思えば今年の初め、№2104で年末年始の航空利用のデータ分析について書いた時、春秋航空日本の所で、「武漢は今年に入って肺炎が流行していて、今後の懸念材料となるかも知れない」と記しました。
今にすれば、なんて甘い事を書いたのだろうと思います。その後の展開は、今我々が痛みをもってして感じている通りです。
そんな中でも、今GW(4月29日~5月6日)の航空利用の実績が、8日に各社からリリースされています(FDAは全便欠航のためリリースを出していない。LCC各社は、運航はあってもリリースを出していない)。正直書かなくてもいいかなあと思ったが、後の世になって航空業界を振り返った時、こんな酷い状況に置かれていたのかと、記録に残す意味も、少しだけあるかも知れないと考え、はっきり辛かったけれど、データを記してみる事にします。
しかし、今回に関しては「分析」なんて意味がないので、(会社によって呼び方が若干違うが)「座席数」「旅客数」「利用率」の数値のみ記します。注記以外は、コードシェア販売分の扱いは記されていません。カッコ内は前年比。
全日空
国内線 座席数 232,332席(15.7%) 旅客数 45,228人(3.5%) 利用率 19.5%(△66.9%)
国際線 座席数 26,992席(9.2%) 旅客数 6,591人(2.7%) 利用率 24.4%(△57.6%)
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日本航空
国内線 座席数 260,749席(27.3%) 旅客数 41,646人(4.8%) 利用率 16.0%(△75.1%)
国際線 座席数 13,220席(5.3%) 旅客数 2,030人(0.9%) 利用率 15.4%(△71.9%)
5月4日にデリー発羽田行臨時便を運航、満席の利用があったという事。内際とも、貨物専用便の運航は活発に行われました。
日本トランスオーシャン航空
座席数 30,690席(32.6%) 旅客数 3,775人(4.6%) 利用率 12.3%(△74.5%)
5月6日に貨物専用臨時便を運航。
日本エアコミューター
座席数 16,540席(72.7%) 旅客数 1,484人(8.3%) 利用率 9.0%(△69.9%)
琉球エアコミューター
座席数 8,950席(54.9%) 旅客数 741人(5.5%) 利用率 8.3%(△74.2%)
那覇~石垣間の臨時便の運航が1便あったそうだが、JTA便の欠航の補完の性格があったのではないか。
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スカイマーク
国内線 座席数 38,658席(18.0%) 旅客数 7,632人(4.0%) 利用率 89.3%(△68.6%)
国際線 運航なし
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エア・ドゥ
座席数 18,653席(26.6%) 旅客数 2,085人(3.1%) 利用率 11.2%(△84.6%)
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ソラシドエア
(ANA販売分は含まず)
座席数 18,590席(29.5%) 旅客数 2,267人(4.0%) 利用率 12.2%(△78.7%)
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スターフライヤー
(ANA販売分は含まず)
国内線 座席数 11,600席(25.2%) 旅客数 2,387人(5.6%) 利用率 20.6%(△71.3%)
国際線 運航なし
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フジドリームエアラインズ
運航なし(5月17日まで)
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IBEXエアラインズ
座席数 5,810席(63.2%) 旅客数 970人(12.4%) 利用率 16.7%
※前年度は実績を公表していないので、利用率の比較の数値は出せない。
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ピーチ
運航はあったが、利用実績についてのリリースは確認できなかった。
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ジェットスター・ジャパン
国内線の運航はあったが、利用実績についてのリリースは確認できなかった。国際線は今月いっぱい、全路線全便欠航。
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春秋航空日本
運航はあったが、利用実績についてのリリースは確認できなかった。6月いっぱいまでの日曜日のみ、成田~新千歳・広島・佐賀・ハルビン路線を1往復ずつ運航。
エアアジアは、リリースを確認できませんでした。
とにかく、書いてみて痛々しい。こんなはずじゃなかった、というのはどのキャリアも間違いなくあるでしょう。本来なら3月29日の羽田発着国際線大幅増便もあって、相当な利用の増加が見込まれたはず、だから…。
今GWはいまさら嘆いてもどうにもならないが、次の分析を行う、夏の帰省シーズンはどうなるのでしょうかねえ?まずは緊急事態宣言の終了が望まれるが、例え終わった後でも航空業界に限らず、日本をめぐる様々な状況の急速な好転は、残念ながら見込めないでしょう。とても悲しいけれど。航空は、少なくとも国内線は、少しでもウィルス感染の前のレベルに回復してほしい。国際線は相手国の事情があるからそう簡単には回復しないはずで、特に欧米路線は厳しいだろう。私自身はどのみちピークシーズンに航空を利用する事はないけれど、ともかく少しでも楽しく飛行機を見て、そして乗りたいです。そんな日が再び日本の空に戻ってくれる事を、夏休みは強力に期待して、待つ事にします。
当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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東武の本線(一般列車)、東京メトロ日比谷線、東急大井町線・田園都市線の6月6日ダイヤ改正が、昨日リリースされました(東武の特急、THライナー、SL・DL列車は既に発表済み)。東武は、南栗橋~新栃木~東武宇都宮間で20400型による直通運転を開始。南栗橋~栃木間もワンマン運転を開始し、20400型には車上ITVシステムを導入。急行・区間急行については変更がないようだが、6050系の運用はさらに縮小される事になるのか。亀戸線は最終電車を22~23分繰り下げ。東武ワールドスクエア駅に全列車停車。伊勢崎線は館林以北が完全ワンマン化され、浅草から太田直通は全滅。竹ノ塚駅工事のため、浅草~竹ノ塚間折り返し列車は、北千住折り返しに短縮。メトロ日比谷線は、THライナー以外では、平日の霞ケ関折り返しを中目黒に延長。土休日は朝方に1往復増発。虎ノ門ヒルズ駅が開業するが、駅そのものに関しては、改めてのリリースは出ていない(銀座線虎ノ門駅との乗換駅になるため、運賃の変更がある区間が発生すると思われる)。東急大井町線は、平日の長津田直通急行を17時台からに拡大し、「Q-SEAT」サービス提供列車を10本に拡大(当分の間サービス停止を継続)。
JR東日本は、房総ローカルに新系列・E131系を導入すると発表しました。イラストを見た感じでは、キハE130系を4ドアの電車にしたイメージ(正面がそんな感じ)。ここでもワンマン運転の拡大が予想されます。来春導入で、この時点で房総ローカル全体(快速も含まれるかもしれない)の運行形態そのものが、抜本的に変わるかも知れない。房総ローカルに直接新車が入るのは、電化で113系が入って以来、でしょうか?としたら、約半世紀ぶり。
《今日のニュースから》 カッコ書きは新型コロナウィルス感染関連
10日 自衛隊護衛艦「きりさめ」 中東地域派遣任務で佐世保基地出港
(ウィルス撃退願い「大わらじ」 埼玉県長瀞町)
11日 日銀理事に清水 季子氏就任 女性初
(「レムデシビル」 医療機関に配送開始)
12日 「はやぶさ2」 最後のメインエンジン噴射開始
(「まんが甲子園」 中止決定)
日本のプロ野球は、最短で6月19日の開幕を目指す方向性で、12球団の考え方がまとまったという事です。無観客試合も予想されるが、観客を入れられる状況になったら、どこになるかは解らないけれど、試合を見に行くつもりです。NPBで今、審判員のゼスチャーの動画を配信しているが、アウトは「アウト」ではなく「ヒーイズアウト(He's Out)」とコールする、いうのは初めて知りました。面白いです。
今、私が欲しいのは、「新しい日常」なんかではなく、「元の日常」です。ひょっとしてもう永久に叶わない、のかも知れなくても。
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