№831 バスグラフィックvol.16(ネコ・パブリッシング)

「バスグラフィックvol.16」が先月末発売になりました。
 通常3・6・9・12月末発売ですが、理由は解りませんが1ヶ月遅れでした。
 雑誌ではなく、ムック本の扱いなので、こういう事もあるでしょう。

 メイン特集が「21年目の躍進!日野のハイブリッドバス」、1991(H3)年発表の「HIMR」から21年の日野ハイブリッド車の歴史を、硬軟両面で多角的に振り返っています。

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 序盤に開発担当者へのロングインタビューがあって、正直メカニックな事は解らないのだけれど、笑い話みたいなものが皆無で、もの凄い苦労・試行錯誤の連続だったというのが節々から伝わってくるようでした。
 誰もやった事がないからね…。
 アルピコや立山黒部貫光(アルペンルート)の「高出力HIMR」は、見かけはセレガだけれど、高速道路ではあまり使えないよ、という位置づけなのだろう。
 礎となったブルーリボンHIMRのバッテリー2台搭載(しかも片っ方はカラ)とは、素人目には随分ムダだなあと感じたりもしました。
 アルピコのハイブリッドバス3代の写真があるけれど、今はHIMRって、塩尻〔営〕にあるの?
(貸切登録になっているようだが)

 次がタレント起用のリポートで、京成バスの「シャトル7」。
 車両はともかく、運行ルートは確かに一般ウケするかも。
 ここではTDRまでは行かなかったようだけれど、フロントのグリルとバンパー、リアの丸型テールライトは、明らかにTDR乗り入れを意識していると思っているのですが、どうでしょうか。
 それから、「全国」のブルーリボンシティ・ハイブリッドの写真が並んでいるのですが、どうして近畿が西限なのだろう?
 中国・四国・九州の事業者は全くないのは疑問、現状では四国唯一と思われる伊予鉄道とか、純正導入という点でも注目される西鉄あたりは掲載されても良かったかと思います。

《日本バスめぐり》の第4弾は箱根登山鉄道。
 江ノ電バスよりは遠いけれど、同じ神奈川だから親近感があります。
 当時は中古導入が多くて、神奈中は当然として、長崎バスからの譲渡車両があったとは少々ビックリ。
 今は中古車両導入は全くなくなり、逆に東海バスへの移籍が多いけれど、神奈川県だから排ガス規制もあるし、神奈中は基本的には都市路線用で、山岳路線にはあまり向かないかも知れません。
 日産ディーゼル車があったのも知らなかった。
 一つあるとしたら、当時の登山バスは、貸切格下げなのか、観光タイプのトップドア車両も相当走っていたから、それらもあったらよかったでしょうか。
 車両そのものもさる事ながら、行先表示も、当時は熱海や沼津にも広範囲に路線があったから、もう見られなくなってしまったものが数多く見られました。
 小田原では系統番号もあったけれど、当時は定着しなかった。
 旧塗装も、もう一度復活して欲しいなあ。

 旧塗装といえば、№746で書いた、旧塗装を復刻した相鉄バス3台の形式写真が、「バスの日」のイベントに関連して掲載されていました。
 イベントの後、すぐに引退してしまったそうです。
 一度、緑の先代、青・オレンジの現行色を交えたスリーショットが見たかった…。
 立川バスもそうですが、いよいよ首都圏は「20世紀のバス」が姿を消す日が近づいているようです。

 「鉄道を支援するバス」は、8月20日に運行を開始した気仙沼線のBRTと、その前日の京王線調布駅地下線切替工事に伴う代行バス。
 気仙沼線のBRTはこれまでも各誌が取り上げてきたけれど、具体的な車両のガイドは初めて。
 全車中古導入で、車内は元事業者のものがそのまま残されているようです。
 今更なのだけれど、貸切免許での運行なのですか。
(JR東日本が、ミヤコーバスをチャーターする形だからか)
 京王の代行バスは、東急バスが、しかも新羽〔営〕から借り出されているとは思わなかった。
 調布から見たら、新羽〔営〕は恐らく最も遠いと思うのだけれど、稲城のゴルフ場で行われる試合(暮れの「JTカップ」)の観客輸送の実績が買われたのでしょうか。

 棚町宣弘氏の《おもしろバス路線漫遊記》は西武観光バスの中津川線で、イラストの強みで「三角バス」と日デ中型車が並んでいる画もあります。
 紅葉の中を走る「三角バス」、いいですねえ。
 生で御覧になられた事はないはずですが、今こういう光景が現実として見られたら、人気バス路線トップ10に入るでしょう。
 でも関東地方とはいえ、三峰口まではまだ良いものの(西武からの直通列車もあるし)中津川は遠そうだねえ。
 中津川行は4往復が維持されているものの、三峰口駅発着便全体はこの数年で激減していて、先行きが心配です。

《青春バス紀行》は舞台を九州に移して第1回は西鉄バスの前編。
 いすゞ・三菱ふそうの大型車で、「カマボコ」と「はんぺん」。
 非常に申し訳ないのだが、正直「カマボコ」はあまりカッコイイとは思えなかった。
 特に西鉄は早くから大型行先表示や4枚折戸の中ドアを採用していて、多少アンバランスに見えるので。
「はんぺん」で割と良くなったかな。
 どちらも四隅が丸みを帯びて、サッシが多少太め2段窓が、関東者には珍しく見えたものでした。
 西工末期の頃はそうでもなくなっていたけれど、当時は西鉄バスも意外にバラエティがあって、短尺も少なくなかったし、中型系(BA・ECM)もあったとは知らなかった。
 古い写真だと車両そのものだけでなく、行先表示にも目がいってしまうのだけれど、「40 朝倉街道 二日市経由博多駅」という路線は、甘木から来ていたようですね。
 一般路線では結構長距離だと思いますが、西鉄でさえもこの数年路線の廃止が少なくないのは残念です。

 あとは、国際興業バスといったらやっぱり「KKK」だよね、とか、国鉄バスの記録は今後も継続して掲載して欲しいとか、そんな所でしょうか。

 今号の発行が1ヶ月ズレた事で、次号は来年、となるのでしょうか。
 今後も、特に古いバスの写真は大いに期待です。

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《今日見た・聞いた・思った事》
 今日は、東京駅の丸の内赤レンガ駅を軽く眺めてきました。
 両側の塔の部分が特に大きく変わっていて、一方側壁は意外に変わっていないなあとも感じました。
 惜しいのは、駅舎そのものは良いが、広場の排煙塔?等が少々目障りかなと言う点。
 広場の整備は今後も続くと思われるので、いずれさらに良くなるでしょう。
 平日と言うのに、カメラ、というか最近は携帯もか、を構える人が凄くたくさんいて、少々ビックリ。
 中高年の方々が圧倒的に多かったのですが、デジカメ・携帯を構える方々が多くて時代だなあと思った一方、スケッチを描かれる方々も目立ったのが印象的でした。
 スカイツリータウン開業時に八重洲口~スカイツリータウンのバス路線が開通しましたが、丸の内発着にしたほうが面白かったのではないかなあ。
 都営バス路線が減っているので発着スペースも充分あるし。 

《今日のニュースから》
JFL・Vファーレン長崎 J2昇格 J2町田ゼルビアがJFL降格決定

 九州はJ1・J2合わせて、ギラヴァンツ北九州・アビスパ福岡・サガン鳥栖・ロアッソ熊本・大分トリニータと合わせてJリーグのチームが6つという事になります。
 J2も、この数年はJ1経験チームが多くなったからか凄く厳しい戦いを強いられるようになり、長崎も苦しいシーズンになるかと思われますが、何とかJリーグ残留を目標にがんばって欲しいと思います。

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