№2865 息抜き欲しくて 超弾丸九州縦断 3.九州縦断 特急乗り継ぎで宮崎へ
博多から、〔ソニック13号〕〔にちりん7号〕と乗り継いで、一気に宮崎空港を目指します。所要5時間33分の旅。
博多駅の「みどりの窓口」は、行列が長い…。焦るほどの事はなかったけれど。券売機は、JRグループ共通のスタイルなので、操作で悩む事もなかった。新横浜で新幹線の切符を購入する時と同じだったし。ただ、行列は何とかした方が良さそう。
列車の出発案内がモニターで表示されるが、今一つ分かりにくい(読み取りにくい)気がする。
日田彦山線のBRTがスタートして、もう1年経ったのか。
(車両はBYDのEVだけで、エルガミオがない…)
3・4番ホームの発車案内表示。
そして、〔ソニック13号〕の表示。この通り、大分で宮崎空港行に接続する事が、ホームでも列車でも強調されている事がわかる。もともと〔ソニック〕は〔にちりん〕を大分で分断して生まれた列車で、宮崎へも接続がある事を示す事が必要、と考えているのだろう。JR九州は新幹線連絡(〔リレーかもめ〕と〔かもめ〕)もそうで、2本の列車に一体性を持たせたい、という傾向が強いようだ(もちろん、特急料金も通し)。
〔ソニック13号〕は883系の7連。883系は乗った事があったはずだが、いつ以来かは忘れてしまったなあ。(小倉まで)先頭の自由席7号車に乗車する。クモハ883-5。
車内はあまり変化を感じない。「○ッ○ー○ウ○」を連想させるヘッドレストもそのまま。ただし、フットレストは撤去されていた。入線時は窓のカーテンを全部下ろしていたので、車内が少々薄暗い。
博多定時出発。博多湾を右に見る。
検札に回る車掌は、制帽を被っていない。最近、夏季は乗務員が制帽を被らないところが多くなった。小田急もそう。「勤務条件改善」+「猛暑対策」に違いない。今後もこのようなケースは全国で見られるようになるだろう。
さすがにJR九州随一の幹線の特急、となると、早い。125㎞/h出るところも。EF81の貨物列車とすれ違う。運転士も制帽を被っていないし、運転台の右側には扇風機があるようだ。
黒崎を過ぎ、右手には帆柱山が見えてきた。
小倉で方向転換し、7号車は最後部になる。
テーブル裏面に貼られた列車の案内。これを見ると、883系は基本的に〔ソニック〕に特化、最初から〔かもめ〕〔みどり〕などに入れる事は考えていなかったようだ。
大分県に入ると、農村地帯も見る。多少ゴツゴツした感覚はあるが、日豊本線内でも、さすがに早い。
博多から約2時間、別府を過ぎて、左手に別府湾を見る。
大分到着。右側にいる〔にちりん7号〕に乗り換え。
右の787系が〔にちりん7号〕。左の885系は〔ソニック28号〕。3号車・モハ786-1に乗車。ファーストナンバーだ。
車内は、こちらも基本的には変化はないか。フットレストがなくなっているのは同じ。一昨年〔リレーかもめ9号〕に乗った時はあったが、最近撤去されたのか、〔にちりん〕だけなのか。なお、車いすスペースがある座席のみ指定席。
しかし、変わったのはここ。自動販売機が使用されなくなり、内部はガランドウ…。
思えば、この車両が〔つばめ〕としてデビューした時にはビュッフェまであって、JR九州のイメージアップに大きな貢献をしたはずの787系なのだが、4連だからワンマン運転でもあり、正直どこか気が重くなったのは、事実。それと、洗面台に石鹸がない。〔リレーかもめ9号〕の時にも書いたが、特急列車としては基本的にあるべき「設備」の一つでもあり、ましてコロナ禍で公衆衛生に対する考え方が強化された現代では、なおさら問題になるべき事項、ではないか?
臼杵が近づき、上臼杵通過の直前で臼杵側を渡る。すでにローカル色が濃くなってきている。単線だし。
津久見駅の構内には、使用されなくなった415系(鋼製車体)が、未だに留置されたまま。
佐伯が近づき、左には佐伯湾。
佐伯からは、日豊本線いち、全国でもトップレベルになってしまった「秘境区間」を通過する。6年前にも通っているけれど。しかし佐伯~延岡間は6年前も今も、〔にちりん〕以外の選択肢がほぼなくなってしまっている。普通列車で行きたいのだけれど…。
当然中間は皆通過(運転停車もなかった。北川では〔にちりん10号〕の方が待っていた)。島式ホームの上岡。
最大の「秘境駅」、宗太郎。それでも時刻表の隣に、787系を描いた広告があるようだ(「36ぷらす3」?)。赤い箱は、最初はポストかと思ってしまったが、集札箱らしい。どの程度乗車券が放り込まれるものやら。それに、その回収は誰がいつ、やるのだろう?なお、宗太郎付近は電波の状況が良くないようで、スマホ・ケータイは要注意、か。
ちなみに、この佐伯→延岡間の乗客数を数えてみたら、①号車…7人(うちグリーン室1人)・②号車…17人・③号車…10人・④号車…17人 だった。
乗客は…ひょっとしたらまだ多い方、かも知れないが、やはり少ない。一方で、宮崎県警の警察官2人組が、佐伯から乗っていた。県境を超える区間だが、欧州の国境と違って、何か良からぬ事が起きそうな雰囲気は、まったくないのだが。
前述の通り、乗っていて少々気重になったのは、やはり「787系」というのが一番大きいと感じる。これがJR東海の373系や、JR西日本のキハ185系(先日〔スーパーおき〕で乗った)のような、特急用でも最初からローカル向け、の系列であれば、そうは感じなかったのかも知れない。ましてワンマン運転、だし…。
山越えが終わって、延岡が近づいてきた。
延岡はもちろん乗車が多かったが、降車もそれなりにあった。今の〔にちりん〕の存在意義は、延岡にあるのかも知れない。
「秘境区間」を越えてきた身には、延岡は「大都会」に映った。
延岡を過ぎると、高速化事業を行った区間でもあり、再びスピードが上がってきた。ただ、直線区間は長いようだが、ロングレールではなく、乗り心地はイマイチ。
6年前はもう真っ暗になってしまって見えなかった、日向灘も見る。
門川を過ぎると、JRの制服の職員が検札に回ってきた。ネームプレートには「宮崎乗務センター」と記されていたが、車掌ではないようだ。
かつてのリニア実験線の高架橋がまだ残っていて、太陽光発電パネルが並べられている。南北に伸びている高架橋なので、パネルは進行方向を向いて並んでいた。
宮崎到着。もちろん降車も多いし、空港アクセス列車として(ここからの乗車は特急料金免除)、乗車も多い。
田吉から宮崎空港線に入り、左手にはターミナルと、駐機する機体が並んでいるのが見える。
宮崎空港到着。
6年前に乗った時、「佐伯~延岡間は、特急も本数そのものがまた削減されるかもしれない」と書いたのだが、コロナ禍もあるだろうその通りになってしまい、今は〔にちりん〕でさえ下り9本・上り8本、普通列車との合計でも、重岡~延岡間は10往復のみになってしまった。またこの区間は年に数日、特急が走っていても平気で工事運休がある(次回は明後日29日)ほどで、おそらくは特急を含めても、存続が「危うい」レベルにあるのは間違いない。JR九州としては、この路線がないと事実上、南九州に向かう在来線がなくなるので、何とか維持を図る事になるはずだが。
それにしても、宮崎からは大分へも鹿児島へも、特急列車は先細りなのだが、一方で高速バスも、大分行も鹿児島行も廃止になってしまっていて、手段に関係なく移動そのものが一苦労、という感じ。一方で福岡や新八代(九州新幹線連絡)へ行く高速バスの運行は活発で、鉄道事情もあるが、今の九州はなんだか、福岡一極集中が進んでいるように感じられます。日豊本線の、大分を境にした「南北格差」は、それを反映しているのかも知れません。
宮崎空港からは飛行機で帰ります。前日の、新幹線での九州入りから(というか、新横浜を出発してから)まだ24時間経っていなくて、慌ただしいにもほどがあるのだが、それは次回です。
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衆議院総選挙は予想通りというべきか、自公連立政権が大苦戦になっているようです。22時の時点では、政権交代まで行くかどうかは微妙なようだが。もう少し様子を見たいと思います。個人的には、山梨で起きた高速バスと乗用車の衝突事故の方が一大事だが(とりあえずは犠牲者がいなくて良かった)。
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