№1576 台風 大いに気になりつつ 山陽・山陰へ 3.秘境化するジャンクション

 一昨日は予告なく更新をお休みしてスミマセン。実は、PCがクラッシュしてしまいました(なので本体でもお知らせできなかった)。あわてて昨日新しいのを買ってきまして、なんとかネットにも接続できましたので、改めて更新を再開いたします。
 今回クラッシュしたPCは6年前に購入したものだったが、量販店のスタッフ曰く、「よく持ったほうだ」って。電車や飛行機は20年以上、バスも丁寧に手入れすれば同じくらい使えるのに、ITの世界は正直つらいです。今回購入分は私的には3代目となるが、ウインドウズは10になり、「アプリ」だの「ピン留め」だの、訳わからん単語ばかり。まだしばらくは、新しい世界に戸惑う日々が続きそうです。

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 山陽・山陰の旅を続けます。
 広島から松江への移動、最初は5年前と同様高速バスを利用する予定でした。しかし、松江も天気が悪いという予報と、「青春18きっぷ」をあと2日分残している事でプランを変更、芸備線と木次線を乗り継いで行く事としました。両路線とも相当昔に乗った事があるだけ、久しぶりに乗って、現状はどうなの?と確かめてみるのも良いでしょう。

 9月 6日(火)

 朝方の広島は、つかの間の青空でした。駅前でバスを多数撮りました。それは後日本体でご覧頂こうと思っています。

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 バスの合間を縫って、広島駅前に現れる広電「グリーンムーバーLEX」を撮影。

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 広電の広島駅では、ホームに集札の係員がいて、電車が着く度に降りてくる乗客から運賃を収受します。
 LRT整備の議論の中で運賃収受の在り方も課題になるが、都電の王子駅前(乗車時)にも例があるけれど、明らかに乗降が抜きんでて多い電停であれば、停留所に係員を配置し、電車の乗車前又は降車時に運賃を収受するというのも、方法の一つではなかろうかと思います。

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 広電バスの3号線(広島駅~マリーナポップ)に投入される、ブルーリボン・ハイブリッド。花のラッピングが施されています。3号線はハイブリッド車やCNG車が集中して導入されています。

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 広島駅コンコースに掲げられた、カープVへのカウントダウン。この日から中日と3連戦。甲子園の巨人次第だが、最短なら翌7日にも優勝が決まる事になります。

 広島から松江まで、明るい内に乗り継いで行くなら、11時00分発三次行の1858Dに乗る必要があります。

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 キハ47 2014+キハ47 3502+キハ40 2002の3連。案外長いかも。前2両のキハ47もワンマン対応車だが、車掌が乗務しています。

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 キハ40 2002の銘板。未だ「日本国有鉄道」のままだ。車体は改修されているのに。

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 発車してすぐ右手、EF67&EF210の背後にマツダスタジアムを見ます。優勝を賭けた3連戦、雨にたたられなければ良いが。

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 新幹線N700系の入庫と並ぶように走ります。こちらは、線路が貧弱…。

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 矢賀で3841Dと交換。向こうは更新色のまま。
 矢賀の先は、トンネルを抜けると住宅地や団地が広がって、沿線も宅地化が進んでいるように見える。しかし線路自体はローカル線然としているし、戸坂駅は田舎のような棒線の無人駅でしかない。下深川駅は橋上駅舎だったりするのだが。

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 中三田では4分停車して、3845Dと交換。この間に乗客を数えてみたら、3両で31人。
 車内は冷房が十分効いているが、それだけに外に降りると、強烈に蒸し暑い!?

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 窓ガラスには、「半自動扉」のステッカーが残っていました。当時は窓下の取っ手を引いてドアの開け閉めをしたものでした。今は右手に見えるボタンで開閉します。

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 志和口は完全にローカル線の駅のそれ。でもまだ広島市安佐北区。狩留家折返しのキハ40単行を待つ。

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 線路は貧弱なまま。雑草も目立つ。

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 三次近郊の農村地帯。
 西三次を出て、左から三江線が合流して、三次駅。

 三次は地方都市ではあっても広島県の中では決して小さくはなく(たまにカープが公式戦を行う位だし)、広島~三次間は快速の運転もあって、都市間輸送の役割もない訳ではないはず。今は高速バスに押されてしまっているのだろうが。もう少し線路の整備を行って、全体的なスピードアップを行う施策があっても良いのではないか?本当は電化までできると良いが、トンネルがいくつかあるのでそれはネックだろう。せめて姫新線のような、近郊タイプの新車両の導入も行って、都市間輸送・通勤輸送の両面で積極策に出て欲しいと思います。電車は新車が入ったので、次は芸備線です。

 三次駅に着いた1858Dは編成が分割され、キハ40はすぐに1867Dで広島へ折返し。キハ47×2連は、その次の1869Dとなる模様。

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 三次駅。ここに降り立ったのも相当昔になってしまったが、駅舎は最近建て替えられたようで、駅前のバスターミナルも整備されていました。中国バスの日デが出て行くのを見ました。

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 駅では、カープへのメッセージの募集も行われていました。カープのユニフォームのレプリカを着たファンの姿もチラホラ。これから観戦?ナイトゲームなので後続でも余裕があるが。

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 現在の三次駅の時刻表。広島行は1時間に1本程度あるが、備後庄原方面は7本(休日6本・特定日8本)、福塩線6本(特定日7本)、三江線は5本で、この時間は発着なし…。

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 備後落合行356Dは、キハ120-320の単行。旅行者も少なくはなかったです。
 広島支社のキハ120の運用区間は、広島~備後落合間と福塩線(府中まで)。新見方面や三江線には入らない。

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 三次駅構内に並ぶ、キハ120。

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 気のせいか、三次から先の線路は、広島側よりは良いのではないのか?雑草も生えていないし。
 中国山地の路線ではあるが、広島から引き続きで、極端に厳しい線形の区間はない。案外直線も長いし。

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 備後庄原では、行き違いはないが(特定日運転の8357Dと交換の時あり)、11分停車。この駅、三次より大きいかも知れない。駅舎も堂々とした感じ。なのに降りるお客さんはほとんどなく、駅付近は閑散としている。
 先日のオリンピックの金メダリスト、金藤理恵選手が庄原市出身、さっそく駅舎におめでとうの看板が掲げられていました。
 右手のバスは、庄原市の市営バス。
 なお、駅付近は再開発が行われるが、駅舎は改装の上引き続き使用される模様。

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 駅の近くに、備北交通の庄原バスセンターがあります。といっても大分小さいが。列車が着いた時、三次行のBRCハイブリッドが出て行くのを見ました。

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 庄原を出ると、いよいよ山間部の路線。川に沿って、急勾配とカーブが続くようになる。25㎞/h制限も見られる(なぜか貨物15㎞/h制限の表示も見られるが、貨物ってないよね?)。
 下から木次線の線路が現れて備後落合着。

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 現在備後落合をスルーする列車はなく、新見方面は右手の岡山色のキハ120に乗り換え。

 それにしても、駅付近はほとんど何もない。川を隔てた国道沿いに簡易郵便局がある位。食料品店とかもない(ので注意)。

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 国道は、一応西条交通の路線バスが走っているようです(平日のみ)。

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 備後落合駅の駅舎。

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 二つの路線が合流するジャンクションの駅、なのに窓口は塞がれてしまって、こぢんまりした待合室があるのみ。

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 現在、この駅を発着する列車は、三次行が5本(特定日6本)、新見行が3本、木次線が3本、合計しても11本しかありません…。しかも、木次線のこれから乗る14時44分発1462Dは第2木曜日は運休、代行輸送はあるが、バスではなくてタクシー、だって。

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 待合室には、木次線の写真が何枚か掲げられていました。

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 キハ120形の3本並び。三次行、新見行、木次線の3本が並ぶのは、14時34~37分の3分間のみ。皆所属が違う。

 1462Dは、観光風のお客さんが少なくはなかった。私同様「青春18」であろうか。
 三井野原は冬場はスキー場になり、駅前には冬場だけオープンする宿屋もいくつか見られるが、今現在、列車でスキーに来る人も、どれだけいるのだろうか。かつては広島から直通の臨時スキー列車もあったようだが。

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 何しろ並行する国道は、この用は真っ赤なアーチ橋で谷をまたぎ、「奥出雲おろちループ」と称したループ橋で高度を稼ぐ高規格。これが相手では、木次線も「青春18」やトロッコ列車のお客さんが乗ってくれないと、1日3往復ではとうてい太刀打ちできまい。
 木次線はそのループ橋を巻くように大きなカーブでぐんぐん下り、やがて出雲坂根のスイッチバックにかかる。

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 左手から、宍道からのレールが現れ、シェードの中で合流。やはり雪が多いのだろう。
 行き止まりで停止すると、ワンマンの運転士はアナウンス後前後を切り替える操作を行い、反対側の運転台へ移動する。

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 今来た線路と別れ、駅まで下っていく。

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 さらに上ってくる線路と合流し、出雲坂根駅に到着。

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 出雲坂根駅。無人駅だが、駅舎は6年前に建て替えられたらしい。標高は566m。ほとんどのお客さんが降りて、停車時間の間に列車や駅の写真を撮っています。
 この駅も、付近には何もない…。

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 駅名標。実際は三井野原方向も左へ進出するのだが。

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 5分ほどの停車で出発。クロスで左側へ転線。

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 備後落合への線路を右に分け、下りが続きます。

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 八川まで下ってくると、普通のローカル線風情かなあというたたずまいになってきます。さすがに山間部だと、秋が近づいている印象がありました。

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 出雲横田で、備後落合行1451Dと交換。向こうはキハ120-206。まだ16時前なのに向こうはもう最終列車。といっても乗客は2~3人くらいしか見えなかったような…。

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 木次駅。木次線内では一番大きな駅です。駅前のバスは雲南市営の市民バス。かつては国鉄・JRバスの乗り入れもあったのだが。

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 木次線は、1916(T5)年に前身の簸上鉄道が宍道~木次間を開業させてから、来月の11日でついに100周年を迎えます。カウントダウンの看板が駅舎内にありました。
(全通は1937(S12)年)

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 1453D出雲横田行と交換。向こうは2連だった。

 そのまもなく100周年の旧簸上鉄道区間は、ごく普通のローカル線風情だったかもしれません。1444Dのみ、停止目標が他列車と異なるのが目を引いた。朝方の松江直通で、ラッシュ対策の長編成なのだろう。

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 宍道到着。停車時間を含め、備後落合からの81.9㎞を2時間52分かけて走りました。左手にあるホームは、かつては木次線専用だったのだろうか。跨線橋がつながっているが、ホーム脇の駐車場の利用者専用になっているらしい。

 木次線も、宍道~出雲横田間はまだしも、出雲横田~備後落合間については、現実はかなり厳しいのではないか。スイッチバックや「奥出雲おろち号」が外部からのお客さんを惹きつけてくれている内はいいが、日常の利用に限ると、たぶん三江線以下、でしょう…。
(県境を跨ぐので仕方がない部分もあるが)

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 最後に、山陰本線142D。キハ47×2連で、ワンマン対応編成だが車掌が乗務していました。
 松江着18時01分。広島から、7時間かかりました。高速バス「グランドアロー」特急便だと3時間20分弱。やはり高速バスには適わないや、あるいはローカル線の乗り継ぎで遠回りだから意外と早い?どちらでしょうか。

 駅前のホテルに投宿するが、明日も松江の天気は良くなさそう。それ以上に、明後日午後には関東地方に台風が接近すると情報があり、下手すると帰りの鳥取からのANA便が欠航してしまうかもしれない。ちょっとばかり今後どうしようかという事態になりました。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


《今日のニュースから》
15日 中国 無人宇宙実験室「天宮2号」打ち上げ
16日 JR東日本 イギリス鉄道運営権最終候補に選出
17日 テニス・デビスカップ入れ替え戦 日本勝利でワールドグループ残留決定
18日 NY・マンハッタン中心部で爆発 29人負傷

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