№959 横浜市営交通でアフリカ気分

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「クロニクル」は1回お休みします。
「アフリカ開発会議」(TICAD=Tokyo International Conference on African Development Ⅴ …「T」って、「東京」のT…)が1日~3日の間横浜市内で行われ、合わせて市内の各地でアフリカに関する様々なイベントが展開されています。
 横浜市交通局でも、地下鉄を中心にいくつかイベントがありました。

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 市営バスのフロントに掲げられていた、TICADのPR幕。
 まだ未見だが、市営バス2台に、日本とアフリカの学校の合作による絵画がラッピングされて運行中です。

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 地下鉄では、ブルーラインの「はまりん号」(3321F)を「アフリカ号」と題して、車内にアフリカの装飾を施し、天井吊りや窓上にアフリカの風景や民族のデザインを展示しています。
 この列車は、次の日曜日(9日)まで運行予定。
(運行ダイヤはWebで公開されているが、明日と日曜日は朝だけの運行)

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 中吊りはこんな感じ。
 ケニアのナクル湖国立公園で、フラミンゴの群れが湖面を赤く染めています。

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 窓上。
 コンゴ民主共和国のプジョング族が作るテキスタイル(織物)で、ハンマーで叩いた結果あいてしまった孔を、アップリケを縫い合わせている事で補修しているのだそう。

 1両ごとに、展示される地域を変えています。
 どんな内容だったのか、記してみました。

(湘南台方)
1号車(3321) <砂漠気候>
1.フェズ・エル・バリ モロッコ王国 世界一の迷宮都市 (中吊り)
2.フェズ・エル・ジュティド モロッコ王国 閉ざされた王宮の門 (中吊り)
3.タッシル・ナジェール アルジェリア民主共和国 先史時代の岩絵 (中吊り)
4.フェズ モロッコ王国 職人街の臭いと香り (窓上)
5.アッタリーン・マドラサ モロッコ王国 美しい男子校 (窓上)
※「マドラサ」=神について勉強する男子校だそう。
6.ギザ エジプト・アラブ共和国 ピラミッドの由来 (窓上)

2号車(3322) <砂漠気候>
7.ヴォタベ族 ニジェール共和国 コンテストの勝負服 (中吊り)
8.バナマ族 マリ共和国 魔除けの泥染め (中吊り)
9.トゥアレグ族 マリ共和国 砂漠の民トゥアレグ族 (中吊り)
10.ソンゴ族 マリ共和国 儀式の岩絵 (窓上)
11.ドゴン族 マリ共和国 崖の民の仮面舞踏 (窓上)
12.メロエ スーダン共和国 文化の交錯する遺跡 (窓上)

3号車(3323) <ステップ気候・サバナ気候>
13.ディダ族 コートジボアール共和国 絞り染めが描く文様 (中吊り)
14.アシャンティ族 ガーナ共和国 縫いつながれる色彩 (中吊り)
15.アシャンティ族 ガーナ共和国 スタンプで彩る喪服 (中吊り)
16.ウィダ ベナン共和国 ブードゥ教の祭 (窓上)
17.ダカール セネガル共和国 ド派手な庶民の足 (窓上)
18.ガ族 ガーナ共和国 ユニークすぎる棺桶 (窓上)

4号車(3324) <ステップ気候・サバナ気候>
19.ピグミー族 コンゴ民主共和国 森の挿絵 (中吊り)
20.ヨルバ族 ナイジェリア連邦共和国 こだわりの藍染め (中吊り)
21.ンゴンゴ族 コンゴ民主共和国 ラフィアの絞り染め (中吊り)
22.ヌアバレ・ンドキ国立公園 コンゴ共和国 アフリカ一豊かな森 (窓上)
23.プショング族 コンゴ民主共和国 アップリケの布 (窓上)
24.ショワ族 コンゴ民主共和国 価値あるテキスタイル (窓上)

5号車(3325) <温暖湿潤気候・ステップ気候>
25.ケニア共和国~タンザニア連合共和国 密やかなメッセージ (中吊り)
26.ケニア共和国~タンザニア連合共和国 身にまとう絵画 (中吊り)
27.ナクル湖国立公園 ケニア共和国 ピンク色に染まる湖 (中吊り)
28.アザレ湖 エチオピア連邦民主共和国 塩が描く景色 (窓上)
29.ケニア共和国 万能アイテム「キコイ」 (窓上)
30.エチオピア連邦共和国 カラフルなバスケット (窓上)

6号車(3326) <温暖湿潤気候・西岸海洋性気候>
31.ケープクロス ナミビア共和国 オットセイの海 (中吊り)
32.ナマクワランド 南アフリカ共和国 魔法の花畑 (中吊り)
33.ツインギ・デ・ベラマ厳正自然保護区 マダガスカル共和国 尖った世界遺産 (中吊り)
34.ケープタウン 南アフリカ共和国 アフリカのペンギン (窓上)
35.コサ族 南アフリカ共和国 ネックレスの身分証 (窓上)
36.モロンダバ マダガスカル共和国 人類を支える逆さの樹 (窓上)
(あざみ野方)

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 ドアの窓ガラスには、民族衣装が貼られている所も。
 つまり地下区間で、自らの姿を窓ガラスに映して重ね合わせると、民族衣装を着ている雰囲気を味わえる、という仕掛け。

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 先頭車両の車内には、乗務員室の仕切りに装飾が施されています。
 これは6号車で、1号車は砂漠の装飾になっています。

 駅においては、「1駅1国運動」として今日5日まで、各駅にアフリカ各国を紹介したパネルが展示され、スタンプが置かれていました。
 この運動は2002(H14)年に日本・韓国で行われたサッカー・W杯の際、出場国と地下鉄の駅の数がちょうど同じ32だった(グリーンラインは未開業)事から、各駅毎に出場国にまつわる展示が行われた事が始まりで、5年前の「TICAD Ⅳ」でも行われました。
 ただ、アフリカの国の数(今回は54ヶ国)は地下鉄の駅(40)より多いから、一部の駅では複数の駅の展示を行っています。
 国は前回と同じだが、一昨年独立した南スーダンは、下飯田駅に割り当てられていました。

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 各駅では、このようなパネルがあります。
 これは日吉本町駅のコモロ連合。
 国によっては日本との「意外な」結びつきも記されていて興味深い事柄も多いが、全54ヶ国をじっくり読むには、時間がないなあ。
 どこかネット上でまとめて読めると良かったのだが。

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 ラリーのスタンプには、その国にまつわるワンポイントの図柄があしらわれ、シートにはその図柄の説明と、各国の国旗に正式な国名、首都、人口が記されています。
 北新横浜のスワジランドはスタンプがなくなってしまい、改札の窓口でシールを配布していました。
 北新横浜を含め、比較的乗降が少ない駅に複数国が当てられているようです。

 このラリーでは、アフリカ大陸を5ブロックに分け、各ブロック毎に1つ以上集めて指定の駅に持って行くと、粗品がプレゼントされます。

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 54ヶ国の国旗があしらわれた、特製クリアファイル。

 この他、中山と戸塚でミニコンサートも行われています。

 これらを見て感じた事だが、アフリカに関する国際会議が2度も行われたのだから、会議の時期だけ、というのではなく、何か小規模なもので良いから、横浜とアフリカの恒常的な、目に見える結びつきが欲しいな、と思いました。
 駅におけるパネル展示、程度でも良いので。
(その意味で、先の絵画を描いた市営バスの運行が数年程度、とされているのは良いと思う)

 地下鉄の電車や駅の展示を見て、アフリカ大陸に関する興味が強く沸きました。
 残念ながらまだネガティブな印象を持つ人の方が多いだろう(正直私もその一人)アフリカ大陸だが、一方で魅力的な部分も多いと感じられるようになりました。
 アジアや欧米のように思い立ったらすぐ出発、という訳には行かないのも現状だが、一度はアフリカ、できれば赤道より南を、訪れる機会を作れたら良いなと思っています。

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