№2673 台風迫る中 西へ 3〔終〕大阪の近鉄一回り 臨時〔のぞみ〕で帰路に

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 西への旅も3日目・最終日。しかし、ホテルの朝食会場のTVは、台風2号がもたらした豪雨に関する被害を報道していて、それはこのホテルがある桜井の近辺もまた、例外ではなかったのでした。

 6月 3日(土)

 当初「2日間全線フリー」を購入した時点では、2日目は南大阪線を中心とした、1067㎜軌間各線の乗車と、晴れてくれたら撮影も想定していました。
 しかし…。

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 吉野線・吉野口~吉野間が前日の豪雨の影響で不通になっていて、他の路線は運行されているようだったが、吉野へ行けなかったら、あまり意味がないような気がする。特急も全部運休になっているはずだし。なので予定を変更し、奈良線・大阪線と関連する支線に乗って、一周してくる事としました。
 JR万葉まほろば線(桜井線)は、相変わらず運休中。昼には再開見込みとも伝えられているが…。

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 桜井駅の上り時刻表。3枚扉(=5200系)運用の列車が特記されている。

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 近鉄の列車には、このような抗菌対策のステッカーが貼られています。

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 大和八木駅の橿原線ホームに並ぶ、12400系「サニーカー」と、9020系。12400系はブルーリボン賞も受賞した車両だが、一般の特急用(南大阪線除く)としては、一番古くなりました。

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 いったん橿原神宮前駅に足を延ばしてみたのだが、駅のモニターには、吉野線一部不通が表示されていた。

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 天理線に乗るべく、北上。分岐駅の平端。若い人が多かった。どこかへ通うように見えたが。

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 天理駅。高架のJRは、運休中。近鉄の天理線は先日の改正で、日中は線内折り返し運転のみになっている。

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 大和西大寺に向かう途中、JR大和路線(関西本線)を、221系がノロノロ通過していくのが見えた。大和路線(関西本線)も前日から運転を見合わせていて、だから回送のはず。

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 天理線から橿原線に再合流したら、急に青空が広がってきた。奈良交通バスが撮れないかな。大和西大寺で途中下車。この日は航空自衛隊奈良基地でイベントがあるらしく、臨時運行がありました。ただ、光線状態が午前中は良くない。

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 一般路線では、押熊へ行く路線が一番便が多い。もっとも日中は30分間隔(以前は20分間隔だと思った)。エルガミオ。

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 さて、世界中に衝撃を与えた、安倍元首相銃撃事件の現場が、ここ(右手)。もうすぐ、1年になる。むろん今は、当時の混乱を思わせるものは何もなく、歩行者も何事もなかったかのように行き交う。健全と言えば、健全ではあります。

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 阪神9300系京都市営10系のツーショット。京都市の方は、直通列車の減便があったし、10系は今後置き換えで減っていくはずなので、この顔合わせも、今後ほとんど見られなくなるでしょう。

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 阪神と言えば、これは近鉄奈良駅で撮ったが、窓上にも車号が付記されています。阪神もホームドアの整備が進んでいるので、識別がしやすいようにという事で、今後他社でも増えていくでしょう。
 晴れ、ならば時間からして、「あをによし」を撮れそうだ。学園前駅に行きます。

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 駅のホームから、ではなく、駅から離れた踏切(富雄2号)から撮りに行くが、その前に、南口に発着する奈良交通バスを少し撮りました。3ドア車、健在!
(なにしろ「奈良22き」)

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 近鉄9020系。

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 阪神9000系。

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 そして、19200系「あをによし」。太陽が雲に隠れず、列車自体も上りに被せられず、キチンと撮れて、何よりでした。

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 次は生駒から、生駒線に乗ります。4連のワンマン運転。

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 生駒市役所には、リニアの奈良県の駅を誘致する横断幕が掲げられている。奈良県内では誘致合戦が行われている、みたいな事をだいぶ前に書いたが、名古屋まですらいつ開通できるのか分からなくなってきたし、その先、奈良県をリニアが通過するのは、一体いつになるのか。

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 生駒山。

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 生駒線は、東山までは宅地開発が進んで、複線化や高架化も行われているが、南側はかなりローカル線ムードが残っている。

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 生駒の手前で、大和川を渡る。やはりまだ増水しているようだ。

 生駒に着いたら、すぐ反対側に生駒行が止まっていたので、「フリーきっぷ」でもあったし、すぐとんぼ返りしてしまった。
 生駒からは大阪線の快速急行に乗り継ぎ、一旦難波へ。折返し鶴橋から大阪線に乗って、信貴線に乗りに行きます。

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 なのでいきなり信貴線の沿線になります。急こう配で上がっていく。大阪の街が見えます。

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 終点の信貴山口駅。「フリーきっぷ」はケーブルカーも乗れるが、今日はパス。信貴線は2連だが、今のところは車掌が乗務しています。

 この後は河内国分に移動して、名古屋への移動も計算して(桜井のホテルに荷物を預けてあるので、一旦降りる必要があったし)、撮影に時間を使いました。
「ひのとり」は、一番上。

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 2800系の普通列車大和朝倉行。今の河内国分は、日中は折返し列車の設定がなくなりました。ひと昔・ふた昔くらい前のダイヤからは信じがたい傾向だが、ここでの輸送量の段差がなくなってきているという事で、特に高安~河内国分間の利用の減少が著しいのも知れない。

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 12410系+22000系の特急。

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 桜井駅前にも奈良交通バスが入るものの、便数はトータルでは多くない。これは桜井市のコミュニティバスとしての運行便。撮影のためにいったん止まって頂けました。感謝!!

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 荷物を受け取り、下りホームで次の急行を待っていたら、上り線を「あおぞらⅡ」が通過していきました。車内に人の姿がなく、回送のよう。

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 下り列車の「3枚扉」(=5200系)の列車。上下とも、何らかの参考になりますでしょうか?「三枚扉」の表現が、近鉄らしいか関西らしいか。関東なら「3つドア」と呼ぶところだ。

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 大和朝倉を過ぎて、榛原に向かってぐんぐん高度を上げていく。左手に田舎町を見る。個人的には近鉄で一番印象深い区間だと思っています。

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 伊賀神戸に到着する前の下り勾配、右手にゆるくカーブした農道を見るが、これがかつて、西名張まで路線が延びていた頃の、旧伊賀線の跡。

 最初は、帰りの新幹線の混乱(運行は再開していた)もあって、早めに名古屋に行こうと思っていたが、伊賀上津が快晴になっていて、上り列車に対する光線状態も良く、このまま素通りするのは正しくないと思った。急遽途中下車。

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 伊賀上津駅。予想通り、現在は無人駅。食料品も手に入らない。近くには飲み物の自動販売機すらないので、降りるつもりならその点要注意。

 上下ホームは、踏切で結ばれている。その踏切から撮影した車両をご覧頂きます(撮影順ではない)。本数は少なかったが。

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 いきなり来た「ひのとり」。撮影はできた。次はやはり、乗車だな。

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「アーバンライナー」21000系

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「伊勢志摩ライナー」22000系。リニューアル後の、これはイエロー。

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「伊勢志摩ライナー」はもう1本来ました。これはピンク。両方撮れて、ラッキー。

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 名張行普通列車、1422(1437)系。名張~伊勢中川間の普通列車も削減されているが、15時台は残っていました。2連だが車掌乗務。

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 大阪上本町行急行。2410系+5200系。

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 もう一本、急行が来ました。この列車は名張まで。2610系

 こうして見てきてみると、近鉄は便数が減っただけでなく、運行形態もかなり変化が起きているようです。苦しい現状を物語っているのか。

 次の急行で伊勢中川へ、さらに名古屋線の急行に乗り継いで、名古屋に戻ってきました。

 さて、いつもだと名古屋からの新幹線は、2時間に1本の小田原停車の〔ひかり〕を選択して乗車するのだが、この日は運転を再開したと言っても、ダイヤは混乱状態。なので、直近で乗れる列車、〔のぞみ〕で新横浜へ急ぐのが、この状況ではベストと判断しました。

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 上りホームの表示。ご覧の通り、大幅な遅れが発生している列車が何本もあります。

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 このため東京~名古屋間で、全車自由席の臨時〔のぞみ〕を多数設定する、と事前のニュースで聞いていて、これを利用して、新横浜に向かう事としました。18時14分発〔のぞみ912号〕に乗車。しかし右の針時計で分かる通り、名古屋始発なのに既に遅延が発生。

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 名古屋の基地から、N700A系が入ってきました。

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〔のぞみ912号〕の、列車側の表示。

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 事前に買っておいた「でっきゃあ唐揚げ弁当」で夕食。いうまでもなく、車内販売の乗務はない。ので、食後のコーヒーが、なかった…。

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 浜名湖を過ぎて、夕陽が山の向こうに沈んでいく。

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 浜松通過時、新幹線からも、解体待ちのキハ85系の姿を見ました。少々もったいないなあ、という気が、しないではない。

 日がとっぷり暮れて真っ暗になる事、三島から先は、先行する〔こだま〕の後をノロノロついて行く事になる。

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 さらに、新横浜の手前でも、先行列車の停車のため、駅の外で待たされる事になる。新幹線ではあまり経験しない事だが。関東地方も日中は猛烈な雨、だったらしいが、待機停車中にドアの窓から外を覗いたら、お月様がきれいだった。

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 新横浜駅到着。針時計と比較して分かる通り、どの列車も20分前後の遅れだ。ただ、それでも新横浜にたどり着けたのは、良かった…。

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 当然、新横浜駅構内も混雑している。下りも大幅遅延が発生している。

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 最後に、新横浜駅ビル「キュービックプラザ」の中。プラカードを持った警備員がいるが、この日は日産スタジアムで「King Gun」のライブが行われていて、その対策でしょう(撮影の時点では、ライブはまだ続行中)。

 こうして、最後は地下鉄ブルーラインで帰ってきました。
「乗る」という点に関しては、雨にたたられて方向転換した所はあったが、立ち往生してこの先どうしよう…みたいな事はなく、この点では(他所の被害も見れば)極めてラッキーだったと言っていい。撮影に関しては、最終日に近鉄電車や奈良交通バスを撮影できたりもしたが、前半の2日間は、ちょっとどうしようもなかった。元々今回は「乗る」事がメインの目的、という所も、あったのだが。やっぱり、名鉄にしろ近鉄にしろ、三岐鉄道やあすなろう、伊賀鉄道や各地のバス、まあ全国すべてに言えるけれど、やはり晴れの日に時間をきちっと作って、たくさん撮りたい、です。特に関西、はねえ…。近頃いつも言っているボヤキだが。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 つくばエクスプレスが、2050年を目標に、土浦市方面に延伸を目指す方向になりました。期待する声も大きいようだが、その構想通りになっても開通は27年も先、当然地域の情勢も大きく変化していく事でしょう。経済の動向も影響するはずだし、まずは無事に開業させられるだけの体制づくりができるかどうか、ではないか。

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 ロシアの情勢は、思わぬ方向に向かっているようです。プーチン大統領自ら、緊急の演説で言及しているのだから、本当に「激ヤバ」な事態なのだろう。正直な所、(市民を巻き添えにしない事を大前提に)国の内部で「軍」と「軍」が「内紛」を起こしてくれても、それはもう勝手にやってくれ、という所。だが、これがウクライナへの侵攻を止めるものにならなかったら、何の意味もないと思う。

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