№1065 リニューアル 市電保存館

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 3年前の№238で、横浜市の市電保存館「トラムポート」について書きました。
 その市電保存館が7月20日、開館40周年を機にリニューアルしました。
 沖縄に行く前だったので時期が前後してしまうが、10月23日(水)に再度訪問しましたので、ここで御覧頂きたいと思います。

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 入口でまず目に付くのは、マイカーの駐車場が拡張整備されている事。
 24台分あるそうだが、私たちとしては、やはりバスで訪れたいものです。

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 これは反対側の国道沿いにある滝頭バス停(桜木町・横浜駅方面)の傍らにある、「ちんちん電車の走った道」。

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 入口に戻って、市電の車輪は変わっていません。

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 大空襲で被弾した痕が残るポールは、左側に移設されていました。

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 エントランス。各種グッズも販売。
 画像には写っていないが、反対側には市電の年表もあります。

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 フロアガイド。

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 リニューアルオープンを報じる神奈川新聞の記事。
 神奈川新聞は、久良岐公園(磯子区)に静態保存されている市電のレストアにも関わっていて、左下に記されています。

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 エントランスにあった、市電のマスコン。

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「電停シアター」。
 市電に関わる映像を上映。

 これから展示車両を御覧頂くが、以前はあった、恐らくバリアフリー用と思われるスロープは、全て撤去されていました。

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523
 1928(S3)年製の2軸車。馬力があり、勾配路線に重用されたとの事。523号は市電最終日まで生き延び、デビュー時のカラーを復元した上で保存されている。

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 その車内。バーチャル映像システムはなくなりました。

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1007
 500形と同年に、大型3ドア版として製作された。1970(S45)年の本牧線廃止まで使用。

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 その車内。

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 運転台部分の仕切り。中吊り広告は昔のものではなく、その体裁で書かれた「市電まめ知識」的なもので、他の車両にも掲げられています。

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1104
 1936(S11)年製の中型ボギー車。当初はセミクロスシートで「ロマンスカー」と呼ばれたが、戦時中に撤去、立席スペースとされたようだ。市電廃止日まで使われた。

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 その車内。「ロマンスカー」当時のセミクロスシートが再現できれば、とも思うが、写真も見た事がないし、当時の図面も残されていないかも知れない。

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1311
 柱が支障して見辛いのはご勘弁。戦後の1947(S22)年に3000形としてデビュー、翌年に改称した。1971(S46)年の長者町線廃止まで使用。今回のリニューアルで、デビュー当時のカラーを復刻した。

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 その車内。

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1601
 市電最後の形式で、1968(S33)年製。前中4枚折戸や大型行き先表示が斬新だった。市電全廃より先に廃止になってしまった。実働僅か12年。1601号のみ新製当時のカラーを復刻して保存。

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 その車内。かなり明るい。

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 今回のリニューアルでは、側面に掲げられていた方向板も再現されています。
 18系統は、今の市営バス158系統に相当する系統と思われます。 

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1510
 見た目は普通の市電だが、アメリカの会社と提携して製作された高性能市電「PCCカー」。1931(S26)年デビュー。リニューアルオープンに合わせて、1160形2両が試験的にまとっていたコーヒーブラウン色が再現された。
(1500形自体がこのカラーをまとった事はなかったようだ)

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貨10
 キリンビール運搬用に1913(T2)年に製造された電動無蓋貨車。後に路線延長やレール運搬車としても使用され、市電最終日には花電車となった。

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 電停カフェも若干模様替え、明るくなりました。

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 今の駅ビル(ルミネ)が建設される前の横浜駅東口駅舎に掲げられていた、大時計。
 今回大修復の結果、実際に時を刻むようになりました。

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 吉村栄氏が製作・収集されたOゲージコレクション。

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 模型運転コーナーも、引き続きお約束。
 10時30分、11時30分、13時30分、14時30分、15時30分の5回運転。
 最初にOゲージ、続いて裏側のHOゲージを運転。
(こちらはHOゲージ)
 色々な車両が汽笛交じりに走り回るが、<カシオペア>とかフレートライナー等もあるのだけれど、横浜の鉄道模型なのだから、それよりは東急や相鉄、みなとみらい線、シーサイドラインなど、地元の模型がもっと多くても良かったのではないでしょうか。

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 Nゲージのパノラマ。
 1回100円で運転でき、自前の模型の運転もできます。

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 PCを使った、「車庫入れゲーム」もそのまま残されています。

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「地下鉄コーナー」は今回大幅に縮小され、模型とシミュレーターのみ残りました。

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 地下鉄のシミュレーター。なお、手前に掲げられた写真は、ホンジャマカの石塚英彦。

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 最後に、館内からは市営バスの滝頭車庫をガラス越しに見る事ができます。
 手前に、遠州鉄道の高速バス(浜松~横浜線)がいます。
 本来は2台なのだが、訪問時は東名道の集中工事の影響で、1往復が計画運休になっていたのでした。

 さて、今後の保存館のあり方だけれど、この後にロンドン市の交通博物館を訪問した時の印象も合わせると、そろそろもう一段、横浜市の交通博物館としてパワーアップできないかと思います。
 今回は縮小された地下鉄コーナーだが、その地下鉄も開業から40年経ち、一度歴史を振り返ってみる時が来ていると思います。
 お子さんはもちろん、お子さんを連れてくるパパさんママさんでさえ、そろそろ開業の頃などLIVEでは知らないよ、という方が大半でしょう。
 新羽に保管されている1000形も引っ張り出して、恒久的な展示がなされる事も必要でしょう。
 もちろん、バスも必要で、本当はモノコック車両が車体だけでもどこかに残っていて、レストアできれば良かったのだけれど、現役ではCNGノンステップバスあたりが候補か。
 ただし、そうなると当然今の滝頭ではスペース不足で、どこか広いスペースへの移転も検討されるべき。
 みなとみらい地区あたりが第一候補かとは思われます。
 もっとも、あまり敷居が高くなって、今のように、ちょっとした時間に親子で公園感覚で来る事ができなくなってしまってもいけないかなあ、とジレンマもありますけれどね。

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 私鉄各社の年末年始ダイヤが続々発表になっています。
 東急東横線は終夜運転を実施(副都心線とも相互直通)。「ミレニアム」以来になります。
 西武・東武から企画列車の運転があるかと思ったが、なさそう。

 明日・明後日の更新はお休みです。
 横浜は風が結構強いです…。明日は良い天気になるように。

《今日のニュースから》
キャロライン・ケネディ新駐日大使 石巻市の小学校を訪問

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