№2684 JTB時刻表2023年8月号(JTBパブリッシング)

「夏をさがしに…九州へ」と表紙に書かれたJTB時刻表2023年8月号、私は北海道へのお供として、使わせて頂きました…。
 表紙は、「指宿枕崎線」としか書かれていない。たぶん山川~枕崎間のどこかだろう、とは思う(地元の方ならすぐお解りなのだろうが)。

「のりもの情報局」は、「津軽鉄道 風鈴列車運行中」「えちごトキめき鉄道 『急行券Tシャツ』発売」「JTBパブリッシング 『るるぶ旅のスタンプ帳』発売中」。
「急行券Tシャツ」とは、これを着れば急行乗り放題だそうで、結構太っ腹(別に乗車券が必要)。

保存版 九州の鉄道16社カタログ

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「旅名人の九州満喫きっぷ」発売中、という事もあるのか、九州の鉄道全16社が掲載されています。
 九州の鉄道は、平成の30年間では九州新幹線の開業が一番大きい。令和になってからは西九州新幹線も開業。ほかでは福岡市営地下鉄七隈線と、門司港レトロ観光線の開業がありました。
 全線が廃線になったのは高千穂鉄道、あとは島原鉄道の島原外港(現島原港)~加津佐間が廃線になった。平成が始まった頃は特定地方交通線の廃止や転換もあったが、今のところはどうにか、全九州レベルでは路線網が維持されていると言っても良いと思うy。ただこの数年、今頃の時期は決まって豪雨になって、運行不能に陥る路線が多数発生しています。JR九州は、日田彦山線の不通区間がBRT「ひこぼしライン」に転換される事になったし、肥薩線(八代~吉松間)も復旧のめどがまるで立たない。豊肥本線や久大本線も、この数年は被災と復旧の繰り返しになっている感があります。
 そんな中で、南阿蘇鉄道の全線再開は、明るい話題になりました。JR九州など、関係する事業者や自治体などが一体となって盛り上げる事が、是非望まれます。私も今年中には乗りに行くと、宣言しておきます(年末になるかな…?)。
 JR九州の影響がやはり大なのか、九州の各社では、ドーンデザイン(水戸岡 鋭治氏)デザインの車両が極めて多い。グラビアに写真として挙がっているだけでも、6者あります。以前も書いたが、九州に限った事ではないけれど、これって良い方向なのか、少々疑問を感じます。むろんそれはデザイナーのせいではなく、発注する側の発想の問題であり、もうちょっと違う、オリジナルの発想で列車をアレジメントする事も、考えられるべきではないでしょうか(「しまてつカフェトレイン」などはそうなのかと思う)。
 個人的には、肥薩おれんじ鉄道と松浦鉄道は、第3セクター転換後は乗っていない。早いうちに、とは思うけれどねえ。

特集のページ
「NEWS」の4文字は、15日にデビューした、「スペーシアX」。

 夏の臨時列車が多数掲載されています。この3年間のうっぷんを晴らすかのごとく。
 鈴鹿グランプリ(9月22~24日)の臨時列車が発表になりました。今回は特急〔鈴鹿グランプリ〕(名古屋~鈴鹿サーキット稲生間)だけ。HC85系が初めて迎えるF1になります。2往復運行されるが、1・4号は、9月22日は運行しない。両列車とも途中桑名・四日市のみ停車。全車指定席(1号のみグリーン車連結)。
「長岡まつり大花火大会」の臨時列車は、前号では掲載がなかった、えちごトキめき鉄道・妙高はねうまラインの臨時列車が発表になっています。直江津は、通常の最終列車の後に出発。23時02分発と0時02分発の、共に新井行。4年前と比較すると、時刻は変わっているが、規模は同じ。日本海ひすいラインは臨時は運行なし。
「熊野大花火大会」(8月17日)は、これもHC85系は初めて迎える事になる。全体として、臨時列車の本数は4年前より増えている。特急は、4年前は〔(ワイドビュー)南紀〕の臨時として運行されていたが、今回は、花火当日に運行される列車は〔熊野大花火〕の愛称で運行される。1往復増。翌日の熊野市→名古屋間は〔南紀98号〕として運行。全車指定席(〔熊野大花火3・4・5・8号〕はグリーン車連結)だが、指定席特急券等は全て、花火大会当日の7時より発売。

 グラビア特集(「巻頭カラーページ」と記載)連動企画として、島原鉄道と熊本電気鉄道の全線・全列車の時刻が掲載になっています。

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 島原鉄道はついに、急行がなくなってしまった…。島原港(当時は島原外港)~加津佐間廃止の時に、1時間位の間隔で設定されていたのに、ダイヤ改正の度に減っていきました。現在は基本的に、日中は諫早発毎時29分本諫早行・48分島原港行のパターンダイヤで運行されている。諫早~島原港間は森山・神代・島原船津で交換するダイヤ。西九州新幹線との乗り継ぎの便は、本諫早折返しはまだ良いが、島原方面となると、基本的にはあまり良くない。対武雄温泉(博多)方面だと30分前後の乗り継ぎ時間があり、10分程度ですぐ、というのは少ない。下り最終島原船津行の諫早発は21時53分発だが、接続する〔かもめ57号〕は、21時25分着になる(武雄温泉21時06分発・博多20時00分)。上り初発島原船津5時44分発は諫早に6時58分に到着、この列車は8分で〔かもめ4号〕への乗り換えが可能と思われる。武雄温泉7時27分着・博多8時36分着(「新幹線との乗り換えに必要な標準時分」には、島原鉄道の記載はない)。

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 熊本電鉄は、基本的な運行形態はずっと変わりがない。金・土曜のみ運転の藤崎宮前発23時30分発は、折り返しも藤崎宮前0時01分発北熊本行として営業がある。回送電車でもいいんじゃないの?と思うが、始発駅を日付が変わってからの出発とは、中小私鉄としては破格のダイヤ。

 会社線は、ゆいレールの8月13日改正ダイヤを掲載しています(平日ダイヤの朝夜のみ)。てだこ浦西→那覇空港の初発を繰り上げ。てだこ浦西発が5時20分、那覇空港着は5時58分(現行は6時16分着)となって、7時過ぎに出発する航空便の利用に、余裕が生まれる事になります。
(現行の航空ダイヤは、東京(羽田)行は7時15分(SKY・JAL)、成田行は6時40分(APJ)、大阪(伊丹)行は7時05分(JTA)、関空行は7時05分(JTA)、福岡行は7時10分(JTA)の出発)
 この他3両編成を導入するが、平日の輸送力の見直しも行うとしています(詳細はゆいレール公式WEBでもまだ発表になっていない)。
 また上田電鉄の臨時ダイヤ(7月29日「うえだわっしょい」・8月5日「信州上田大花火祭」)も掲載。20時台以降が臨時ダイヤとなるほか、通常は土休日運休となる3往復を運行。

本文
 花咲線(根室本線)は8月1日~9月30日の2か月間、座席指定車両を連結した列車を運行。
 下りは普通列車5627D(釧路8時21分発)を9627D〔地球探索鉄道号〕として運行。
 上り快速〔はなさき〕(3628D・根室11時03分発)を、〔快速はなさき〕(9628D)として運行。
 上下とも時刻の変更はないが、定期列車を運休、その時刻で臨時列車を運行する形態になる。
 なおJR北海道のリリースに拠れば、対象列車は2両編成で運行される(キハ40「森の恵み」+キハ54)が、1両がまるまる指定席車、ではなく、キハ40形の内の、海側のボックス席を指定席として発売する形態になる。指定券は「みどりの窓口」での事前の購入が必要で、車内では指定券は発売しない。「花咲線」区間では「みどりの窓口」があるのは釧路・厚岸・根室のみだが、その他の駅から利用したい場合は、あらかじめ発売場所で購入しておくように、としている。

 今号では、山陰本線(長門市~小串間)と美祢線の不通については、一切掲載がない。越美北線は今日全線で運行を再開したとの事で、何より。

 会社線では、3年前から予告されていた、三島~横浜・羽田(エアポートガーデンズ)・新木場間の高速バスが、21日よりついに運行を開始しました。東海バス・伊豆箱根バスと、ウィラーエクスプレスの3社共同運行で、1日3往復。
(起点の三島大場とは、伊豆箱根鉄道大場駅・本社に隣接する伊豆箱根バス三島営業所だが、乗り場は駅からやや離れた大場川沿いになるようなので注意か)
 西武は、7月1日より特急料金・拝島ライナーの料金を改定(値上げ)。特急料金は池袋~西武秩父間710円→900円・西武新宿~本川越間500円→600円など。拝島ライナー料金は300円→400円(S-TRAINは変更しない)。

 前号のところで「今号のグラビアに掲載か?」と書いてしまった宇都宮ライトレールが、8月26日に開業します。だから前日25日発売予定の、次号9月号、かな?それと、「ひこぼしライン」の時刻も掲載になるはずです。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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