№1894 JTB時刻表2018年9月号(JTBパブリッシング)

「JTB時刻表2018年9月号」が、先月末発売になりました。
 土讃線・箸蔵-佃間を行く特急〔四国まんなか千年ものがたり〕。土讃線も一時、西日本豪雨で一部区間が不通になる事態があったが、こちらは比較的早めに再開して良かった。

時刻表的 食欲の秋の過ごし方 ご当地グルメに出会う列車旅
この秋乗りたいグルメ列車
〔四国まんなか千年ものがたり〕を含め、最近はやりの「レストラン列車」。
 JR・私鉄含め10の列車が紹介されているが、①列車そのものは定期列車で、食事のためには別に料金を支払うタイプ(「四国まんなか」「おれんじ食堂」「ろくもん」など)、②列車自体が専用で、料金は列車代と込みの包括(「雪月花」「TOHOKU EMOTION」「52席の至福」)に大別出来ます。
 何度も書いている事だが、こういう豪華コースの食事を楽しめる列車もいいのだけれど、もう少し気軽に、乗車中にフラッと立ち寄って食事を楽しめる列車が欲しい。といっても、昔の食堂車のようなものは無理だとは思うが。
 その意味で、JRで唯一コーヒーカップ(ビュフェ)マークが残る、JR九州の〔ゆふいんの森〕や〔A列車で行こう〕(運行日限定だが)、あるいは近鉄「しまかぜ」では、どのような飲食が楽しめるのだろうか?これらの列車も、取り上げて欲しかった。今後も食事付きの観光列車の企画が考えられるのかも知れないが、個人的にはそろそろ飽和状態で、観光列車同士のパイの食い合いも発生しそうな気がする。もっと違う方向を、頭を絞って考えて欲しい。「B級グルメ」でいいのだから。

秋 駅弁コレクション
 正式な駅弁ではないし、ここにも本文にも掲載がないが、根室本線(花咲線)では、厚岸駅の他にも根室駅で、予約制ではあるが弁当のデリバリーサービスがあります。列車旅支援の意味でも、こちらも取り上げて欲しかったと思います。
 私は、高級な雰囲気の中、ウエイターにうやうやしく迎えられて豪華コース料理を食すよりは、駅で弁当を買って、普通のボックス席(リクライニングシートでもいいが)で外の景色を愛でながら箸をつつく方が、気楽でいいです。ただ大都市以外だと、先日の釧路のように、夕飯で食べたいと思っても、午後の早い内になくなる事が多いのは、現状では仕方ないとしても、難点といえるか。

ご当地グルメの名店
 下吉田駅の「新倉屋」は知らなかった。何年か前降りた事があるが、気がつかなかったのかも知れない。営業日・時間がかなり限定的だし、行列が出来るそうだから、ありつくまでがハードルが高そう?

愛知の鉄道のココがおもしろい

画像

 10月スタートの「愛知デスティネーションキャンペーン」に先駆けた企画。でも、なんとなく、どこかマニアック。
 桃花台新交通の高架線は、私も去年、名鉄小牧線の電車から見ました。小牧原だけでなく、桃花台の方まで未だ延々と延びて行くのだが、カネがかかるから撤去できないのか?軌道法で造られたからなのか?ひょっとしたら、再開の可能性を残しているのか?当初の計画では桃花台から、高蔵寺まで延伸の計画、だったのに。


「のりもの情報局」は「東武鉄道『SL大樹乗車キャンペーン』実施中」「流鉄 タオルハンカチ発売中」「東京臨海高速線 りんかるマルチ巾着発売中」「旧新橋停車場鉄道 歴史展示室『企画展 没後20年 工業デザイナー黒岩保美』開催中」「南海電鉄『名探偵へのきっぷ』発売中」「JTBパブリッシング『JTBの鉄道地図帳 正縮尺版』発売中」。
 模型プレゼントコーナーは今月はバスで、国鉄ローカル線転換・代替バスシリーズ2の阿寒バス標津線。平成の世になってすぐの廃線(だから一時期はJR北海道が運営していた)だが、乗った事なく終わってしまった。

黄色のページ
 東日本大震災・熊本地震・九州北部豪雨・西日本豪雨、その他様々な災害によって、冒頭に並んでいる運休の路線は、25路線になってしまいました。30年前には考えられなかった事なのだが。
(8月1日現在の情報で、この後姫新線・因美線・京都丹後鉄道は全線再開。他も一部区間の運行を再開した路線あり)

 グラビア連動企画で、豊橋から線路を共用する、JR飯田線と名鉄名古屋本線の豊橋から豊川・国府間の列車が、JR・名鉄込みで掲載されています。多少マニアックで、一般にはあまり関係ないかも知れないが。
 本数的には、JR:名鉄=1:2、という所。名鉄はもちろんJRも、船町・下地に停車する列車は2本に1本程度(豊川折返しの区間運転が大半)。

 今日から「おわら風の盆」が始まっているが、臨時列車は、JR西日本・あいの風とやまは、ほぼ去年と同じ。猪谷からのJR東海区間は不通のままなので、臨時〔ひだ〕の運行もないが、JR東海のWebに拠れば、猪谷0時25分発高山行代行バスを運行する模様。
(途中飛騨古川のみ停車。4日(3日深夜)は運行されない)

本文
 北海道新幹線は今日から11月一杯まで、〔はやて100号〕の時刻を変更。在来線併用区間の保守のためだそうで、新函館北斗は5分、木古内は2分繰り上げ。奥津軽いまべつ・新青森は変わらない。
 貨物列車が絡んでくるからか、〔スーパー北斗〕の9・16・17・20号と函館本線・室蘭本線の普通の一部、道南いさりび鉄道でも、時刻変更が発生(全ての日ではない)。

 秋の臨時列車が発表になったが、甲州フルーツマラソン(10月21日)の臨時特急が、今シーズン初設定。

下り
かいじ171号(甲州フルーツマラソン号) 新宿5:57 → 7:54甲府

上り
かいじ172号(甲州フルーツマラソン号) 甲府14:35 → 16:21新宿

共に 停車駅:立川・八王子・勝沼ぶどう郷 E257系

 アクアラインマラソン(やはり10月21日)の臨時特急も、今シーズン初設定。

下り
アクアラインマラソン号 東京6:13 → 7:25木更津
停車駅:新木場・海浜幕張 255系

上り
アクアラインマラソン号 木更津16:25 → 17:47新宿
停車駅:津田沼・船橋・錦糸町 E257系

11月10・17日に大船→長野原草津口間〔草津71号〕、翌日に逆方向で〔草津72号〕を運転。経路が異色で、橫浜~品川間は武蔵小杉経由だが、品川~赤羽間は上野東京ライン経由。

 三沢航空祭が9日に行われるが、青い森鉄道は同日、三沢発着の臨時列車を運行(去年は掲載がなかった)。ネーミングが〔航空祭○番機〕とユニーク。1・3番機が八戸→三沢、5番機が三沢→青森。2・4・6番機は三沢→八戸。
 IGRいわて銀河鉄道3735M(盛岡発いわて沼宮内行最終)は、8月26日・9月9・23日・10月21日は、時刻を18分繰り下げ、盛岡発23時15分。時刻表上では、理由を見出せなかった。新幹線の臨時もないし。
(滝沢駅構内の工事のためだそう)

 釧網本線の快速〔しれとこ摩周〕の下り(網走→釧路)は今日から10月一杯の間、指定席を導入するのだが、今号では掲載がありませんでした。JR北海道からのリリースが8月17日だったから、急に決まったのか。指定席料金520円。車内では指定券を発売しない。

 会社線では、9月15日に京阪がダイヤ改正を実施。
 西日本豪雨は鉄道以外にも影響を与えており、芸陽バスの高速バス2路線(広島~西高屋・豊栄、広島~竹原・忠海)は一部減便の特別ダイヤで運行中。

JR線営業案内
 JR西日本のICカードICOCAは、9月15日より大幅にエリアを拡大します。
 現状では「近畿圏エリア」「岡山・広島・山陰・香川エリア」「石川・富山エリア」に分かれて、エリアを跨がった利用はできないが、15日より単一の「ICOCAエリア」となり、現状のエリアを跨がった区間(姫路~岡山とか)も利用できるようになります。「岡山・広島・山陰・香川」は現状は4つの地区に分かれているが、これもなくなって、広島~高松のような利用もできます。
 ただし、例外を除いて利用できるのは、最短経路で200㎞まで(大阪~下関のような利用は不可)。例外は、
① 大阪近郊区間相互発着(米原~相生など)
② 現状の特急〔くろしお〕〔やくも〕に加えて、〔サンダーバード〕停車駅相互間
③ 大阪近郊区間の駅と、現状の〔くろしお〕に加えて、〔サンダーバード〕〔しらさぎ〕(米原~金沢間)停車駅(京都~小松など)
②については、〔サンダーバード〕はどのみち、200㎞を超える利用は必ず大阪近郊区間にかかるので、あまり意味がない文言ではあるが。
 ここで、やや矛盾が生じます。大阪から〔サンダーバード〕に乗った時、停車駅である加賀温泉とか、小松などは200㎞を超えても利用できるが、福井で普通電車に乗り換えて森田や春江で降りる場合は、大阪から200㎞を超えていなくても、ICカードは利用できない事になります。現状の3エリアを跨ぐ新規利用可能区間では、特急停車駅以外には導入されないからか。
(でも、武生・鯖江・芦原温泉は一部でも特急の定期の停車があるのに、地図には記載がない)
 なおここには記載がないが、IRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道が絡む利用は、現状通り大聖寺までで、その先へはICカードでは乗れません。北陸新幹線が福井県へ延伸すると、金沢~大聖寺間もIRへの転換が行われるので、そのためだと思われます。

 次号は「ヨン・サン・トオ」から50年、その軌跡をたどる企画になるそう。それと、豪雨災害からどこまで復旧が進むか。東北の豪雨の影響が出ていなければ良いが。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 NHKのニュースサイト「News Web」では、「もう働けません!」のタイトルで、6月に続いて、路線バスのドライバー不足について特集で書いています(6月の分も再度読めます)。特に地方の事業者では、無給の「拘束時間」(バスラマ・インターナショナル誌の「事業者訪問」あたりでも、時々目にする言葉ですよね)が長くなり、12時間を超えるケースも慢性化していて、これに嫌気が差して、入社4年で半数近くが辞めてしまうとの事。だろうなとも思うが、せっかく全国的な募集をかけ、イベントまでやってドライバーを集めても、その半分が数年で辞めてしまうという現実を見ると、暗澹とした気分になってしまいます。「待遇の改善」といっても、地方の零細事業者ではそれも簡単には行くまい。私の結論は、①公共交通の社会的地位の向上 ②業界の大規模再編成 この2点に尽きるのでこれ以上は何も言わないが、もはや特定の路線・エリアの問題ではない、このままでは地方・都会を問わず、路線バスネットワークが壊滅してしまいます。そろそろ、少なくともJR北海道の経営問題と同じくらいのレベルで、オープンな議論が行われて然るべき時ではないでしょうか?
(この問題に関連して、とさでん交通の片岡社長が意見を表明しています。3月15日という日付からして、岡山のスッタモンダを踏まえての事だと思われるが、一読を)

《今日のニュースから》
 1日 元受刑者社会復帰 支援のカフェ 墨田区にオープン

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