№1247 「青色LED」 交通業界にも大いに貢献
昨日の話になるが、「青色LED」の開発に成功した事が評価され、名城大学教授の赤崎勇氏、名古屋大学大学院教授の天野浩氏、カリフォルニア大学教授の中村修二氏がノーベル物理学賞を受賞しました。
日本はもちろん、世界的にも大きな話題となっているようです。
物理学は全く素人だからうかつな事は書けないが、「光の3原色」の赤・緑・青(この程度は解る)の内、青色のLEDだけは開発ができていなかったのだが、この3名が開発に成功した事で色々な色のLEDを作る事が出来るようになった、さらに白色のLEDも作れるので、家庭用などの照明にもLEDが急速に普及した、という事のようです。
様々な分野に普及が進むフルカラー・白色LED、交通業界も大きな恩恵を受けてきました。
すぐに思い浮かぶのは、鉄道の行先・種別の表示でしょう。在来のLEDは黄・緑・赤しか作れず、特に色でイメージさせる種別表示には、あまり向いていませんでした。そのため色の組み合わせで表示するなど苦心したり、種別が非常に多い鉄道では幕を使い続けたりしていました。しかし、フルカラーLEDは複数の色を作れるので(ピンクとか水色とかも作れる)種別の表示にも向くようになり、この数年で急速に普及しました。京王のように、3色LEDからフルカラーLEDに交換する鉄道も現れるようになりました。また、白の文字は黄色と比べても見やすいため、行先の表示だけ、という車両でも採用が進んでいるようです。車両だけでなく、駅の改札口やホームでも見られるようになりました。
また、省エネルギー性にも優れているため、特に東日本大震災以降の電力事情もあって、車内の照明で使用される例がまま見られるようになりました。
(初期コストが高いので、一気に全面取り替え、とはいかないようだが)
さらに、照度が高いので前照灯にも普及しつつあり、JR西日本221系等のように、改修工事と合わせて在来のハロゲン灯やシールドビームから交換する例も見られます。
バスでも、三菱ふそう新エアロスターではHIDのヘッドライトにLED室内灯が標準装備となりました。今後も普及が進むでしょう。法規制があるので、今の所行先・系統表示には使えそうにないのが残念でありますが…。
(せめて白文字位は認めて欲しい。同じ道路上を走る富山地鉄「セントラム」には使われているのだし)
さらに航空でも、B787やB737「スカイインテリア」、B747-8では、キャビンの照明にLEDが採用されました。時間帯や季節によって色を変える「ムードライティング」も可能になっています。在来機種でも、改修時に採用される例があります。
探せばまだまだ色々あるのだろうが、これだけでも、旅客の立場でも、趣味の目線でも、「青色LED」の効果ははっきり大だと気づかされます。
ノーベル賞、特に物理学賞となると、世界に認められるのはすごいとは思っても、我々の社会に直接結びつく面が少ないので今一つとっつきにくい感はあるのが正直な所だが、今回のように、直接私たちの暮らしに結び付いた発明が評価された、となれば、少しは親近感が増すのかも知れません。
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《今日のニュースから》
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