№1535 バスマガジンvol.77(講談社ビーシー/講談社)

「バスマガジンvol.77」が先月末発売になりました。表紙はテストコースを走る新エルガミオ。
 今号も、前号で予告された記事の一部が掲載になっていませんでした。「痛バス」って、何の事だったのか?連接バスもなかった。

いすゞエルガミオ×日野レインボー 最新車両独占試乗!
 と言っても日野レインボーはエルガミオより遅れて発表になっていて、試乗はエルガミオだけなのだが。
 冒頭のテキストを見てそうかと思ったが、AMTのみの設定になった事で、三菱ふそうも含めてMTの設定がなくなりました。長いギアチェンジの棒も、もう見る機会はほとんどなくなっていたが。
 また、J-BUSの一般的な路線バスは、全部ノンステップ車になりました。後は三菱ふそうのエアロスターにワンステップの設定が残るのみ。
 やはり全体的には前号のCGとほぼ同じで(自画自賛?)、エルガをそのままダウンサイジングした印象。燃料給油孔の位置も同じ。
 乗客目線でのフィーリングなどはやはり実際に乗って見ないと解らないが、一方でドライバーの確保に配慮した仕様もかなり取り入れられている模様。女性ドライバーを意識したUVカットガラスなんか、ああそうかと思った。
 今号の時点では、まだ市販第一号は見られませんでした。
 藤沢工場が、「いすゞファンの聖地」ねぇ。いずれ博物館も造られるのか?

帰ってきた 路線バス全方位レポート

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 Vol.8は青森県。先月行って、見て来たばかり。なので多少興味は持たれたが、正直ややあっさり、拍子抜けした記述と感じました。前回は12年前の創刊間もないVol.5で取り上げられていて、7ページ割かれていたのだが。青森県は広く、津軽・三八上北・下北でかなり様相が異なるし、この間には新幹線の新青森延伸と大イベントがあったので、もう少し突っ込んで書いて欲しかった。
 特に青森市営バスの支線の市民バス転換は、結構重要な出来事のはずだが、「その他の定期バス運行事業社」に、青森観光バス、八洲(やしま)交通が記されているのみ(他に弘南バスが浪岡方面を運行している)。
 また何度か書いているが、八戸市ではバス利用促進のキャンペーンが行われているので、この辺の記述も欲しかったです。
 基幹的な事業者の顔ぶれは変わらない。ただどこも運行規模の縮小に歯止めがかからないようで、特に十鉄が心配。土休日はほとんど走らなくなっているし。新幹線新青森延伸時には、十和田湖や下北への二次アクセス路線が設定されたが、残念ながらJRバス東北〔おいらせ〕以外は定着せず、短命で終わっています。
 モノクロページに車両の台数表があるが、弘南バスと八戸市営がないのはどうして?意外だが、十鉄は12年前より台数が増えている。電車代替バスを始めたから?しかもいすゞオンリーだったのが、他3メーカーも入っている(日野については、おいらせ町町民バスでの運行を確認しています。近々本体で公開します)。

おじゃまします バス会社潜入レポート vol.77 一畑バス

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 まず、一般路線車の「青バス塗装」は、台数限定の復刻だと思っていたのだが、近年導入の車両は皆このカラーだそう。としたら、「復刻」ではなく「復活」なのか?ただ昨2015(H27)年は一般路線車の導入がなく、今年以降の新車両(新エルガ?新エルガミオ?)が注目されます。
 路線網は松江と出雲で分断され、間を繋ぐ一般路線はなくなった。今後の運行が若干心配されるが、出雲地域は大型路線車の導入が続いているようで、この辺は希望が持てるかも知れない。「車種ラインナップ」で「うさぎ」という行先が見られて、出雲故にどこ?と思ったが、出雲大社より北、日本海に面した小集落で、本当は「鵜鷺」と書き、「白兎」とは関係なさそう。ただしズバリ「鵜鷺」というバス停は無く、鷺浦が集落の中心になる模様。
 ここでは一畑バスの他、空港バスを運行する松江一畑交通・出雲一畑交通も若干取り上げられているが、松江の方は若干扱いが軽い気がする。また、隠岐一畑交通について触れられていなかったのは気になりました。一畑バス・出雲一畑交通・松江一畑交通・隠岐一畑交通は一畑電車共々、一畑電気鉄道を持ち株会社として対等なので、やはりまとめて取り上げるべきだったのではないでしょうか。離島は取材が大変ではあろうが。
(前号の「終点の情景」は隠岐一畑交通でした。隠岐の公式Webを見ると、「青バス塗装」のエアロミディMEが見られるが)

バスのある博物館 第四回 東急 電車とバスの博物館
 バス、というか、日本における私鉄系の博物館の草分けで、最初は高津駅の高架下にあり、複々線化工事(大井町線延伸受け入れのため)で宮崎台に移りました。
 近場だし、リニューアル後の博物館に行きたいとは考えているが、今の所機会なし。写真だけで見ると、バスそのものは、RB10(一般路線車)とB623B(東急コーチ)の2台体制は変わっていない。RB10は車号TA1525(高津〔営〕)で横浜ナンバーなのに行先表示が「中延営業所前」なのはミスマッチだが面白い。2台ともナンバープレートは本物っぽいが、乗用車は廃車になったら、プレートを例外なく返納しなければならないはずなので、という事は2台とも、車籍はまだ残っているという事なのか?1975(S50)年式コーチは既に40年経っており、そろそろ違った車両の追加展示があっても良いのではないか(何を展示するかは検討課題となろうが)。
 しつこく書くが、他の大手私鉄や公営交通も、貴重な車両群が少なくないので、この位の博物館を作って欲しい。特にバスは使用年数が短いから、歴史的な車両もすぐに消滅してしまうので。

 バスドライバーの問題は関越や軽井沢の事故もあって世間の関心も集まっているとは思うが、どの事業者も人材確保には腐心しているようで、地元神奈中バスでも、現代的なイラストを使って募集を行っています。ただ、保育園や高齢者介護にも通じる話だと思うが、どこか「いくら金を出す」「誰が金を出す」という方向に行きがちな所があるが、仕事に携わる人々個々の資質の問題があるので、金で済むほど話は簡単ではない。養成に3年かけても、必ずしも立派なバスドライバーになる保証はないし。何よりバス業界(ひいては公共交通)そのものの社会的地位の向上が欠かせないし、場合によっては業界そのものの再編成も、必要ではないでしょうか(特に零細貸切事業者)。

 加藤佳一氏の「終点の情景を求めて」。第9回のつつじ観光バスの赤岩渡船。もうみなさんお気づきのはずだが、ここは「バスジャパン・ハンドブックシリーズS91 朝日バス」の「終点の構図」で取り上げられた朝日バスの葛和田と利根川を挟んで反対側で、その赤岩渡船で結ばれている所です。「バス屋稼業」もだが(今号ガイドが取り上げられた奈良交通も、BJの次号で取り上げられる)、この記事は、「BJ」と同時期に取材が行われる事が多いようです(全号ではない)。

 冒頭にも記したが、この数号、次号予告で記された内容が掲載されない事が多いので、無論色々事情はあろうが、せめて数号遅れてもいいから、いずれきちんと記事にしてほしい。その次号では、いよいよ新エルガミオ&ブルーリボンの市販第1号が見られるか?富士7Eは、特に三菱ふそうor日野が注目でしょう。南部バスではまだ(日野が)走っていますよ!

 当ブログでは直接のコメントは受け付けないので、何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
 当ブログ上からでは発表できない緊急の事態が発生した時は、本体でお知らせします。


 昨日、スイスのアルプスを縦断する「ゴッタルドベーストンネル」がついに開通しました。青函トンネルを抜いて世界最長となったので、一般のニュースでも話題になったようです。57㎞と言ったら、東海道線で言うと東京から、辻堂の先くらいになります。旧ゴッタルド峠の路線は何度か通過した事があり、トンネルの前後はスイスらしい風光明媚な景色も楽しめるので、長距離列車が新トンネルに移動すると、そういうのが楽しめなくなるからやや複雑な心境でもあります。とはいえ、これでトラック輸送が列車に転換するなど、輸送力増強だけでなく、環境面でも期待される新トンネルではないでしょうか。なお、営業の列車が走るようになるのは秋になるとの事。
 一昨日の事だが、常磐線・小高~原ノ町間の7月12日の再開が、JR東日本水戸支社から発表になっています。当面は9往復。竜田~原ノ町間の代行バスは、引き続き原ノ町駅発着で運行。相馬~浜吉田間は今年中には再開が期待できそうだが、竜田~小高間は、いつか再開する日が来るのでしょうか。

《今日のニュースから》
 1日 三菱マテリアル 戦時中強制連行の中国人元労働者3765人と和解 
 2日 欧州中央銀行 政策金利を据え置き

 参議院選挙は22日公示・7月10日投票と確定しました。今から駅前の演説とか、街宣車の騒音が憂鬱です。今月はその前に、ペルーの大統領選決選投票、EU離脱か残留かを問うイギリスの国民投票、さらにはスペインの総選挙があります。どれもひょっとしたら、参議院選挙より重要でしょう。特にイギリス。

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