№1556 思い出の海外旅行クロニクル 24.2005年ルクセンブルグ 4<終>

 短期決戦のルクセンブルクの旅も、つつがなく終わりました。
 最終回はいつも通り、ここまでの間で紹介しきれなかったルクセンブルクの車両、ルクセンブルク中央駅の画像をご覧頂き、合わせてルクセンブルクの鉄道の印象、そしてルクセンブルクそのもののパーソナルデータを記して、完結とします。

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 ルクセンブルクの鉄道事業者、CFL(Société Nationare des Chemins de Fer Luxembourgeois ルクセンブルク国鉄)のシンボルマーク。今も変わっていないようです。

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 CFLの在来の近郊電車。9年前にも乗ったタイプです。

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 その車内。オーソドックスなクロスシート。

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 電気機関車。

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 ディーゼル機関車。

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 入換用ディーゼル機関車。

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 今回は乗る機会がなかった、旧型の近郊客車。というか、どの程度運行されていたのだろうか?

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 ルクセンブルク中央駅。国の南にあり、ここから放射状に路線が延びて、ベルギーやフランス、ドイツにつながっています。なので欧州で一般的な頭端式ターミナルではなく、中間駅然としたスタイル。

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 駅舎内のコンコース。

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 発車案内表示。その上はステンドグラスになっています。

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 切符売場。

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 軽食店もあります。両替はなかったと思う。

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 構内の案内図。

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 ホーム。3面6線。
 左はルクセンブルクを発ってブリュッセルに向かう際に乗ったIC。ベルギー行ICは1時間毎の運行だが、ドイツやフランスからは近郊列車が中心で、国際列車はそれほど多くはない。ただこの2年後、フランスの高速新線開通でパリからTGVが乗り入れているとの事です。

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 その数少ない国際列車から、フランスのゲンコツEL。

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 もう一つ、クランベッタンジャン駅を高速で通過するベルギーのIC。最後に乗った列車は客車だったけれど、本来はベルギー国内線同様の電車列車です。

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 ルクセンブルク市の旧市街は中央駅の北、崖に囲まれた低地にあり、鉄道はアーチ橋で見下す形で走ります。ドイツ・コンツ方面とベルギー・リェージュ方面への路線も、ここで分岐します。
 旧市街のアーチ橋を走るシーンをいくつかご覧頂きます。一番下の黄色の建物は、サン・ジャン教会。

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 今回ルクセンブルク国内で利用した「ルクセンブルクカード」。フレキシータイプで、3日間国内の鉄道やバスが乗り放題になります。各種施設等の割引もあります。22€(≒3,000円).


 ルクセンブルクの鉄道について気付いた事、感じた事を記してみます。

1.列車の種別は、基本的にはRE(快速格)とRB(普通)の2種類。北部方面行路線にはIRと称する列車もあるが、停車駅はREとほとんど変わらない。

2.車両はECが中心。一部にはPCも使われ、ダブルデッカー車も運行されている。また、全線電化されているにも関わらず、新型DCも投入されている。

3.地理的な関係からフランス・ドイツ・ベルギーからの乗り入れも多く、国内ローカル列車でも一部は他国の車両が使用されている。ただしECなどの長距離列車は多くはなく、3国以外で見られるのはスイス位か。

4.国土が狭いためか、ローカル列車でも隣国に乗り入れとなるケースが多い。

5.ダイヤは方面別に1時間サイクルでパターンダイヤ化されてわかりやすく、覚えやすい。ただ休日は本数が大幅に減少し、国境越え区間では運転がない所もある。

6.駅の数は意外に多い。駅舎がない停留所然とした駅が多いが、ベルギーよりは設備が整っているように見えた。

7.私鉄・地下鉄・路面電車(LRT)の類は走っていない。CFLのバスが鉄道を補完している。

8.首都ルクセンブルクから主要都市までの運賃(2等車)
 ベトンブール 1.2EUR(≒160円)
 エッシュ・シュル・アルゼット 2.4EUR(≒320円)
 ワッシャー・ビリク 3.6EUR(≒490円)
 エテルブリュック 3.6EUR(≒490円)
 ヴィルツ 4.6EUR(≒620円)
 クレルボー 4.6EUR(≒620円)

最後に、ルクセンブルクそのもののパーソナルデータを記しておきます。。
(帰国日の2005(H17)年5月31日現在)

正式国名 ルクセンブルク大公国 Grand Duchy of Luxembourg
面積 約2,586平方㎞ (佐賀県・神奈川県よりやや広い程度)
人口 約46万5千人(2005年推定)
政治体制 立憲君主制 議員内閣制
国家元首 アンリ大公
政治指導者 ジャン・クロード・ユンケル首相(キリスト教社会人民党)
※現在の欧州委員会委員長 現在はグザビエ・ベッテル首相(民主党)
首都 ルクセンブルク(人口約7万7千人 2001年推定)
国連 加盟(1945(S20)年) 創設メンバー
EU(EC) 加盟(1958(S33)年)
NATO 加盟(1949(S24)年)
ユーロ 導入 1€≒135円
言語 ルクセンブルク語 フランス語 ドイツ語
主な観光地 ルクセンブルク市内(世界遺産)・エヒテルナッハ・ヴィアンデンなど
日本からのアクセス 日本からの直行便は運航されていない

 今回いろいろ調べている内、ああそうだったっけ?と思ったのは、今回訪れた2005(H17)年5月、当時の小泉首相が日本の総理大臣としては初めてルクセンブルクを訪問し、首脳会談を行っていた事。
 それと前回フランスが否決して大騒ぎしたと書いたEU憲法は、ルクセンブルクにおいてはこの2か月後に国民投票で、批准が承認されていました。

 とにかく国も小さいし、鉄道も小さいので、ほんの2~3日、ひょっとしたら1日で全線完乗できてしまうのではないか?と思えるほどでした。一番最初に書いた通り、普通はこの国だけで訪れる事はあまりないと思います。他のベネルクス、オランダやベルギーと合わせて訪れる事をお勧めします。それによってこの両国にはない、ルクセンブルクならではのものが見えてくると思います。
 次回の「クロニクル」は同じく2005(H17)年10月のスイスです。ただし9月以降に書きます。

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


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《今日見た・聞いた・思った事》
 日米航空交渉で2月に合意した羽田空港発着枠を巡り、6月の日本側に続いて、アメリカ側も昨日(米時間)、羽田空港発着枠の配分について発表しました。これで日米とも昼5便・深夜早朝1便の枠が確定した事になり、次のウィンタースケジュールから順次運航を開始する事になります。
 米側は昼間枠でDL2便、UA・AA・HA各1便、深夜早朝枠でHA1便が配分されました。
 日米双方の羽田~米国路線を整理してみます。

昼間枠
<日本側>
 ANA ニューヨーク(JFK) B777-300ER 成田からのシフト
      シカゴ B777-300ER 成田からのシフト
      ホノルル B787-8 深夜早朝枠からの変更
 JAL サンフランシスコ B787-8 深夜早朝枠からの変更
     ホノルル B777-200ER 深夜早朝枠からの変更
<アメリカ側>
 DL ミネアポリス B777-200ER/LR 新路線
    ロサンゼルス B777-200ER/LR 深夜早朝枠からの変更
 UA サンフランシスコ B787-9 深夜早朝枠からの変更
 AA ロサンゼルス B787-8 深夜早朝枠からの変更
 HA ホノルル A330-200 深夜早朝枠からの変更

深夜早朝枠
<日本側>
 ANA ロサンゼルス B777-300ER ※羽田発は時刻繰り上げ 出発日が変更になる
<アメリカ側>
 HA ホノルル(4/W)・コナ(3/W) A330-200 新規就航

 なお、DLのアトランタ、UAのニューヨーク(ニューアーク)、AAのダラスは認められませんでした。東海岸行はANAのNY路線のみになります。
 DLのミネアポリス線は現在成田に就航があるが、これがシフトするのか、純増なのか、現時点では不明。
 米側各キャリアの公式Webサイトの発表は、今日の20時現在ではまだなので、具体的なダイヤまでは解りません。西海岸が中心なので、昼間枠は夕方の発着になるのではないかと思われます。特に冬場は、撮影はどうなるかな…? 

《今日のニュースから》
19日 マレーシア~シンガポール間高速鉄道 2026年開通めざし覚え書き
20日 独メルケル=英メイ 首脳会談 英EU離脱問題を協議
21日 ロシア五輪委員会提訴を却下 スポーツ仲裁裁判所が裁定

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