3か月にも及んだ3月の北欧旅行記、当初の予定より1回多くなったが、ようやく最終回、帰国です。
ヘルシンキからは往路と同じく、JALのB787-9で成田に向かいます。3月29日から羽田発着にシフトするので、JALでヘルシンキから成田に飛ぶ、というパターンは、最初で最後。
JL414便が出発する、46番ゲートに向かうコンコース。マスク姿の日本人のグループを見かけると、いよいよ重苦しい現実に引きずり戻されたような感じがしました。
その重苦しさを増幅させたのが、この出発案内表示。よく見ると、イタリアへ向かう便が1つもない(「欠航」じゃなくて、最初からリストにない)。元々フィンランドとイタリアを結ぶ便は多くはないと思うが、この時間は日本などアジアからの便が多数到着、接続する欧州便も多数あるので、通常なら全くないはずはない。イタリア北部でウィルス感染が深刻な状況になっていたと、日本出発前に聞いていたのだけれど、これを見て、改めて危機的な状況にあると強く感じました。運行されるAY欧州便は、JALのコードシェアナンバーが付与された便が大半。
ゲートへの入り口。JAL・AYのアジア方面行は、この奥からまとめて出発していきます。
43番ゲートはソウル行。韓国もかなり感染者が出ていたのだが、その割には、韓国人旅行者の姿が多い。制服姿だったから、修学旅行?まさか?と思ったが(時期的にも違うだろう)、各々のリュックの文字から見て、アイスホッケーチームの合宿だったらしい。韓国人は皆が皆、マスク姿、というわけではなかった。
そのソウル行AY041便、A350-900で、スペシャルカラーのOH-LWL。いつか日本でも、撮る機会は生まれるのだろうか?コクピットクルーが、地上職員と冗談をかわしつつ、機内に消えていきました。
B787がたたずむ、46番ゲートのたたずまい。JL414便は、AY5811と、BA3448のナンバーが付与されています。
一方、49番からはAYの成田行きが出発します。AY073便は、JL6800と、BA6085のナンバーが付与されています。どちらもBAのナンバーがある。5分あとの出発。AYはA350-900がだいぶ増えています。
搭乗開始。
席に落ち着いて左を見ると、AY機が並んでいるのが見える。手前はE170。10年前にヘルシンキ→パリで乗っています。
定刻に出発。R/Wは、もう一本の滑走路の、R/W22Rから。だからタキシングは長い。10分位はかかった。陽がかなり西に傾いている。
離陸。左に見えるのはシルボラ貯水池。
ボドム湖を今度は西側から見て、右旋回していく。
ヌルミヤルヴィ。
ベルトサインが消灯。ここで時計を7時間進めると、日付が変わります。
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2020年 3月 9日(月)
湖というか、池というか、平地にまだら上に散らばっているのが見えるのが、フィンランドらしいだろうか。
西の空に、陽が沈んでいきました。
キャビン。もちろん往路と変わりない「SKY SUITE」だが、往路以上に乗客が少なくて、この後の夜間飛行では、中央部4席分をベッド代わりにして寝ている人も何人か見かけました。
まずオツマミ。
珍しい事に、食事は先に洋食がなくなり、自動的にメインが「鱈の和風あんかけ」という和食になりました。フワフワしておいしい。直後にハーゲンダッツのアイスクリームを提供される。
帰り便は何となく映画を見るタイミングは逸してしまって、ゲームとかやっていました。まずナンプレ。昨今の個人TVのゲームの定番だが、この先、解けます?
これも定番のソリティア。
B787だとマンガだよなあ、でも何にしようかと、タイトルどこかで聞いた事があるなと思ってチョイスしたのが、「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」。高校進学でモテモテを夢見ていた腐女子JKが繰り広げるドタバタ、という内容のようだったが、機内エンタメ誌では「少年」のカテゴリーに分類されているけれど、「際どい」描写が多いと思った…。機内では1~3巻を配信。ちなみにJALの電子書籍は相変わらずマンガが大半だが、日本語以外の作品もあって、中国語の「アトム・ザ・ビギニング」や、インドネシア語の「JIN-仁-」もあった。
6時を過ぎて、東の空が明るくなってきた。陽が沈んでから、5時間も経っていない。
日の出!
シベリアの夜明け。欧州発日本行は、こういうシーンが見られると、とても嬉しい。
マップ。具体的な地名は解らないが。
到着前の食事。珍しく、和風だ。鳥のそぼろと玉子が乗った、ご飯もの。
BBCワールド。ヘルシンキ出発前の録画だが、新型コロナウィルス関連のニュースを伝えている。
シベリアから日本海に抜け、日本ももうすぐだな、と思って左手を見ると…。
あれって、男鹿半島?欧州発日本行はもう十数回くらいは乗っているが、男鹿半島を見るのは、初めてだ。
どんどん近づいてくる。その遠くには、岩木山も見る。
飛島も、こんなに近くでは初めてだ。
さらに、鳥海山。こんなに近くで見るのは、これまた初めて。麓には雪が全くないのに、鳥海山だけ真っ白だ。改めて鳥海山は「特異」な山と感じさせる。
山形県の上空。
到着直前のマップ。いつもならもっと西側、佐渡や新潟市の上空を通過して成田に向かう所だが、かなり東のルートをたどっている。
ヘルシンキ出発前のアナウンスで言っていたけれど、関東地方は天気が悪い。雲が広がる。だいぶ低いようだ。
雲海を抜けると、もう地上がスレスレ。左側のオレンジの屋根は、芝山中学校。という事は、R/Wは34Lだ。ちょっと意外。B滑走路かと思っていたので。
風和里しばやま。中央に黄色い物体が2つ見えるが、以前成田空港第2ターミナルの本館とサテライトを結んでいたシャトルの車体です。
ひこうきの丘を見て、着陸。
第2ターミナルに向かう途中見たスイス・インターナショナル(LX)機は、ついにB777-300ERになりました。LXは成田残留で、現在は週2便成田に来ているそうだ。いつか撮る機会が作れるのだろうか?これで成田は、A340の定期便は全滅、という事になるのだろうか。
第1ターミナルに並ぶ機体。一番手前のLOT機には、オリンピックのマークが描かれている。
第2ターミナルに向かう途中の、未買収地。
62番ゲートに到着。9時45分。
降機してターミナル内を歩いていると、サテライトの方に、5分後にヘルシンキを出発したはずのAY機が見えた。どちらが先になったのだろうか。
到着案内表示。これを見ると、中国に加えて韓国・香港からの便が多数欠航になっています。
到着ロビー。皆方々に散っていく。皆様のこの先の運命は…?
帰りは少々迷いました。何より、紛失してしまったPCの代替機を早めに求めに行かなければならないので早めに帰りたかったが、直行の足がなく、〔成田エクスプレス12号〕で品川まで行って、東海道線乗り換えを選択しました(ダイヤ改正前だったが、〔12号〕は元々横浜編成を連結していない)。出国審査や荷物受け取りがスムーズなので早めの列車に乗れたが、車内はガラガラだった。いよいよ、ウィルス感染の影響が出てきたのか、と思わされました。
帰宅してから大慌てでPCを求めに行ったのだが、出費自体は確かに痛かったが、それは自分のせいだから仕方がない。しかしここにもウィルス感染の影響が出ていて、本来欲しかったモデルは、中国の感染の影響で入荷が月末になると聞かされ、不本意だったが、在庫があった、やや割高なモデルを購入する事になったのでした。この後例によって、設定などで四苦八苦する事になります。
帰国から5日後の14日、デンマークは国境を全て閉鎖しました。ノルウェーは16日に国境管理を厳格化、フィンランドは19日に緊急事態を宣言して国境を事実上封鎖、スウェーデンも同日、外国人の不要不急の入国を原則禁止する措置をとっています。木曜日にA350をご覧いただいたSASは、コペンハーゲン~羽田路線は8月2日まで休航になり、その後は現地発毎週月曜日に運航する予定、との事です。
いよいよ北欧も、ウィルス感染の波に飲み込まれていく事になります。いやあ、たった1週間でも遅かったら、危なかった。帰国のタイミングが失われたかも知れなかった。
そんなこんなで、3か月に渡った北欧旅行記も、ようやく完結を迎えました。相も変わらず重大な大ポカを連発してしまって、自分で自分の旅を台無しにしてしまうとは、いい歳して進歩がないなあ、と、毎度の事ながら痛感します。
それにしても、やっぱり北欧は、3月が(少なくとも私には)ベストシーズンだな!と、改めて思いました。2年前のノルウェー・ベルゲンもそうだし、11年前のスウェーデンもそうでした。やはり雪が相当残っていて、列車やバスの車窓がより美しく感じられる事(他のシーズンももちろん美しいのだが)、北欧と言えども3月となればそれなりに昼間の時間も長くなるし、航空券も「比較的」安くなりますので。
これはあくまで個人的な嗜好でしかないが、去年のハワイの、常夏の底抜けの明るさももちろんいいのだが、やはり北欧の冬~初春の、どこかしら「重さ」を感じさせる自然の中を走る列車の旅の方が、私には合っていると、これは間違いない印象です。
というわけで、次はどこに行こうかなー、という事になるのだが、いまさら書くまでもなく、新型コロナウィルスは今もなお世界各地で猛威を振るっていて、少なくとも日本から海外へ、観光で出かけるという状況にはなっていません。
元々、今年の海外は3月の北欧だけと決めていたけれど(去年のハワイから日も経っていなかったし)、来年は、韓国くらいは考えています。ただそれもウィルス感染がどの程度収束しているかによるのだが。欧州は、早くても再来年位になりますかね。でもいつかもう一度、ヨーロッパの地に立ちます。必ず。やはり3月くらい、という事になりますかね?
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《今日のニュースから》 カッコ書きは新型コロナウィルス感染関連
21日 イギリス南部レディング殺傷事件 テロ事件として捜査開始
(感染終息願い 獅子舞披露 横浜・神戸中華街 )
22日 サッカー女子W杯 2023年大会立候補取り下げ
(ドイツ 「実効再生産数」2.76 大幅上昇)
23日 C/C情報不正取得 高校生逮捕
(新型コロナウィルス対策 新たな有識者会議立ち上げ発表 メンバー黒川清氏・山中伸弥氏ら)
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