TGVアトランティックでパリに戻ってきた前回から、中4日も空いて、月も変わってしまいましたが、フランス弾丸旅行記も、ようやく帰国の途について書く時が来ました。
帰りは、羽田空港行のJAL42便。
羽田到着が6時ちょうどと早く、したがってCDG出発も早いので、早めにチェックアウトして、空港に向かいましょう。
6月28日(木)
前夜の内にお願いしていた朝食を、起床直後に採る。他に同じようなお客さんが1人いた。朝食の内容はYHと同レベルと言う所か。クロワッサンはさすがにおいしい。アラブ系らしいフロントのおじさんはそれなりに応対は丁寧なのだが、このホテルは正直、やはり上等とは言い難かった。
ともあれ7時過ぎにはチェックアウト、ノール駅地下からRERでCDGを目指す。やってきたのは「EMIR」と表示がある通勤快速的な電車で、オルネ・スー・ボワまでノンストップ。
終点CDG2ターミナル駅までちょうど30分だった。それにしても、これ程の規模の空港であるならば、CDGにこそ、市内の駅までノンストップの、特急タイプの電車のフリークエントサービスが欲しい所だと思うのだが。フランスの実力なら、20分弱で走れるだろう。現状のパリ市内行鉄道アクセスは、やっぱりレベルが今一つ低いと思う。
(と思ったら、やはりそういう電車を走らせる計画はあるそうです。実現は3~4年くらい先みたいだけれど。パリ市内はエストに着くらしい)
出発のターミナル、2E。RERの駅からだと、南側を左に進み、橋を渡ると出る。
ターミナルのエスカレーターを上がると、案ずる事無く、ちょうど目の前のカウンターに、JALの新鶴丸が見えて一安心。日本出発前には確定できなかった座席も、後方窓際の57Aを確保できた。
しかし出発のゲートはサテライトのL52。「シャトル」に乗り継がなければならない。遠そうだ。
とはいえわずかながら時間があるので、何度か足を延ばしているターミナル1に行って、飛行機の写真を撮りたい。今のCDGはバスに代わり、「CDG VAL」と呼ばれる新交通システムが、3つあるターミナル及び駐車場を結んでいる。小ぶりなゴムタイヤ式の電車。途中駐車場2箇所と、RERのCDG1駅を経由してCDG1ターミナルに向かう。10分はかからない。
ターミナル1の2F到着階で旅客機を狙ってみるが、機体は少ない。まだ早朝という時間帯もあるし、やはり今はターミナル2の発着が中心なのだろう。ルフトハンザが比較的多く、スター・アライアンスが中心なのだろう(ANAもこちらの発着)。
数枚撮ってみたが、結局成果と言えるのは、ブリュッセル航空機ぐらいか。しょせん時間つぶしだから仕方がないか。
再びCDG VALでターミナル2に戻る。新交通システムと言うより、随分本格的な地下鉄と言う感じ。ゴムタイヤ式の無人運転で、ホームにはガラス張りのホームドア。一昨年乗ったパリ市内のメトロ14号線を思い出す。
ターミナル2Eの出発案内表示。
さてターミナル2Eに戻ってL52に向かう事になるが、これが一仕事。
まず出国審査が長蛇の列。16もブースがあるのに、通過に20分もかかった。
サテライトに向かうシャトルはCDG VALと共通設計・共通運用のようだ。駅で降りて上に上がると今度は荷物検査。職員が列を指定、隣が空いているからと移動しようとしても認めてくれない。検査自体も成田と比べて間違いなく厳しい。どんなチャチな腕時計等のベルト類も全部外されるし、ボディーチェックも念入りだ。結局JALカウンターから荷物検査を通過するまで40分以上を要した。混雑する時期だと1時間以上は必要では?今後も要注意だ。
成田などの日本の空港の現状もあるからか、海外の大空港をうらやむ傾向は強いけれど、諸々の経験からすると、一つの空港が大きくなりすぎるのも考え物ではないか?加えて昨今の国際情勢からすれば、出入国審査や荷物検査の厳しさはさらにエスカレートしそうだし、空港内の移動に最悪数時間単位の時間を要する(既にヒースローはそういう状況にあるらしい)傾向は、今後世界的に強まるのか、という懸念をぬぐえない気がする。
L52はサテライトの一番端。B777-200ERは「Arc of the Sun」カラー(JA705J)。先日羽田で新鶴丸+「one world」機(JA708J)を見ているので、ちょっと期待したんだけれどなあ。何があったか搭乗開始は10分ほど遅れた。
機体に向かうボーディングブリッジでも「パスポート拝見」。ゲート改札でも見せているし、出国審査も合わせれば、搭乗前にパスポートを3度も見せる事になった。これもまた、あまり良いイメージを与えないと思う。仕方ないかもしれないが。
搭乗開始の遅れを引きずったまま、出発も遅れる事になった。タキシングの途中、AFのA380を見かけた。
CDGはやっぱりタキシングが長い。特に今回は離陸のR/Wが反対側の09Rなのでなおさら。離陸まで30分かかった。
一直線に上昇、田園地帯の中に鉄道高速新線や高速道路を見て、併走する格好になった。フランスの田舎町はやっぱりいいなあ。
しかしベルトサインが消える頃には下界は一気に曇り空になり、何も見えなくなる。
ただ、ベネルクスの上空で一瞬雲が切れ、大都会が見えた。ロッテルダムだと思うのだが、どうだろう?
機内の様子。
バルト三国の上空で機内食がサービスされる。まずオツマミ。
座席毎のメニューカードはなくなり、CAがメニュー表を見せて和洋を選択する形になった。
帰国後JALの公式サイトで調べてみたら、この便の機内食はこんな内容だった。
ハンバーグステーキ マッシュルーム添え(和食は鶏そぼろ丼)、小海老のマリネとパルマハム、玉子麺、フレッシュサラダ、アイスクリーム、コーヒー・紅茶・緑茶
ちょっとビックリしたのは、特に予告がなかったのだけれど、味噌汁のサービスがあった事。普通のドリンクのピッチャーから紙コップに注がれるので、雰囲気はイマイチだが。こうなるとANAも含めて、エコノミークラスでも数年後には、普通に炊き立ての白い飯と味噌汁の機内食がお茶碗とお椀でサービス、何て事になるんだろうな。
ところで、デザートがないなと思っていたら…。
ハーゲンダッツのアイスクリームがサービスされた。
それにしてもナイフ・フォーク等の食器類はまだしも、紙コップや箸袋もArc of the Sunのままだ。JALはまだまだ過渡期にあると思わされる。
食事の最中、遠くに見えたのはサンクト・ペテルブルク。ロシア上空は全体的に雲行きが怪しい。小刻みに旋回が繰り返されていくように感じるが、雲を避けながら飛んでいるのかもしれない。
離陸から4時間、ウラル山脈を越える。東京まで後7時間の表示が出ている。
日本時間では、そろそろ日付が変わる頃だ。
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6月29日(金)
夕陽が沈んでいく。しかし真っ暗にはならない。
パーソナルモニターの「インフライト テトリス」。
サービスの菓子パンをつまんだり、ドリンクを飲んだり、映画(「未知との遭遇」なんてあった)を見たりしている内に…。
わずか3時間で朝日が上ってきた。この夜の短さは、夏至前後の北半球ならでは。
アムール川を過ぎた頃、朝食がサービスされる。これも後で調べてみたら…。
キッシュロレーヌ ポテトソテー添え、フルーツカクテル、ヨーグルト、クロワッサン、バター、コーヒー・紅茶・緑茶
(ちなみに「キッシュロレーヌ」とは、帰国後調べてみたら、アルザス・ロレーヌ地方の郷土料理なのだそう。おお!)
日本海に抜けて、あと1時間で羽田到着とアナウンスが入る。東京は曇で21℃。ボルドーに比べたら全然涼しい。新潟から上越の山々を越えて行く。雪が残っていたりするが、雲に隠れて見辛いかも。
銚子上空から房総半島の北東部に進入するが、行く手の雲行きは怪しい。
房総半島を横断して東京湾に抜け、先日のANAの広島発便のように、湾の上空を北上するルートを取る。こんな時間でも(こんな時間だから?)船が多い。R/W34Lに向けて左旋回すると、翼の先端が着水するのではないか?と錯覚する程だ。
浮島を左に見て、6時過ぎに着陸。
ソウル(仁川)行のKALのA330がもう出発していくのが見える。
結局CDGでの遅れをそのまま引きずって、羽田空港111番ゲートに到着した。ANAのフランクフルト発B787も後をついてきていた。携帯OKのアナウンスが流れて、早速スマホの電源を入れる乗客が多い。
入国審査に続く手荷物受取が例によって長い。スーツケースの品評会。
結局予定していたより1本後の京急線に乗って帰宅の途に就いた。通勤ラッシュの真っ只中に帰り道に就くというのは、何だか奇妙な感覚だった。
日数の割には長期になりましたが、今回のフランス旅行記は、これで完結です。
今回は大統領選挙及び国民議会選挙で共に左派が勝利した直後だけに、年金改革制度を巡り混乱に陥った一昨年のような事もなく、比較的スムーズに旅を楽しむ事が出来たとは思います。
しかしフランスはまだいいのでしょうが、帰国後もスペインを中心に欧州の経済危機は一向に治まる様子がなく、ユーロ安も歯止めがかからないようです。
今はロンドンでオリンピックの最中だからか一息ついているようにも見えるけれど、この先どうなるのだろう。
経済オンチゆえ欧州経済の行方なんて全く読めないけれど、どうか一日も早く、大好きなヨーロッパが穏やかな姿を取り戻して欲しいと、願わずにはいられません。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
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《今日見た・聞いた・思った事》
またバスの事故が起こってしまいました。
早朝に白石市の東北道で、ツアーバスがトラックに追突、30人以上が怪我をしたというものです。
まだ原因は調査中の部分が多く、「ツアーバス」だから、という稚拙な結論は避けるべきですが、トラック側の「バスの方から追突してきた」という証言が本当なら、やはりバス側の運行体制に何らかの問題があったと考えるのが自然なのでしょう。
先月30日には、国土交通省より「新高速乗合バス制度」についての指針が、先日の関越の事故を踏まえて修正が計られた上で発表されています。
一刻も早く制度をスタートさせ、これ以上の大事故の発生を防ぐ事が求められます。
ところで、今回事故を起こしたバス会社の所在地は千葉県成田市。
関越の事故のバス会社は、同じ千葉県の印西市にありました。
偶然でしょうか…?
若い頃、このシリーズのゲームを結構やっていました。
「V」まででしたけれどね。
その中で個人的には、パーティの編成が自由な「Ⅲ」が一番好きだったかな。
《今日のニュースから》
「ドラゴンクエストⅩ」発売開始 初のオンラインRPG
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