№1846 京王ライナー 初乗り
昨今は関東地方の大手私鉄でライナータイプの有料座席指定列車の設定が相次ぎ、一般のニュースにもなっています。京王電鉄でも、同社初の有料列車「京王ライナー」が、2月22日のダイヤ改正時より運行を開始しました。
横浜市在住の人間だと通常はほとんど利用する事はないだろうが、先月、富山へ向かう高速バスにのる直前に、新宿から橋本まで利用してみました。
京王線新宿駅の、発車案内表示。京王ライナー」の表示には、空席の案内もあります。日曜日の夜でもあり、八王子行も橋本行も、席にはまだ余裕もあるようでした。
20時20分発橋本行15号に乗ります。
京王ライナーの券売機は、改札を入った中にあります。券売機の場合は直前の出発の列車のみの発売で、この時点では京王八王子行13号がまだ発売中でした。
購入出来るのは、発車の3分前まで。
先発のライナーが出発すると、次の列車の発売が開始になります。PASMOなどのICカードでも支払い可能。券売機では、号車・座席の指定はできません(一部はできるそうだが)。
指定券。10号車だから一番後ろ。10Aは窓際。指定席料金400円。磁気券ではない。降りた駅で回収する事はしないので、指定券は手元に残ります。
京王ライナーは2番ホームから発車。その2番ホームにも、券売機があります。
20時08分、橋本行15号が回送で入線してきました。
乗車開始。1両につき1個所から乗車。乗車前に駅係員が指定券をチェック、という事はしない。この辺が、昔の各社のライナー列車とは違ってきている。
車内モニター。
定刻出発。京王永山まではノンストップ。主な通過駅の通過時刻を記して起きます。
笹塚 20時24分20秒
明大前 20時26分20秒(一旦停止があった)
桜上水 20時28分05秒
八幡山 20時29分00秒
千歳烏山 20時30分00秒
つつじヶ丘 21時31分45秒
調布 20時36分25秒(一旦停止があった)
若葉台 20時41分45秒
車内での検札もないが、巡回する車掌はタブレット端末を手にしています。これに指定券の発売情報が表示され、どの席が売れているか、指定されている場所に着席があるかをチェックするのでしょう。
5000系ではWi-Fiサービスの提供もあります。手持ちのノートPCでネットを閲覧してみました。JRA(日本中央競馬会)のWebサイトで、この日行われた皐月賞の動画。
座席にはコンセントもあります。
橋本到着。日曜日だからだろう、行楽帰りの乗客がほぼ全てでした。平日だったら、会社帰りでスーツ姿の方々がほとんどになるだろうが。
この手の列車、「座って通勤」の観点で言うと、座席定員の面では、全ロングシートよりも少なくなる。だから着席数なのではなく、混雑に悩まされる事なく、ゆったりしたクロスシートでくつろいで貰うという、トータルな雰囲気が売りなのだろうと思います。それが、今回の乗車で得た印象でした。
現状のダイヤは京王八王子行・橋本行がいずれも1時間毎と少なめだが、線路容量が少ないので、現状ではこれが精一杯でしょう。2018年度の設備投資計画でも5000系の増備はないし、夕方は当面この形態が続くと思われます。ただ、新宿からの着席保証があれば成り立つ列車なので、現在の通過駅の利用者の利便性も考慮して、府中・京王永山からは各駅停車にしても良いのではないかと思った。
あとは逆方向、朝方の新宿行の設定はあり得るだろうか。その場合は、都営新宿線への直通運転もあるかも知れません。
今後の「京王ライナー」の動向、通勤輸送のあり方そのものを探る上でも注目されていくと思います。
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《今日見た・聞いた・思った事》
京成・京急が昨日、西武が今日、2018年度の設備投資計画を発表しました。
京成…車両面では3000形を28両(8連×2編成・6連×2編成)新造。金町線・東成田線以外は全列車6・8連での運行が可能になります(東成田線は長編成運行が可能だが、芝山鉄道に3500形4連をリースしているから除外しているのか)。「来年度以降新造の通勤車の設計に着手する」とも謳っていて、2003(H15)年以降16年に渡って製造が続いた3000形は、合計326両の大台に乗せて、今年度で製造終了、という事になります。
3400形・3700形の座席にはスタンションポールを増設。3400形は下回りが初代AE形(1972(S47)年製)の転用だから既に46年経っていて、案外置き換えが近いかも知れないと思っていたのだが、あと数年は使う事になるようです。新AE形は車イススペースの増設を完了。PC・スマホ上で列車走行位置を確認出来るサービスを開始。
京成上野駅のリニューアルは今年度完成。ホームドアは日暮里(1F上りホーム)・空港第2ビル駅に整備。京成上野・日暮里・空港第2ビル・成田空港各駅の行先表示を4ヶ国語に拡大(韓・中を追加)。
京成立石付近の立体化は、用地買収と下り仮線工事を実施。
投資総額201億円は、前年度より49億円増。結構大きいです。
京急…新1000形を42両新造。「ホームドア設置の阻害要因となっている4ドア車両の廃車を前倒し」すると記されていて、2000形の置き換えが完了しているから、42両は全て6連で、800形を一気に置き換える事になりそう。800形は平成の世の内にサヨナラ運転、という事になりそうです。
そのホームドアは京急蒲田・京急川崎・橫浜・上大岡・羽田空港国内線ターミナルの各駅に整備(800形引退後になるはず)。しかし、これ以上の展開を進めるとしたら、ATOやTASCを導入しないのなら、車掌や運転士の負担がかなり重くなりそうだし、現状のダイヤ形態にも影響を与えるかも知れない。
この他、大師線地下化工事(第1期)を引き続き推進。一部の駅に運行管理支援システムを導入。
品川駅の工事は、まだ予算が計上されていない。
投資総額236億円は、前年度より17億円増。
西武…いよいよ新型特急車のデビューが具体的なものになりました。今回は設計コンセプトと想像図のみで、製造数とか、具体的な内容は盛り込まれていないが、今年度末のデビューが予告されています。
通勤車は新造がないよう。9000系の早期引退が噂されているが、代替車両の製造がないなら、あと2~3年程度は走るのではないか。
西武新宿駅と飯能駅のリニューアルを実施。飯能は、フィンランド人のデザイナーを起用。両駅とも今年度末には完成。
新宿線・中井~野方間(地下化)と東村山駅付近(高架化)の連続立体化を引き続き推進すると共に、野方~井荻及び井荻~東伏見間の連続立体交差の早期事業化に向けて準備。
ホームドアは池袋駅(2~6番ホーム)は整備が完了し、2020年度を目標に練馬・西武新宿・高田馬場・所沢・国分寺の各駅に整備。
投資総額247億円は、前年度より13億円増。
これで、関東の大手私鉄で残るのは東急のみになりました。去年は5月12日(金)、一昨年も13日(金)曜日に発表されているので、例年通りなら明日にはリリースされるでしょう。前年度は502億円だったが、田園都市線の問題もあるので、今年度は相当な高額になると思われます。
JALが中長距離LCCに参入するとか、ニュースになっています。一昨日の日経誌が書いて、昨日はNHK等が報道していました。JAL自身は今日現在、検討はしているが、発表できるものはまだないとしています。
《今日のニュースから》
9日 マレーシア議会下院選挙 野党連合勝利
10日 スパリゾートハワイアンズ 食中毒でレストラン営業停止
富士急ハイランドが、7月中旬から入園料を無料にするそうです。現在は中学生以上1500円、小学生900円というから、結構太っ腹です。富士急の電車や各高速バス路線などにはどのような影響を与えるでしょうか。