表紙のしずてつのいすゞノンステップ車、中型のLR「ジャーニー」に似た「東武顔」だが、未だに残っているとは。ひょっとしたら、全国でも最後の1台だろうか。
おじゃまします!バス会社潜入レポート Vol.111 静鉄グループ
しずてつジャストラインと、観光バスの静鉄ジョイステップ(こちらの「しずてつ」は漢字)、掛川バスサービス、秋葉バスサービス。前回、2010(H22)年11月のvol.44でも取り上げられていました。№377で書いているが、この時には静鉄小型バスという会社もありました。
静岡鉄道直営時代は高速バスはあまり運行せず、分社になってから高速バスを積極的に展開するようになった、みたいな事を書いている。横浜にも乗り入れているが、コロナ禍の影響をもろに受けているのが残念。一方で甲府路線は運行を再開し、所要時間を短縮、という明るい話題もあるが(コロナ禍が落ち着いたら、平日の運行や増便もありうるのだろうか)。
当然、この12年間で一般路線も縮小しているだろうが、事業所としては、ジョイステップが焼津に集約した以外は、変わっていない。
車両面では、20世紀の車両、「静岡22き」「浜松22か」が相当数残っているが、静岡鉄道グループは、全体では静岡県内でも屈指の大資本だと思うが、それでも新車両への代替は、簡単には行かないという事だろうか。U-規制が29台残っている。特に岡部〔営〕に集中しているようだ(15台)。旧塗装復刻車が様々あって、静岡駅前に立っていれば、1時間もあれば全種類見られるんじゃないの?と思うくらい。どこかにまとめて紹介するコーナーがあっても良かった。
これは12年前にも書いた事だが、「自主運行バス」とは、何であろうか?コミュニティバスとは、何が違うのか(見た目は一般のバスと変わらない所が、ビジュアル的には相違点だと思うが)。東海地方、特に静岡県で多く、4月には伊豆箱根バスの伊豆市内の路線も自主運行バスに移行するが(運行は東海バスに代わる)、しずてつバスとは別に、「自主運行バス」の運営のシステムについて、いずれどこかで取り上げれられればと思います。
ところで、しずてつに限らないが、「所有車両一覧表」は、営業所別にアソートされて、その営業所の範囲で古い順に並べる形態になっているが、少々さがしづらい。やはり全体で古い順にして、その末尾に所属営業所を記す形態の方が、良いのではないか。「バスジャパン・ハンドブックシリーズ」を読みなれた身には、そう感じる。感じ方は読者それぞれに違うだろうが。
移籍バスの行方を追跡
前号はお休みになったが、今回・第7回は大物の神奈中バス。全国各地で中古車両が見られるが、今回は北海道と東北北部。
それにしても相変わらず、よく調べ上げられている。神奈中時代の社号まで付記されているが、どうやって調べるのだろう?
旭川電気軌道は、4年前の2018(H30)年6月に旭川に行った時に見ていて、№1880で書いています。ベースは神奈中カラーのまま、自社の〔たいせつライナー〕(旭川~新千歳空港・南千歳)の広告のラッピングをされていて、近づけば神奈中時代の社号まで読み取れたものでした。ここに出てくる、もと「よ29」とされる旭山動物園ラッピング車も、クーラーが神奈中カラーのままだし、恐らくラッピングをはがしたら、神奈中カラーがそのまま現れる事になるのでしょう。
元神奈中だから、というより、国際興業カラーのエアロスターは新鮮でした。神奈中は、昔よりは使用年数が若干長くなっているが、最大手のバス事業者故、今後も安定的に中古市場に出回る事になるのでしょう。次回以降の他地域も期待。
本筋から外れるが、JHBの路線バスが両毛線の代行バス輸送輸送をやっていたなんて、初めて知った。北陸新幹線の長野の基地が被災した3年前の台風の時、両毛線も確かに長期間不通になっていたのだが、北海道から借りなければならないほど、台数が必要だったのか。関東地方だけでは賄いきれなかったのだろうか?
帰ってきた 路線バス全方位レポート Vol.43 島根県・鳥取県
島根県は前回は、創刊からまだ間がない2005(H9)年5月のvol.11で、鳥取県は2012(H24)年5月のvol.53で取り上げられていました。vol.53は№731で書いていて、鳥取県に関しては「なんとたったの2ページで、恐らくこれまでの連載では最小」とか記していました。今回、島根と鳥取を合わせて書く事になったのは、その辺の事情もあるのでしょう。2回に分けていた千葉県などとは、180度違う。
両県とも、去年の11月に、温泉絡みの一般路線乗りました。一畑バスはブルー系の復刻、というか復活のカラーの車両だったが、vol.53の巻末のカラー写真のニュースに。「一畑グループ100周年記念・復刻青バス搭乗」の見出しで書かれていました。もはや完全に復活、と言い切っていい。直前の赤系も、甲乙つけがたいとは思うが。
石見交通は、昔は確か出雲市まで乗り入れがあったはず。
スサノオ観光のリエッセは、この屋根の形状は、元神鉄バス、ですよね。
なお、津和野も島根県で、ここには防長交通の営業所が置かれているが、17年前も今回も記されてはいない。また、出雲市~出雲空港間の空港バスは出雲一畑交通というまた別の一畑グループの会社が運行しているが、隠岐一畑交通共々、やはり記されていない。
(この他、広島県の備北交通が、JR三江線廃止よりも以前から、三次からの越境路線を運行している)
鳥取県は、2社とも今は鳥取・倉吉・米子でエリアがバラバラになって、エリア間のつながりがなくなってしまった。日ノ丸自動車は松江にも乗り入れがあったが、一昨年の9月いっぱいで廃止になって、営業所も撤収してしまいました。島根県の安来市広域生活バス(自家用車)が、県境を跨いで米子に乗り入れている。また松江市にも入っていて、竹矢という場所で市営バスともつながっている。松江~竹矢~荒島~安来~米子と、乗り継ぎで路線バスのルートは確保されています(他に荒島~松江間は一畑バスが運行されている)。
日本交通の関金バスセンターとか見て思ったが、昔は郊外にも拠点があって、大勢の乗客で賑わっていたのだろうなと感じるが、島根県共々、残念ながら衰退はここでも止まっていないのは、事実でしょう。
松江はICOCAを入れたが、鳥取県はどうだろうか。JRは米子エリアでは利用できるが、鳥取とか倉吉にはまだ入っていないので、JRの導入の進捗次第となろうか。
他県から鳥取県に乗り入れる一般路線バスって、あったっけ?遠い昔は、国鉄バスが岡山県の津山から倉吉への路線を運行したり、神姫バスの姫路~鳥取路線もあったようだが。1994(H6)年の智頭急行の開通が、特に東部のバスにも影響を与えているのだろう。
鈴木 文彦が斬る!バスのいま 第37回
近距離高速バスの現状と今後。神奈川県にも京急バスの横須賀市西部と横浜駅を結ぶ路線など、ある事はあるが、鉄道が高度に発達しているので、正面切ってという路線は、ほぼない。むしろ横浜から東扇島や浮島など、通勤に特化した路線が多いと思う。アクアラインを走る路線もそんなところがあるし、横浜市営バスが始めた109系統の特急バス(横浜~大黒ふ頭)も、そうだろう。
新潟県内の高速バス、特に新潟~長岡間は、新潟県内の2大都市を結ぶ路線だし、北陸道が新潟まで延びて、新潟を中心にして高速バス路線網が展開した時には、当時の国鉄の急行からかなりの利用者を奪った、とも聞いているので、現状が少々信じがたい。利用が減少しているのなら、県内の移動そのものが減っている、という事になるのか。コロナ禍前からそうらしいが。
東京だと、近年「マイタウンダイレクト」と称した、千葉県北部各地域から東京を目指す路線が、京成バスによっていくつか設定されたが、現状はコロナ禍より前から、ややジリ貧気味だったような気がする。コロナ禍で運休・減便になっている路線が少なくないが、将来的な可能性はあるのだろうか。
近距離高速バスは、だから神奈川県ではほぼないから、運営という面でどうあるべきか、行政はどこまで関わるべきか、というのは正直解らないが、事業者の側からも、積極的にメッセージを発する事が必要なのではないか。
今後考察して欲しいのは、私自身何回か書いて、前回更新時の最後にも書いたが、バスの案内所の在り方。特に最近はコロナ禍もあるだろう、急速に廃止が進んでいるのだが、元々立地条件が良くなくて、不便な所が多い。一方で私鉄の定期券発売所や、JR東日本の「びゅうプラザ」も相次いで廃止になっていて、あちこちで駅舎内に空きスペースが発生しているのだが、ここにバスの案内所を集約する事は、できないものだろうか?観光地だと、インフォメーションの整備も必要だし、ドライバーの負担を軽減する意味でも、対面で旅客に応対する場所の整備が望まれると思う。それこそ、事業者間の垣根を乗り越えてやるべきと思うので、そのあたりの提言を頂きたいと思っています。
終点の情景を求めて
西表島、か…。簡単には行けないなあ。一日乗車券が全線の片道より安いとは破格だが、裏を返せば、全線乗り通す乗客は、地元でも少ない、という事だろうか。「下校の生徒が乗ってくるまでは、観光客ばかりだった」と書かれているし。こんな孤島でも、走っているバスは中古ではなく、新エルガミオだ。ちっぽけな島に思えて、全線乗り通すと、1時間40分もかかる。写真で見る限りだが、同じ沖縄でも、本島あたりとはまた違う印象があります。
(でも今は、星野リゾートのホテルがあるらしい)
平成初期のバスを振り返る
関東バス。つい最近まで走っていたという車両もあるが、この時代だと「3ドア」と「ショート大型(準大型)」に集約されるのだろう。K-RD301がとどめを刺すか。あとは大きく翼を広げた、フロントの社紋か。
次号はいよいよ、ポンチョEVデビューか。全方位リポートは徳島県だそうだが、徳島市営バスの民営化の話は、今はどうなっているのだろうか。もちろん、阿佐海岸鉄道のDMVも出るのでしょう(今号のニュースで簡単に触れられているが)。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。
札幌付近は大変な大雪で、JR北海道は昨日から、札幌を発着する列車がマヒ状態になっているらしい。小樽方面へは運行を再開したらしいが、道路の渋滞が激しくなったそう。裏を返せば、少なくとも札幌圏では、まだまだJR北海道に頼る部分が多い、という事ではないだろうか。他にも市内バスも相当混乱したらしく、大雪になると交通がてんやわんやになるのは、何も関東地方だけではないのだなあ、と正直思いました。その関東地方も10日には雪が予想されるそうで、既に交通事業者からは、運行への影響が予想されるとアナウンスが出ています。どうなるか。
アメリカでは、フロンティア航空とスピリット航空の合併が合意された、というニュースもありました。この程度の経営再編劇は、今後も世界各地で見られるはずです。日本もエア・ドゥとソラシドの、持ち株会社の下での経営統合が予定されているが、これを上回るような再編劇は、ありうるのか。
《今日のニュースから》
6日 カナダ 運転手ワクチン接種接種義務反対デモ オタワ市長 非常事態宣言
7日 アメリカ政府 日本への渡航「中止勧告」に引き上げ
8日 台湾 福島県など原産の食品 輸入規制緩和方針を発表
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