№1046 やっぱり乗り物中心主義のロンドン旅行 7.トラムリンクに乗る

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 時間が多少少ないかなあと思ったけれど、この日の残りの時間は、ロンドンの南、クロイドンを中心に走るLRT「トラムリンク」に乗りに行きます。
 アールズ・コートでディストリクト・ラインに乗り換え、まずウィンブルドンに行きます。

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 ハットン・クロス駅の券売機(左)と、オイスターカード販売機&チャージ機(右)。
 どちらもいくつかの言語が選択でき、日本語もあります。
 オイスターカードはクレジットカードでのチャージも可能。日本語だと「銀行カード」と表記されるが、慌てないように。なお、履歴を見る事はできるが、日本のようなプリントアウトはできないみたい。

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 アールズ・コートは、ピカデリー・ラインは地下だが、ディストリクト・ラインは、高い三角屋根が印象的な地上ホーム。
 ディストリクト・ラインは運転系統が若干複雑、支線がこの駅で分岐するので、ホームの行き先表記に注意を。
 ディストリクト・ラインは、若干大柄。古い高架線を走って、欄干がクラシカルな橋梁でテムズ川を渡ります。

 思ったのだが、ロンドンの地下鉄は、「地下鉄」とは言うものの、実態は郊外鉄道の寄せ集め、なのでは?
 全線完乗したわけでもないからはっきり言い切れないけれど、中心部からそれ程離れていない場所でも、古めかしい高架線の区間が多い。
 電車が第3軌条集電(ロンドン地下鉄は線路の真ん中にも集電レールがある)だから違和感を感じるのだろう。銀座線の電車が、中央線の万世橋付近のような古い高架線を延々と走る、と思えばイメージは近いだろうか?

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 ウインブルドン駅の、ディストリクト・ラインのホーム。頭端式2面4線ホーム。
 サウスウエスタン鉄道の路線と接続。
 大きな駅で、1~4番線がディストリクト・ライン、5~9番線がサウス・ウエスタン鉄道、10番線がトラムリンク。

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 各路線は相互に改札を出ないで乗換えができるが、オイスターカード利用でのトラムリンクとの乗換えは、ホームにあるICカードリーダーにタッチさせる必要があります。
 この辺、日本の厚木とか、弥富等と似ていますね。

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 ウインブルドン駅のトラムリンク。左のサウス・ウエスタン鉄道線と同じホーム。

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 トラムリンクの主力はこのタイプ。部分超低床車。最近カラーが変わったようです。

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 その車内。

 まず、クロイドン経由ニュー・アディントン行3系統に乗ります。平日だと7~8分毎位。ちょうど下校の時間で、制服姿の子供が多く、ちょっと騒々しくなるのは日本と同じ?

 画像的にはちょっとはしょってしまうが、クロイドン中心部に入るまでは、結構ローカル色が濃い専用軌道。
 複線区間と単線区間が混在、1ヶ所ガントレットもありました。
 スピードがかなり出ます。メーターは75㎞/hは差していた。
 クロイドン中心部は上下が別線になり、クラシカルな商店街から一転してロンドン以上に都会的な高層ビル群を抜けていきます。この変化には驚き。
 イースト・クロイドンの先が住宅地になり、再び専用軌道となって、牧歌的な装いのニュー・アディントンに着きます。
 3系統は路線の前後が、昔の国鉄線の跡を転用したらしく、長大トンネルもありました。

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 終点のニュー・アディントンは自然豊かな住宅地だが、「閑静」とまでは言えないかも。路駐が多かった。

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 一つ手前のキング・ヘンリース・ドライヴ電停。

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 どこの国でも、言いたい事は同じみたいだなあ。

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 アディントン地域を行く、トラムリンク。

 サンディランズまで戻る電車は、車内が相当汚かった。あちらこちらに食い散らかした跡がある。
 それにしても、空は分厚い雲に覆われて重っ苦しい。つい5~6時間前のヒースローの快晴が信じがたく、欧州は天気が変わる時は急だなあと思う。
 サンディランズで、エルマース・エンド行に乗り換えます。ニュー・アディントン行が右に分岐するのに対し、左に分岐します。森の中の住宅地。

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 エルマース・エンドは、サウス・イースタン鉄道の駅に乗り入れます。

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 同一ホームで、ロンドン方面行の電車に乗換えができます。

 次に来た電車は、一番上に掲げた、最新鋭の5連接超低床車。
 メーカーどこだろう?

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 その車内。完全ノンステップ。

 一駅アレナまで戻って、最後にベックナム・ジャンクションを目指します。
 ハリントン・ロードから単線になり、左手からサウス・イースタン鉄道の単線と並走になります。
 複線の片方を、トラムリンクに転用したのだろうか。

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 終点のベックナム・ジャンクション電停。

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 広場の反対側に、サウス・イースタン鉄道およびサウス・ウエスタン鉄道の駅があります。
 イギリスの鉄道の駅はどこも、大陸とはかなり趣きが異なると思います。

 折返しの2系統で、ウエスト・クロイドンまで戻りましょう。
 2系統はクロイドン中心部で循環して、再びベックナム・ジャンクションに戻るパターン。イースト・クロイドンを過ぎると、車内放送の行き先が「ウエスト・クロイドン」→「ベックナム・ジャンクション」に変わります。クラシカルな商店街のトランジット・モールに入り、かなり急な下り坂もありました。

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 中心部の一方通行区間にある、ウエスト・クロイドンの電停。歩道上にあります。

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 車で被って見づらくなってしまったけれど、トラムリンクが走るステーション・ロード。
 車道は一方通行。

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 車道をはさんで反対側に、ロンドンバスのバスステーションがあります。
 近郊路線の他、ロンドン中心部や、ハットン・クロス経由ヒースロー空港行の急行系統もあります。

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 最後に、トラムリンクの運転系統図を掲げて置きます。
(帰国後プリントアウト)

1.エルマース・エンド ~ ウエスト・クロイドン(循環) 15分間隔
2.ベックナム・ジャンクション ~ ウエスト・クロイドン(循環) 日中10分、早朝・深夜15分間隔
3.ニュー・アディントン ~ ウインブルドン 日中7~8分、早朝・深夜15分間隔
4.エルマース・エンド ~ セラピア・レーン 15分間隔 休日は運休

 トラムリンクは各所で、ロンドン中心部に向かう地下鉄ディストリクト・ラインや、郊外電車「オーバーグラウンド」(サウス・イースト鉄道及びサウス・ウエスト鉄道)に接続します。
 パリもそうだったが、大都市でLRTが活きるのは、やはり外環状線的な路線になるのではないでしょうか。

 時間がなかったし、曇り空で暗かったから、今一つ画像数が少なくなってしまったのは申し訳ありません。
 トラムリンクは、都会的なクロイドン中心部と、牧歌的でさえある郊外の違いがはっきりしていて、乗ってみれば、この変化にはビックリさせられるでしょう。
 機会があったら、今度は晴れの日中に乗りたいです。

 ロンドンまでの帰りは、ウエスト・クロイドン駅からサウスイースト鉄道利用。ヴィクトリアまで行きます。

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 ウエスト・クロイドン駅は2面3線(一番右の1番線は行き止まり)で、折返し列車も多数設定されているよう。
 ヴィクトリア行は1本直前で運休になり(理由は放送していたが、聞き逃した)、10分後の電車で行きます。
 26分と、意外に時間がかかった。
 ロンドン近郊の「オーバーグラウンド」も、オイスターカードで乗れます。

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 ヴィクトリア駅の構内。

 今回の旅では、オックスフォード・サーカス近くのYHに3連泊しました。
 YH利用は3年前のフランス以来。

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「YHA ロンドン・セントラル」。
 オックスフォード・サーカス駅から徒歩10分程度。
 一泊£15.8(約2,530円)。

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 グランドフロアのレセプションとダイニング。
 これは朝の時間の撮影だが、夕方~夜はもっと賑やかです。
 夕食の提供はないが、ピザ(£5.5(約880円)~)等があります。YH会員証提示で割引。
 フリーWi-Fiのサービスがあります。
 レセプションでは、ミュージカル等のチケットの手配もできます。

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 朝食は別払いになり、£5.25(約840円)。
 チョコデニッシュかクロワッサン、果物かヨーグルト、コーヒーか紅茶を選びます。

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 ドミトリー。8人部屋。

 翌日はドーヴァーへ行くが、行きは「コーチ」(長距離高速バス)として、帰りの高速電車「ジャヴェリン」と乗り比べてみようと思います。
 また、最終日は出発が早いので、シティ空港に近いホテルに移動します。

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《今日のニュースから》
民間団体の日中フォーラム 北京で開催

 日中関係改善の道を模索するとの事だが、日韓もそうだけれど、民間レベルの交流も限度があると思います。
 やはり政治、特に日本側が慎重な発言や行動をしてもらわないと困ります。

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