「JTB時刻表2024年10月号」、先月末に発売になったが、少々遅くなってしまいました。
東海道新幹線開業60周年を迎える10月号、前9月号で予告されていた通り、今号は2種類の発売になりました。
特別号 100系クラフト模型付き 1,705円(本体1,550円)
通常号 いつも通りの1,375円(本体1,250円)
北陸新幹線開業の3月号もそうだったが、これからも節目の大きな出来事が起きる号では、このようなスタイルでの刊行が定着するのか。去年まではレギュラー号に付録が付くスタイルだったが、これからは付録あるなしの2種類が、価格に差をつけて刊行される事になるのかもしれない。
今月号でも両者の表紙の写真自体が異なり、模型付きの特別号は、1996(H8)年に撮影したという、100系の先頭部をサイドから撮影したものになりました。
(レギュラー号は現代のN700S系で、静岡~掛川間)
表紙裏はクラフト模型の組み立て方。このため「のりもの情報局」は、特別号には掲載がありません(通常号はJR西日本と広電のコラボ)。
お宝写真続々!写真で振り返る 東海道新幹線 60年の軌跡
東海道新幹線は10月1日、開業から60年を迎えたが、その歴史を、車両を中心に据えて振り返っています。
№1242で、開業50年特集の2014年10月号について書いたが、もうさらに10年経ってしまったのか、の感があります。いつの間にか、という印象。新幹線関係あるなしに関わらず、明暗様々な事象が世の中を揺るがせて来たからだろうか。
特に、コロナ禍の影響は大きかったかも知れない。利用そのものもそうだが、この機に、より「ビジネスユース」に振れてきた事があるだろう。「S WorkP」シートはその典型。一方でワゴンサービスさえなくなり(山陽新幹線はまだある)、公衆電話も終了するなど、特に普通車は、ただ座って時を過ごすだけ、という印象がより強くなった。まあ私も含めて皆さん、今はスマホを保有しているので、それで十分すぎるのだろう(特にN700S系は全席にコンセントがあるくらいだし)。
「ビジネスユース」に振れるのは、元々の東海道新幹線の性格がそうなのだから当然の方向性だろうが、古い人間である私としては、やはり食堂車がなくなって久しい、というのは、今でも寂しい(それにインバウンドの旅客からしたら、車内で飲食物が全く手に入らないのは、どう映るのだろう?)。人手の確保の問題もあるからフルサービスの食堂車はもう不可能なのだろうが、東京~博多間通しの〔のぞみ〕くらいは、せめて1両の半分程度をバーコーナーとかにして、購入した飲食物を飲み食いするスペースくらいは欲しいなあ、とは、今でも思います。この際、コンビニで一般的になりつつあるイートイン的なものでもいいから。いつ回ってくるかわからないワゴンよりは、自分で飲み食いできる場所に赴く方が、個人的には良いです。
次の10年は、やはりリニア中央新幹線次第となるのだろう。2027(R9)年開業の線がなくなり、その先は工事の進捗(特に静岡工区)次第となって、これは東海道新幹線には、車両にも、駅をはじめとする施設にも、影響が出るだろう。更新をどのタイミングで行うべきか、というのは、相当悩むのではないか。
10年前の繰り返し、あるいはこの前北陸新幹線に乗ってきたと書いた時の繰り返しにもなってしまうが、新幹線60年の歴史の中で失われたものは数多いけれど、最低限、座席周りのゆとり、シートピッチや幅、これだけは今後も絶対捨てないで欲しい。それが旅客機や高速バスへのアドバンテージにもなるはずです。
ああでも、やはりかなうならもう一度、100系の食堂車でモーニングしたい…。
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「NEWS」の4文字も100系で、「W」はダブルデッカー車。
10月12日の「鉄道の日」を目前に控えて、各地のイベントが一覧になっています。「YOKOHAMA トレインフェスティバル」は今日・明日の2日間です(私は両日とも仕事で行けない)。なお、仙台で行われる「第36回新幹線車両基地まつり」は、先日の走行中の分離アクシデントの影響で、やれる状況ではなくなったんじゃないの?(発生場所も基地のすぐ近くだったし)と思っていたのだが、少なくとも今日までの時点では、中止とは聞いていない。
長崎駅近く、浦上川沿いに建設が進められていた長崎スタジアムシティが、10月14日にグランドオープンするが、こけら落としとして、前日の13日に福山 雅治のライブが行われる。対応して、西九州新幹線で下り1本・上り3本の臨時を運行。14時台の1往復(かもめ71・70号)は、武雄温泉での博多発着の在来線特急の接続はない。〔かもめ72号〕から武雄温泉で接続する〔みどり62号〕は、JR九州のWEBに拠れば、武雄温泉の発着を10番線に変更し、同一ホームでの接続を可能とする(〔リレーかもめ〕の副称はつかない)。〔かもめ74・76号〕は、武雄温泉で接続する臨時〔リレーかもめ74・76号〕も運行。この他在来線の長崎~諫早~早岐~佐世保間でも臨時列車を運行する(諫早から肥前浜方面へは設定がない)。
なお、長崎電気軌道では1日より、スタジアムシティ最寄りの電停2か所を改称している(銭座町→スタジアムシティノース・宝町→スタジアムシティサウス)が、今号の索引地図ではまだ反映されていない。
本文
JR四国では、松山駅の高架化が行われた9月29日、ダイヤ改正を行いました。
特急は、基本的には時刻修正のみ、ダイヤ上は運行パターンの変更を伴うものはない。〔宇和海31号〕が伊予中山に新規停車するのみ。松山の〔しおかぜ〕〔いしづち〕⇔〔宇和海〕の乗り換えは、以前は1番線で直列に並んで停車していたものが、新ホームの両側(1・2番線)に並列で停車する形になった。
変更点が多いのは普通列車で、事前にJR四国が予告していたが、特に予讃線で本数の削減や最終列車の繰り上げ、停車駅の変更がいくつか行われている。到底全部はチェックしきれないが、目についた点をいくつか記しておきます。
予讃線(高松口)
(337P)高松6時48分発多度津行105Mは取りやめ。
(341P)高松~松山間通しだった135M〔サンポート南風リレー〕は、高松~観音寺~(555M)~伊予西条~(557M)~松山に3分割。高松15時52分発133Mは、多度津~観音寺間が取りやめになり、新ダイヤの135Mが時刻を繰り上げて対応。
(344P)多度津6時02分発高松行5106Mが取りやめになり、5時48分発旧5104Mを3分繰り下げ、104Mとして運行。宇多津で4分停車して〔しおかぜ2号〕の到着を待ち、〔マリンライナー1号〕通過待ちを端岡→鴨川に変更。〔しおかぜ2号〕から高松へは、宇多津・坂出で乗り換えると、14分早く到着する。
(345・354P)観音寺7時14分発116M快速〔サンポート南風リレー号〕は取りやめ。伊予西条6時13分発118Mが、観音寺発を11分繰り上げ。琴平7時58分発高松行5218Mは、土休日運休だった多度津~高松間の時刻を、旧ダイヤの114Mに近い時刻に繰り下げて、毎日運転に変更。
(〔南風2号〕は元々、多度津で〔モーニングEXP高松〕に接続していて、高松到着時刻は変わらない)
(350P)観音寺22時21分発高松行4164M~164Mが取りやめになり、多度津からの最終は、22時48分発162M(旧ダイヤの22時37分発から、多度津より時刻変更)に19分繰り上げ。代替で、旧164Mが坂出で接続していた快速〔マリンライナー71号〕が、鴨川・国分・端岡・鬼無に新規停車。
予讃線(松山口)
(342P)今治21時02分発松山行4559Mは取りやめ。伊予西条20時51分発松山行4561Mが観音寺~伊予西条間4557Mと一本化し、伊予西条発は13分、今治発は36分繰り上げ。
(350P)松山22時20分発今治行4558Mは取りやめ。21時20分発4556Mが松山発を19分繰り下げて4558Mとなり、伊予北条~伊予西条間への、普通列車の最終となる。
(〔いしづち106号〕の伊予北条待ち合わせは栗井退避に変更となり、伊予北条より先の時刻はほぼ変わらない)
(353P)松山22時46分発内子回り八幡浜行667Dは伊予市行に短縮(4667D)、向野原~内子~伊予大洲間の中間各駅への普通列車の最終は20時16分発4665Dとなり、2時間30分の大幅な繰り上げになる(〔宇和海31号〕の伊予中山新規停車は、この代替措置)。松山21時07分発伊予長浜回り伊予大洲行4927Dは八幡浜まで延長し、伊予大洲~八幡浜間の普通列車の最終となる。松山発は1時間39分の繰り上げ。
伊予大洲19時58分発松山行4660Dは取りやめ。
土讃線
(357P)阿波池田18時37分発琴平行4250Dは、坪尻は通過に変更。坪尻の上りの停車は、6時56分発・8時29分発・13時52分発の3回のみになる(下りも12時33分発・14時53分発・16時52分発の3回)。
去年の10月号は、表紙に「JR西日本ダイヤ改正」と書かれていながら、一部列車の時刻修正に留まっていたが、今年はもうちょっと変更点が多い。今日5日より、快速の有料座席サービスが拡大、新たに広島地域でもスタート(大半は明後日7日からの平日に設定)し、各対象列車の一部スペースに「うれしート」を設定する。
JR神戸線(山陽本線・東海道本線)では、網干・姫路→大阪間の快速4本を〔A快速〕と呼称(全列車大阪が終点)。
A快速202号 姫路6:32 → 8:20大阪
A快速204号 網干6:38 → 8:40大阪
A快速206号 網干6:57 → 8:58大阪
A快速208号 網干7:15 → 9:12大阪
(全列車、舞子・垂水・須磨は通過)
奈良線では、奈良→京都間の快速・区間快速を〔D快速〕〔D区間快速〕と呼称。
D区間快速2号 奈良6:29 → 7:27京都
D区間快速4号 奈良6:54 → 7:53京都
D快速52号 奈良7:26 → 8:17京都
また、大和路線(関西本線)では、夕刻のJR難波→奈良間の快速5本を〔Q快速〕とする。
Q快速202号 JR難波17:32 → 18:17奈良
Q快速204号 JR難波18:03 → 18:47奈良
Q快速206号 JR難波19:03 → 19:47奈良
Q快速208号 JR難波19:33 → 20:10奈良
Q快速210号 JR難波20:15 → 21:03奈良
さらにおおさか東線では、平日の夕刻のほか、土休日でも大阪(うめきた)→奈良間の直通快速各4本を〔F直通快速〕とする。
平日
F直通快速50号 大阪(うめきた)17:35 → 18:36奈良
F直通快速52号 大阪(うめきた)18:35 → 19:36奈良
F直通快速54号 大阪(うめきた)19:35 → 20:36奈良
F直通快速56号 大阪(うめきた)20:35 → 21:36奈良
土休日
F直通快速70号 大阪(うめきた)10:15 → 11:15奈良
F直通快速72号 大阪(うめきた)11:15 → 12:15奈良
F直通快速74号 大阪(うめきた)17:35 → 18:34奈良
F直通快速76号 大阪(うめきた)18:34 → 19:34奈良
この他、広島の山陽本線・岩国→広島間でも有料座席サービスがスタートする。平日は朝方の通勤快速1本を〔R通勤ライナー〕、土休日は午後の快速2本を〔Rシティライナー〕と呼称。
平日
R通勤ライナー2号 岩国6:48 → 7:35広島
(「うれしート」設定は岩国→五日市間)
土休日
Rシティライナー2号 岩国15:39 → 16:20広島
Rシティライナー4号 岩国16:39 → 17:20広島
「うれしート」の料金は大阪・広島とも、通常期530円・閑散期330円(新快速の「Aシート」は通年840円)。
この他、JR西日本の一部路線では、時刻の一部修正を行っている。
京浜東北線は、大井町駅のホーム拡幅工事のため、11月17日は初列車~16時30分頃まで、蒲田~品川間が運休する。品川~大宮間は終日各駅停車で運転。代行バスは運行されず、各私鉄等で振り替え輸送を行う。大森は、京急の大森海岸から徒歩10分程度、としている。
なお、振り替え輸送の対象ではないから運賃を支払う必要があるが、それでも良いなら、蒲田~(池上)~大森~大井町~品川間は、東急バスの路線バスが運行されている(ただし、現在の大井町~品川間は1時間に1本程度)。全区間230円。
〔サンライズ出雲〕は今月、一部日程で計画運休を行うが、今号の締め切り後の発表で、時刻表では反映されていない。出雲市発は10月14~19・23・25日、東京発はその翌日が運休になる。なお、運休日は追加の可能性があるとしている。〔サンライズ瀬戸〕は通常通り。
JR九州高速船の博多~釜山間航路は、不祥事のため8月13日より休航していて、時刻表では今号で反映されています。「当面の間休航」としているが、JR九州の公式WEBでは、少なくとも11月25日までは休航が決定しているとの事。
営業案内
「列車の編成ご案内」では、「うれしート」新規設定列車の編成がすべて掲載されている。全列車、最後部車両の最後部(中ドアより後ろ)が「うれしート」。
〔宇和海〕の指定席は、3または4号車の後方→1号車の前方に変更。松山での乗り換えが直列→対面に変更になるので、その対応と思われる(追記:〔宇和海〕の指定席は2016(H28)年3月26日改正で松山側→宇和島側に変更していて、元に戻した事にな)。
次号11月号では、例年通りなら冬の臨時列車発表。
当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
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