京急では、2023（Ｒ５）年10月１日の運賃改定時より、小児のＩＣ運賃を75円均一としました。これは大人の初乗り運賃の半額で、京急では「子育て世代の家計負担を軽減し、鉄道でのお出かけがしやすくなるよう」と理由に掲げていました。
ＩＣカードのみで、紙券（現金）は従来通りだが、この金額で当てはめてみた場合…。
品川→三崎口間を大人２人・小児２人で利用した場合
現金 大人 740×２＝1,480 小児 370×２＝740 合計 2,220円
ＩＣ 大人 740×２＝1,480 小児 75×２＝150 合計 1,630円
となり、ＩＣ利用の場合は26.57%割安になります。
小児ＩＣ運賃の大幅割引の先鞭をつけたのは小田急で、2022（Ｒ４）年３月12日ダイヤ改正時より、小児ＩＣ運賃を50円均一として、世間を驚かせました。
小田急で計算してみた場合…
新宿～片瀬江ノ島間を大人２人・小児２人で利用した場合
現金 大人 650×２＝1,300 小児 330×２＝660 合計 1,960円
ＩＣ 大人 649×２＝1,298 小児 50×２＝100 合計 1,398円
となり、ＩＣ利用の場合は28.67%割安。
私が知る限り、ＩＣのみではあるが、普通運賃レベルで小児運賃を、均一でディスカウントしているのはこの２社だけだが、近年は企画乗車券、いわゆる「おトクなきっぷ」の類で、小児料金を大人料金の単純な半額より大幅に割引した例がかなり見られるようになりました。
小児運賃・料金大幅割引の例を、ほんの一部だけだが、ここにほんの少しだけ記してみます。
（と言っても、スマホアプリからの購入など、デジタルが大半なのだが、券売機で購入できる紙券も一部にはある）
小田急 … 「箱根フリーパス」新宿から２日券 大人6,100円・小児1,100円 ３日券 大人6,500円・小児1,350円（ＥＭｏｔのみ）
東急 … 「東急線・相鉄１日乗車券」 大人1,300円・小児520円（定期券情報・他フリーきっぷ情報等が搭載されていないカード型ＰＡＳＭＯのみ）
京急 … 「三浦半島１ＤＡＹきっぷ」 品川から大人2,140円・小児500円（券売機で購入）
（なお、江ノ島へは京急バス路線が廃止になったため、津村（湘南モノレール西鎌倉駅前）から他交通機関を利用するよう案内されている。湘南モノレール・江ノ電バスは利用不可）
相鉄 … 「鉄道全線 1日乗車券」 大人880円・小児220円（定期券情報・他フリーきっぷ情報等が搭載されていないカード型ＰＡＳＭＯ及び紙券）
神奈中バス … 2023（Ｒ５）年４月１日より、小児ＩＣ運賃は50円均一（ＰＡＳＭＯ以外の小児用記名式ＩＣカードも対象）。
相鉄バス … 今年2025（Ｒ７）年３月15日より、小児ＩＣ運賃は50円均一となった（ＰＡＳＭＯ以外の小児用記名式ＩＣカードも対象）。
東海バス … ＥＭｏｔで発売する各フリーパスは全て、小児は上限が500円。
東京都交通局 … 夏季に発売された「都営地下鉄「夏」のワンデーパス」は、大人500円に対し、小児は100円だった（紙券 地下鉄以外の都バス・都電・ライナーは不可）。
以上、本当にごくわずかの例を挙げてみました。探せば、たぶんもっとあるでしょう。
運賃・料金だけでなく、西武４００００系「パートナーゾーン」や、都営地下鉄の「子育て応援スペース」などに見られるように、子供連れを意識した施策が、近年各鉄道で見られるようになっています。それらがお客さんの立場として伝わっているのか、という所も見ていく必要はあると思うが、少子化に歯止めがかからない中、未来のお客さんをいかにつなぎとめ、利用の確保・増加につなげていくのか、鉄道事業者各社の今後の子育て支援対策を、関心を持って見ていきたいと思います。
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《What's New》
１５日 岡山電気軌道電車・バス 衝突事故
１６日 大分県日田市 国内連関最多日数に並ぶ62日目の猛暑日
１７日 韓国旧統一教会韓 鶴子総裁 特別検察官の事情聴取に出頭
岡電同士の電車・バスの衝突事故は残念な事故でした。具体的には、今日時点ではまだはっきりした事が分からないのだが…。
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