№2043 JTB時刻表2019年9月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2019年9月号」が、先週発売になりました。
 表紙は岡電の「チャギントン電車」。東山の入れ替えのシーン(1081Aが最後部)。東山はこの数年行っていないのだけれど、電停もチャギントンに合わせたデザインに改装されているみたいです。子供の姿が多いが、ホームが少し狭いのは、少し心配。
(自家用車の白ナンバーはともかく、両備バスの緑ナンバーはぼかす必要はないと思う)

一度は見たい!インパクト大の車両たち
 でも「チャギントン電車」って、自由に乗り降りできる電車ではなく、予約制で、記念品やミュージアム入館料などがこみになった料金、という事は、要は「ななつ星in九州」的な列車なので、時刻表に掲載する電車ではないだろう、という気もする。
「チャギントン」があるなら、大井川鐵道の「きかんしゃトーマス」を出しても良かったかも?「トーマス」は「チャギントン」と違って、客車は色は変わっていても、国鉄時代の旧型客車のままであるのだが。バーティ顔のポンチョと合わせたツアーもあるらしい。両方を巡る旅、というのはどうでしょう?

旅を寄り楽しく!スタイリッシュ特急
 特に西武は特急だけでなく、通勤電車でも30000系「スマイルトレイン」もあり、インパクトのある車両のデビューが目立つ。
 ラピートは、台車の不具合の発覚が心配(でも公式Webには、未だ何の報告もないなあ?)。

コスパ抜群!特別料金不要のハイセンス電車
 まず「コスパ」って初耳なんですけど、と思って調べてみたら、「コストパフォーマンス」の事、だって。
 相鉄12000系は(20000系もだが)顔つきがやや個性的すぎ、というかややキツイかなあと思うが、どうだろう。いよいよJR線の品川まで入線しました(異常時には、旧田町電車区の留置線に収容するのだろう)。JRのE233系7000番台もかしわ台まで入ったそうで、あとは具体的な運行ダイヤの発表が待たれると思います。

知っておきたい 鉄道車両デザイン最新事情
 著名なデザイナーが鉄道(に限らず交通)のデザインに関わるようになったのも、平成になってからの鉄道を巡るトピックスの一つだろうと思います(見た目だけでなく、音響面でも、向谷実らのミュージシャンが関わったりしている)。ラインナップされているデザイナーに、京成スカイライナーAE形の山本寛斎の名前がないな。最も高名な人だと思うのだが、本来ファッションの人だし、AE形以外の鉄道の実績はないから、ここにはないのか。

和歌山電鐵.jpg
 その鉄道デザイナーのトップランナーと言って良い水戸岡鋭治氏のインタビューがあり、「どこにもないオンリーワンを作る」と語っている。ただ、彼自身はそれで良いが、№1170で書いたのだけれど、同じデザイナーが手がけた車両が全国各地の鉄道で見られる様になった時、果たして「オンリーワン」と呼べるのだろうか?どこへ行っても似たようなデザインの車両になってしまったら、(列車のコンセプトまで含めて)オンリーワンのはずが没個性、という事になりかねない。無論それはデザイナーのせいではなく、発注するクライアントの発想の問題。特に地方の鉄道は、もう少し地元に埋もれているデザイナーを見つけて、任せてみるという発想があって、然るべきではないだろうか。ビッグネーム偏重の流れが、5年経ってもまだ続いているのは、やや心配なポイントです。決して良い方向ではないと思う。
 水戸岡氏に聞きたい事があるとしたら、前号のJR九州の新幹線800系のディズニーや、去年別府で見た885系のサガン鳥栖のように、自分がトータル的に手がけたデザインの車両にラッピングが施されるのって、プロのデザイナーとして、どう感じるのだろうか?という点。

 最近の鉄道車両の全般的な感想として、中身は新幹線も特急も、通勤電車もローカルも(付帯設備はともかく)良くなっているとは思うが、外観は、特に正面の顔つきが、ややキツくなる傾向にあるように思えます。前述の相鉄の新系列とかもそうなのだが、特急や観光列車では必要だろうけれど、一般の通勤列車やローカル列車には、「インパクト」はいらないと思う。優しい顔つきの列車が欲しい。
(だから西武のRaviewやスマイルトレインが注目されるのだろうし、2020系以降の東急の新系列も、それを意識しているのかも知れない。神戸市営地下鉄6000系も、最近の車両にしてはずいぶんおとなしい顔つきだと感じた)

「のりもの情報局」は、「京王電鉄『京王電車スタンプラリー2019』開催」「南海電気鉄道『謎解きゲーム 名探偵へのきっぷ』発売中」「京阪電気鉄道 京阪線2駅 駅名変更」「宗谷バス 浜頓別ターミナル移転」「天夢人『女性のための鉄道旅行入門』発売中」「小学館『鉄子の旅 全エピソード取材写真集』秋発売」。
 京王のラリーは、「ガンダム」と「ハローキティ」のコラボというのだから、180度違う。こんなの、ありうるのか?と思った。ファン層もかなり違うはずだし。ガンダムは、西武あたりこそ、やっても良かったのかも?上井草駅前にガンダムの銅像があるくらいなのだから(アニメを製作した「サンライズ」の最寄り駅なので)。
「鉄道模型プレゼントコーナー」は、先日引退した、福島交通の7000系2両編成セット。元は東急の7000系で、同じ東急の旧5000系を置換えたが、再び同じ元東急1000系に置換えられたものです。写真を見ると、先頭車化改造を行った編成の模型化。元東急7000系は、福島交通以外にも多数の中小私鉄に移籍していったが、製造から50年以上経つ事もあり、譲渡先でも引退するケースがチラホラ見られるようになってきました。

特集のページ
 田沢湖線の大釜駅が10月26日~31日の間、線路切り替え工事(融雪装置新設のため)で行き違いができなくなる事から、東北新幹線・秋田新幹線を中心に、ダイヤの変更が行われ、臨時ダイヤが掲載されています。
 変更されるのは、東京10時20分発〔はやぶさ15号・こまち15号〕~17時12分発〔なすの263号〕までの、下り列車のみ。
 一番大きな変更点は〔はやぶさ・こまち〕の運転方法で、この期間は、〔こまち〕は仙台で分割されて盛岡まで〔やまびこ〕より先行。しかし盛岡では上り〔こまち〕の到着を待ってから出発する事になるため、15~16分間停車、このため、下り〔こまち15号〕~〔31号〕は、東京→秋田間で最大23分時間が余分にかかる事になります。
 なお、仙台で〔こまち〕から切り離された〔はやぶさ〕のうち、〔15・21・25号〕は、本来は上りが使用する12番線に発着します。13番線に別の列車が在線しているのでしょう。
 関連して、山形新幹線〔つばさ〕も、下りの一部が時刻を変更。

 秋の臨時列車の発表に合わせて、ラグビーW杯の臨時列車も、追加で発表になっています。
 大分関係では、10月2日(NZvsカナダ)・9日(ウェールズvsフィジー)は、小倉~大分間で〔ソニック〕〔にちりん〕を下り4本・上り5本(3本は博多行)運行。〔にちりん96号〕〔ソニック98号〕は大分発が日付が変わった0時台出発で、博多は2時台の到着。大分→日田・由布院間で〔ゆふ〕を合計2本運行。
 10月5日(オーストラリアvsウルグアイ)は、小倉~大分間で〔ソニック〕〔にちりん〕を下り2本・上り4本(2本は博多行)運行。大分→日田・由布院間で〔ゆふ〕を合計2本運行。
 10月19日・20日(共に準決勝)は、小倉~大分間で〔ソニック〕〔にちりん〕を下り4本・上り6本(5本は博多行)運行。大分→日田・由布院間で〔ゆふ〕を合計2本運行。
 また、18日(試合前日)に小倉→大分間で〔ソニック〕〔にちりん〕を4本、19日のみ〔ソニック〕〔にちりん〕を2本運行。20・21日(試合翌日)は大分を午前中に出発する〔ソニック〕〔にちりん〕を2本運行。
 大分発の普通車は全車自由席(試合翌日の午前発2本を除く)。〔ソニック〕〔にちりん〕のグリーン券は、当日車内で発売。
 2・9日の〔にちりん92号〕、19・20日の〔にちりん94号〕は、定期列車の大分→中津間〔ソニック102号〕を建て替える形で運行。〔にちりん〕は、19・20日の92号のみ783系、他は787系。
(試合会場は大分トリニータのホーム・昭和電工ドーム大分の事で、トリニータは、期間中のホームゲームは、市営陸上競技場で行う)
 釜石関係は、9月25日(フィジーvsウルグアイ)と10月13日(ナミビアvsカナダ)は、ダイヤは異なるが、快速〔ラグビー釜石〕を、試合当日に4往復、前日に花巻→釜石2本、翌日に釜石→花巻2本を運転。
 なお昨日、盛岡支社と三陸鉄道から連名のリリースがあり、9月25日は〔ラグビー釜石1・4号〕が三陸鉄道に直通して大槌発着で運行。三陸鉄道は釜石~大槌間4往復・釜石→宮古1本(全て両石通過)・釜石→盛1本を増発。10月13日の分はまだ発表がありません。

 会社線は、渋谷~木更津間高速バスの、8月1日改正ダイヤを掲載。京王バス東が参入して増発。また渋谷~三井アウトレットパーク路線を新設。

本文
● JR四国は、2700系を9月28日(一部27日または29日)から定期運用を開始。
(既に8月6日から一部の列車に運行日限定で導入されているが、時刻表には記載がない)
南風 … 下り3(29日~)・15・27号 上り2(29日~)・14・26号
しまんと … 下り1号 上り10号
あしずり … 下り9号 上り6号
うずしお … 下り5・7・15・21・21・25・27・31(27日~)・33(27日~)号 上り4・10・12・18・24・28・30号
〔しまんと〕〔あしずり〕の2700系運用列車は、グリーン車の連結がなくなります。

●山陽本線の広島地区は、9月1日にダイヤ改正を実施。夕方に広島~五日市間2往復増発。一方で広島~糸崎間は1往復を取り止め、広島発上りの15~16時台はおよそ15分間隔の出発に統一。
 相生始発426Mは糸崎~三原間で時刻を繰り上げ、三原で呉線135Mに接続。糸崎始発367Mは時刻を繰り下げ、三原で426Mから接続。

● 田沢湖線・大釜駅工事関連では、盛岡発大曲行821Mは工事期間中、盛岡→田沢湖間が運休。代行バス(盛岡発5時05分)が運行されるが、田沢湖で821Mには接続しない。田沢湖始発823Mに7分で接続(予定)。他に一部の普通列車で(上下とも)時刻変更あり。

● 秋の臨時列車が発表になりました。
 目玉は、羽越本線の新ハイブリッド観光列車〔海里〕でしょう。10月5日、運行を開始します。

下り
快速 海里 新潟10:12 → 13:19酒田※

上り
快速 海里 酒田15:02 → 18:31新潟*

停車駅:新発田・中条・坂町・村上・桑川・あつみ温泉・鶴岡・余目
〔きらきらうえつ〕と比較すると、豊栄・勝木・府屋が通過となり、中条と坂町が新規停車。

運転日:10~11月は、原則10月5日以降の金曜日~日曜日及び祝日
(10月12日・11月2日は運行なし、10月21日は運転)

 上下方向とも、桑川で長時間停車あり。ただし※下りの10月14日・11月4日(上り〔いなほ84号〕運転日)は桑川の長時間停車はなく、以降時刻を変更し、酒田12時44分着。
 *10月14日・11月3・4・9・10・16・17・23・24日は新潟18時33分着

〔きらきらうえつ〕編成は、〔きらきらうえつ〕としては9月29日が最終運行(9月13~16日は秋田延長)。10月25~27日に、秋田から新潟へ往復する〔きらきら日本海〕の運行があり、これで運行終了。

 新大阪~奈良間では、11月におおさか東線経由の特急〔まほろば〕が運行。いつかは走るのではないかと期待はしていたけれど、案外早く実現したと思います。

下り
まほろば 新大阪10:03 → 10:53奈良

上り
まほろば 奈良16:56 → 17:47新大阪

途中ノンストップ 287系 11月の土休日運転
 山陽・九州新幹線からの接続を狙っているよう。今は、西から来て奈良へ向かおうとすると、新大阪から引き続き東海道新幹線→京都から近鉄特急に乗り換えが普通、つまり新大阪~奈良間はJR東海と近鉄に明け渡している事になるわけで、どこまで引き続き、JR西日本自社の利用に結びつけられるか、という点で期待されるのではないか。定着するでしょうか。

● この前乗ってきたばかりの大船渡線BRTは、9月14日にダイヤを一部変更。気仙沼線BRT・大船渡線・三陸鉄道リアス線からの接続の便の向上のため、下り2本、上り1本の時刻を変更。また「陸前矢作支線」も、盛発の便からの接続時間短縮のため、1本の時刻を変更。時刻表には記載がないが、9月23日より奇跡の一本松駅が移転。現在のR45号線の路上から、「道の駅 高田松原」に移動、このため気仙沼~盛間の所要時間が、最低3分増大。

● ラグビーW杯関連では、山田線の快速〔さんりく宮古〕が、試合前日に盛岡→宮古間、試合翌日に宮古→盛岡間で運行。HB-E300で運行し、全車指定席。途中ノンストップ。釜石線は、9月25日は一部の普通列車が、10月13日は〔はまゆり1号〕が一部時刻を変更。

● 平成筑豊鉄道・田川線に令和コスタ行橋駅が開業しました(24日)。令和最初の鉄道新駅という事で、一般のニュースにもなりました。ダイヤそのものは変更なし。行橋から1.3㎞、美夜古泉から1.0㎞。30年前、転換前のJR九州時代は、行橋~豊津間4.9㎞に駅がなかったが、転換後に3ヶ所駅が開業した事になります。買い物客目当てになるなら、本当はもう少し本数が多いといいのだけれどなあ。以前の、犀川折返し列車があった頃くらいには。この駅も水戸岡鋭治氏デザイン。

● 会社線は、東急の表記は「東急電鉄」になりました(既に東急の公式Webでは「東急電鉄」の表記が一般的になっているが)。欄外に「9月1日までは東京急行電鉄です」と注釈があるが、単純な社名変更ではない。現在の東京急行電鉄は持ち株会社制に移行、9月2日(会社創立記念日)に持ち株会社「東急」に社名変更。鉄道事業は、現在「東急電鉄分割準備株式会社」と称している準備会社が継承し、2日に社名を「東急電鉄」と改称すると同時に、鉄道事業を継承する形になります。東急電鉄は、東急バスと共に、「東急」の傘下に置かれる事になります。昔からでもあるが、特に今の東急は関連事業がかなり肥大化して、交通事業のパーセンテージは、あまり大きくなさそうだからねえ。民営化した空港の運営にも携わっているし。
 ゆいレールは9月1日にダイヤ改正。てだこ浦西延伸を反映したダイヤになっているようです。このダイヤのまま、延伸を迎える事になると思われます。

● 航空は、JALのA350-900がいよいよ、9月1日より羽田~福岡線に就航します(機種は「359」と記載)。羽田を基点に3往復するが、初日は羽田12時10分出発の317便から。

 10月号のグラビア特集は、東京オリンピックと東海道新幹線開業から55年、当時の鉄道はどんなだったのか?という話になるらしい。ひょっとしたら「よん・さん・とお」と同様、当時の時刻表が付録(電子書籍)としてもらえたり、するのだろうか?それも良いが、10月には消費税増税による運賃改定の実施があるし、「おトクなきっぷ」も、JR・私鉄とも見直しを行うとアナウンスしている所が、多数あります。ゆいレールのてだこ浦西延伸もあります。東急・京阪・阪急・阪神・熊本電鉄・島原鉄道でかなりの数の駅名変更もあるし、フォローが大変そうだ。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 九州北部がまた豪雨になってしまって、JR九州、特に佐賀県内路線が大規模に被災しているよう。TVで映像を見たら、佐世保線内のどこかの駅が水没していて、当分は復旧は無理でしょう。何より、水が引かないと…。せっかく台風10号は最小限の被害で済んで良かった、と思っていた所なのに。
 また橫浜市営地下鉄ブルーラインで事故があって、今度は踊場駅の引上げ線に転線しようとした折返し電車が、オーバーランして壁面に衝突してしまった、居眠りが原因、という事らしい。今日帰りに戸塚から地下鉄に乗ろうとしたらダイヤが完全に狂っていて、何が起きたのかと思っていたが、こういう事だったのか。ここまでの報道で見る限りは、運転士の勤務形態には問題はなさそうに思えます。ブルーラインでは6月にも下飯田の一件があったので、合わせて問題(交通局の体質、という事か)という報道もあるが、バスと同じで、別の視点(運転士の勤務の状況、健康状態などなど)からも原因の追及がなされるべきでしょう。ともかく、ほぼ毎日乗る路線なので、早く落ち着いて欲しい。「あいつが悪い、こいつが悪い」は、その後の事。

《今日のニュースから》
28日 自民党 上野宏史厚生労働政務官 政務官辞任 “口利き”週刊誌報道
29日 2015年浜松市スクランブル交差点死傷事故 2審逆転無罪判決

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