№2739 JTB時刻表から見る日本の乗り物 2023年

 GW明け直後の「5類」移行で、まだ完全に終わってはおらず、ここにきて新変異ウィルスの拡大の懸念もあるが、それでもどうやら峠は越えたのかな?の感があるコロナ禍。しかしこの3年あまりの禍は、交通の世界にあまりにも深刻なダメージを与え、しかもこの先もかなりの期間、尾を引きそうな予感です。ともあれ、もうそろそろ新しい段階に前進したい、日本の交通業界のこの1年を鉄道を中心として、JTB時刻表に現れた事項を中心に回顧していきたいと思います。
 関東では大手私鉄の大型新線が開業、相互直通ネットワークがさらに拡大しました。日本初の、本格的LRT新線も開業しています。西日本ではターミナル地下新駅開業に、地下鉄の延伸もありました。第3セクター鉄道の7年ぶりの運転再開もあったが、ローカル鉄道は引き続き、苦境に置かれています。運賃・料金の値上げは今年も相次いだが、新たな試みも見られました。 

《2023年の十大ニュース》
 例年通り、この「十大」はあくまで、私個人の主観に基づいています。「こっちの方が大事やろ」のご意見も多々あろうかと思うが、どうかご了承くださいませ。

◆ 東急・相鉄新横浜線開業 相互直通運転開始

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 東急・相鉄の新横浜線、日吉~新横浜~羽沢横浜国大間合計10.0㎞が3月18日に開業、同時に両社の相互直通運転が始まった。
 東急は日吉~新横浜間5.8㎞で、途中に新綱島駅を設置。相鉄は、2019(R元)年11月30日に開業済みの羽沢横浜国大~西谷間を延伸する4.2㎞で、合計6.9㎞となった。日吉・西谷駅付近を除くほぼ全線が地下線となっている。
 東急・相鉄の境界となる新横浜は、両社による共同管理体制が取られた。

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 東急側は、目黒線(~東京メトロ南北線・埼玉高速及び都営三田線)を中心に東横線(~東京メトロ副都心線・東武東上線)の急行も新横浜線に乗り入れ、さらに大半の列車が相鉄線に直通する。主に目黒線は相鉄本線(海老名方面)、東横線は相鉄いずみ野線(湘南台方面)へ直通を行う。相鉄は既に新横浜線一次開業時よりJR線との相互直通運転を行っており、さらに東急との直通で、神奈川県東部から東京都を経て埼玉県南部にかけての、広範囲な相互直通ネットワークが完成する事となった。
 日常の通勤・通学等の利用の他、新横浜では新幹線への乗り換えの需要が期待されており、JR東海では新横浜線開業と同時に、新横浜始発の臨時〔のぞみ〕の設定が行われている。新横浜はJR横浜線・市営地下鉄ブルーラインも含めた、横浜市北部の鉄道ネットワークのハブに発展した。

◆ 大阪駅「うめきたエリア」開業 おおさか東線延伸

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 大阪駅北側を走る梅田貨物線の地下化を機に、旅客列車用の新地下ホームの整備が行われ、ダイヤ改正時の3月18日、通称「うめきたエリア」として開業した。
 同駅は21~24番線の2面4線で、21番線のみ、フルスクリーン方式のホームドアが整備されている。将来の扉位置が異なる列車の発着を想定し、新開発の、戸袋部も同時に可動するタイプが導入された。
 梅田貨物線は従来より特急〔はるか〕〔くろしお〕が通過しており、うめきたエリア開業時より全列車が新規に停車している。また、新大阪を発着していたおおさか東線も全列車が延伸、大阪環状線など、他JR在来線との接続の改善も図られている。臨時特急〔まほろば〕も、うめきたエリア発着となった。
 同時に大阪駅西口も開設、顔認証方式の改札機など、新技術も取り入れられている。
 今後、関西空港アクセス鉄道となる「なにわ筋線」の乗り入れが想定され、さらに阪急によるなにわ筋連絡線・新大阪連絡線構想もあり、同駅を巡る列車の顔触れは更に多彩なものになる事が予想される。

◆ 宇都宮ライトレール開業 日本初本格的LRT新線

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 8月26日に宇都宮駅東口~芳賀・高根沢工業団地間が全線開業した宇都宮ライトレール・宇都宮芳賀ライトレール線は、日本では初の、完全新線のLRT鉄道となった。
 平成の初期から、宇都宮の東に位置する芳賀町の高根沢工業団地へのアクセスとして検討が続けられていたもので、コロナ禍などによる工事の遅れもあり、当初の想定より1年半遅い開業となった。「ライトライン」の愛称がある。開業時は各駅停車のみ5~12分毎の運行、全区間の所要時間48分だが、今後快速運転や、最高速度の引き上げによる所要時間の短縮が想定されている。当初から全国相互利用のICカードが利用可能で、ICカードでは直接の運賃収受を行わない、全ドアで乗降可能なセルフ乗降方式を採用し、停車時間の短縮を狙っている。
 将来的には宇都宮駅より西側への路線延伸構想があり、JR・東武への直通運転の可能性もある。今後の動向が注目される。
 同時に沿線のバス路線網が大幅に再編成され、特にJRバス関東はJRのバスでありながら、JRの駅(宇都宮駅)を発着する便が、ほとんどなくなった。

◆ 福岡市営地下鉄七隈線 博多~天神南間延伸開業

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 福岡市営地下鉄七隈線は、3月27日、博多~天神南間1.6㎞が開業し、計画区間が全通した。当初は2020(R2)年度の開業が予定されていたが、2016(H28)年に発生した博多駅工事現場の道路陥没事故の影響により、2年延期になっていた。新規開業区間には、祇園山笠のクライマックスで知られる櫛田神社に隣接した、櫛田神社前駅が設けられている。博多駅は空港線ホームと連絡通路で結ばれた。
 全線開通により、七隈線は博多~橋本間13.6㎞となり、所要時間28分で結ばれる。これまで天神南を発着していた列車が全て、博多まで乗り入れた。
 この開業で、天神南駅⇔空港線天神駅間の乗り換えの特例が廃止になり、地下鉄同士の乗り換えは、博多駅で行う事となった。

◆ 南阿蘇鉄道 全線運転再開 JRへ直通運転開始

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 2016(H18)年4月に発生した熊本地震により長らく不通が続いていた南阿蘇鉄道は、7月15日に立野~中松間が再開し、7年ぶりに全線の運行が再開した。これで熊本地震によって不通となっていた鉄道は、全て運転を再開した。
 再開と同時に、新車両MT-4000形による、JR豊肥本線・肥後大津~立野間への直通運転も開始された。朝方の2往復が、肥後大津に乗り入れる。豊肥本線への直通は、1986(S61)年の転換開業以降では、初めてとなる。

◆ 日田彦山線 BRT「ひこぼしライン」運行開始

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 一方、翌2017(H29)年7月の豪雨災害で不通となっていた日田彦山線・添田~夜明間は、鉄道による復旧が断念され、8月28日よりBRT「ひこぼしライン」の運行開始という形で再開した。
 実際には被災前の鉄道と同様、日田までの運行になる。全区間通しの便は10往復、鉄道時代より1往復の増便となった(他に区間運転あり)。専用道は山間部の長大トンネル(釈迦岳トンネル)を挟む彦山~宝珠山間のみ、その前後の区間では、一般道上に大幅に停留所を追加している。
 車両は小型EVが中心となり、JR九州バスが運行を行う(一部は更に日田バスに委託)。11月より、水素燃料電池バスも、週に3日程度の試験営業運行を行っている。

◆ 東武 新特急車「スペーシアX」デビュー

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 東武鉄道・浅草~日光・鬼怒川間の次世代フラッグシップ特急車「スペーシアX」が、7月15日にデビューを果たした。
 編成全体で大幅にグレードが上がり、グループ利用を想定した「コックピットスイート」「コンパートメント」「ボックスシート」と、「プレミアムシート」「スタンダードシート」が設定され、多様なニーズに応えている。また、カフェカウンター「GOEN CAFE SPACIA X」があり、オリジナルのスィーツやクラフトビールなどを提供する(キャッシュレス)。
 料金は在来の特急より高めで、浅草~東武日光間ではスタンダードでも1,940円となり、「スペーシア」「リバティ」より300円高い設定になっている。
 今年は2編成が運行を開始、週末中心に4往復・その他が2往復での運行になっているが、来年3月18日より2編成が追加され、毎日6往復の運行になる(同時に一部座席の料金が値上げになる)。

◆ 留萌本線 石狩沼田~留萌間廃止

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 留萌本線・石狩沼田~留萌間35.7㎞は、3月31日の運行を持って廃線となった。同区間は近年のJR北海道各線区の中でも利用の落ち込みが特に著しく、JR北海道により、「単独の運営は困難」な路線の一つに挙げられていた。
 4月1日以降も、この区間を往来するバスはなく、地域内を運行する乗合タクシーなどの設定に留まっており、深川~留萌間の、石狩沼田での乗り継ぎの移動は実質的にできない。一方で沿岸バスでは、旭川~留萌~羽幌間の長距離バス〔特急あさひかわ号〕の運行を開始した。

◆ JR東日本「オフピーク定期券」発売開始

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 今年も全国の各社で、運賃・料金の値上げが相次いだ(一部は「バリアフリー料金」徴収を名目としている)。その中、JR東日本では3月18日の電車特定区間内運賃改定に合わせ、新たに「オフピーク定期券」の発売を開始した。平日のラッシュピーク時間帯(駅により異なる。東京メトロ・相鉄など一部他社でも設定)以外に利用できる定期券で、一般の通勤定期券より10%程度値下げになるが、ピーク時間帯の乗車にはIC普通運賃が必要になる。営業キロ30㎞のオフピーク定期券は、6ヶ月62,600円(一般70,350円)。
 また、新幹線・特急の料金のカレンダーの見直しが、JRグループ全体に拡大した。「最繁忙期」を設定する一方で「閑散期」の対象日を拡大し、利用の分散を図っている(設定日は東西で一部異なる。また一部例外あり)。グリーン車・寝台車利用時の特急料金も、シーズン別となる。各期間の設定は、曜日配列等も踏まえ、毎年見直しが行われる見込み。

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 10月1日に運賃を改定した京急は、41㎞以上は逆に値下げとしたほか、ICのみ小児運賃を75円均一とした。 

◆ 各地で災害 美祢線・山陰本線など被災 磐越西線・花輪線は全線再開
 今年もまた、日本の鉄道は豪雨災害から逃れる事は出来なかった。特に6月の豪雨で多大な被害を受けたJR西日本の2路線は、合計が100㎞近くにのぼり、両線区とも輸送人員が大幅に減少し、単独での経営が困難な線区に上げられている事もあって、特に美祢線では、廃線の可能性への不安も高まっている(JR西日本は、まず治水対策の強化を求めている)。
 一方、豪雨災害で休止していた、JR東日本・磐越西線の喜多方~山都間(9.9㎞)は4月1日、花輪線の鹿角花輪~大館間(37.2㎞)は、5月14日に運行を再開した。大井川鐵道大井川本線・家山~川根温泉笹間渡間(2.9㎞)は、10月1日に運行を再開している。

 災害を理由に不通になっている路線をまとめてみた。

JR北海道  根室本線:東鹿越~新得間 41.5㎞※
JR東日本  米坂線:坂町~今泉間 67.7㎞
       津軽線:蟹田~三厩間 28.8㎞
JR西日本  山陰本線:長門市~小串間 50.6㎞
       美祢線:厚狭~長門市間 46.0㎞     
JR九州   日田彦山線:添田~夜明間 29.2㎞(BRT運行開始)
       肥薩線:八代~吉松間 86.8㎞
大井川鐵道  大井川本線:川根温泉笹間渡~千頭間 19.5㎞
くま川鉄道  人吉温泉~肥後西村間 5.8㎞
※ 実際は東鹿越~上落合(信)間17.4㎞ 2024(R6)年3月31日を持って廃止

◆ その他

● 東海道・山陽新幹線〔のぞみ〕 ハイシーズンは全車指定席運行
 
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 第1回目は今日から1月4日まで。今後、年末年始・GW・夏のお盆のシーズンは、普通車も全車指定席になる。
(〔ひかり〕〔こだま〕〔みずほ〕〔さくら〕は変わらない)

● 東海道・山陽新幹線 「S Work」サービス拡大
〔のぞみ〕の7号車を試験的に「S Work車両」として運用してきたが、10月20日より本格的なサービスを開始している。3人掛けの中央席(B席)にパーテーションを設置し、両側(A・C席)を「S Work Pシート」として設定。またN700S系では、「ビジネスブース」の本格的な整備が始まっている。〔ひかり〕〔こだま〕でも同サービスを展開する。

● 東海道新幹線 ワゴン車内販売終了
 一方、東海道新幹線では、普通車のワゴンスタイルの車内販売が、10月をもって終了した。「カチンコチンアイス」が名物だったが、売り上げの減少と、販売員の不足が、終了の理由となった。11月以降、グリーン車のみシートサービスを行うとともに、〔のぞみ〕停車駅では、車内販売で販売していた商品を販売する自動販売機を順次整備する。山陽新幹線は引き続き営業。

● JR北海道〔オホーツク〕〔大雪〕 283系再登板
 283系は去年のダイヤ改正まで〔おおぞら〕で使用されていて、1年のブランクを経てカムバックした。グリーン車は廃止。JR北海道の183系DCは、「ノースレインボー」も前後して引退、全車両が引退した。残るはJR九州〔あそぼーい!〕のみ。

● JR北海道 737系電車導入 室蘭本線ダイヤ形態変更
 5月20日より室蘭~苫小牧間に導入され、普通列車の所要時間の短縮が図られた。また千歳線では先行して、エスコンフィールド北広島オープンに対応した輸送形態の策定が行われた。737系は3月より、函館本線・岩見沢~旭川にも導入される。

● 〔SL銀河〕〔奥出雲おろち〕運行終了
 両列車とも、車両の老朽化のため。〔奥出雲おろち〕の終了は、木次線自体への影響も懸念される。

● JR東日本 「ひなび(陽旅)」デビュー
「リゾートあすなろ」の改造で、盛岡~花巻~釜石間で今月デビューした。来年には同様の改造で「SATONO」がデビュー予定。

● 京葉線幕張豊砂駅・田沢湖線前潟駅開業
 どちらも、イオンモールの最寄り駅。

● 日高本線浜田浦駅・山田線平津戸駅廃止
 平津戸駅は廃止より前、2022(R4)年3月改正時より、全列車通過になっていた。

● 札幌駅バスターミナル廃止
 北海道新幹線札幌延伸事業に伴う再開発のため。9月いっぱいで廃止になり、各バス乗り場は10月1日より札幌駅周辺に乗り場が分散した。

 この他、コロナ禍や運転士・ドライバー不足などを理由に、全国的に運休や運行本数の削減、高速バスでは路線そのものの廃止が相次いだ。一方でインバウンド需要回復などにより、空港アクセス鉄道・バス等の復便の動きも見られる。


《表紙の写真・グラビア 及び特別付録》

 1月号 JR東海 大井車両基地(内で、新幹線車内と「なにわ男子」大西流星)
● なにわ男子 大西流星さんと 大井車両基地に潜入!

 2月号 高山本線 中川辺~下麻生(HC85系)
● JRグループ ダイヤ改正のあらまし

 3月号 東海道新幹線 品川~新横浜(N700S系)
● JRダイヤ改正でこう変わる!編集部注目トピック

 4月号 東急電鉄 元住吉検車区 鉄道ネットワーク7社局の車両(埼玉高速・東京都・東京メトロ・東急・相鉄・東武・西武)
● 2023年春 私鉄ダイヤ改正 注目ニュース
特別付録:JTB時刻表オリジナル しおりセット

 5月号 伯備線 黒坂~根雨(381系「スーパーやくも」色)
● 2023年 注目したい列車

 6月号 小海線 野辺山~信濃川上(HIGH RAIL 1375)
● 読者・達人セレクト 今すぐ食べたい「駅そば」

 7月号 五能線 深浦~広戸(リゾートしらかみ・橅)
● 全国のおトクなきっぷ 大集合!

 8月号 指宿枕崎線(キハ40系)
● 保存版 九州の鉄道16社カタログ

 9月号 東武日光線 下小代~明神(スペーシアX)
● 「スペーシアX」ができるまで

10月号 高山本線 飛騨小坂~渚(HC85系)
● 絶景!紅葉列車と 湯めぐり紀行

11月号 岳南電車 吉原~ジャトコ前(8000系)
特別付録:絶景カレンダー2024

12月号 石勝線 新夕張~占冠(DF200形牽引フレートライナー)
● 貨物鉄道ウォッチング超入門


《定価》
1~5月号 1,205円(本体1,095円)
6~12月号 1,375円(本体1,250円)

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◆ その他 交通以外 今年の主なトピックス
 今年もジャンルに関係なく、月毎に5つずつ記しました。全部は網羅できていない事は、ご承知おきください。ウクライナ戦争に加えてイスラエルの戦闘も勃発、本当にイヤになってしまうが、共に現在進行形でもあり、コロナ禍(「5類」に移行したが)共々、ここでは敢えて、基本的には除いてあります。

 1月
● 旧統一教会関連 「新法」施行
● 鳥インフルエンザ 被害拡大 卵価格に影響
● 森本学園事件 被告夫婦実刑確定
● 福島第一原発事故 強制起訴東電旧経営陣に2審無罪判決
● 東急百貨店本店 閉店

 2月
● トルコ・シリア大地震
● 米上空に「気球」飛来 中国と軋轢
● 「長周期地震動」予報運用開始
● 首相秘書官 LGBTQ「差別」発言で更迭
● 「銀河鉄道999」作者 松本 零士氏死去

 3月
● WBC 日本代表3大会ぶり3度目優勝
● 「袴田事件」 再審決定
● 春闘 平均賃上げ率 30年ぶり高水準
● 保津川下り 転覆事故
● 車いすテニス国枝 慎吾氏 国民栄誉賞受賞決定

 4月
● スーダンで軍事衝突
● 統一地方選挙 首長選は40%強が無投票決着
● 自動運転 「レベル4」解禁
● 「こども家庭庁」 業務開始
● 改正地域交通活性化再生法 成立

 5月
● G7広島サミット開催 ウクライナ ゼレンスキー大統領参加
● 英チャールズ新国王 戴冠式
● ゲームプレー動画配信のユーチューバー 著作権法違反で逮捕
● 銀座 高級時計店 強盗事件
● 卓球 石川 香純 引退発表

 6月
● 「マイナンバーカード」トラブル続出
● タイタニック号見物潜水艇 遭難
● 歌舞伎俳優市川 猿之助 両親殺害で逮捕
● 千葉県長生村議会議長 パワハラで2度目の辞職勧告・辞任
● 軽井沢スキーバス事故 一審判決 社長らに実刑

 7月
● 世界各地で記録的熱波 国連事務総長「地球沸騰」発言
● ビッグモーター 保険不正請求・街路樹破壊発覚
● ツイッター 「X」に改称
● 中野サンプラザ 閉館
● 宮崎 駿監督新作「君たちはどう生きるか」公開

 8月
● 福島第一原発 処理水放出開始
● ガソリン小売価格 一時1ℓ≒185.64円 過去最高値更新
● 西武百貨店池袋店 ストライキ決行
● ヒグマ「OSO18」 駆除発表
● 夏の全国高校野球 慶応高校 107年ぶり優勝

 9月
● ジャニーズ事務所 前会長性加害事件で記者会見・謝罪
● 東京の真夏日 年間90日 最高記録更新
● 渋谷「109」 配電盤火災で一週間休業
● Jリーグ・浦和レッズ サポーター暴動で来季天皇杯出場権はく奪
● 知床半島観光船沈没事故 事故調査報告書 公表

10月
● アフガニスタンで大地震 2000人以上死亡
● 「ステルスマーケティング」 規制開始
● 札幌冬季五輪招致 JOC・札幌市 正式に断念
● 藤井 聡太 史上初「八冠」達成
● プロ野球2軍 新潟・静岡の球団 来季新規参戦決定

11月
● 日本大学アメフト部問題 副学長「パワハラ」訴訟に発展
● 「Chat GPT」開発オープンAI CEO去就めぐり混乱
● 宝塚歌劇 劇団員死亡で調査結果公表
● 阪神タイガース 38年ぶり日本一
● 日本最高層330m 森JPタワー開業

12月
● 自民党派閥資金問題 東京地検特捜部が任意聴取
● 旧統一教会被害者救済法 国会で可決・成立
● ダイハツ 全工場の稼働停止
● 米軍オスプレイ 全世界で飛行停止
● 大谷 翔平 全世界プロスポーツ史上最高額契約でドジャース移籍

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● 来年の乗り物はどうなる
 北陸新幹線・金沢~敦賀間の延伸開業が最大の目玉になるのは、間違いない。新幹線が福井県に到達、福井から対東京は最速で2時間30分程度となり、現在の米原経由よりも早くなります。これが、他県や航空・バス等他交通機関とかも含めて、旅客の流動にどのような影響を与えるか。一方で敦賀以西の延伸のメドが今のところ経っていない状況であり、敦賀駅は当分の間、新在の乗り継ぎの重要な拠点として機能する事になります。
 また、新幹線の開業により、並行在来線となる北陸本線は第3セクター鉄道、ハピラインふくい・IRいしかわ鉄道に移管されます。これで北陸本線は、米原~敦賀間45.9㎞のみとなり、旅客輸送では、日本海沿岸の大動脈としての機能がなくなり、3セクによる地域密着の足に性格が変わる事になります。各社の営業政策も合わせて、今後の行方が注目されます。
 この他では、山形新幹線E8系・〔やくも〕の273系デビュー、北大阪急行線箕面萱野延伸があります。一方で根室本線・富良野~新得間は3月いっぱいで廃止、根室本線は2区間に分断される事になります。また、広島県のスカイレールサービスは、EVバス転換により4月いっぱいで廃止の見込み。今のところ、これら以外で廃止が正式に表明されている鉄道路線はないが、地方路線はどこも経営状態がかなり悪化しており、再来年以降の行方が懸念されます。また、「2024年問題」もあり、鉄道・バスとも運行の確保が心配されます(地方鉄道ではすでにいくつか影響が出ている所がある)。何とか良い方向に向かって欲しいし、そのためには関係する人々が皆、立場を越えて知恵を出し合って欲しい。 
 鉄道・バス以外では、1月31日予定と発表があったトキエア、2月9日のバンコク線からスタートする(LCCとしての)エアージャパンの就航、1月24日のJAL・A350-1000のデビュー、14年ぶりの大分空港ホバークラフト就航、などがあげられると思います。
 ともかく、様々な困難が交通業界に待ち受ける2024年、それでも、北陸新幹線を先頭に「乗り物のちから」で立ち向かって、日本を明るくしてほしいと願います。

当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 北海道美瑛町で、道北バスが乗用車と衝突する事故が発生しました。詳しい事がまだ解らないのでどうこうは言えないが、乗客が57人も乗っていたのか。けが人が出たが、皆程度が軽いというのは、まずは何より。もう少し情報が欲しい所です。
 リニア中央新幹線は、開業時期を「2027年」→「2027年以降」に変更するJR東海の計画が、国土交通省より認可されました。とにかく静岡県の方針次第になるが、実際にリニア新幹線に乗れる日は、いつになるのか。

《What's New》
27日 柏崎刈羽原発 運転禁止命令解除 原子力規制委員会決定
28日 東京外国為替市場 1$≒140円80~82銭 7月以来の円高水準

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