、コミュニティバスにおける各自治体との関係は比較的良好と見えるから、これをそのまま維持して欲しい。
 車両面では、EVはどこまで増えるだろうか。まずは充電設備が整備された新座〔営〕に集中して導入、担当系統でEVに乗れる機会を増やすのが、利用者へのアピールという点で得策、だと思う。エルガEVが走る日が、いつか来るのだろうか?
 秩父地域は、やはり現状の路線・運行便数が何とか維持されて欲しい。何度か書いているように、秩父は著名なアニメの舞台で、今でも根強い人気があるのだから、これに乗らない手はあるまい。地域の足としてだけでなく、観光にも利用してもらえるような施策がもっと必要。むろんこれも、地域やアニメの送り手などの協力が不可欠だが。軽井沢は純粋な観光路線がほとんどだし、季節にも左右されるので難しいが、長距離路線に関しては、都心部からの転用だけでなく、純粋な観光路線仕様の車両の導入があっても、良いのではないか。
 高速バスはコロナ禍の影響も大だが、ドライバー不足がここでも問題だろう。西武バスに限らないが、乗務員2人1組が2泊3日、という長距離夜行路線のスタイルは、よほど採算が取れないと維持が難しくなりそう。原点である池袋~新潟線など、昼行オンリーや、夜行があっても比較的短距離、という路線に、資源が集中されていくのではないか。
 観光・特定は、正直何とも言えないなあ。
 ともかく、西武バスの次の10年(後にまたBJシリーズの刊行があれば良いが)の発展には、やはり期待したいと思います。西武バスもまた、バス業界におけるトップランナーのひとつ、のはずだから。

 ところで、新デザイン「S-tory」色は、都会ではいいと思うが、秩父などのローカル線ではどうだろう?遠い将来、「S-tory」色が地方に転属される機会も生まれると思うが、やや違うかも知れない。また違ったオリジナルデザインは、考えられないだろうか。
 また、「西武観光バス」の社名は…、西武バスグループに限らないが、高速バスや一般路線バスも多数運行していながら「観光」の2文字を掲げ続けているのは、個人的にはどうなのかなあ、と思っています。別の社名を考えてみても、良いのでは?

 次回刊は、しずてつジャストラインが予告されています。2003(H15)年のNEW39で取り上げられていて、2回目になります。このNEW39の刊行の前年に静岡鉄道から分社され、昨年は発足20周年の節目でした。刊行は来年2月とされているが、「紀行」は今年行われると思われるので、大河ドラマがもたらした賑わいが、沿線にまだあるのかも知れない。
 それ以降はコロナ禍の動向をみて事業者を決定するとしていて、6月上旬予定のV115は北海道または九州、10月上旬予定のV116は関東または中部の予定、との事。

当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 JR芸備線に関しては、JR西日本が申請していた協議会に、関係自治体(広島県・岡山県・庄原市・新見市)が参加を表明、今日は斎藤国土交通大臣が、早く協議会を設置したいという意向を明らかにしました。今日はJR西日本から「輸送密度2,000人/日の線区の経営状況」が発表されたが、焦点の芸備線の、特に東城~備後落合間は相変わらず状況が極めて悪く、収支係数は15,516と、民間企業としては異常とも言える数字、平均通過人員は20人/日で、民営化時点の4%にまで急激に落ち込んでいます。前後の新見~東城・備後落合~備後庄原間も状況は悪く、このままでは鉄道としては…、というのが正直な印象です。むろん残って欲しいとは思いますが…。協議会は紛糾も予想されるが、廃止にしろ存続にしろ、皆が納得できる(できない人もいるに違いないが)結論を導き出して欲しいと思います。芸備線については来年、全線乗りに行くと宣言しておきます。

《What's New》
26日 宮澤 ひなた マンチェスター・ユナイテッド加入後初ゴール
27日 LINE利用者情報など約44万件 不正アクセスで流出の可能性公表
28日 緊急避妊薬 全国145の薬局で試験販売開始
 宝塚歌劇団劇団員の死亡事件が波紋を呼んでいるが、少なくとも今年中に円満に解決、とは、明らかにならないだろう。歌劇団側の対応によっては、裁判が提起される事も十分予想される。阪急阪神HDとしては、せっかく月初にはタイガース日本一、という歓喜の時があったのに。もうすぐ来年の初詣の時期になるが、阪急阪神HD成立以降、阪急や阪神の電車の車内では、宝塚歌劇団とタイガースのスターが着物姿で並んだ、初詣の車内吊り広告が見られるものでした。が、今シーズンは、どうなってしまうのか。同じスタイルでやれるのか?

№2722 バスラマインターナショナル200(ぽると出版)

 200号、おめでとうございますの「バスラマインターナショナル200」、先月末には発売になっていたが、少々遅くなりました。
 バスラマ誌も、200号とはいえ、今のところは特別な企画などは用意されていないようだ。

ヒョンデ自動車に見る新世代バス
 ここではヒョンデ(いつ、ヒュンダイから変わったのだろう?)の新開発車両、特にEVを中心に、韓国のバス開発の現状が記されているようだが、当然韓国のバスメーカーもヒョンデ1社ではないはずで、それらの現状はどうなっているのだろう。かつてはデウが西日本を中心に貸切バスとして導入されたケースがあったし、別メーカーのEVが九州で採用された事もあったが、いずれも比較的短期間で終わっている。韓国本国における、ヒョンデのシェアは、どのくらいになっているのだろう?
 ラインナップを見ると、9m車エレクシティタウンが、EVという点を除いても、テキストにある通り、日本でも需要が多く見込めるかもしれない。ただしこのクラスはオノエンスターも、日本国内での販売を始めていて(まだ導入事例はないが、12月のバステクin首都圏で出展されるかも知れない)、他のクラスでもそうだが、先行している中国勢とのシェア争いになるだろう。この点はどう見ているのか。
 全体的には「韓国、うらやましいね。それに引き換え日本は…」という論調になっているが、バス業界だけが汗を流すのではなく、バックアップする国や自治体行政、さらにはそれこそ利用者・世論の積極的なバックアップ(甘くも辛くも)も必要なのではないか。この記事のトップのソウルのバス通りを見ると、中央部のバスレーンにブルーのバスが7台?連なって信号待ちをしていて、うらやましく見えるが(高速道路にもバスレーンがある国だから…)、一方でその隣の一般の自動車の走路も4車線あって、皆車が列をなしている。結構なクルマ社会と映るが、この状況の中で、韓国国内ではバスそのものの地位を、政治も行政も世論も、どう位置付けているのだろうか。運行システムや利用方などのバス事情も含めて、今一度基礎から取り上げてもらえるとありがたい。韓国のバスについては次号もあるみたいだから、その点を是非。

バス事業者訪問249 神姫バス

神姫ゾーンバス.jpg
 業界への影響力が大きい大手事業者、という事もあるのか、創刊からまだ間がない16号(「ユーザー訪問」)と109号で取り上げられていて、今号は3回目。
 神姫バスについては№2712で書いたばかり(BJハンドブックシリーズ)なので被る部分もあるが、ご容赦ください。
 1993(H5)年の16号の時点ではエリアがかなり広く、岡山県の湯郷に営業所があったほか、鳥取の他に京都府の福知山への、一般路線の乗り入れがあったようだ。まだエリア内の主要高速道路が中国道と福知山道だけ、という時期。ドライバーの確保は当時も課題だったが、この時点では地方部はまだ良いが都心部で人が集まらない、条件の良い公営交通(特に福利厚生の面で)に行ってしまう、という、やや恨み節?みたいな文言もありました。ドライバー不足は2008(H30)年の109号でも口にされていて、平成の間もひたすら慢性的な課題になっていた事が窺えます。
 輸送人員を見ると、19号に記載があった1965(S40)年度は9,025万3千人だったものが、1991(H3)年度には5,378万2千人と40%以上の減少、2007(H19)年度には4,494万6千人になっていました。今号では、コロナ禍前の2018(H30)年度は5,409万人と増えていたが(公営バスを引き継いだからだろう)、2020(R2)年度は一気に4,019万人にまで減少、2022(R4)年度は4,677万人にまで持ち直してはいるものの、コロナ禍前はもちろん、15年前のレベルをも下回っているのが現状。
 ローカル路線はご多分に漏れず減少傾向にあるが、一方で柏原地域の路線が、県立丹波医療センターの開業で延伸したというプラスもありました。実際の利用がどの程度か分からないが、この点も発言があれば良かった。
 あれば良かった、という点では、兵庫県内の近距離高速バス(神戸~三田・三木など 一覧にはあるが)の利用状況はどうなっているのか、の言及がなかったのは意外。営業の太い柱に成長していると思われるのだが。夜行路線は、神姫バス本体は東京路線だけになったが、グループ内で旧ツアーバスと在来の夜行バスの両方があるというのは、労働条件などの面で格差などの問題はないのだろうか。ドライバー不足の問題も考えれば、「プリンセスロード」は、あるいは「LIMON」に一本化、という方向に行くのかも知れない。
 №2712では「見つからなかった」と書いた自転車ラックバスの利用方法の内、宍粟市内路線については、去年5月27日付のリリースにありました。山崎〔営〕→宮ノ元路線の片道一便で、前日までに予約が必要(3月下旬~11月末)。西河内は自転車ラックバスはないが、共通運用で入った、という事だろう。神河町の方は、公式WEBにはなかった。
 姫路・加古川~関西空港路線は、12月1日に3往復で再開、とリリースが出ています。「日本のゴールデンルート」は、まだ発表がない。EV導入もまだ。
(ウイングの赤穂〔営〕が相生〔営〕に統合されたのは初耳だったが、神姫バス公式WEBでも、その旨のリリースは見つけられなかった)

短期連載 カタログで偲ぶ“平成初期”のバスたち②

セレガ.jpg
 2回目は日野セレガ。最初に見た時のはっきりした印象は正直覚えていない。ネーミングは思い切った、と言えるのかな?この後セレガRとなり、さらにはいすゞとの統合モデルとしてフルモデルチェンジするに至るが、今の目で見ると、若い人にはこれでも「レトロ」と映るのだろうか。後にこの山交バスの如く、一般路線バスでも運用される所が出てくるが(これは山形~長井線)、今時だとどの程度走っているのだろう。当たれば乗り得かも知れないが、地方路線でもバリアフリー化は当然求められる(地方路線こそ、かも)ので、これから少なくなっていくだろう。

 金剛自動車・富田林市については、もう少し掘り下げて取り上げられればと思ったが(むしろ富田林の観光ガイド?がメイン。PLの町かと思っていたのだが)。廃業とは辛い話ではあるが、いきなり運行停止、ではない所は、誠意と言って良いだろう。そろそろ代替交通の概要が固まってきているが、やはり全線の維持はできないようであるし、一部路線は近鉄・南海バスと、自家用有償運行(白ナンバー)の共同での運行となるようだ。

 次号ではJR東海バスの他、「世界最大のバスショー」の記事も乗るようだが、先日の「TOKYO MOBIRITY SHOW」で公開された、いすゞエルガEVに関しては、どのようは評価がなされるだろうか(まだ評価のしようがないか?)。

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 今日午後から全国各地でクレジットカードの決済の障害が発生していて、21時現在では、JR東日本の駅などでカードが使用できないほか、モバイルSuicaへのチャージもできなくなっているという事です。恐らく他のJRや、私鉄(モバイルPASMOなど)などでも同じでしょう。 

《What's New》
 8日 大分空港ホーバークラフト 操縦訓練中接触事故
 9日 世界の都市総合力ランキング発表 東京8年連続3位
10日 プロ野球ヤクルト2軍茨城県守谷市で協定を締結 2027年度目標
11日 藤井 聡太八冠 竜王戦3連覇
 都市総合力ランキングで東京が3位というのは、私としてはこんなものだろうと思っています。横浜や千葉なども含めた、首都圏全体でとらえるべきかなとも思う。この「都市戦略研究所」のランキングでは、日本はこの他、大阪が37位・福岡が42位だが、名古屋が最初からないのはどうして?
 大橋 純子さんが亡くなられました。お見舞いを申し上げる、としか言えないが、先月の谷村 新司、もんた よしのりと続いて、昭和の終わりくらいの「ニューミュージック」を支えてきた方々が相次いで亡くなられていて、そういうのを聴いて育ってきた世代としては、やはり辛いですよねえ…。

№2712 バスジャパン・ハンドブックシリーズV112 神姫バス

神姫バス.jpg
「バスジャパン・ハンドブックシリーズ」(「BJシリーズ」)の最新刊「V112・神姫バス」は、今年の夏場には刊行されていたのに、また遅くなってしまいました。既に次の「V113・西武バス」が書店に並んでいるのに。

 神姫バスは、12年前・2011(H23)年のR76で一度取り上げられていて、非常に簡単ながら№682で書きました。
 それ以降の変動として、去年神姫グリーンバスとウエスト神姫が合併してウイング神姫となったほか、「観光バス」は持ち株会社傘下を経て神姫観光の運行になり、姫路神姫タクシー(→神姫タクシー姫路・今月神姫観光に吸収合併)のバス部門がなくなりました。

◆ 神姫バスの車両たち
 乗合バスの事業所(営業所・出張所)は、この12年の間では新設・廃止はない。神姫バス西脇〔営〕がウイングの営業所になった一方で、神姫バス社〔出〕と旧グリーン社〔営〕が、神姫バスの営業所に再編成されたくらい。神姫観光は、旧神姫観光バスとの比較では、京都〔営〕が廃止になった一方で、神戸〔営〕がポートアイランドに開所しています。
 旧グリーンの本社は神河町(播但道神崎南ICの近くで、一番近いJRの駅は播但線の寺前)、旧ウエストの本社は相生市にあったが、現在のウイングの本社は、山崎〔営〕(神姫バス山崎〔出〕併設)と同居しています。
 適宜12年前と比較しながら(ただし№682は乗合しか書かなかった)、データを分析していきます。なお、神姫バス西神〔営〕のいすゞ乗合車は7台となっているが8台、従ってグループ4社合計は1,041台が正当と思われます。この数字を基にします。

1.この1,041台という数字は、12年前より25台の減少。
 用途別では、乗合車は691台で、むしろ5台増えた。特高車が141→205台と、3割以上の大幅な増加。一方で貸切は192→115台と、4割以上の大幅な減少になっています。貸切は乗合車の貸切登録も多く、純粋な「観光バス」は100台に満たないと思われます。特定は15台の減少。

2. 乗合車は、登録番号の「姫路」と「神戸」でエリアを分けると、姫路306台・神戸385台と、本社がある姫路より、神戸の方が多い。12年前は姫路317台・神戸368台なので、その差が開いている。神戸は明石市営バスや神戸交通振興の路線を引き継いだ事、関連で神戸市内の路線が拡充された事があるだろうか。グループ全体では66.38%、2/3を占める。12年前より若干増加したが、大幅なものではない。
 会社別では、神姫バス502台・ウイング149台・ゾーン38台、そしてなぜか、神姫観光の姫路〔営〕に2台の在籍がある。神姫観光はどこに路線があるのかと探してみたが、神姫観光・神姫バス共に、路線が見つからなかった。12年前は神姫バス563台・旧グリーン43台・旧ウエスト52台・ゾーン27台でした。
 事業所では、神姫バスの三田〔営〕74台・明石〔営〕73台で、この2所が、神姫バス内でそれぞれ15%に近く、グループ全体でも10%を上回っている。ただし三田〔営〕は、12年前は90台だったので16台の減少。ローカル路線の整理は若干あるが、JR宝塚線(福知山線)の近代化とニュータウン開発でかなり発展した所でもあり、連節バスも導入されているほどなので、ちょっと理由が分からない。明石は18台増加したが、これは市営バスの継承もあるだろう。山陽バスの撤退で、明石駅付近は神姫バスの独占となりました。
 姫路エリアでは、やはり姫路〔営〕が59台と、最も多い。しかし12年前は81台だったので、1/4以上の減少。姫路東〔出〕も39台→32台の減少で、姫路市営バスの継承があったのに、これもちょっと理由が分からない。やはりローカル路線の整理や減便が大きかったのだろうか。
 ウイングは旧グリーンと旧ウエストの合計より多くなったが、西脇〔営〕が神姫バスより移管された事、山崎〔営〕が14→33台と大幅に増加したからか。神姫バス姫路〔営〕の減少は、あるいはウイング山崎〔営〕への移管があったのか(神姫バス山崎〔出〕は35→24台)。
 ゾーンは、窟屋〔営〕が14→26台と、大幅な増加。
 特高車は、三田〔営〕の49台が目を惹く。神姫グループ全体でも特高車の配置が一番多く、グループ全体の1/4に近い。神姫バス内では27.53%。後述の紀行でも出てくる三宮~ゆりのき台・関西学院間及び三宮~三田間の特急路線の存在が大きいのか。前者は、市内バス路線と同じくらいの本数がある。また、明石〔営〕16台・大久保〔出〕9台も目を惹く。明石からの高速バスってあったっけ?と思ったが、第2神明道路を利用したポーアイ・三宮~神戸学院大学・神戸市西区南部~(明石市)高丘6丁目間の特急・快速バスを、両所で分担して運行している(高丘6丁目は、大久保〔出〕隣接)。12年前は明石〔営〕2台、大久保〔出〕には配置がなかった。
 一方で姫路〔営〕だけ。東京へ行く夜行はあるが、あとは空港アクセス路線があるものの、全体の路線数は少ない(神戸空港行がないのは意外かも)。
 この他では、観光17台が目に付く。今は関西~東京方面間5路線・梅田~名古屋間1路線の夜行便を運行している。ウイング山崎〔営〕9台は、三宮への高速路線だろう。神姫観光に限らず旧ツアーバス組の大半がそうだが、夜行路線でトイレがないのは大丈夫か?とどうしても思ってしまう(普通に走れていればまだ良いが、大事故などで、高速道路上で身動きが取れなくなった時が心配)。
 貸切車は、神姫バス本体は乗合から転用のエルガ5台のみ。純粋な「観光バス」は観光の他、ウイングとゾーンにあり、両社の全営業所に配置がある。ウイングは中小型車が中心。観光の中小型車は3台のみなので、グループ内で棲み分けができているのだろう。
 観光は、姫路〔営〕の29台は変わらないが、小野〔営〕が26→7台と大幅に減少している。大阪〔営〕は、今は特高車の方が多い。ウイングは、粟賀・相生両営業所が6台ずつ。
 特定車は、神姫バスは配置がなくなった。ゾーン窟屋〔営〕が11台と最も多い。

3. 平均車齢は、乗合車としては2年ぶりに、エルガハイブリッドがまとまって入った、今年2023(R5)年を0年として計算しました。
 乗合車は、神姫バス10.55年・ウイング14.23年・ゾーン13.89年・観光20.00年という数字になりました。12年前は8.75年と書いていて、全体的に経年化している。
 神姫バスは、姫路エリア10.69年・神戸エリア10.45年でほぼ差がない。営業所別で一番若いのは加古川南〔出〕の8.76年、次いで社〔営〕9.00年、姫路東〔出〕9.69年、三田〔営〕9.81年。最も高いのは意外にも、神戸〔営〕の12.71年(ただし、1989(H元)年製のオープントップバスを除くと11.78年)、次いで加古川〔営〕12.62年、北条〔営〕10.85年。12年前は「相当なバラつきがあった」と書いたが、今回はそんなに大きな差は出なかった。
 ウイングは全営業所が12年以上と経年化。粟賀〔営〕が15.92年、篠山〔営〕が15.37年。最も若い相生〔営〕でも12.62年。
 ゾーンは、西神〔営〕が18.25年と、グループ全体でも事実上、最も高い。2008(H20)年以降の車両の配置がない。観光の神戸〔営〕は2台とも2003(H15)年式のエルガで、だからちょうど20年。
 年式別では、12年前に「(神姫バス)西神〔営〕に一挙32台の導入があった」と書いた2009(H21)年式が、今も50台あって最も多い。グループ全体の7.24%を占める。一方でコロナ禍の影響が出たはずの2021(R3)年(14台)・2022(R4)年(8台)はともかく、2007(H19)年式・2011(H23)年式は5台ずつしかない。むろん早期の廃車もあったろうが、2005(H17)年式が41台・2006(H18)年式が47台ある。何があったのだろうか。
 最高齢は、オープントップを除くと、ウイング赤穂〔営〕にいる、1998(H10)年式のリエッセ。
 高速車は、神姫バスは10.08年と若いが、12年前は3.90年だったので一気に経年化している。12年前は、2007(H19)~2011(H23)年の5年間で合計66台の導入があった事があった。現在は、三木〔営〕が7.71年と最も若い。配置21台中6台が2018(H30)年式。一方で津山〔営〕が12.13年と一番高くなりました。観光は6.29年で、近年の参入だからかかなり若い。一方でウイングは15.30年と、相当経年化している。2005(H17)年式のエアロバスが5台あって、全体の半分を占めている。
 グループのトータルは10.02年。2018(H30)年式が26台、全体の12.68%になる。三田関連の高速バス路線が開業した年で、三田・三木両営業所が6台ずつ配置されている。最高齢はウイング山崎〔営〕の、2004(H16)年式のエアロバス。去年は5台の導入がありました。
 貸切車は、観光は8.15年とさすがに若い。一番若い神戸〔営〕が7.17年、最も経年化している龍野〔営〕でも8.55年で、営業所によるバラつきはない。ウイングは(乗合転用も含めて)15.21年、ゾーンは15.80年。2016(H28)年式が18台と、最も多い。2020(R3)年式のエアロエース1台、2021(R4)年式のリエッセⅡ2台と、コロナ禍の最中でも、わずかながら導入がありました。最高齢は、ウイング粟賀〔営〕の2000(H12)年式エアロミディMJ(同年式が相生〔営〕にもいるが、乗合から転用のエアロスター)。
 特定車はウイング19.23年・ゾーン12.00年・観光12.25年で、グループのトータルでは15.39年。2台配置のウイング相生〔営〕が22.00年で、2000(H12)年式エルガミオ(元淡路交通)が最高齢。
 
4. 乗合車のノンステップ率は神姫バス55.98%・ウイング56.41%・ゾーン34.21%、グループのトータルは54.52%となりました。12年前は31.05%だったので、かなり上昇しています。
 神姫バスは、姫路エリア61.08%・神戸エリア47.49%で、姫路エリアの方がかなり高い。加古川南〔出〕が100%だが、21台全車両がポンチョ(加古川市「かこバス」用と思われる)。次いで姫路〔営〕81.38%、姫路東と大久保の両出張所が75.00%。逆に山崎〔出〕は24台中5台で、20.83%とかなり低い(5台中3台はBRCハイブリッド)。
 ウイングは赤穂〔営〕が81.82%と高率の一方、山崎〔出〕が45.45%と低い。神姫バス・ウイングとも山崎の割合が低い。比較的長距離の路線が多いからか。
 ゾーンは西神〔営〕33.33%、窟屋〔営〕34.21%と差がない。

5. 今回はハイブリッド車にも注目しました。神姫バスが53台で乗合車全体の10.56%、ウイングが2台で2.56%。神姫バスは姫路〔営〕が59台中21台で35.59%、1/3以上がハイブリッドと、これは全国レベルでも相当高い数値ではないか。2012(H24)年以降、毎年コンスタントに1~3台は継続して導入されている(2021(R3)・2022(R4)年度は導入がなかった)。姫路東〔出〕も32台9台で28.13%だから、姫路市内はハイブリッド車が来る確率が相当高いと言えるだろう。
 この他SORAの導入があるが、一方で12年前は5台あったCNG車は消滅しています。

6. グループ外からの中古導入(継承・借り受け含む)は14者(小田急バス・小田急シティバスは1社としてカウント)から合計129台、グループ全体の12.39%で、1/8近くは中古導入になります。一番多いのは淡路交通の49台、中古導入の37.98%を占め、さらにグループ全体の4.71%にもなります。全車両いすゞで、いすゞ車全体の40.83%。その次は姫路市21台・神戸交通振興18台・明石市16台と、公営バスからの継承が続きます。これら以外だと、阪急バスからの8台が最も多い。日産ディーゼルは全て中古導入で、ウイング相生〔営〕にいる元阪急バス1台を除くと、公営からの継承車。同県の山陽バスも含めて近畿圏からの移籍が大半。最遠は小田急の合計2台で、ウイング山崎〔営〕の高速車1台は元小田急シティバス。

◆ 神姫バスのあゆみ

神姫バス 姫路駅前(1991年).jpg
 トップページの画像は、大阪駅前の旧バスターミナル。新旧カラーの神姫バスの中国高速線エアロバス2台が並んでいるが、「ハイウェイバスのりば」の表示にディズニーランド・横浜という行先が見えるから、国鉄民営化のあとだと思う。30年くらい前になるのか?
 №682の時には、「高速道路網の存在は高速バスにはプラスでも、一般路線には悪影響が大きいのではないか」と書いたが、特に第2神明道路・六甲北有料道路を利用した近距離高速バスがさらに伸びて、プラス面の方が大きかっただろう。もっともこれで、神戸電鉄(特に粟生線)は更に苦しい状況に追い込まれているのではないかと、やはり心配。
 R76刊行の直前くらいまで、岡山県にも一般路線があったが、これは戦後、日ノ丸自動車からの継承だったらしい(日ノ丸自動車も岡山県内に路線を持っていたという事になる)。特に日ノ丸自動車との関係は良好だったようで、長らく一般道経由の姫路~鳥取路線の共同運行があって、これが高速バス〔プリンセスバード号〕に連なっていたのだろう(ただし今月より神姫バスは撤退、日ノ丸が2往復運行)。
 なお2008(H20)年頃には、北部の全但バスを合併するのではないかと報道があったようで、その後神姫バスから役員が派遣されているが、これについては記されていない。
(今に至るまで資本的な関係はない)

◆ 神姫バスのいる風景
 神戸の華やかな大都会もあるが、田舎の風情を残している所も多々ある。姫路港は、市営バス最終日に行きました…(№182で書いています)。

◆ 兵庫の春の海景色・山景色
 12年前はクラッセブックス・富田 康裕氏の紀行で、三ノ宮を基点として吉川・小野・西脇・社と乗り継いで姫路に向かう、1泊2日の行程でした。途中、廃線となったJR鍛冶屋線の市原駅祈念館にも立ち寄っています。
 今回の谷口 礼子さんの紀行はずいぶんゆったりしていて、初日は午後から神戸市内のみ、2日目は特急バスで三田に向かい、さらに乗り継いで丹波篠山に向かう行程でした。2日で8台しか乗っていない。2日目の三田駅→波田の便が「初めての一般色の神姫バス」だったが、その先藍本駅からはウイング神姫になるので、「神姫バスの一般路線バス」は、これが唯一、でもあった事になります。
 2日目の三宮→三田間特急バスは所要1時間・運賃730円で「幹線」となっているそうだが、これでは神戸電鉄も、粟生線だけでなく、有馬・三田線も大変ではないか?三宮~三田間は、地下鉄の谷上乗り継ぎが820円で、直行で定員制の特急バス相手だと苦しいものがあるだろう。
 篠山城は、「徳川 家康」「大坂冬の陣」に関わりがあるなら、今の大河ドラマにこれから出てくるかも?鉄道の記念碑は多々あるが、バスの記念碑は珍しいのではないか?篠山口駅は去年不本意な形で経由したが、台風の影響で足止めを食らって、いい思い出が正直ないなあ。当時の神姫グリーンバスは普通に走っていたが。

◆ 終点の構図 西河内
 12年前は、篠山市(現丹波篠山市)の籠の坊でした。今は廃止になり、宮の前までになって(後川奥への路線が寄り道する形態)、その先の公共の足はない様子。
 今回の西河内は、山崎まで土休日含め1日4便の運行があります。「鳥取県境に近い」と記されているが、学習館からさらにまっすぐ行くと渓谷があり、スキー場もあり、その先は岡山県との県境になって、下っていくと、智頭急行のあわくら温泉駅に抜けます。スキー場は、バスを必要とするほどの需要はないのか?
 車両はサイクルバスだが、利用方法が神姫バス公式WEB上では見つけられなかった。

◆ 神姫バスの路線エリア
 兵庫県南部全域をエリアとする基本的な部分は変わりなし。ご多分に漏れずローカル路線の整理が進んでいるが、一方で完全な「落下傘路線」だった谷川駅~坂尻路線(坂尻の当時の終点は本体の方に書いています)が、県立丹波医療センターの開業により路線を延伸し、篠山のエリアとつながりました。昨今のローカル路線事情からすれば、「快挙」だと思う。「あゆみ」に記しても良かったほどだ。
 ウイング粟賀〔営〕付近は、路線が全くない!ないのに営業所がポツンと残っている!一瞬どういう事かと思ったが、神河町の路線は全てコミュニティバス形態に移行していて、基本的には12年前の路線は大方維持されているようだ(神姫バスのWEBにも路線図がある)。ただし、他エリアとのつながりはなくなったよう。福崎~新野間は、神姫バス路線がない(この間にある市川町には、ウイング粟賀〔営〕コミュニティバスがあるが、曜日限定。神河町とはつながっていない)。
 籠の坊は廃止になったものの、先の西河内を始め、かなり奥地の府県境まで行く路線は割と残されている。が、越境して岡山県や鳥取県、あるいは京都府・大阪府に入る路線はない。現在の一般路線は全て、兵庫県内。
 なお、高速・空港バスの一覧表があるが、高田屋嘉兵衛公園ってどこにあるのか?と思った。淡路島西岸に近い、洲本市(旧五色町)のウエルネスパークの一角にあるが、前にも書いたが、やはり一般的な地名を記して欲しい。
(姫路~鳥取路線は前述のように、今月神姫バスが撤退、日ノ丸自動車が2往復運行)

 神姫バスも地元の事業者ではないからあまりどうだこうだは書けないが、公営バスからの継承もあって、兵庫県の本土南部・神戸市より南側は、(山陽バスもあるが)ほぼ独占になったと言えます。しかし、二大都市の神戸市・姫路市はいずれも人口が減少傾向にあり、神戸市は150万人を割り込んで、市長自ら「回復の見込みは薄い」と口にしているようなので、観光路線はあるが、中心部の伸びしろはどうなのだろう?やはり裏六甲・西神地区などのニュータウン輸送に活路を見出す事になるのだろうか。
 しかしそうなると、何回か書いたが、今度は神戸電鉄との関係がまた微妙になるだろう。「あゆみ」を読んでも、神鉄との関係(バスも電車も)はあまり良くなかったようで、と言って鉄道のフィーダー輸送より、高速道で直行にする方が住民に喜ばれる事になるのなら、そちらに注力する事になるのは当然だろう。この辺は、難しい…。
 ローカル路線は、むろん廃線も多いし、神河町のように全面的にコミュニティ移行、という地域もあるが、全体の路線網は何とか維持されていると見える。これが続いて欲しい。
 高速バスは、神姫バス本体に関しては、兵庫県内や比較的近距離の路線が中心になっていくのではないか?〔プリンセスロード〕は何とか運行が続けられているが、神姫バスに限らずどこもドライバー不足に苦慮する最中では、よほど採算が取れないと、路線の存続が難しくなるのではないか。あるいは「LIMON」への統合、もあるかも知れない。
 いずれにしろ兵庫県のみならず、近畿圏でも有力なバス事業者だけに、リーダーシップを存分に発揮して、近畿圏のバス業界を引っ張る存在であり続けて頂きたいと思います。
 
 さて、V113・西武バスが既に刊行されています。BJシリーズでは3回目だが、いよいよ「S-tory」色になりました。何とか今年中には書きたいと思います。
 さらにその次は、しずてつジャストラインが予告されています。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 リニア中央新幹線の第一南巨摩トンネル(山梨県)が今日、貫通しました。本線トンネルでは(実験線以外では)初の貫通になります。全長710mだから「新幹線」としては長いものではないが、それにしても、南アルプストンネルの静岡県区間の着工のメドがまるで立たないようでは、このトンネルを列車が走るようになるのは、いったいいつの日になるのか。
 阪急バスが、一般路線バス4路線を、11月5日を持って廃止すると発表しました(三宮~有馬温泉路線の神姫バスは運行を継続するが、神姫バスも来年3月いっぱいで廃止)。阪急バスはこれで、一般の路線バスの梅田と三宮への乗り入れがなくなります(梅田は「うめぐるバス」がある)。理由はご多分に漏れずドライバー不足で、どの路線も便数は少なかったけれど、関西でも最大手級の阪急バスでこれでは、もっと規模の小さい事業者はどうなるのか。第二・第三の金剛バスが出てきてしまうのか。
 
《What's New》
10日 東京オリンピック汚職 KADOKAWA元専務に有罪判決
11日 JOC・札幌市 2030年冬季五輪招致断念
12日 トヨタ・出光 「全固体電池」量産化へ協業で合意
13日 G20財務相・中央銀行総裁会議閉幕 共同声明採択