№2172 JTB時刻表2020年7月号(JTBパブリッシング)

 本来なら東京オリンピックがグラビアの特集になった、だろうねえ。の、「JTB時刻表2020年7月号」が、19日発売になりました。
 表紙は山陰本線の玉江~三見間、海岸線を行くキハ40形単行。

家でも楽しめる JTB時刻表活用術
 事前に思っていたような、表に出ている時刻表の「ウラ」を読む、みたいなものではなかったですね…。

Part 1 座談会 “鉄”人達は 時刻表をこう読んでいる
「NEWS」の列車イラスト、毎号違うな、というのは感じていたけれど、改めて今年は?と1月号から確認してみると…。

1月号 羽越本線「海里」
2月号 スーパービュー踊り子
3月号 サフィール踊り子
4月号 京成3100形
5月号 近鉄「ひのとり」
6月号 名鉄9500形

 今7月号は、東武「THライナー」でした。
 ある程度タイムリーだが、グラビアの特集とは連動していないし、意外に地味な通勤車もある。いつからこのスタイルなのだろう?全部はさかのぼれていないが、10年前の2010(H22)年では、既に列車イラストになっていました。10年前の3月号は総武快速・横須賀線E217系だった。
 南田マネージャー、菊川から名古屋までタクシーで3万5000円費やすのなら、どこかのホテルに泊まって、翌朝の列車で行った方が安上がりではないですか?何が何でも、その夜の内に名古屋に着く必要があったのか?芸能マネージャーとは、そういう職業なのか。
 日豊本線の普通列車のグリーン車、話題になっていますねえ。他者様のサイトを閲覧すると、意外に利用者が多いそうだ。無論皆「鉄」のはずだが。「回送」扱いにしても良かったはずだが、案外利用を狙っていたりしたのか?

Part 2 プランニング達人に無茶ぶり!? 机上プランニング指南
 一昔前の「たいむたいむてえぶる」にあったクイズは、「日本一周早回り」的な乗り継ぎプラン探しが定番だった。この「早回り」、42年前と比較すると、新幹線が多数開業している割には(42年前は、東北新幹線さえ開業前)短縮できていないと思う。夜行列車が〔サンライズ〕を残して全滅してしまったのが大きいだろう。ここでも初日の富士→坂出で〔サンライズ瀬戸〕を利用しているだけ。

Part 3 復刻版時刻表の読み方
 私はやはり、時刻の新旧比較、ですかね。個人的には全号、でなくても、(ここにはないが)3年前の国鉄→JRの移り変わりの時の1987(S62)年3・4月号のように、紙媒体も欲しいと思う。時刻表に限らないが、電子書籍は意外に扱いづらさも感じるので(可能なら、PDF形式にしてほしいのだけれど)。歳ですかね。無論紙媒体は、置き場所を考えなければならなくなるのだが。次の復刻は青函トンネル開通時か。今後は、各新幹線開業時(山陽(岡山・博多)・東北(盛岡)・上越あたり)の号が復刻されると、良いのではないか。

「のりもの情報局」は、「津軽鉄道『疫病退散1日フリー乗車券』『未来乗車券』発売中」「東京メトロ・銀座⇔銀座一丁目間乗換駅設定」「広島電鉄・アンジュヴィオレ電車で豪華特典」「箱根ロープウェイ・早雲山駅舎内『cu-mo箱根』オープン」「JTBパブリッシング『鉄道大百科』リニューアル」。
 地下鉄の乗り継ぎ時間、6日から制限が60分に拡大されているが、個人的にはなくたっていいと思う。
「アンジュヴィオレ」は広島の女子サッカーチームで、名称はフランス語の「ANGE」(天使)+「VIOLET」(紫)の造語。来年スタートと聞くWEリーグには参戦するのだろうか。
「鉄道プレゼントコーナー」は、JR(西日本)105系桜井線・和歌山線のセットで、「SW009・SW004編成」と編成番号まで指定されていて、マニアック。103系1000番台(元千代田線直通用)改造の105系のモデルは、2018年5月号でもプレゼントされていました。あの時は改造当時の、クリーム+朱色帯のW05編成だった。

特集のページ
 7月号恒例の?、JR各社毎の長時間運転列車のTOP3を並べています。
 北海道は、上位3本は変わらない。2位の2529Dが、24分遅くなりました。芽室が20分停車になった影響だろう。なお、ここでは理由が解らないが、7月28日と8月2日は帯広~芽室間で時刻が変更になり、13分繰り下がります(トータルの所要時間が短くなる)。
 東日本も、上位3本は変わらず。JR東日本は、新幹線・特急まで含めても、所要時間が5時間を超える列車がない。
(〔ひたち30号〕(仙台→品川)の4時間51分が最長)
 東海も変わらずで、相変わらず上位は全て飯田線。飯田線以外だと、これも去年と同じく、紀勢本線335D(亀山15時14分発→新宮20時05分着 所要4時間51分)が最長と思われます。
 西日本は、3位が山陰本線になりました。344Dは、去年は出雲市までの列車だったが、今春ダイヤ改正で時間を20分近く前倒しした上、西出雲発米子行132D(土休日132K)と一本化したので、長時間運転列車に仲間入り(今も、出雲市で列車番号が変わる)。距離はだいぶ短くなり、200㎞に届かない。去年の3位(現行714T~4714T)は、所要時間は変わっていない。
 四国は、1位が土讃線になりました。4243Dと4757Dが、阿波池田で通しになったため。ただし4757Dは、旧ダイヤでは須崎行だったが、今春ダイヤ改正では伊野行に短縮されていて、多度津~伊野間の営業キロは138.0㎞にしかならない。今回並んだ18本では最短となり、「青春18きっぷ」では、50円しか「おトク」にならないんだって。去年2位だった101Mは、今春ダイヤ改正で高松~多度津間が廃止になっていて、圏外に去りました。3位は変わらないが、列車番号が変わる駅が、伊予西条から多度津になりました。
 九州は、去年の吉都線・肥薩線経由6763D~2931Dが吉松止まりとなったため、圏外へ。去年の2・3位がランクを1つずつ上げ、3位は延岡発鹿児島中央行の日豊線普通電車になりました。
「おトク」度でいうと、JR北海道の1位(321D~4323D~4325D)が全体でも1位で、去年の3,030円から、今年は3,530円と、大幅に「おトク」になりました。去年10月のJR北海道の大幅運賃値上げの影響が、ここにも表れています。
 この18本の中で最長は、去年と同じ東日本の1644E(268.1㎞)。ただし、これも去年と同じだが、敦賀発(米原経由)播州赤穂行新快速が平日1本・土休日2本あり、営業キロ275.5㎞は、今回並んだ長時間運転列車18本を全て上回ります。ひょっとしたら、現在のJRの定期「普通」列車では最長かも(全車両が通しではないかも知れない)。毎日運転の3527M(土休日3327M)の所要時間は4時間5分。表定速度67.47㎞/hは飯田線各列車よりも倍以上早い。運賃は4,840円なので、2,430円「おトク」。

 理由が解らないのだが、南武線(浜川崎支線)と、鶴見線の土休日ダイヤの時刻が掲載されています。何をいまさら、だが、南武線の尻手行初電413H(平日も)が小田栄始発とは知らなかった。お恥ずかしい。勝手な推測だが、鶴見線弁天橋留置の編成が、浜川崎の南武線のホームには入らずにダイレクトに回送して、小田栄から客扱い、という所でしょう。鶴見線は土休日も日中の弁天橋~浅野間が20分間隔に増発されています。

 豊肥本線は8月8日に全線の運転を再開するが、特急の時刻が発表になりました。熊本~大分~別府間通しの特急が2往復で、〔あそぼーい!〕は、基本的には土休日に1往復(お盆などは毎日運転)。運転されない日と、もう1往復は〔九州横断特急〕を運行。また、熊本~宮地間で〔あそ〕1往復が復活。無論ダイヤはまるっきり違うが(地震前は〔九州横断特急〕3往復、〔あそぼーい!〕は特定日に熊本~宮地間で2往復)、停車駅は変わりない。
 臨時列車がいくらか発表になっているが、去年のような「夏祭り・花火大会」の臨時列車が全く掲載されていないのが、寂しい。おそらく今年は、夏祭りや花火大会は、少なくとも臨時列車・バスを運行するほどの規模のものの開催は、ないでしょう。

本文
 なので、いつもの7月号なら欄外に、「夏祭り・花火大会の臨時列車は巻頭の特集ページを…」の文言が入るところ、今年は代わりに、全てのページに「新型コロナウィルス感染症の影響により…」と記されているのが、とても悲しい。
 東海道・山陽・九州新幹線は、今号も臨時列車の掲載がなくて、スカスカ。ただ、JR東海は7月1日より、臨時列車を適宜運行すると発表、8月7~17日は前年比103%を運行すると発表しています。〔のぞみ〕12本ダイヤも実行される事になりそう。8月号は賑やかになるでしょう。

〔南風〕の「アンパンマン列車」は、7月18日から2700系に交代になり、下り3・7・15・19・27号、上り2・6・14・18・26号で運行。
 また〔南風〕〔しまんと〕〔あしずり〕〔うずしお〕は18日より大半の列車が2000系→2700系に交代(〔しまんと2号〕〔うずしお2号〕は19日から)。〔うずしお6・13〕号は、岡山~宇多津間は〔南風〕の「アンパンマン列車」と併結。
 今の2000系「アンパンマン列車」の〔あしずり3・6・11・12号〕は、19日(11号は18日)から一般の2000系になり、グリーン席はなくなります。18日は、この1日のみ、2700系(南風3号)と2000系(あしずり3号)、新旧「アンパンマン列車」が、高知で並ぶ事になります。
 2000系が〔うずしお〕から撤退するが、185系使用の9・32号と、〔剣山〕〔むろと〕は変わりない。今後2000系の玉突き転用による置き換えは、ありうるのか。

〔ムーンライトながら〕は、やはり掲載がない。運転がなくても、今夏限りの特殊な事情によるもの、であればまだ良いのだが。

 牟岐線は、阿佐海岸鉄道の海部駅の工事(DMV対応)のため、7月18日から牟岐~海部間は代行バスで運行。時刻表には掲載がないが、JR四国の公式Webに拠れば、所要時間20分で、現行の牟岐・海部の乗り継ぎは全て確保(阿佐海岸鉄道は2往復が時刻を変更)。

 水郡線は7月4日に西金~袋田間が運行を再開。代行バスは上小川~常陸大子間に縮小。
 列車⇔代行バス間の乗り換えは上小川となるが、なぜ袋田にならなかったのか(袋田の代行バス乗り場は、駅から遠い国道上)。袋田の駅前は茨城交通の路線バスも入るが、Googleマップで見てみると、駅前の広場や、国道へのアプローチとなる道路が狭そうで、代行バスの乗り入れには問題があるのかもしれない。
 水戸22時30分発853Dは、常陸大宮から袋田へ延長(代行バス接続はない)。

 次号のグラビアの特集は、8月号としてはやや地味なものになりそう。一昨年、去年の8月号は新幹線と特急の特集だったのだが。ただ、7月23日に箱根登山鉄道、8月8日に豊肥本線が全線で運転を再開すると発表になっていて、これは明るい材料。豊肥本線は普通列車も全列車掲載になるので、熊本地震の前とどう違うか、詳しく比較してみたいと思っています。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 今日はセントレアにフィリピン航空機が到着し、3カ月ぶりに海外からの旅客が到着しました。また、入国制限が緩和されたベトナム行の臨時便も、現地に到着しました。こうして、少しずつでも海外との往来は再開されていく事になるのだろうが、どちらもPCR検査の結果に関係なく、14日の隔離が求められる事になるので、観光で海外へ、というのは、事実上不可。今年いっぱいは、我慢ですかねえ。

《今日のニュースから》 カッコ書きは新型コロナウィルス感染関連
24日 東京ミネルヴァ法律事務所 破産手続き開始決定
(Jリーグ 選手・審判らPCR検査結果結果発表 陽性反応なし)
25日 森友学園事件 交渉記録不開示は違法 大阪地裁 国に賠償命令
(プロ野球選手会 高野連に1億円寄付 都道府県独自大会を支援)

 志村けんさんが亡くなってもう3か月になってしまったが、今日、東村山市の名誉市民に選定されたというニュースもありました。現在、西武新宿線東村山駅が高架化工事中だが、新しい駅のどこかに、彼のメモリアルが作られたらいいと思う。
 今日は東京都の感染者が48人、埼玉県でも11人、爆発的に増えてはいないが、劇的に減ってもいない、結構際どい状況と言えるかも知れません。TDRが7月1日に再開、さらに広域の往来が増えていく事のは間違いないが、それだけ第2波のリスクも高まる事になる。無論政治や行政にはしっかり対策をやってもらう事になるが、結局最終的には、我々一人一人の自覚した行動が、左右する事になるのではないか?感染拡大中というのに、アメリカでトランプ大統領が大規模な大会をやったとか、ロシアでは戦勝パレードが行われたとか聞くと、日本も他山の石とせねばならないと思う。

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