№2450 2021年最後の遠出 宮城ローカル線・列車紀行 3〈終〉.松島海岸・仙台空港・東北本線
3日間に渡った宮城県の旅も、最終日となりました。午前中は松島海岸、昼間は仙台空港鉄道(SAT)を訪ね、午後は東北本線の普通列車を乗り継いで、帰ります。
12月28日(火)
まず、松島海岸に行ってみます。この日は多賀城から直接仙石線。
前日乗った気仙沼線のキハ110の車内にも広告があった、松島海岸の新駅舎。
駅前では、駅員(助役も?)が雪かきをやっていた。
遊覧船の乗り場。
福浦島へ渡るための、福浦橋。有料。
松島海岸の講演。雪がかなり積もっている。とにかく空模様が気まぐれ。青空が広がる瞬間もあれば、結構雪が降る時間も。これが、みちのくの正当な冬なのだろう。
駅前に、岩手県北バスのバス停があった。仙台空港~松島・平泉という路線があるらしい。全区間、県北バスの本来のエリアからは大きく離れているのだが(ただしコロナ禍で前年から運休中)。
新装なった松島海岸駅ではあるが、早朝・深夜は駅員がいないし、日中も休憩なのだろう、改札に駅員がいない時間がある。
現在の、松島海岸駅からの時刻表。両方向とも、1時間に2本はある。3月12日改正では松島海岸折返しが復活し、仙台方面行は、日中は約20分間隔となって、6本増の40本になる。
駅舎の新築と同時に、仙台方面への1番ホームが新設になり、上りと分離した。ただし日中は行き違いがなく、上下とも2番線発着。
一旦高城町へ行くが、831Sはおお、「マンガッタンライナー」だ。
トイレ部に描かれた、「人造人間キカイダー」。
高城町駅。
折返しあおば通行932Sは、前日乗った仙石東北ライン特別快速5521Dと入れ替わるように出発する。前日は定刻だった5521Dは、この日は少々遅れて到着、932Sも遅れての出発になった。
改めて仙石線の、特に地上部の苦竹~多賀城間に関しては、同じ純私鉄から始まった、南武線とどこか雰囲気が似ているようにも感じた。特に仙台市内の駅付近は、高層マンションが目立った。もっとも、やはり南武線よりはローカル色が濃くなるが。本当は、あおば通~多賀城間くらいは10分間隔くらいで走れたらいい(それだけのお客さんがいればいい)と思うのに、次の改正では逆に減便になってしまう。
前回はお試しで終わった「仙台空港アクセス線」、今回は全ての駅に乗り降りしてみます(と言っても名取を含めても4つだけ)。
仙台10時50分発1328Mは、JR・E721系500番台オンリーの4連。ワンマン。帰省シーズンなのは仙台発も同じで、なんだかんだ言って、旅行者が多く乗っていました。
いきなり端折って、仙台空港到着。
モニュメント「飛翔」が、出迎えてくれます。
改札を出た先の、コンコース。
天井には、大凧。「サッとくん」も描かれています。
改札の脇には門松。門松はこの先美田園、杜せきのしたの改札にもありました。
グッズも、相変わらずいろいろ発売しています。
記念撮影用のボード。と言っても撮る人はいなかったけれど。右側は「鉄道むすめ」の杜 みなせ。「杜せきのした」「みたその(美田園)「なとり(名取)」「せんだいくうこう(仙台空港)」から。鉄道むすめって、ネーミングたいへんだなあ?
撮影時点では、さらに、鉄道むすめと同じような趣旨と思える、全国各地の温泉街に設定されている「温泉むすめ」の、松島 名月(「めいげつ」じゃなくて「なづき」です…)とのコラボ企画も展開されていました(松島海岸付近でも見たっけ)。
開業時のプレート。早いもので、もう15年経ったのか。
外に出て撮影。初めて、仙台空港駅の全体像を見る事になりました。
空港ターミナルと直結する、連絡通路。仙台空港からの旅客便、というのも、いつか乗ってみたいけれどなあ。
現在の、仙台空港からの時刻表と、仙台を中心とした、鉄道路線網。この後、名取のみ到着の快速が到着するのだが、快速は、今は日中の1往復だけになって中途半端。それよりも、航空便運行時間帯は、キチンとしたパターンダイヤ(ここなら20分間隔)を確立させる方が良いと思う。
この先、中間の2駅に乗り降りします。先に杜せきのした。イオンモールと直結しているが、現状では行き違いはできない(対応可能な構造になってはいるが)。
イオンモールも、買い物客が多かったです。鉄道利用者も決して少なくはないようだが、やはりマイカーが中心みたいだ。
一つ戻って、美田園。駅前にはコミュニティ系の路線バスの発着もあります。
美田園~仙台空港間の、滑走路下の隧道に入る手前にある、増田川橋梁。仙台空港行が通過して行きます。
美田園駅の券売機で、ICカードの履歴を印字してみました。SATはJR東日本の仙台エリアの一部なので、全国相互利用のカードで乗れます。PASMOは、他事業者の駅名やバス(今回はないが)の事業者名も印字されます。
最後に、名取駅。JRとSATの共同使用駅、の形になっているはずだが、外観だけでは、SAT色は全くない。
仙台空港アクセス線は、名取を境にした、JRとSATの相互乗り入れ、という形態のはずだが、一般のお客さんからすると、2つの会社に分かれているという感覚は、SAT線内各駅の駅名標とか見なければ解らないでしょう。名取で運転士が交代、という事もないし。
この路線は仙台~仙台空港間の折り返し運転のみだが、もっと遠方の、それこそ松島方面とか、仙石東北ラインとか、仙山線方面への直通運転を中心にすべきではないか、と思っていた。仙台駅での乗り換えが面倒だから。石巻とか、山形方面から直通出来たら、もっと便利だろうと。ただ、特に冬場の仙台地域は各線で大きな遅延が発生しがちで、現にこの日の仙山線は、積雪による倒木とそれに伴う停電で、愛子から先が午前中からずっと不通、「山形へは他の交通機関の利用も検討してください」とかアナウンスが頻繁に流れていたほどなので、遠方で発生した大幅な遅延などのアクシデントを、空港アクセスに持ち込むのはまずい、という判断が、あったのかも知れない。
いったん仙台に戻って、東北本線を乗り継いで帰ります。14時00分発446M。E721系4連+701系2連。
さすがに東北本線は大幹線、仙石線あたりと違って滑るような走り。大河原~北白石間。すれ違った453Mがカーブの先にいるのが、解るでしょうか。
東白石駅付近は、雪が多くなった。比較的最近まで、普通列車でも通過が少なくなかったところ。
白石は、ホームの反対側に福島行1180Mがいたが、446Mの仙台発車が遅れた事もあって、時間が少なくなってしまった。
福島でも乗り換え。次の列車に乗り換えるべく、ゾロゾロ跨線橋に向かう。「青春18大移動」か?
白石で撮影の時間がなかったから、改めて福島で撮影。1180Mはワンマン運転だった。折り返し579Mで、仙台へ直通する。
福島からの2144Mは、一番上に掲げたが、右側のE721系4連。新白河まで直通。
12月の東北は、陽が暮れるのが早い。
安達太良山は、雲を被っている。
郡山から先はもう暗くなって、車窓に関しては見るものがもうない。
新白河終点直前の車内。やはり旅行者が多くて、「青春18大移動」なのだろう。
その旅行者が、新白河で、前方にいるE531系の4144Mへの乗り換えのために、ゾロゾロと移動する。
黒磯行4144M。E531系5連。ワンマン運転。
黒磯では、宇都宮行が出発するホームは遠いし、跨線橋は狭い。しかも670Mへの乗り換えは5分しかない。交直の黒磯駅構内地上切り替え時代は仕方なかったろうが、車上切り替えとなった今となっては、例えば先の新白河のように、同じホームに直列に並べる、とかはできないのだろうか?どの道長大ホームを持て余してしまっていて、しかも次の改正では、上野東京ラインからの10連は入らなくなるらしいから、5~6連の列車2本を並べる事は出来るはずだ。別に線路を分断しなくても、閉塞を分割すれば、可能なはず。
根本的には、宇都宮~新白河間の直通運転は不可能なのだろうか?豊原までが栃木県なので、県北部の利用者(極少だろうけれど、黒田原からはバス路線もある)の便を図る事も、必要ではないか?宇都宮側もワンマン運転になるし、E131系もいいが、はるばる勝田から交直両用車両を持ち込んでいるのだから、活用を考えるべき。
そのE131系への置き換えが間近な205系4連の、宇都宮行670M。つい最近の導入だったような気がするのだが。別の路線あるいはローカル私鉄での再起は、やはりないのかな…?
そして、宇都宮からは3554M・快速〔ラビット〕に乗り換え。
この列車は上野止まりだが、大宮で湘南新宿ライン2561Yに、同じホームで接続する。乗り換えて、我が街戸塚には、21時07分に着きました。仙台から7時間07分。
こうして、3日間「青春18きっぷ」をフル活用した宮城の鉄道の旅も、終わりました。初日の常磐線はてんやわんやだったが、それ以降はスムーズに旅ができたと思います。割と最近乗った路線、超久しぶりな路線、様々だったが、改めて各路線の特色を、再確認できたと思います。
さて、次はどこへ、と言いたいが、正月三が日を過ぎたとたん、オミクロン株の感染が猛烈な勢いで拡大、今日は更新時点で全国で46,199人の感染確認、だそうで、たぶん明日には5万人に達するでしょう。去年の夏のピークの倍、か…。そろそろ飛行機使って西へ、とも考えていたのだけれど、それどころではなくなってしまいました。甘かった。諸外国の状況を見れば、日本だけ感染拡大から逃れる事もできなかったろうが。また精神的にしんどい事になるが、次の旅までは、おとなしく過ごす事にします。春の「青春18きっぷ」発売時までには、落ち着いて欲しい。そうなったら、次の行先を考えます。
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《今日のニュースから》
19日 米ミシガン大学元医師の性的虐待 大学側が示談金支払いで合意
20日 福島県双葉町 「準備宿泊」開始
双葉町は今回書いた旅の初日に常磐線で通過しているが、大熊町などと同様、人の営みがほとんどないから真っ暗、ひっそりとしたままでした。6月の住民の帰還を目指すとしているが、これが常磐線には、どのような影響を与える事になるだろうか。
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