№1658 思い出の海外旅行クロニクル 29.2009年スウェーデン 1

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「思い出の海外旅行クロニクル」、今回は前回と同じスウェーデン、2009(H21)年3月のPART2となります。5回に分けて書きます。
 当ブログはこの年の8月16日に始めました。したがって通算29回目の海外旅行となるこのスウェーデン旅行が、「クロニクル」の最終回となります。2012(H24)年10月にスタートさせたこの企画も、途中長期中断も挟みつつ、4年半でここまで来る事となりました。
 前の年のスウェーデンは南部が中心になったが、今回は北部にも行っています。ただこの年もそんなに日数が取れる状況ではなかったし、前年行けなかったカルマール訪問も含めたため、北部といっても、過去に何度か訪問済みのルレオを往復するだけで終わりました。本当はキルナとか、ノルウェーになるがナルヴィクとかまで足を延ばしたかったが、特にナルヴィクは鉄道だけだと4日必要になるので、残念ながら無理でした。その代わり、ルレオの郊外にある世界遺産を訪ねています。
 また、最後はデンマークを経由し、ドイツのハンブルグまで列車を乗り継ぎ、そこから航空便乗継で帰国としました。その最後の最後で、ハプニングに遭う事になります。
 国の規模を考えれば、本当は1回の旅行だけで、最低10日は欲しい国なんだけれどなあ…。今回も8日間と、往復の移動を考えれば、弾丸気味の短期決戦になりました。

2009年 3月16日(月)
 今回も、往復ANAのジャンボ機でフランクフルト経由、としました。ANAのB747-400(国際線)は、この時期はもうフランクフルト線とパリ線のみになり、そろそろ全面退役がささやかれ始めていてました。
 3月に欧州路線に乗る(=3月に欧州に行く)のは、実は他キャリアも含めて初めてです。

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 成田空港第1ターミナル。この日も、SQのA380がいました。今は成田に来ない、OSのB777と顔を合わせています。

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 NH209便。前年と同じ、JA8097。

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 出発。今は無きNWのエアバスも。当時の第1ターミナルはまだ、完全に北…スカイチーム、南…スターアライアンス、と棲み分けはできていなかったようです。ワンワールドも残っていたし。

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 R/W16Rから離陸。冬場だと、真下に見える道路のカーブ付近で、34Lを利用する離着陸機を撮っていたものでした。

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 太平洋の上空に出てUターン、成田空港の全景を見ます。

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 上越の山々。

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 日本海上空を抜けて、シベリアへ。3月ともなれば、ひたすら真っ白。

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 離陸直後にふるまわれた、オツマミ。

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 離陸後の、最初の食事。

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 リフレッシュメントの菓子パンとオレンジジュース。

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「おくりびと」がアカデミー賞外国語作品賞を受賞したのが、このフライトの直前の事でした。なので、普段機内の映画では、実は邦画はほとんど見ないのだけれど、この機会に見てみました。主人公の大吾(本木雅弘)がコントラバスを弾いているシーンだが、減光中の撮影なので、かなりブレて見づらいのはご勘弁。軽妙に描かれているシーンもあるが、根本的には人の生き死にを扱うのだから、テーマ的にはやはり重い。「乗り物」的には1ヶ所、庄内交通のエアロミディが走っているシーンがありました。

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 エニセイ川、だと思うが、何しろびっしり凍り付いてしまって、川なのかどうか。

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 さらにどこかの海の真上。氷が張っている?この日は北側のルートを飛行、ウラル山脈は通過しませんでした。

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 2食目の前の、オツマミ。

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 到着前の食事。シーフード。前年と同じだ。

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 ゴッドランド島。この後またこの方向へ引き返す事になります。

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 フランクフルト着陸が近づきました。DBのオッフェンバッハ駅。

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 着陸直前、アウトバーンのIC。
 フランクフルトは、定刻より44分も早く着きました。偏西風が、たいした事はなかったようです。

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 EUの入国審査。この後の手荷物検査は相変わらず厳しい。バックは「スペシャルチェック」とかで、別室で中身を調べられた。

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 SK638便は、前年はB737-600だったが、この日はMD-81でした。

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 出発。成田へ向けて帰る途中のANA機を見ました。

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 R/W25Rより、かなり手前をインターセプションして離陸。

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 キャビン。

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 この便も食事の類は有料。今回は待ち合わせの間にサンドイッチを食べたから、「コーヒータイムメニュー」をチョイスする。チョコ菓子+紅茶のセットで30SEK(≒530円)。

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「春分の日」の頃の欧州は日が暮れるのが早い。あとは真っ暗。やや朦朧としてきて、しばらく眠るうち、外はもう真っ暗。
 アーランダ空港にも、定刻より10分早く到着。前回の時と違って真っ暗なので、雰囲気が違う。出発便がほとんどないので、ターミナル内は静かだ。

 アーランダエクスプレスはスウェーデンパスで乗れる、のだが、エクスプレス専用駅ではヴァリテードできず、別にあるSJ駅まで行かなければならないので、ちょっと不便。

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 再び、アーランダエクスプレス。

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 アーランダエクスプレス時刻表。平日ダイヤのみ、一部時間帯が約10分間隔に増発されています。

 中央駅は21時30分頃、今晩投宿のYHには22時前に着きました。屋根裏の大部屋。シャワーを浴び、23時前には就寝体制に入りました。

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2009年 3月17日(火)

 前回は行かなかった、ストックホルムの北部にあるイェーヴレの鉄道博物館を訪ね、そのまま夜行でルレオを目指します。

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 イェーヴレ行はダブルデッカー編成でした。リンシェピングが始発。これも予約制で、35SEK(≒610円)の予約料金を支払って乗ります。その1階部分。

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 この電車には、ドリンク・スナックの自動販売機があります。

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 昨日は夜だったから気づかなかったが、アーランダ付近は結構雪が残っている。沿線も真っ白。

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 ストックホルムから1時間24分で、イェーヴレ駅に到着。その直前、右手に鉄道博物館を見ました。オープンしているのを確認。

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 博物館は駅から歩いて20分程度。ずいぶんと小ぢんまりしているように見えた。入場料40SEK(≒700円)。

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 SL“FLYSKAD”。1855(嘉永7~安政元)年にエスキルストゥーナのMunktells Mekaniska工場で製造。フライクスタバーナンの馬車を置き換えました。

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 さらに昔のSL“ノベリティ号”。ジョン・エリクソンが造り、ロケット号と競いました。

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 EL。

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 さらに小型のEL、Z31。ちょうど100年前の1909(M42)年製で、これはまだ試作の段階。

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 その後方のEL。

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 手前はアメリカンスタイルのEL。DLを挟んで奥はX2000のモックアップ。

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 他の展示品から、スコップ。

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 鉄道連絡船の模型も。

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 屋外に出ると、いつの間にか雲が消えて、雪晴れになっていました。

 説明がやや舌っ足らずになってすみません。説明書きみたいなものがなかったし、今回Webで調べなおそうとしても、展示車両について詳しく記されたものが見当たりませんでした。ご了承ください。
 日本の私鉄の博物館でも感じるが、歴史の記述に関して、ある時点以降の記述がないというのが、ここでもありました。X2000以降については何もなかった。エーレスン海峡横断の路線は、この国の鉄道史上かなり重大な出来事のはずなのに、何一つ資料が見当たりませんでした。アーランダエクスプレスとかあっても良かったし。
 あるいは「博物館」よりは「鉄道公園」みたいな性格が強いのかも知れません。中年の方々や、もちろん平日ながら家族連れも見られて、地域に密着しているように感じられました。

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 市内バスにも乗ってみました。1系統は、平日は10分間隔と本数が多い(土休日は30分間隔とガクッと減るが)。住宅地を走って、終点は工場の前。帰りはそのバス路線の走行写真を撮ってみました。いかがでしょう。

 イェーヴレ駅はSJではメインの駅の一つだと思うのだが、窓口がなんと18時10分で閉まってしまった。土休日は完全に休み。これから乗るルレオ行のクシェットはストックホルムから着いた時点で確保しておいたから良かったが。前年から薄々感じるのだが、SJは結構合理化がかなり進行しているようだ。
「春分の日」が近づくと、北欧といえども17時30分位までは明るいが、陽が暮れるとみるみる暗くなる。待合室で到着を待つが、だんだん寒くなってきた。列車が恋しい。

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 ルレオ・ナルヴィク行夜行61列車は20時前、ありがたい事に定刻に来てくれました。早速個室に収まってベッドメイク。

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 もちろん食堂車へ一目散。といっても、今や完全セルフサービスなのだが。車内のムードは悪くない。
 通路にいるのは車掌。女性である事にお気づきでしょうか。夜行でも女性が平気で乗務しているのが、日本以上に女性の社会進出が進む北欧ならではか。

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 夕食…といっても、プラスチックのケースに入ったシーフードとハムのサンドイッチ、という、ややわびしい内容。ただ、これでも1600円以上する。しつこく書くが、スウェーデンの物価は本当に高い。

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 食後のスィーツ、マフィン+コーヒー。合わせて27SEK(≒500円)。高い高いといっても、食堂車は(内容はどうであれ)ケチりたくない。
 残念なのは翌朝の営業は6時30分からとの事。ナルヴィク編成への連結なので、ルレオ行は営業開始前に分離されるから、朝食には利用できない。

 多少早いが、翌朝も早くなるから、21時過ぎには床に就いてしまいました。個室の他の人は新聞を読んだり、ノートPCでネットを見たりしていたようだが…。カーブが多くて、結構右に左に揺れる感覚がありました。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 ANAのA380のデザインが発表になりました。「FLYING HONU」と称し、HONU(ホヌ)=ハワイ語でウミガメの親子が描かれています。おお、いいデザインじゃない?と思いました。水色がANAのカラーにも合う気がするし、客層に関係なく(特にファミリーに)好まれると思います。導入の理由が理由だから、案外宣伝が控えめにも思えたANAのA380だが、これでPRにも弾みがつくでしょう。A380は、MHが他機種の色違いのパターンを採用しているが、全面的なスペシャルカラーとなると、多分世界初(アライアンス統一カラーもないようだし)。それにしても「マリンジャンボ」に始まり、「ジンベエジェット」に「みぞか」、どうして日本人は、空の乗り物に海の生き物を描きたくなるのだろう。

《今日のニュースから》
 5日 長野県防災ヘリ 鉢伏山付近に墜落
 6日 NON-STYLE 井上裕介 過失傷害運転で起訴猶予

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