№1156の「私鉄名車列伝」では、京阪電鉄の9000系を取り上げました。
9000系は、朝ラッシュ時の特急の枚方市停車に対応した3ドアセミクロスシートであったと記しました(今はロングシート化)。
枚方市に関係が深い系列なので、今回は枚方市駅の時刻表から、京阪本線及び交野線のダイヤの変遷を、主に枚方市の視点で振り返ってみようと思います。
とはいえ、私は関東人で京阪電鉄の恒常的な利用者ではないから、多少舌っ足らずな分析になってしまう事はお許しください。
枚方市駅は京阪本線で京都方、大阪方どちらからきてもほぼ中間(やや大阪より)に位置する大阪府枚方市の駅です。乗降人員90,322人は京橋・淀屋橋に次いで京阪第3位。交野線を分岐する他、京阪バスのターミナルともなっていて、東京への高速バスも運行されています。
1993(H5)年に高架化工事が完成しました。
1989(H元)年9月27日改正
手持ちの時刻表で一番古いのが、この年です。この直後の10月5日、三条~出町柳間の鴨東線が開業しました。
京阪のダイヤは、特に日中はパターンダイヤがかなり高度に規格化されているので、日中に関しては種別及び運転区間ごとの運転本数(間隔)を記していきます。その方が解りやすいと思いますので。
京阪は京都→大阪が下り・逆が上りです。当時は平日・土曜・休日の3本立てのダイヤでした。
特急 出町柳~淀屋橋 15分間隔
急行 出町柳~淀屋橋 15分間隔
準急 樟葉~淀屋橋 15分間隔
普通 出町柳~淀屋橋 萱島~淀屋橋 三条~宇治 枚方市~私市 各15分間隔
特急は全列車七条(京都)~京橋(大阪)間ノンストップ、上下とも樟葉で急行、萱島で準急を追い抜くパターン。
日中の出町柳~淀屋橋間は48分で走っていました。
急行は丹波橋(宇治直通)・香里園で普通を追い抜き、守口市で接続。
準急も守口市で普通に接続と、複々線を生かしたダイヤ構成になっていました。
急行の枚方公園・守口市、準急の守口市停車は日中のみで、代わりに朝夕に区間急行が設定されていました。
準急は京都側にも設定されていたが、当時は出町柳~中書島間は急行と同じ、その先は各駅停車で、平日夕ラッシュ時の出町柳→樟葉のみ運行されていました。全線通しの列車の設定はありません。
この後多少形を変えつつ、15分サイクルのダイヤが21世紀に入るまで続きます。
枚方市駅は、この時点では大阪方面行の本線下りのみ高架化されていました。この翌年に京都方面行の本線上りも高架化、交野線のみ地上に残る事になります。
1991(H3)年6月1日改正では、急行の枚方公園・守口市、準急の守口市停車の時間帯が拡大になり、夜間の準急は全列車守口市に停車。
上りは0時05分の樟葉行急行が出町柳まで延伸しました。
枚方市駅は、交野線が単線で高架の仮ホームに移転。翌年に複線本設ホームになっています。
1993(H5)年1月30日改正
この頃から特急の完全ノンストップ運転が崩れてきたようで、枚方市はまだ関係ないが、平日朝の下り特急5本が、中書島に新規停車になりました。
枚方市関連では、0時台の淀屋橋→樟葉の急行が新設になりました。途中停車駅での普通への接続が一切なく、今の深夜急行の原型になります。
また、平日深夜の樟葉行準急の一部が淀へ延伸、休日朝方の区間急行が準急に変更になっています。
この年、枚方市駅連続立体交差事業が完成しました。
1995(H7)年6月19日改正では、夜間に増発や種別変更が行われています。
1997(H9)年3月22日改正
朝ラッシュ時の淀屋橋行特急6本が、新規に枚方市に停車となりました。9000系が集中して投入される事になります。
2000(H12)年7月1日改正
特急が一気に全列車、丹波橋と中書島に全列車停車になりました。日中の出町柳~淀屋橋間は下り51分、上り50分。
朝ラッシュ時の淀屋橋行特急の枚方市停車も増えています。
15分サイクル運転は変わらないものの、待ち合わせ・退避パターンが変わり、特急は急行の樟葉追い抜き→丹波橋接続、準急の追い抜きは萱島→香里園に変更。
急行の丹波橋で普通接続→深草で追い抜き(淀屋橋発着)。
この他、急行の枚方公園・守口市停車時間帯はさらに拡大、上りは土曜・休日に準急が増発になりました。
宇治線は三条・出町柳方面への直通が取りやめになり、中書島で系統が分断されました。
翌2001(H13)年、枚方市駅は「関西の駅百選」に選定されました。
21世紀に入ると、需要の変化に中之島線開業もがあり、改正毎にパターンがめまぐるしく変わっていく事になります。次回記します。
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《今日見た・聞いた・思った事》
東急田園都市線のダイヤ改正(6月21日)が発表になりました。
目玉は準急で、運転日・時間帯を大幅に拡大、これまでの平日朝ラッシュ時上りのみの設定だったものを、土休日も含めて上下とも日中に30分間隔で設定、南町田にも停車します。
準急はこれまでは朝ラッシュ時混雑対策の意味が強く、二子玉川→渋谷間(旧新玉川線区間)で急行を各駅停車に変更して平行ダイヤとする事で、混雑を分散・緩和させる事を目的としています。
今後はもう少し、営業政策的における戦略的な要素が含まれているようです。
ところで、田園都市線は8500系が未だに260両が運用され、5000系(180両)を上回る勢力を維持しています。特に東武直通は(6ドア車をあまり入れたくないからか)大半が8500系で運用されているように見えます。
しかし8500系は大半がデビューから30~40年になるし、昨今の電力事情も考えたら、いつまでもこのままとは行かないのではないでしょうか。
とはいえ東急内部だけでなく半蔵門線側の事情もあるだろうし(特にホームドア。JRと違って今すぐ6ドアをやめられる状況にはないから設置には困難を極める。メトロとの話し合いが必要)、5000系も既に10年以上経っていて、この間他社では新型VVVF制御の開発・搭載も進んでいて、東急としてもフルモデルチェンジ車の話が出るのかもしれません。
今年度の事業計画では車両新造の計画はないが、来年度以降、そろそろ田園都市線に相応しい、ニューデザインの新型車両の計画を期待したいところです。
常磐線の広野~竜田間の運行が昨日再開になりました。しかし、竜田~原ノ町間の再開はいつになるのか、というか、再開はありえるのか…?考えたくない事ではあるのだが。
全国各地で急に気温が猛烈に上がり、熱中症の被害にあう方々が増えています。お互い気をつけましょう。
《今日のニュースから》
AKB48 秋葉原での公演を再開
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