№932 Webサイト開設10周年記念 三陸BRTと仙台の旅 2.再開・南リアス線

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 三陸鉄道南リアス線・盛~吉浜21.6㎞は今月3日、新型車両36-700形導入の上、2年ぶりに運行を再開しました。
 BRT乗り継ぎの前に、まず南リアス線に挨拶をしてこようと思います。
 三陸鉄道自体、何年ぶりだろう…。

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 三陸鉄道の盛駅。
 JRの盛駅とは独立しています。

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 三陸鉄道盛駅の駅舎内。
 今は「ふれあい待合室」と称して、NPO法人に運営が委託されています。
 盛駅付近にはコインロッカーがなくて難儀したが、吉浜までの往復の間バッグを預かってもらえて、とても助かりました。

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 壁に貼られた、「さんてつ通信」。

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 駅で配布されている「復興ニュース」。
 NPO法人が発行しています。

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 駅南側の歩道橋から見下ろした、盛駅の構内。
 JR大船渡線の方はBRT専用道路の整備中、線路の跡が舗装道路で埋められています。

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 盛駅のホーム。
 跨線橋は使用停止、駅舎からは舗装部を歩いて渡って行きます。
 専用道路が開通すると、南リアス線→BRTは同じホームで乗換え可、逆も横断歩道の横断だけで乗換えができる事になるでしょう。

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 8時05分出発の吉浜行703D。
 36-702号。
 乗客は10人ちょっと、意外に「鉄」は少なく見えたけれど、時間がまだ早い事もあるでしょう。

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 大津波で手酷くやられた甫嶺駅付近は、まぶしい位真新しい線路が続いていました。
 駅自体は若干の手直しの上で、そのまま使っている様子。

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 現行のダイヤでは行き違いの設定はないが、三陸駅では全列車、5分以上の停車の設定があります。
 駅前の桜はまだつぼみ。

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 三陸~吉浜は暫定的に「指導式」の閉そくとなり、運転士が信号の職員より「指導票」を受け取ります。

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 信号は回復しているが、加えて信号職員の手信号の現示を見て出発。

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 当面の終点、吉浜に到着。
 遠くに線路終端の標識が見えます。
 この先、釜石までの開通には、あと1年。

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 吉浜駅には、桜のデコレーションが施された駅舎がありました。
 ただし駅員無配置。
 本物の桜は、ここも開花の一歩手前。
 広場には岩手県交通バスの吉浜出張所前バス停があり、大船渡~釜石の路線が経由します。
 乗り継げば釜石へ行けるが1日4往復だけ、6時49分の後は夕方15時前までなし。

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 36-700形の車内。

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 クウェートからの支援に感謝するメッセージ。

 折返し704Dは日曜日という事もあってか、女の子達のグループが乗り込んで、車内が華やぐ。

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 三陸駅付近の仮設住宅。
 奥の茶色の建物は、越喜来地区の公民館だったらしい。

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 三陸駅に戻ってきて、指導票が返納されました。
 盛~吉浜では三陸と綾里で行き違いが可能で、信号も生きているのだけれど、現状では盛起点で単純に7往復するだけ。
 臨時列車の設定でもあれば、行き違いのシーンが見られるかもしれないが。

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 トンネルが比較的多い路線だが、トンネルとトンネルの間から見られる海岸沿いの光景は、ほとんどが更地のままという感じ。
 それでも綾里でも乗車が割と多くて、日曜の朝方にしては活気が感じられるのは頼もしくも感じました。

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 盛の車両基地。
 36-702は吉浜まで2往復すると、一旦入庫になります。

 南リアス線南側は、当分は36-700形3両が護っていく事になります。
 来年(2014(H26)年)4月1日、三陸鉄道は開業30周年を迎えます。
 何とかそこまでに北リアス線も含めて全線が再開し、節目の年を祝えると良いのですが、ただ前後のJR線は当分は寸断されたままになるため、再開後の方がより厳しいものになるのではないでしょうか。
 私たち外部の人間の応援も大事だが、せっかく多額の費用をかけ、海外からの支援も得て復旧させるのだから、いかに地元の人々が末永く三鉄を利用してくれるかに、将来がかかる事になるでしょう。
 全線開通後に、再度訪れる機会を作れればと思います。
 南⇔北の移動は大変そうだけれど…。

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 岩手開発鉄道は20年以上前に旅客営業を廃止しているが、未だに旅客用ホームが残ったままです。
 小屋の中にはご丁寧に「出札口」のプレートも残されていました。
(もちろん入れない)
 右は、BRTバスの待機場所になるようで、3台分のスペースがありました。

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 岩手開発鉄道の貨物列車。

 この後、駅前を10時に出発する陸前矢作行より、今回の旅のメインイベント、BRTバス乗り継ぎが始まります。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 JR⇔相鉄の相互直通開始は遠のくのか?
 今朝の読売新聞横浜版では、工事の遅れにより、相互直通の開始が当初予定の2015(H27)年3月から2~3年程度遅れる可能性が出てきたと報道しました。
 地下駅となる羽沢新駅と貨物線をつなぐためには、貨物線の地下に新線を建設する必要があるが、工事を行うには貨物列車の運休や迂回が必要になり、JR貨物等との調整が進んでいないとの事。
 また一部は用地買収も済んでいなくて、接続部分の工事にも着手できておらず、工事を行っている支援機構は、「予定の期間で工事を終わらせるのは非常に厳しい」と話しているそうです。
 大手私鉄と言いながら、昨今の広域化する首都圏鉄道ネットワークから孤立した感が否めない相鉄としては、早急な相互直通開始が期待されるのだろうが、工事は全面的に支援機構に委託しているため、手が出ない状況に置かれています。
 これが事実なら、相鉄全体の経営にどのような影響を与えるでしょうか。
(相鉄自体は、今日現在では「自社が発表したものではない」としている)

《今日のニュースから》
H7N9型鳥インフルエンザ 山東省で初めて確認

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