№872 思い出の海外旅行クロニクル 3.1994年スイス 4

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 引き続き、スイス西部・フランス語圏の鉄道を訪ねます。
 車窓の写真が少ないのは申し訳ないのですが、駅の周辺の様子で、ある程度沿線の雰囲気は伝わるのではないかと思っています。

1994年10月26日(水)
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 ナローゲージ路線の電車で、2両固定編成はスイスの私鉄では珍しいかも。

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 プライウート駅。
 牛が草を食む草原が広がるばかり、民家は遠い。
 この駅はリクエストストップで、乗車の際はあらかじめ待合室にあるスイッチを操作して信号を表示させないと、電車が停まってくれません。

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 シャテルサンドニ駅。
 この路線はここで進行方向が変わります。

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 ここで団体貸切らしき、レトロ列車を見かけました。ラッキー。

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 GFMに限りませんが、メーターゲージ路線では、当然標準軌の国鉄線などからの貨物車両の直通が出来ません。
 どうするのかというと、貨車の車輪の下に「ロールボック」と呼ばれる、メーターゲージ用の台車を台車を履かせる方法を取ります。

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 こちらは標準軌路線用の大型電車。
 貨車をつないでいます。

 標準軌とメーターゲージ両方の路線を保有、標準軌のみならずメーターゲージ路線もわざわざロールボックを履かせてまで貨車を直通、同じ鉄道事業者なのに不自然ですよね。
 両者は、以前は別々の鉄道事業者だったに違いありません。
(日本でも近鉄や京王がそうです)

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 GFMの絵葉書から。

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 ビュルとフリブールの間には、高速道路経由のダイレクトバス路線があります。
 所要1時間弱。
 フリブールにはGFMのバス路線網があります。
 サンデン交通を連想させるカラー。

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 フリブール駅。
 駅前に架線が張られていますが、この町には合わせてトロリーバスが走っています。

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 フリブール~インスにも、落下傘的にGFMの標準軌路線があります。
 電車もさらに近郊電車的な印象。

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 途中のムルテン駅。

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 インス駅。
 駅前からは、今回は乗らなかったが、BTI(ビール・トイフェレン・インス鉄道 Biel-Täuffelen-ins)の電車が発着します。
 路面電車みたいだった。

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 インスで見かけたベルン行、ヌーシャテル行電車は共にSEZの電車でした。
 随分場違いで、どういう運用なのだろう?

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 フリブールへ戻ってGFMと別れを告げ、国鉄の電車でさらに北部のイヴェルドンへ向かいます。

 GFMは、現在は統合によりTPF(フリブールジョワ公共交通 Transports publics fribourgeois)となって、カラーも大きく変えているようです。

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 イヴェルドン駅。
 次はYSteC(イヴェルドン・サントクロワ鉄道 Yverdon Ste-Croix)を訪ねます。

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 YSteCの電車。

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 凸型の電気機関車も見られました。

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 ジャガイモが山積みされた畑が広がる農村地帯を抜けると、ボールムは突然という感じの大集落。

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 急勾配・急カーブを抜けて到着した終点のサントクロワ。
 四方を山々に囲まれています。
 寒かった…。

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 YSteCの絵葉書。
 このようなイラストカラーの電車も、イヴェルドンで見かけていました。

 麓のイヴェルドンに戻る頃にはもう暗くなりました。
 国鉄でローザンヌに向かうが、寒い中の待ち合わせはしんどい…。

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1994年10月27日(木)
 ローザンヌには2泊、この日は近場の鉄道を訪ねました。
 午前中はLEB(ローザンヌ・エシャラン・ベルシェ鉄道 Lausanne-Echallens-Bercher)に乗ります。
 朝食もそこそこに、慌しく出発。

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 LEBの電車も、他のローカル私鉄とほぼ同系。
 ただし2両固定編成で、前後で番号が同じでした。

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 当時の始発のショードロン駅は、国鉄駅からトロリーバスに乗らないと行けない、中途半端な位置。
 駅舎もオンボロ。

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 ただし、既に地下線化のうえでフロンに延伸させる工事が始まっていました。
 2000(H12)年に開業したそうです。

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 次のモンテタンは併用軌道上の駅で、歩道に待合小屋が設けられているだけ。

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 ル・リュセクス駅。

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 中間のエシャランには、車庫があります。

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 ズグネンス駅。
 森と農場が広がるばかり、聞こえるのはカウベルと鳥のさえずりだけ。

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 終点のベルシェ駅。
 集落の中心からは遠いようで、人影もまばらでした。

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 ここでも絵葉書を御覧頂きます。
 上の旧型車は、紺色とクリームのツートンカラーに変わっていました。

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 ローザンヌにはもう一つ、TSOL(ローザンヌ南西部トラム Ttamway du Sud-Ouest Lausannous)という鉄道があります。
「トラム」と呼称していますが、江ノ電以上に本格的な軽鉄道です。
 3年前の1991(H3)年に開業したばかり、とか。

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 その車内。
 シートは市内バス並み。

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 起点のフロンは、半地下式。
(現在はLEBも乗り入れているはず)

 いくつか中間の駅を御覧頂きます。

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 プロバンス駅。

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 UNILソージ駅。
 UNILとはローザンヌ大学。

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 終点のルナン駅は国鉄駅構内の62・63番線に発着。
 国鉄では1駅ですが、TSOLは中間に12駅ありました。
 その割には結構早く、全線で所要時間は20分。
 いずれの駅もホームが高い事、サイン類が近代的な事が目を惹きました。

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 ローザンヌの市内交通の主役は、トロリーバス。

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 国鉄のルナン駅。

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 高低差があるローザンヌの街中を、国鉄駅を中心に、レマン湖畔のウシーと、上部のフロンを結ぶラックレール式鉄道がLO(ローザンヌ・ウシー鉄道 Lausanne-Ouchy)。
 全区間通しで走るのが、機関車+小型客車の編成。
 2編成が、中間駅で行き違いしながら上下します。

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 国鉄駅~フロン駅専用の2軸式小型電車。
 運転室は片隅の1箇所だけ、運転士は横を向いて運転していました。
 イスが少なく、やけに広々。
 この系統は時刻表がなく、シャトル運転を行っていました。

 もう一晩ローザンヌに泊まって、翌朝ジュネーヴに向かいます。

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 明日・明後日の更新はお休みです。

《今日のニュースから》
薬のネット販売 規制は無効 最高裁が判決

 この判決を受けて、ネット大手が相次いで薬のネット販売に乗り出そうとしています。
 薬に限らず、ネット大手のリーダーには「ネット万能主義」がはびこっている様にも思えますが、「調子に乗るなよ」とは言っておきたいと思います。

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