№1315 私が撮った ヴァージン・アトランティック

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 今月1日、英国のヴァージン・アトランティック航空(VS)が日本路線を終了、最終便を成田で見届けた事は、№1308及び№1309で書きました。
 VSは1984(S59)年、レコードで大成したヴァージングループの航空部門として創立され、当初は大西洋路線で他社との激しい競争を勝ち抜いてきました。
 日本路線は1989(H元)年に参入、昨年25周年を迎えたばかりでした。
 何分英国の航空会社、日本路線は1日1便だけだったから、そんなに数は多くはないが、日本以外も含め、私が撮影してきたVS機をご覧頂こうと思います。
(以前ご覧頂いた画像もあります)

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 乗り入れ当初は赤のチトーラインを描いたB747-200Bだったが、その頃の私はまだ航空趣味にははまっておらず、最初にVS機を撮った時には、既に新色(当時)のA340-300になっていました。
 後部に“NO WAY BA/AA”(BA・AA提携とんでもない)と記されています。BA(ブリティッシュ・エアウェイズ)とAA(アメリカン航空)が提携してしまうと、大西洋路線で絶大な勢力になってしまうので、この動きを批判したものです。
(もっともこれがワン・ワールドにまで発展してしまうといつまでもそうも言ってはいられず、VS自身も当初はコンチネンタル、後にはデルタとの提携を模索する事になる)

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 代が変わり、2002(H14)年にはA340-600が就航しました。同時に、シルバーメタリックベースの新色になっています。尾翼やエンジンナセルの赤もメタリックになりました。
 この時期は後部に「Mine bigger than yours」と記されています。A340-600は全長が75.36mと世界最長の旅客機で、VSが旅客就航第1号、これも多分に、B747-400が主力だったBAへのあてこすりです。

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 A340-300も新色になりました。ウイングレットはユニオンジャック柄です。

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 B747-400は、私が見聞きした限りでは、日本路線への就航はないまま終わりました。一昨年ヒースロー空港で撮影した“Virgin Lady”。

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 これは2001(H13)年10月、ロサンゼルスでの撮影。何しろ日本では見られないので、ここで撮れたことは素直にうれしいと感じました。もっとも「9.11」の直後、この後警官の職務質問を受けた事は言うまでもないのだが。

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 現行色になった、A340-600。ベースが再びピュアホワイトになりました。

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 A340-300も現行色に衣替え。

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 いつごろからは解らんが、双発のA330-300も入りました。これまでのVSは皆4発だったから、割と新鮮に映りました。一昨年のヒースローでの撮影。

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 さらに英国国内線にも参入、ナローボディのA320-200も入りました。これもヒースローの撮影。

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 現行色のB747-400。やはり一昨年のヒースローでの撮影です。

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 最後に改めて、2月1日の成田最終便。
 先代カラーをベースとしながら、尾翼部の紺色の縁取りがなくなり、赤い部分が胴体後部にまで回り込んだ、現行カラーとの折衷になっています。

 一時はB787-8で羽田就航の計画もあったと聞いたVSだが、結局実現しないまま日本から去りました。
 特に1990年代はBAへの対抗色プンプンで、「Mine bigger than yours」もそう、BAが新塗装で一時「ワールドイメージ」を導入した時には逆に英国色を前面に押し出したカラーにしたり、さらには全機が4発機である事を売り物にした事もあったそうです。
 しかし、前述のようにライバル社のグローバル提携が世界規模のアライアンスにまで発展するとか、4発機が燃料効率の点で見劣りするようになるなど、思った通りの展開にならなくなってきていた事も、あったのではないでしょうか。
 自慢だったはずのA340が、思いの外早く旧式化してしまったのが、やや誤算だったのだろうと思います。系列のヴァージン・オーストラリアはB777-300ERを導入しているし。
 今後は株式の約半分を購入したデルタ航空とのジョイントベンチャーによる大西洋路線に、当分は資源を投入する事になるかと思われます。日本去ってなお、未だファンが多いVSだが、少なくとも数年は、日本でVSの赤い翼を見る機会はないでしょう。

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 明日は待望の時刻表発売日です。北陸新幹線メインは間違いないが、私的には上野東京ラインが最大の注目です。ダイジェストの時刻は既にJR東日本からリリースで発表されているが、全体的にはどうなっているのでしょうか。

《今日のニュースから》
23日 西川農林水産大臣辞任 後任に林前農林水産大臣
24日 「過払い金返還請求広告」代理店 東京国税局が告発

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