№2872 バスラマインターナショナル206(ぽると出版)

「バスラマインターナショナル206」、今号は若干発売が早まっていたが、こちらが遅くなってしまいました。

各地の新車から
 JRバステックのアストロメガは、後部の英文社名のみ「KANTO」→「TECH」としている。ハイデッカー車も今後は変わるのか?

カルサンe-JEST@伊那・那須塩原
 まずバスそのものとは直接関係なくなるが、那須塩原市市長の渡辺 美知太郎氏、どこかで聞いたような名前だなと思ったら、やはり、外務大臣などを務めて、「ミッチー」などと呼ばれた、渡辺 美智雄氏の孫だそうだ。「保守分裂」となった5年前の選挙で初当選していて、現在は2期目。
 伊那市と那須塩原市は、JRの社号ではL130-24001・24002の連番になっている。どちらも、ドアが204号時の試乗車から変更になったそうだ。
「イーナちゃんバス」は、伊那市の公式WEBでは、実際の運行事業者の記載がない。JRバス関東が外回り、伊那バスは内回りらしい。外回りは20分間隔(内回りは40分間隔)と、地方都市にしては結構本数が多い。伊那市の白鳥市長は他もEV化したい意向のようだが、では伊那バスでも導入が期待できるのか。
「ゆ~バス」は西那須野駅付近に数路線、塩原温泉でも1路線あるが(他に黒磯駅付近にも路線があるが、やしお観光バスが運行)、どの路線に入るかは記されていなかった。西那須野駅を中心に運行されるのだろう。
 現在のJRバス関東は他にもいくつかコミュニティバスを運行しているが、今後これらの地域にも導入があるだろうか。JRバス関東に続く導入事業者がどこか、も注目される。

各地の電気バスの新車から
 注目されるのは、とさでん交通のEVMジャパンの9m車、だろう。と思うが、肝心のとさでん交通の公式WEBでは、導入に関するリリースは確認できなかった。京王バス共々、それまでのディーゼルバスと同じカラーをまとうEVが増えてきた(のは、個人的には良い傾向だろうと思っている)。

バス事業者訪問258 北アルプス交通事業部

千葉交通.jpg
 千葉交通は21年前、2003(H15)年の77号で取り上げられていました(当時はほとんどが白黒ページだった)。
 この当時の乗降人員は、1992(H4)年は一般12,567千人・高速183千人だったのが、2002(H14)年に一般6,490千人・高速577千人と一般はほぼ半減、高速は約3倍になっていました。それが今号では、2016(H28)年は一般5,849千人・高速1,126千人で、コロナ禍を挟んだ2023(R5)年には一般5,502千人・高速538千人で、一般はコロナ禍で落ち込んでいた分をある程度取り戻しているが、高速はほぼ半分になってしまって、2002(H14)年をも下回ってしまいました。
 路線概要を見ると、一般路線は、77号(代替・自治体路線を含んでいる)との比較で、大幅に減ってしまっている。77号の時点では利根川を渡って茨城県(突合)に入る路線もあったほどなのに、今は成田・銚子さえ路線が大幅に減って網が荒くなっているし、9月末をもって、成田側と銚子側のつながりがなくなってしまった(ここでは記されていなかったが、小見川~旭路線も、土休日は運休になっている)。高速バスが一般路線を代替しているらしいが、ハイデッカー車では、バリアフリーという点ではどうか?(千葉交通に限らない)。多古〔営〕へ行く一般路線は1本しかないが、代替が配置の中心になっています(一般の乗合車は2台のみ)。
 成田付近では、2010(H22)年の京成スカイアクセス開通で成田湯川駅に接続する事になったが、利用には変化が起きたのだろうか。
 ドライバー不足についても触れられているが、従業員数は(ドライバーだけではないはずだが)、77号時点では400人台で推移していたが、2016(H28)年は379人、去年は303人で、30年で1/3以下になってしまった。路線数が減っている事もあるが、高速路線は増えているのに、と思っていたが、高速路線も運休が多い(千葉交通のみ運休している路線もいくつかある)。ドライバー不足の影響か。そんな中、10代のバスドライバーが誕生したそうで、希望の星となるだろうか。
 車両面では、高速車の旧塗装復刻車、撮りたいなあ。なお、この20年の間で、2014(H26)年に100周年記念でボンネットバスが記念運行を行ったが、それについては一切記載がなかった。

 さて、京成電鉄は、グループのバス事業の全面的な再編を発表しました(この本文中では一切記されていなかったが、発表前の取材だったようだ)。9月25日発表になっていたのだが、京成電鉄の一般の利用者向けのリリース等では、この時点では発表されていなかった。「IR/会社情報」でリリースされていたが、なので、実はこの再編計画については、このバスラマ誌で初めて知りました(その後11月1日になって、一般にもリリースされている)。千葉交通は、千葉中央バス・成田空港交通・ちばフラワーバス・ちばシティバス・ちばグリーンバスと共に、京成バス千葉イーストに継承される計画です。計画通りいけば、「京成バス」の名が入った社名のバスが、東京都の東部~千葉県北部全体の、相当な広範囲を走る事になるわけです。
 この他、タクシー事業(一般向けのリリースは出ていない)及び茨城県内の再編もリリースされていたが、千葉交通の路線の一部を引き継いだ京成タクシー成田は、他2社と合併して京成タクシーイーストとなります。バスはどうするのだろう?京成バス千葉イーストに譲渡になると思うのだが。
「STEP1」が実施される来年4月1日は、新京成電鉄が京成電鉄に吸収され、同社の松戸線となります。京成グループ全体で、交通部門の大激変が行われる事になります。おそらく、「STEP1」の時点で、バスラマ誌でもある程度特集記事が組まれる事になるでしょう。

短期連載 カタログで偲ぶ“平成初期”のバスたち⑧

エアロスターM.jpgエアロスターK.jpg
 三菱ふそうのエアロスター。ポピュラーな存在で日本全国どこでも見られたと思うが、純正車体に関しては、関東を中心とした東日本ではKが、西日本はMが比較的多かったような気がする(京成や江ノ電などは富士重だったり、西日本では西工も多かったが)。そんな中、東京都営バスはMとKを並行して導入していたが、そのような事業者は、他にどれほどあっただろうか?
 いすゞに続いて日野も「ブルーリボン Z EV」(エルガEVと同型だが)の発売を発表した今、三菱ふそうもそろそろ、バスのEV化についての解答が求められているのは、確かに事実だろう。ダイムラーや日野などとの協業の動向にも拠るだろうが。

 ウィラーの「ハイウェイパイロット」育成プログラムは、ドライバーの地位の向上という意味で良い動き、となろうが、やはりバス事業者・業界のみでは限界があるだろう。何度も書いているが、道路交通上のバスの地位の向上が何より必要で、国や自治体の意識がはっきり変わってもらわないと。はっきりマイカー優先になってしまっている現状では(日本は個人主義が蔓延、という所も反映されている部分もあろうが)、やはりドライバーの確保は、簡単ではないのではないか。

 さてそろそろ、国産EV導入、というニュースは、次号あたりで出てこないだろうか?

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 JR東日本は昨日、来年より首都圏各路線で順次、ワンマン運転を開始すると発表しました。来年春(たぶんダイヤ改正時)より常磐線各駅停車と南武線(本線)、再来年には横浜線、以降山手線・京浜東北根岸線・中央総武線各駅停車、埼京線(相鉄直通含む)で導入するとしています。一方、京王も同日、井の頭線でワンマン化に向けた自動運転の実証実験と、京王線ではホームドアと自動運転設備の導入を発表しました。京王線もワンマン運転導入を念頭に置いたもので、京王は今すぐ、という事ではなさそうだが、それにしても近年、首都圏の超大編成のワンマン運転が拡大する傾向にあります。東急東横線の導入が大きい。むろんどこも相応のバックアップシステムが導入されるが、特急・急行や他社直通などダイヤが複雑だったり、踏切も相当数残っている東横線でワンマン運転がやれてしまうなら、ワンマン化に向けたハードルは、大幅に下がる事になります。各鉄道会社の考え方にもよるが、10年位の間では、首都圏でもワンマン運転を行っていない路線の方が、少なくなってくるのではないでしょうか?

 陸羽西線のバス代行期間が、2025(R7)年度にずれ込む見込み、と今日リリースがありました。

《What's New》
 6日 青森県むつ 核燃料中間貯蔵施設 正式事業開始
 7日 巨人 菅野 智之投手 海外FA権行使へ書類提出
 米大統領選挙はトランプ再選で決着しました。思った以上にあっけない結果、というのが、統一した見方のようです。8年前同様に思う所はいろいろあるが、考え方がまとまっていないので、次回以降で書きます。ただ、直接・関接的に、全世界的に多大な影響が出る事は、間違いない。いろいろな意味で。

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