№2720 JTB時刻表2023年11月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2023年11月号」、先月末に発売になりました。
 今年もカレンダーが特別付録として封入されていて、このためグラビア特集はナシ。

「のりもの情報局」もなく、今月号の裏表紙は、岳南電車の「『富士のほうじ茶 のっぽパン号』出発進行!」。富士市でほうじ茶+「のっぽパン」が、地元の高校生も参加して開発された事を記念した、岳南電車のコラボ列車が、本日11月4日より運行を開始、という事。パンは既に発売が始まっていて、約3ヶ月の間(だから来年1月いっぱいくらいだろうか)、新富士駅(構内にある薬局)や静岡県内のコンビニなど、それに新宿の「るるぶキッチン」(JTBパブリッシングが運営する、食のマーケティングを行う店舗)でも販売するそう。また、岳南電車では1日フリー乗車券も発売する(750円。11月11日から、「岳南電車まつり」と同日の発売)。
 表紙もその関連で、コラボ記念ヘッドマークを付けた8000系2連が、富士山をバックに走る姿(試運転らしい)。8000系は、以前はダークグリーンベースだったが、ちょうど1年前に、今の色になったそう。

特集のページ
「NEWS」の4文字は、381系〔やくも〕。最近、国鉄色や「スーパーやくも」色が復刻されているが、ここでは、1997(H9)年~2010(H22)年の間という、グレー地+緑と黄色帯の頃のカラー(モノクロではピンとこないが)になっています。これも明日5日から運行を始めるそう。
 冬の臨時列車が発表になったが、JR東日本で、首都圏の有料の臨時列車は、ほぼ全て特急となった。例外はB.B.BASEの臨時快速くらいか。
 バルーン佐賀駅臨時停車(11月1~5日)は、今年の特急の臨時停車は、下りは〔リレーかもめ1号〕が新規停車の一方、〔みどり15号・ハウステンボス15号〕は取りやめ。上りは特急の臨時停車がなくなった。普通列車〔バルーンフェスタ号〕は、土日が下り22→25本・上り20→26本と増加。下りの早朝2本は鹿児島本線からの直通で、鹿児島本線内は快速運転。

 会社線は、前10月号で減量改正ダイヤが掲載された、福井鉄道の臨時急行の時刻が掲載されています。日中に2往復だが、運転士の手配の都合もあるのか、運休日も多い。今月はこのあと合計13日で運休、運行する日・しない日がほぼ半々。たけふ新→福井間が43~45分・福井→たけふ新間が44分。神明と福井城址大名町のみ停車。
 また小湊鐵道は豪雨災害のため月崎~上総中野間が不通になっていて、代行バスが運行されています。本数は鉄道より少ない。平日上りの上総中野始発2本は、月崎での乗り換えの時間が長い(養老渓谷からだと、後続でも同じ)。
 この他、「富士のほうじ茶のっぽパン号」運転という事で連動しているのか、岳南電車の全線全列車の時刻表も掲載されています。全列車、吉原~岳南江尾間通しの運転で、1時間に2本は確保されています。

本文
 東海道・山陽新幹線〔のぞみ〕は、12月28日~1月4日は、全車指定席で運行。今後「3大ピーク期」(GW・お盆・年末年始)は、全〔のぞみ〕が指定席となる。自由席特急券は、普通車のデッキで立っていくなら利用できるが、着席した場合は指定席料金が必要。なお〔みずほ〕〔さくら〕〔ひかり〕〔こだま〕は、引き続き自由席を設定。
 修善寺編成を連結しない〔踊り子9・14号〕が12月28・29日に運転されるが、29日はE257系でも5000番台で運行される模様。
〔「185」〕は、12月22日と1月19日は、川崎~伊東間で運転(途中横浜のみ停車)。

 高速バスは、夜行便が廃止になった、札幌~函館間〔高速はこだて号〕が、昼行便のページに移動しました。

 会社線では、10月になって、特に北海道で路線の廃止が目立ちます。
 神威岬への路線は、美国ターミナル~神威岬間が「積丹町生活交通バス」に移行。神威岬へは3往復設定されるが、美国ターミナル発11時30分のみ、火・金曜日は予約なしで利用可。他は全て前日17時までに予約が必要。なお、運行会社に大新東が名を連ねているが、自家用有償運行。
(時刻表上では積丹余別始終着に見える2往復も含めた5往復全便が、美国~積丹余別~神岬間通し運行で、内3往復が神威岬に寄り道する形態)
 夕張鉄道バスは、新さっぽろ~夕張間の路線が廃止になり、かつては鉄道で結ばれていた夕張と江別(野幌)の間で、路線が繋がらなくなってしまいました(中央バスの札幌~夕張間高速バスが、停車場所を一部追加する形で救済しているようだ)。夕張側は枝線もほぼ廃止、新夕張駅~石炭博物館間路線は、毎日運行の10往復のみ(2往復増発。他に通学対応便1本を運行)。江別側も、土休日の運行は新さっぽろ~江別~南幌間を中心に、11往復のみ(札幌大通乗り入れは維持)。
 旧天北線の代替路線だった、宗谷バスの稚内~浜頓別~音威子府路線は、浜頓別~音威子府間が廃止となり、代替として、浜頓別町・中頓別町共同のデマンドバスを運行。音威子府発3本・浜頓別発1本のみの設定で、前の日の18時までに予約が必要。音威子府16時10分発は「JRからの乗り継ぎ利用者しかいない場合は予約者乗車後すぐの発車」と記されているが若干舌っ足らずで、浜頓別町公式WEBに拠ると、〔サロベツ1号〕(音威子府15時24分着)からの乗り継ぎの予約者しかいない場合は、所定16時10分(名寄からの普通4327Dからの接続)を待たずに出発する、としている。宗谷バスの長距離便〔天北号〕(旭川~音威子府・中頓別・浜頓別・鬼志別)は運行を継続しているが、特に中頓別町は、公共交通での外部からのアプローチが、かなり難しくなってきました。また、稚内~浜頓別間も、鬼志別で分断。
 なお、厚床~中標津間の再編成については、今号では改定されていない(別海~中標津間を阿寒バスが運行)。

 猪苗代エリアの路線は磐梯東都バスの撤退により、10月1日より会津乗合自動車(会津バス)に転換。基本的には、転換前とダイヤの違いは発生していない(猪苗代駅を発着しない区間運転の一部が取りやめ)。このエリアは11年前の2012(H24)年に一度会津バスが撤退、東都観光グループが代替していたという経緯があり、会津バスは復活という事になります。最近では珍しいケースだが、会津バスはこの11年の間にみちのりHD入りしていて、今後は同じみちのりHD傘下となっている福島交通などと連携するなどして、新しい展開が見られるかもしれない。

 前10月号のところで、「国際線航空の現状をチェックする」とか書いてしまったが、時間がなくなってしまいました。
 全体的には再開・復便が進んでいるが、欧州路線はウクライナ情勢の影響でロシア上空を飛べなくなっているため、全体的に、すごく時間がかかっている。コロナ禍直前に乗ったJALのヘルシンキ線は、現在は羽田発着にシフトしているが、運航が週3便のみ、加えて羽田→ヘルシンキは所要13時間15分、逆は14時間05分。私が搭乗した時のスケジュールでは、成田→ヘルシンキが10時間30分、逆が9時間40分だったので、3時間前後も余計にかかっている(ヘルシンキ発の方が時間がかかる)。夏スケジュールでは、羽田発は深夜出発の夜行便(週5便)だったが、今冬スケジュールで昼間のフライトに戻っています。
 この他の欧州路線も日本発は13~14時間以上。また、欧州側での接続を確保するためか、日本発は深夜出発の夜行便が多くなっています。
 羽田~ソウル金浦路線は、4社が各3往復と、コロナ禍前の水準に復便している。ただし、KEの1往復はA220、JALの1往復はB737-800とナロー機材になっていて、需要が完全には戻りきっていないようだ。

営業案内
 東海道新幹線の車内販売が先月を持って基本的に廃止になっているが、今号ではまだ反映されていない。なお、山陽新幹線の車内販売は維持されていて、今月はICOCA20周年記念キャンペーンとして、交通系ICカードでの支払いでは、割引のサービスを行っているらしい。
 編成表では、年末年始期の〔のぞみ〕全車指定席運行は記載されていない。

特別付録 絶景カレンダー2024
 今回はガラリと趣旨が変わり、鉄のレール2本の一般的な「鉄道」が、ほとんど使われていない(再来年・2025(R7)年のカレンダー部の、岳南電車9000系のみ)。表紙がJ-AIRのE190、バスも奈良交通(ボンネットバス)と沖縄バスが起用されている。11・12月号はフェリー。
 3・4月は空撮で、東京モノレールと、羽田空港にアプローチするJALのA350-900。羽田の新ルート運用スタートで見られるようになった光景だが、両者のタイミングが合わないと、撮影は難しそう。
 国鉄・JRのしばりがなくなって久しいJTB版ならではの構成と言え、これは来年以降も同じような傾向が見られるかもしれない。
 日付で言うと、来年は土・日・月の3連休が多い。GWは4月29日と5月3日の間に3日間普通の平日があり、その後は4連休。この3日間で休みを取れるなら9連休となる。コロナ「5類」移行後初のGWとなるが、果たして。

 さて次号12月号は…そろそろ年末年始輸送、という事になるが、いろいろあるので、特に終夜運転はどの程度の規模になるのか。ところで、ドライバー不足を始めとする様々な理由で、各地で廃止・運休・減便の動きが相次いでいます。伊予鉄グループは「坊っちゃん列車」運休だけでは済まず、郊外電車・路面電車・バスのいずれも大幅な減便を行ったほか、島原鉄道も乗務員不足で合計3往復の運休が発生しています。京福バス・福井鉄道の福井~東京間夜行バスは、運行を再開しないでそのまま廃止が決定しています。これらの事項はどこまで、次の12月号で反映されるか。来年、2024(H6)年4月に向けて、鉄道もバスも、地方も都会も、「未曾有の危機」が待ち構えているように思えてなりません。ひょっとしたら、来春(北陸新幹線敦賀延伸開業の3月16日と思われる)の、JRを始めとする各社のダイヤ改正にも、影響が出てくるのかも。

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