ギリシャの正面衝突は、大変な惨事になってしまいました。今回事故が起きた場所は四半世紀以上前、1997(H9)年12月のギリシャ旅行の時に乗った路線にあります。この路線に乗った時の事は№1159で書いているが、この路線に限らず、ギリシャ全体の鉄道のレベルが、他国に比べると相当落ちる、というのが、当時の正直な印象でした。遅延が酷くて、それは信号システムに原因があるのではないかと、当時のギリシャ旅行の連載の最後で記しているが、25年経った今でも、改善されてはいなかったのか。この間にはアテネ五輪とかもあって、ある程度鉄道も近代化されているのではないかと思っていたのだが(一方でペロポネソス半島の路線はほとんど廃止になったようだが)。事故現場も線路の様子自体は真新しく見えたのですがねえ。事故の直後から国内は激しい抗議行動が起きているそうで、確かに多数の犠牲者が出る大惨事が起きると、日本の福知山線事故とかも例外ではなく、多数の、特に遺された人々の怒りや悲しみは募るものだが、それにしても見ていると、政治的な要素も絡んでいるようです。元々貧弱な鉄道システムが国民の不満の基になっていて、今回の事故で一気に火がついた、そんなところでしょうか?
そんな事を考えていたら、日本でも川越線であわや正面衝突、という事態になりました。3時間止まって乗客が缶詰状態、という以前の一大事で、報道によれば両方の列車とも青信号を確認して進入したらしいが、どうしてそんな事になったのか。今後運輸安全委員会の調査が入るはずで、徹底した調査が求められます。
JRダイヤ改正号となる「JTB時刻表2023年3月号」、先月末発売になりました。
表紙は東海道新幹線のN700S系。そういえば、先月亡くなった松本 零士先生は、通算999号となる2009(H11)年4月号で、「999」を表紙に描かれていました。コミック・アニメが表紙を飾ったのは初めてであり、今のところは唯一です。
「のりもの情報局」は、「道南いさりび鉄道 鉄道靴下『鉄下 ながまれ号』ジュニアサイズ発売中」「JTBパブリッシング『JTBの関西鉄道路線図決定版』新発売」「株式会社イースト・プレス『鉄道院という生き方』発売中」。
グラビアは結局、今月もJRダイヤ改正関連になりました。去年は4月号でJR以外の私鉄・地下鉄のダイヤ改正や関連トピックスが掲載になっていたが、今年は去年以上に大規模なものになるので(特に首都圏)、次号5月号回りですかね?ただ、〔のぞみ491号〕設定が東急・相鉄新横浜線開業に対応したもの旨は、記されていました。
基本的には当然、先月号同様、JR各社からのリリースを基にまとめられているので、目新しいという事はない。
上越新幹線はE7系への置き換えが完了してスピードアップ。東京~新潟間の最速が1時間29分(とき311号)。この列車は途中大宮のみ停車。開業当時「角栄新幹線」とも揶揄された上越新幹線なのに、今や田中 角栄の出身地に近い(越後交通の本社もある)長岡に停車しない列車があるとは、隔世の感あり。その開業当時(大宮暫定開業)の最速は、大宮~新潟間で1時間45分(途中高崎・長岡に停車)だったのだから、41年で相当な所要時間短縮になったものです(〔とき311号〕の大宮→新潟間は1時間07分)。
JR東日本では、京葉線に幕張豊砂、田沢湖線に前潟駅が開業するが、どちらもイオンモールが絡んでいる。
今号では同時に、「JTB時刻表オリジナルグッズ」のプレゼントあり。トートバック・ポーチ。
「おもな駅のご案内」では、大阪駅が「うめきたエリア」開業を反映したものになりました。同時に西口改札が新設。在来の路線から「うめきたエリア」発着の列車に乗り換え、あるいは西口を利用するなら、列車の最西側(神戸・福知山・桜島など方)に乗るのが良さそうだ。なおJR九州各駅の「旅行の窓口」の営業は、3月31日まで。
特集のページ
「NEWS」の4文字、今月は趣向がちょっと変わって、やはり「うめきたエリア」開業があるのか、歴代〔くろしお〕の車両が描かれました。キハ81系、381系、283系(オーシャンアロー)、287系。〔くろしお〕は紀勢本線電化と同時に振り子車381系が導入されたが、287系は非振り子車になりました。振り子車をやめた特急は〔くろしお〕が初めてになったが、同じ381系が入った〔しなの〕〔やくも〕と比べて、都市間輸送の性格があまりなかった事が、理由になるのではないだろうか。左側に描かれた「改正号」のマークは、381系時代のイラストマークを模しています。
「今月限定」という事で、大阪環状線の普通列車・快速列車の全列車が掲載になっています。大阪環状線が東京の山手線と決定的に違うのは、〔はるか〕〔くろしお〕といった長距離列車や、大和路線(関西本線)や阪和線からの快速列車が多数、直接流入して同じ線路を走る事でしょう(国鉄時代から既に、関西本線の快速の直通があった)。
この結果、快速が停車しない野田・芦原橋・今宮は、日中は各駅停車が15分間隔で停車するだけ。元々西側は東側と比べて利用が少ない、という傾向もあるのだが、都心としては少ない。
会社線は、江ノ電の3月18日改正ダイヤを掲載。12→14分に間隔が拡大し、減便となる。「多客でダイヤが乱れがちになる」事が理由に挙げられていて、確かにパンデミック前はインバウンドも含めて土休日は押すな押すなの大混雑、5分以上の遅れになる事も少なくなかった。ただ、輸送力が少なくなるのは矛盾とも思えるが、この辺、江ノ電の泣き所が突かれた所だと思う。下部に構内配線略図が記されているが、日中は行き違いができる5か所全てで行き違いを行う「ネットダイヤ」になっていて、当然単純な増発はできない。また、このため行き違い駅の待ち合わせ時間が長くなり、全線の所要時間が3分延びて37分になるのも、ちょっと辛い。同じ日に改正を行う伊豆箱根鉄道大雄山線も同じ(12→15分に間隔を拡大し、所要時間が増大する)だ。
(私は、遅延が増大するのは、各駅での乗降時間が長くなりがちな所にあるのが理由とみているが、規格が小さいので、3ドア車導入とかは不可能だろう)
本文
JR北海道のキハ183系が今改正を持って定期列車から引退するが、各路線で「サヨナラ運転」的な、臨時特急が設定されています。
①函館・室蘭本線
下り (函館本線経由)
キハ183系ニセコ号 函館9:47 → 15:12札幌 3月26日運転
途中停車駅:ニセコ・小樽
上り(室蘭本線経由)
キハ183系北斗 札幌9:50 → 14:15函館 3月25日運転
途中停車駅:東室蘭・新函館北斗
②宗谷本線
下り
キハ183系サロベツ 札幌9:07 → 13:26稚内 4月1日運転
途中停車駅:旭川・名寄
上り
キハ183系サロベツ 稚内9:30 → 15:58札幌 4月2日運転
途中停車駅:名寄・旭川
③石北本線
下り
キハ183系オホーツク 札幌8:05 → 14:17網走 4月9日運転
途中停車駅:旭川・北見・遠軽
上り
キハ183系オホーツク 網走10:00 → 15:58札幌 4月10日運転
途中停車駅:北見・遠軽・札幌
全てグリーン車を連結・全車指定席。
なお、JR北海道のリリースでは、〔キハ183系オホーツク〕は、中間車3両がグリーン車となる。
最終運転となる、網走発〔オホーツク〕の運転日が普通の月曜日になっているのはなぜ?本当のラストランになるので、混乱を避けるためなのか。また、直前の4月7・8日に、この編成によるクラブツーリズムの団体貸切列車としての運行があり、このためかも知れない。
〔はるか〕は全列車の運行を再開しているが、改正以降も日中の全列車を中心に、大半の列車が臨時列車の扱いになっている(毎日運転)。〔ソニック〕も、日中の速達タイプ(折尾・黒崎・小倉・行橋・中津・別府のみ停車)は同じ。コロナ禍の動向はまだ懐疑的、という判断だろうか。
奈良線は複線区間延伸で、所要時間の短縮が図られるが、日中の運転パターンは、みやこ路快速:普通:城陽折返普通が30分サイクルで1:1:1、は変わらない。しかし時刻はかなり変わり、特に上りは、奈良発のみやこ路快速が毎時23・53分→07・37分、普通が毎時10・40分→24・54分、城陽始発が毎時01・31分→14・44分と13~14分変わる。下りの京都発はみやこ路快速が毎時03・33分→07・37分、奈良行普通が毎時19・49分→00・30分、城陽行普通が毎時06・36分→15・45分に変更。普通列車は、京都~宇治間の完全15分間隔運転が確立される。
きのくに線(紀勢本線)は、和歌山発の普通列車が、日中11~16時台は毎時00分→御坊行・30分→箕島(15・16時台は湯浅行)にパターン化。箕島→御坊間は去年の改正時に、1時間24~5分間隔が開く時間ができていたが、今改正で約60分間隔に平準化。上りの御坊発和歌山行きも、11~16時台も約60分間隔に平準化されています。
一方、播但線・播州赤穂~長船間は、現行ダイヤは約60分間隔運転が維持されているが、減便により運行間隔が拡大、特に播州赤穂発→岡山行は、最大1時間49分開く所が出てくる。姫路~播州赤穂間の普通列車は、現行は基本的に日中の播州赤穂で岡山方面行への接続が全てあるが、新ダイヤではなくなったり、30分近く待たされるところも出てくる(西大寺折り返しの長船延長が2往復ある)。
羽越本線・白新線は、新潟~坂町間のDC快速1往復が取りやめ。米坂線豪雨災害被災前は米沢発着〔べにばな〕だった列車で、全線再開する日が来ても、新潟直通快速はもう運行されないのだろうか。
千歳線は、エスコンフィールドの試合に合わせた、北広島始発札幌行の臨時快速列車を5本設定。21時00分~23時06分と幅があって、試合終了の時刻によっては空振りに終わる列車も出てくるだろう(可動式屋根付きなので、中止になる心配はあまりない)。またここは、野球観戦だけが全てではない「ボールパーク」という事で、試合終了後も長時間留まる(食事とか)観客が多数出てくると思われ、かなり難しい要素があるのではないか。JR北海道にとっては初の本格的なプロ野球観客輸送になり、今年度の実績・経験が、来年以降につながっていくのだろう。
中央本線・青梅線特別快速〔ホリデー快速おくたま〕は、新ダイヤでは3往復の運行となり(〔ホリデー快速あきがわ〕は廃止)、青梅で分断の上、青梅~奥多摩間は臨時列車扱いになります。6月いっぱいまでは毎土休日運転だが、よく読むと上り82号のみ、3月21日(春分の日)は運行がありません。なぜだろう?いろいろ検索してみたが、理由は解らなかった。
国際線航空では、エルアル・イスラエル航空が昨日2日、成田~テルアビブ路線に就航しました。3年前の就航が予定されていたが、コロナ禍で延期になっていたもの。成田発着は木・日曜日の週2便。B787-8。
営業案内
〔まほろば〕の特急料金は、B特急料金ではない(B特急料金適用区間に、新大阪~奈良間は記されていない)。
まだまだ全部を読みこなせているわけではないので、今後も新ダイヤに関して気づく面が多々あるでしょう。その際にはまた書きたいと思います。
当ブログでは直接のコメントは受け付けません。何かありましたら、引き続き本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
またバスの事故が起きてしまいました。それも、また神奈中…。今回は今のところ、報道を見た限りでは「もらい事故」のようでもあるが、他社も含めて路線バスの事故が頻発するようだと、信頼性を大きく失うのではないかと心配です。これもまた、キチンとした調査を求めたいと思います。
《What's New》
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2日 諫早湾干拓訴訟 開門命令「無効」判断 最高裁で確定
3日 京急・DeNA バスケット会場新アリーナ建設計画発表
新アリーナは、京急川崎駅に隣接する、現在は自動車学校になっている用地に、Bリーグ・川崎ブレイブサンダースのホームとなるアリーナを建設し、これを核とした街づくりも検討という構想です。2028(R10)年開業、2028-2029シーズンからの試合での使用開始を予定しているとの事。
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