№1047 やっぱり乗り物中心主義のロンドン旅行 8.ドーヴァー行コーチ
イギリスでは長距離バスを「コーチ」と称し、日本同様に全国に路線が延びています。
ロンドンでは、「ナショナル・エクスプレス」社(NE)の路線が多いようです。
事実上の最終日はロンドンをちょっと離れ、ドーヴァーまで日帰りで足を延ばしてみます。
行きはコーチに乗り、帰りの高速電車「ジャヴェリン」と乗り比べてみようと思います。
10月 9日(水)
長距離バスターミナルはヴィクトリア駅に隣接、オックスフォード・サーカスからは地下鉄ヴィクトリア・ライン一本で行けます。
オックスフォード・サーカス駅近くのオールソウルス教会。
エスカレーター脇の広告。「ウィキッド」に「マンマ・ミーア!」と、日本でも馴染みのミュージカルが目立ちます。
以前どこかで、アメリカの「メガバス」が事故が多くて問題になっている、と書いた事があるはずですが、ヴィクトリアでも「メガバス」が走っているのを見かけました。
大陸から来ているようで、右ハンドル。やはり最低1ユーロを売り物にしているみたい。どのような路線網があるかは、解らなかったが。安全性はどうなのでしょうか。
ヴィクトリア・コーチステーション。
ここは出発専門。到着は別の場所になります。
NEのドーヴァー線時刻表。
サイズが大きいので全部は入りきりませんでした。ロンドン発23時30分、ドーヴァー発20時00分の便があり、1日12往復(内3往復はアシュフォード経由、他はカンタベリー経由。2往復はドーヴァー経由でディールまで運行)。他にカンタベリー発着便の設定もあります。
12月25日(クリスマス)は全便運休。
前日の内に購入しておいた、ドーヴァー行のチケット。券売機発券のレシートスタイル。便のみ指定。
運賃片道£15(約2,400円)。Webなどから事前に購入すれば、もっと安くなったかもしれませんが。
ステーションの入口に掲げられている時刻表。
ABC順に行き先が並んでいます。
時刻表の上に出発ゲート表示のディスプレイがあり、これを見てゲートに向かいます。
これも行き先のABC順に並んでいます。9時30分発ドーヴァー行007便は上から3番目で、7番から出発。
一つ上もドーヴァー行だが、別会社の運行。詳細不明。
NEの時刻表のラック。方面別に並んでいます。
荷物預かりもあるとは、鉄道の駅みたい。
出発ゲート。
売店。コーヒーやパンなどの軽食も販売しています。
ドーヴァー行が出発する7番ゲート。ガラスの扉で仕切られています。
小規模だけど、「鉄道の駅」よりは「空港」にイメージが近いかも。
このバスステーションは歴史が古く、ガラスの仕切りには、昔の写真がフィルムで何枚か貼られています。
建物自体は今とほとんど変わらない。
ガラス窓を隔てた向こう側には、9時30分同時出発の、NEのコーチが並んでいました。
(一番手前は別会社)
手前から4台目がドーヴァー行で、他のNE車とフロントマスクが異なっています。新型?
ところが、ゲート上のディスプレイには、「Delayed 9:45」の表示。目の前に車がいるのに遅れて出発?アナウンスでも放送されていました。
9時30分になって、他の行き先のバスが先を争うように出発、ドーヴァー行(とカーディフ行も)は取り残されてしまいました…。
時間になるとドライバーが来てドアを開け、乗客をバスまで誘導します。
乗車開始。ドライバーに遅れの理由を聞いてみたが要領を得ず。英語力ないな…。
コーチ車内。ごく普通の2-2配置だが、革張りのシートが並んでいます。前方座席の下にはコンセントがあります。シートベルトは3点支持。
後方にはトイレがあり、座席定員48人。車内が一通り落ち着くとドライバーが、遅れの理由の説明と謝罪、走行中はシートベルトをつけるように、タバコとアルコールは禁止、と肉声で告げます。
9時43分、13分の遅れで出発。乗客は20人位?
ラムベス橋経由でテムズ川を渡ります。ビッグベンの塔が見えます。
ロンドン市中心部には、首都高速みたいな専用道路がなく、しばらくは一般道を走行。道は狭いし、カーブも多く、コーチは大柄なので、より走りづらそう。減速時のショックが、多少不快かなとも感じました。
市内では5箇所に停車した後、エルサム・ロードよりようやく高速道路A2号線に乗ります。ヴィクトリアから40分かかった。
A2号線は無料で、高速道というよりバイパス的な存在かもしれない。市中を抜けると、田園地帯になります。
ドーヴァーへ向かう、という事で、トレーラーも多くなってきました。右ハンドル車も目立ちます。
メッドウェイ川。
この便は一旦本線を降りて、ギリンガムに寄り道します。
ショッピングセンター脇に乗場がありました。町外れだと思うけれど、買い物客のマイカーが多かった。
車内は日本のような自動音声アナウンスもないし、乗客の話し声も聞こえてこないから、エンジン音だけで本当に静か。
途中のJCTでカンタベリー方面への路線に乗り換えます。ひたすら森の中。
カンタベリーの市内に入り、カンタベリー城が見えました。崩れかけ、のようにも見えたが。
カンタベリーのバスステーション。市内バスと同じで、ダブルデッカーの他、ユニークな形態のノンステップ車も見かけました。
ここで降りる乗客が多かった。
ドーヴァーに向けて南下。こんもりした農村地帯から、イギリスらしい合併住宅が並ぶ坂道を下っていきます。
ロンドンからほとんど曇り空だったのだけれど、ドーヴァーに近づくと少しは青空も広がってきました。
坂を下りきって、フェリーが見えてくるとドーヴァー港。
あれ、ここが終点?時刻表では、さらにバスステーションまで行く事になっているはずだけれど。
でも他の乗客に聞いても、ここが終点だって。
ロンドンの遅れは、ほとんど取り返せないままでした。
真っ白い崖が印象的。青空に映えて、まぶしくさえあります。
手前の道路は、さすがにフェリー港隣接だけあってトラックがかなり行き交っていました。
コーチは、全体的に日本よりは多少淡々としたイメージでした。放送も全くなかったし、全体的に静かだったので。
革張りシートながら特にゼイタクではなく、必要最小限ではあったが、コンセントを利用してスマホのネットを楽しむ人とかも見られて、低コスト志向の利用者にはウケるでしょう。
機会があれば、別の路線も。
帰りは高速列車「ジャヴェリン」を利用します。
始発のプライオリティ駅は、シャトルバスで移動します。
この先は次回。
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