№1366 青い森鉄道 駅を訪ねて 3.雨の中、今日も駅を訪ねて
翌朝ホテルの窓から外を見ると、予報が当たってしまって雨模様。
4年前、JALのエアバス「お別れフライト」で青森に着いた時も、早朝は青空だったのに昼前から曇り空になり、午後には雨になってしまいました。
久しぶりの青森市なのに、ついていない。
青森~野辺地間に絞って、青い森鉄道の駅を訪ねます。
5月19日(火)
駅前に並ぶ青森市営バスには、新車のレインボーⅡも数台見られました。こういうのが撮れないのが残念。
新車は「青森市営バス」の文字が大きくなり、市章と英文も追加されています。
10番乗場は十鉄の十和田市行、下北交通のむつ行(どちらも本数が少なくなった…)の他、ツアーバスからの移行組の東京行夜行バスが出発します。
この日の時点では、
19時45分 JAMJAMライナー(ジャムジャムエクスプレス)
→弘前駅城東口→盛岡駅西口⇒新宿駅西口
20時20分 キラキラ号(桜交通)
→弘前駅城東口→盛岡駅西口⇒新宿駅西口→横浜桜木郵便局前
20時30分 ORION BUS(オーティービー)
→弘前駅城東口→盛岡駅西口→花巻駅西口⇒東京駅
20時40分 WILLER EXPRESS(南部バス)
→弘前駅城東口⇒WILLERバスターミナル新宿西口→TDLバスターミナルアネックス
の4便が運行されていました。旧ツアーバス組は皆弘前駅を、さらにウィラー以外は盛岡を経由するのが特徴でしょうか。
他に9番からは弘南バスの「パンダ号」(2往復)と「津軽号」があり、昔からのJRバス「ラ・フォーレ」を加えたら、首都圏と青森の間は9往復も夜行便が運行されています。へぇ、結構な激戦区なんだ。
青森駅。改札はJRで、別に青い森の窓口があります。
7時43分発野辺地行1554Mで出発。通学の時間のためか、浅虫温泉までは7時10分~8時08分の間、5本の列車が集中しています。
浅虫温泉までの途中の6駅は駅員がいないが、通学の時間は集札のスタッフがいて、学生の乗車券をチェックしています。列車に乗って各駅を巡回しているよう。野内で完全にガラガラになりました。
旧野内駅は、ホームが残っていました。下りとすれ違う。電車は前日から見た限り、全部2両編成。
まず、狩場沢で下車。
画像に写っているフレートライナーを挟んで、18分後には次の八戸行566Mが来ました。浅虫温泉でフレートライナーに抜かれたようです。
野辺地駅。
駅前にいる下北交通は9時ちょうどのむつバスターミナル行。元京急らしく、運転台の上には「Y2609」の社番の跡が残っていた。座席部の一部は立ち席スペースになったまま。上大岡~南高校路線で走っていたのではないだろうか?
バス停にあった、下北半島観光地図。青函連絡船が書かれている位なので相当古い。大湊からのバスは「JR」となっていたのだが。
観光物産PRセンターは4年前にも訪ねました。今回は、入り口にスカパー!の鹿島アントラーズ戦中継のポスターが貼られていて、なんで?と思ったら…。
柴崎岳選手がこの野辺地町出身なのでした。ミニ展示コーナーが設けられています。
ここでまた青い森鉄道のクリアファイルを購入。今度は703系。
「日本最古の鉄道防雪林」。
当たり前だけれど、南部縦貫鉄道の駅は、もはや跡形もありません。
ここから青森方向へ戻ります。9時38分発青森行快速501Mが703系。
清水川駅。大半の快速は通過だが、501Mはここから先は各駅に停車。
次まで1時間あるので、ただ待つよりはと小湊まで国道4号線をテクテク歩いて行ったが、小湊まで6㎞も離れていた事を忘れていた。当然間に合いませんでした。小湊駅は国道からは離れているし。
小湊駅。ここは日中は駅員がいます。
この次の電車は西平内通過の快速で、また歩きかと思っていたが…。
浅虫温泉行の下北交通バスが西平内を経由するので、これに乗って行く事になりました。
「下北」交通と言いながら小湊を中心とした路線網があり、「平内町民バス」と称しているが、駅の待合室に掲げられていた全線時刻表から道路地図上で路線を照らし合わせると、夏泊半島の東西の他に内陸に入っていくローカル線もあり、非常に興味深い。いつか晴れの日に再訪したいと思ったものでした。
(元は青森市営バス)
西平内駅。
駅前のこの下北交通のバス停はなんだ?路線バスはここには入らないし(先の浅虫温泉行は、駅から離れた国道上に停車)、時刻も行先も何も書かれていない。スクールバスだろうか?
青森行が来る前に、フレートライナーが通過して行きました。またEH500。
浅虫温泉駅。
ここから市営バスの利用を考えていたのだが、思ったほど本数が多くない。次は14時過ぎで、また1時間近く待つ事になる。ので、また野内までテクテク歩いて行く。
陸奥湾。
国道から離れて久栗坂の集落から野内にかけては結構な山道。市営バスも走るのだが、坂道がきつくてヒーヒー言ってしまう。
途中、旧野内駅を見下ろします。近辺にはプラントなどもあるようだが、このロケーションだと、日常の乗降は少なかっただろう。
今の野内駅。浅虫温泉からここまでも6㎞以上離れていて、後続の電車には乗れず。どうも考えが甘いなあ。
駅前の交通広場には、青森市営バスから転換した、市民バス矢田・滝沢線(八洲交通が運行)のバス停があり、道路を隔てた反対側には市営バス東部営業所があります。旧駅からは大きく移動させたものだが、集客を考えると当然の方向性だったという事でしょうか。
次の電車を待つ位ならと、さらに歩いて駅を訪ねます。「待つ」という行為はどうも苦手で…。
矢田前駅。
結局浅虫温泉からここまで8㎞も歩きました。次の小柳までは電車。運転士は女性でした。青い森は電車も駅も、女性の姿が目立ちます。
小柳駅。団地に隣接しています。矢田前と小柳は、国鉄時代末期の1986(S61)年11月の開業。
また歩き。
東青森駅は、JR貨物の駅に隣接しています。橋上駅舎に見えるが駅員はおらず、改札もありません。
最後に、筒井駅。2年前の2013(H25)年3月15日に開業したばかりの新しい駅。青い森鉄道初の、純粋な新駅です。(新)野内駅に似た、小ぢんまりした造りです。通過して行くのは、大湊行快速〔しもきた〕。
小柳からここまでまた3kmは歩いて、清水川~小湊まで合わせると、15㎞は歩いた。我ながら、結構元気だなあ。本数が少ないし、小駅通過の快速が間に挟まるので、こうせざるを得なかった部分もありました。
目時から青森まで、青い森鉄道の駅の大半は訪ねました。残るは八戸~野辺地間の陸奥市川・下田・向山・三沢・小川原・乙供の6駅。これらを訪問するのは、現状では早くても来年になってしまうと思っています。
(「道南いさりび鉄道」とセットでの訪問を考えている)
各駅を見てきた印象としては、駅の規模が現状では必要以上に大きく、第3セクター鉄道としては設備過剰になっているのではないかと感じました。バリアフリーの点でも問題があろうかと思います。自らが造った(新)野内や筒井はエレベーターもあるが。また、大半の駅舎がコンクリ造りで、素っ気ない印象がしました。大半が無人化されているので内部もやや殺風景だし。東北本線は戦後に電化・複線化と大きな改良が繰り返された路線で、新幹線開通前は特急〔はつかり〕〔ゆうづる〕や長編成の急行・普通列車、貨物列車がガンガン行き交う大幹線だった事もあるのでこういう姿になるのだろう。今後はこうした駅の改良、活性化が課題となってくるのではないでしょうか。列車が短くなっているので、維持のためのコストも考えると、もう少しコンパクトにした方が良いと思う。この事は青い森に限らず、整備新幹線の並行在来線から転換した鉄道で共通だろうと思われます。
新しい駅は筒井に開業したが、青森~筒井間であと1つは欲しいかな(青森中央大橋の当たり、青森信号所付近)。他は見てきた限り、新しい駅を作ってもお客さんが乗り降りしてくれそうな所は見当たらなかった。むしろ野内のように、配置の見直しを行う所も出てくるかもしれません。
青森まで戻ってきました。帰りは、いよいよ東北新幹線〔はやぶさ〕です。新青森~八戸間は初めて乗る事になります。
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