№848 やっぱり乗り物中心主義・香港旅行 3.軽便鐵路乗り歩きとMTR
香港の路面電車といえば、香港島の北部の繁華街を貫く2階建てのトラムが観光客にも有名です。
ここでも後で書きますが、これとは別に北部・新界地区に、MTR西鐵線の元朗(Yuen Long)や天水圍(Tin Shui Wai)、兆庚(Siu Long)、屯門(Tuen Mun)の各駅をベースとして、沿線の大ニュータウンへの足となる「軽便鐵路」(軽鉄)が、同じMTRによって運営されています。
軽鉄の路線図。
元朗~屯門碼頭(Tuen Mun Ferry Pier)間を幹線として、別ルートだったり、枝分かれする路線もいくつかあります。
天水圍のニュータウンには、循環系統もあります。
軽鉄の起点、元朗。
ショッピングセンターの1階にあり、系統別に高床式のホームが設けられています。
バスのようなループスタイル。
乗り継ぎながら屯門碼頭を目指します。
まず、天水圍のニュータウンの中の天逸(Tin Yat)行761P系統。
2両編成。
その車内。
座席はバスのように、前方のみを向いています。
中間の駅はこんな感じ。
(これは坑尾村駅)
高床式のホームで、出入り口に「オクトパス・カード」のリーダーがあります。
天水圍のニュータウンをバックに走る軽鉄。
背後はMTR西鐵線の天水圍駅。
天水圍のニュータウンの中心駅の一つ、天逸。
ここは循環線(705・706系統)の乗場。
元朗からの761P系統はここで客を降ろした後、ループ線に入ります。
ループ線に進入する天逸折返し電車。
もう一つ、天逸を始発とする761P、及び友愛(Yau Oi)行751系統が出発するターミナル的なホームがあります。
それにしても、背後の超高層マンション群の凄い事。
オープンな案内所もあります。
天逸駅の配線。
軽鉄は見た所、少なくとも2種類の形式があるようです。
(さらにクーラーの形式や外板に差異があるようだ)
これは新型と思われるタイプ。
カラーが、前回書いたバスと同じ。
その車内。
次に友愛行751系統に乗車。
今度は単行です。
軽鉄の電車は見た限り、元朗関連の系統は2連、他は単行が基本のようです。
電車の最後部は非常扉になっていて、窓から後方の景色を眺める事が出来ます。
軽鉄は大半の区間が専用軌道になっていて、雰囲気はLRTというより、かなり郊外鉄道に近いです。
単行の電車が続行運転するのは路面電車的ですが。
沿線はどこを走っていても、超高層マンションが途切れる事がほとんどありません。
終点の友愛駅は道路上にあります。
このすぐそばの安定(On Ting)駅から屯門碼頭行に乗ってラストスパート。
屯門碼頭駅も大ターミナル。
バスやタクシーの乗降上と並んで、やはり系統別にホームが7つもあります。
(2つは予備、1つは降車専用)
「碼頭」(埠頭)というだけあってすぐ隣が海、港もあって、空港へ行く航路もあるようです。
解りづらいかもしれませんが、空港へ着陸する旅客機の姿も見られます。
昨日とは、R/Wが逆だ…。
帰りは兆康まで、615P系統に乗っていきました。
屯門碼頭駅の配線図。
安定方面からのルートだと、直前に上下線がクロスするのが特徴。
香港の軽鉄は、例えが難しいのだけれど、ヨーロッパのLRTよりはもっと本格的な鉄道です。
京阪石山坂本線クラスの小型電車がニュータウンにネットワークを広げている、と言ったら解りやすいでしょうか?
残りの時間はMTR2路線に乗ります。
これは西鐵線の電車ですが、なにしろホームドア式の路線なので、電車自体を撮るのは日本同様難しいです。
兆康駅は、改札口から、一部の軽鉄のホームまで、階段の乗降ナシで行ける構造になっています。
屯門駅のホームドア。
MTRの最近の路線では、駅毎にステーションカラーが決められているようです。
(積極的な案内のアイテムとしては使われていない)
また、駅名標記のフォントも独特です。
高架線からの車窓。
偉そうな事は言えないけれど、香港という所も去年の韓国(釜山)同様、思いの他経済の格差が大きいように見えたのですが、どうでしょうか。
屯門から紅磡(Hung Hom)まで、36分。
東鐵線と同じホームです。
この駅からは広州など、中国メインランドへ行く列車も出発します。
東鐵線は昔は「九広鐵路」、紅磡駅も「九龍」(Kowloon)駅と称していました。
東鐵線は地下鉄でなく、普通の郊外鉄道路線です。
メインランド「国境」の羅湖(Lo Wu)、落馬州(Lok Ma Chau)までの路線なのですが、この両駅は深圳(Shen Zhen)へ行く(「国境」を越える)人以外は利用できず、一般の旅行者は一つ手前の上水(Sheung Shui)で降りなければなりません。
一日乗車券の通用もここまで。
駅前にはなにやら行列が。何事?
メインランドから来た人々なのでしょうか?
彼らを当てにした商売人、なのでしょうか?
駅そのものは普通の郊外の駅に見えたのですが、「国境」に近い駅、ならではの不思議な光景、なのでしょうか。
もう暗くなってきたので、そのままホテルに帰ります。
明日はまずチェック・ラップ・コクの空港に行く予定。
本当に旅客機が撮れる場所がないかどうか、調べてみたいので。
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《今日見た・聞いた・思った事》
昨日の晩、小田急線で人身事故があって、一時運転見合わせとなりましたが、今朝江ノ島線で3000形に乗った所、ドア上の車内モニターでお詫びのメッセージがありました。
しかし小田急に第一義の責任がある事故ではなく、既に終わった事でもあり、Webサイトや駅構内はまだしも、車内モニターでまで謝罪を繰り返す必要はないのでは?
乗客が知りたいのは、「今」の運行状況である訳だから。
夕方、東北・関東で地震がありました。
横浜も結構揺れましたが、今回は幸い大事とはなりませんでした。
しかし一時は太平洋沿岸に津波警報・注意報も出たようで、小規模でしたが実際に津波も到達した地域もあったようです。
これより前、不通になっているJR常磐線・相馬~亘理間の復旧に関する住民説明会が行われたそうですが、復旧工事の着工は再来年、運転再開は5年後になるそうです…。
《今日のニュースから》
気仙沼線BRTバス 軽自動車と衝突事故