№1897 日本の旅客機2018-2019(イカロス出版)

「日本の旅客機」2018-2019年版が、先月末発売になりました。

 この一年も大型機の導入はなく、表紙はANAのB787-8。

ANA A380 & JAL A350XWB
 数年間新規大型機の導入がなかったが、来年は大物が相次いで就航する事になります。

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 ANAのA380は、導入の経緯もあって意外に盛り上がらないなあと思っていたが、外部デザインの発表に続いてプロダクトの発表もあり、ハワイそのもののキャンペーンもあって、いよいよムードが高まってきたように感じられます。
 3機別々のカラーリングは解っていたが、よく見ると、コクピット付近に描かれている目玉も、1機毎に違っている。
 コンフィギュレーションは、上級クラスは全部アッパーデッキに集中させ、メインデッキは全部エコノミークラス。
 Fクラスはかなり個室に近くなった。本来はビジネスパーソン向けの仕様とも言えるので、これがこの後導入されるB777-9(あるいは先行追加導入のB777-300ER)に反映されるかも知れない。
「ANA COUCHii」は、「日本初導入」という言い方をするのは、海外のキャリアでは例があるのだろうか。Yクラスにもバーカウンターが設けられるが、元々Yクラスでも最近は、ギャレー付近に飲み物やスナックを置いてご自由にどうぞ、という事をしているので、それが発展した物と考えて良いだろう。A380ならでは、でしょう。なお、上級クラスでもラウンジは置かれないようだ。
 機体は既にエアバスでロールアウトしているが、ANAからもっと積極的なアナウンスがあっても良いと思う。

 一方、JALのA350XWBは、私が5年前にロンドンに旅行している間に導入のリリースがあって、こちらは一般のニュースでも話題になりました。この後デモ機が羽田に来て、大いに賑わったとも聞いています。
 こちらは今の所2019年のいつになるかとか、プロダクトの発表はまだない。最初は国内線という事だから、「SKY NEXT」仕様プラスアルファとなろう。ANAに対抗して、シートTVが装着になるのは間違いないだろう。Fクラス設定の3クラスで、羽田~新千歳・伊丹・福岡・沖縄あたりからとなるのではないか。
 オリンピックの前の年だから、スペシャルマーキング機の導入を期待。

 この両者、いつか並ぶ機会を見る事はあるだろうか。ANAは、羽田発着便にいつA380を導入するだろうか、それによるだろう。いずれはJALのA350XWBも成田便に導入になるはずだから、いつかは見られるはずだ。楽しみです。
 乗る方は…。A350は国内線からだから、機会はすぐに作れるでしょう。A380は難しいが、ハワイはまだ行った事がないから、こちらも機会を作って乗ってみたいと考えています。ただ、来年とは行かないと思う。

日本の空を去った エアライナーたち
 今号は、一年間の退役機がまとめて掲載になりました。全部100席以下のリージョナルジェット、またはコミューター機でした。コミューターは皆沖縄がらみ。

IBEX CRJ200ER
J-AIR CRJ200ER
第一航空 DHC-6-400
RAC DHC-8-Q100 DHC-8-Q300

最新版オールカタログ
 前年版で記されていた「One year's movement」は、今号はまたなくなりました。
 JAL・ANAはWi-Fi装備が進んでいるが、JALの国際線機材は、B777-200ER、B767-300ERの一部、B737-400の全機が未導入(6月に旭川線で搭乗したJA651Jも未導入)。国内線は、対象機種は導入が完了している模様。ANAは、国際線機材は、B787-8とB767-300ERでまだかなり未導入機が残っている。国内線機材はかなり導入が進んだが、未導入機は見た所皆経年機で、Wi-Fiを装備しないまま退役となる可能性も高いだろう。
 JAL・ANA以外のキャリアはWi-Fiを導入する計画はないのだろうか?(以前SKYが短期だが、A330-300の一部で無料サービスを行っていた)。特にLCC勢は出来ればやりたいのではないか?と考えていると思うのだが。
 この1年では、残されたコミューター機で動きがあり、ORCがANAウイングス機をリースして宮崎線に参入、JACとHACに加え、JACとAMXでも共通事業機の登録がありました。国土交通省主導でコミューター航空のあり方が議論されているが、いきなり枠組みを大きく越えた統合は、すぐには難しいだろう。ただ、一定の枠組みの中での機材共用化、あるいは共同運航は、今後も広がる可能性はあるだろう。
 JAL設立新LCCキャリア(ティー・ビー・エルの名前で飛ぶ事はないだろう)へ移籍するB787-8は、「SKY SUITE」ではない初期導入機材のどれかになると思われるが、どうなるだろう?
 今後どうするのだろうと思われるのはB767-300の後継機、特にJAL国内線とADO。JALは、B767-300の退役が進むと、国内線で250~260席の機材がなくなる事になる。B787-8国内線仕様は恐らく300席前後になると思われ、150席に満たないB737-800との間に大きな空白が生まれる。間を埋める機種は…現状ではA321位しか思い浮かばない。2機種目のエアバスサイドスティック機導入の可能性も、あるのではないか?ADOは、4機しかないのにコンフィギュレーションが3種類もあるのは、小規模エアラインとしてはあまり良い事ではないだろう。ANAからの調達がうまくいっていないようだし、そろそろ自主的なワイドボディ後継機材の導入を検討しても良い頃ではないか?
 
 今号では、新規導入機材はありませんでした。WAJのA320-200が、ようやく就航。

日本の旅客機 全航空会社全機種シートマップ
 JALのB787-9で、E92が設定されました。C・PYクラスが少なくなり、トータルで239席に増えている。ホノルル線にも就航しているようだが、今後、ANAのA380にどう立ち向かうのだろうか?初期機材ののE01は、Cクラスの一部をYクラスに置き換えたE03になっている。
 ANAのB787-8は、169席仕様だった機材の内、JA813A・JA814AはC・PYを減らしてYクラスを増席、184席仕様にしてサンノゼ・シアトル線に就航している模様。

全登録記号リスト 2018-2019
 JACを退役したDHC-8-400は、11~12年しか経っていないのに、うち6機がもう廃棄処分になっている。フライトサイクルが多いし、離島路線中心だから塩害、もあるのだろうか?
 元ANAのB737-700ERは今の所、他キャリアへの移籍がなく、ツーソンでストアされている模様。

 来年は、A380・A350以外にも、ANAのB787-10や、JALのB787-8国内線仕様と、久しぶりに大型機が賑わせてくれそうです。ピーチのA321LRやHACのATR42も後に続くし、しばらくは新機材ラッシュになりそう。後はMRJ、だよなあ。
 大手2社とLCCに挟まれたキャリアで、そろそろ動きが欲しい。去年も書いた事だけれど。

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 北海道の節電対策で、JR北海道は夜間の〔ライラック〕〔かむい〕〔すずらん〕で間引き運転を行っています(東日本大震災の時は日中だったが、北海道は夕方からがピークになるのか)。苫東厚真火力発電所の完全復旧は11月以降までかかるとの事。北海道は冬が早いから、とにかく早く復旧して欲しい。それにしても、現状の電力の消費レベルでさえ、大事が起きると大規模な節電とか計画停電とか言われるなると、もし今後乗用車のEV化推進だとか、猛暑対策で(北海道はどこまで?)冷房整備とか言って電力の消費量が急増する状況になったら、現状の発電規模で対応できるものだろうか。何度か書いているが、現状ではエネルギー源をどこに求めるか、の一点で話が止まっているけれど、もっと日常から、電力消費のあり方そのものを考えるべき時ではないのか?

《今日のニュースから》
 9日 韓国 MARS感染を確認 緊急会議開催
10日 日本体操協会 塚原夫妻の職務を一時停止
11日 ロシア・中国大規模軍事演習 極東シベリア地域で開始 

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