№2687 ひと昔・ふた昔前 私鉄の駅 愛知環状鉄道

愛知環状鉄道 100+200形.jpg
 昔の私鉄の駅の画像を蔵出しする不定期シリーズ、今回は純粋な私鉄ではなくて第3セクター鉄道になるが、愛知環状鉄道の駅の画像です。
 愛知環状鉄道(以降「愛環」)の前身は、1970(S45)年に開業した、旧国鉄の岡多線です。その名の通り岡崎と多治見を結ぶ路線として計画され、先行して岡崎~北野枡塚間が貨物専用として開業、1976(S51)年に北野枡塚~新豊田間が開業して旅客営業も始まったが、その先の工事が中断、特定地方交通線に指定された事で、第3セクターの愛環が工事区間も含めて引き受ける事になり、1988(S63)年1月31日に転換・全線開業となりました。以降愛知県東部の外環状線として機能し、列車も現在は日中も16分間隔という所まで、大幅に増発されています(国鉄時代は1日13往復、日中は3時間以上列車がない時間帯もあった)。2005(H17)年の愛知万博開催時には、「リニモ」との組み合わせで、会場アクセスの一翼も担いました(関連で一部区間の複線化も行われている)。

 今回は、転換・全通から5年後、1993(H5)年に撮影した各駅の画像をご覧いただきます。だからちょうど30年前になりました。「さん昔」前という所でしょうか。当時の車両は形運転台・MTユニットの100形+200形(上の画像)と、両運転台の300形の組み合わせでした(現在一部がえちぜん鉄道に移籍)。日中はだいたい40分前後の間隔での運転でした。

愛知環状鉄道 01岡崎 1993.jpg
岡崎 おかざき
 JR東海の管理駅で、当時は橋上駅舎になったばかりでした。JRと愛環の間には、改札がありませんでした。元が同じ国鉄だったのだから当然だが(ただし、近年愛環がTOICAを導入した時点で、ICカード専用改札装置がホームに設けられた)。

愛知環状鉄道 02六名 1993.jpg
六名 むつな

愛知環状鉄道 03中岡崎 1993.jpg
中岡崎 なかおかざき
 名鉄の岡崎公園前駅の前にあります。

愛知環状鉄道 04北岡崎 1993.jpg
北岡崎 きたおかざき

愛知環状鉄道 05大門 1993.jpg
大門 だいもん

愛知環状鉄道 06北野桝塚 1993.jpg
北野枡塚 きたのますづか
 車両基地があり、ここで乗り換えとなる列車もあります。

愛知環状鉄道 07三河上郷 1993.jpg
三河上郷 みかわかみごう

愛知環状鉄道 08永覚 1993.jpg
永覚 えかく

愛知環状鉄道 09末野原 1993.jpg
末野原 すえのはら

愛知環状鉄道 10三河豊田 1993.jpg
三河豊田 みかわとよた
 泣く子も黙る(?)トヨタの本社工場が隣接。なのでこの後、ラッシュ時にはここと新豊田の間にシャトル列車が運行されるようになりました。

愛知環状鉄道 11新上挙母 1993.jpg
新上挙母 しんうわごろも

愛知環状鉄道 12新豊田 1993.jpg
新豊田 しんとよた
 名鉄の豊田市駅は、駅前広場を挟んだ反対側、という所でしょうか。
 次の愛環梅坪駅は、当時はありませんでした。開業は2005(H17)年3月1日です。

愛知環状鉄道 13四郷 1993.jpg
四郷 しごう

 次の貝津駅は、当時はありませんでした。開業はやはり、2005(H17)年3月1日です。

愛知環状鉄道 14保見 1993.jpg
保見 ほみ

愛知環状鉄道 15篠原 1993.jpg
篠原 しのはら

愛知環状鉄道 16八草 1993.jpg
八草 やくさ
 愛知万博開催中は「万博八草(ばんぱくやくさ)」と称していました。リニモ(2005(H17)年3月6日開業)乗換駅。近年は郊外に愛知工業大学が進出し、JR東海バスによる学生送迎バスが運行されています。

愛知環状鉄道 17山口 1993.jpg
山口 やまぐち

愛知環状鉄道 18瀬戸口 1993.jpg
瀬戸口 せとぐち

愛知環状鉄道 19瀬戸市 1993.jpg
瀬戸市 せとし
 名鉄瀬戸線新瀬戸駅に隣接。撮影当時はJR東海バスの一般路線があり、多治見(岐阜県)行の便も、1日10本運行されていたようです。

愛知環状鉄道 20中水野 1993.jpg
中水野 なかみずの

愛知環状鉄道 21高蔵寺 1993.jpg
高蔵寺 こうぞうじ
 JR東海の管理駅です。愛知万博開催時には名古屋からの直通列車が運行され、その後もしばらくは名古屋~多治見~岡崎間のJR編成による直通列車の設定がありました(現在は平日通勤・帰宅時のみ名古屋~高蔵寺~瀬戸口間で運行)。

 このJR直通列車の存在にも見られるとおり、岡多線時代はもちろん東海道本線の支線だったが、愛環になってからはむしろ、中央本線との結びつきが強くなっています。
 全体的には、JR管理の両端を除くと、殺風景に見える駅ばかりでした。むろんこの後の30年で変わった駅も少なくはないが。昭和の後半になってからの開業の路線となると、愛環に限らずどの路線も、そうなるのでしょう。
 今後はどのように変わっていくか、伸びしろという点ではやや懸念もあるだろうが、ともかくJR東海やリニモ、場合によっては名鉄とも連携して、外環状線機能がさらに強化される事が期待されます。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


《What's New》
 2日 東京・調布市の道路陥没 地盤補修工事開始
 3日 東京都新型コロナ感染者数 前週の1.19倍 6週連続増加
 4日 ロシア反体制指導者ナワリヌイ氏 禁錮19年判決
 5日 福島県伊達市で40℃記録 今夏全国の最高気温
 いつの間にか忘れられた?感があるコロナ禍だが、交通、特にバスでは全国各地でコロナ感染者増加による運休が相次いで発生しています。確認できている所では、東武バスや京浜急行バス、和歌山バスなどで減便(間引き)が起きているようです。「コロナウィルス」の文言はないが、ドライバー不足で運休が発生している所も、十勝バスなどいくつかあります。現状でさえい通常の運行の確保がままならないまま来年のドライバーの乗務時間の規制を迎えると、バスの運行は大変危機的な事態を迎える事になりそうで心配です(京浜急行バスでは大規模な募集キャンペーンを展開しているが)。それにしても、命の危険さえ招きかねない超猛暑の最中だが、まだまだマスクは手放せないのか。

この記事へのコメント