JTB時刻表3月号、恒例のJRグループダイヤ改正号が先月発売になりました。
去る列車もあれば来る列車もあり、表紙は常磐線(赤塚~内原)のE657系。
先月書いた通り、今週土曜日3日に走る<復興いわきフラガール号>が、営業デビューになります。
少々遅くなりましたがここで取り上げてみます。
◆ ダイヤに輝く鉄おとめ 第59回
京都市営地下鉄烏丸線の運転士で、公営地下鉄の職員の方が取り上げられるのは初めてです。
「高速運転士」の肩書きが目立つところで、京都での地下鉄の開業は市電廃止の後であり、なぜわざわざ「高速」とつけるのか?とも思います。
(京都に限らず、公営では地下鉄を「高速鉄道」と呼称する事が多い)
ここでは運転士が車掌も兼務するようです。
「後に続く女性のために…」と意気込みは充分買えますが、一方でそんな肩肘張らずとも、とも感じます。
でも烏丸線運転士84名中女性はまだ3人との事で、日常の勤務の環境の整備が求められる所でもあります。
今後は管理職を目指されるとの事。
なお烏丸線は近鉄と同日の3月20日(土)に改正を実施、奈良直通急行が半減します。
(地下鉄線内のスジは変わらず、行先のみ変更)
◆ のりもの探Q隊 vol.8
旅客機の機体の整備で、vol.1の機体の洗浄がANAだったからか、今回はJALの羽田の整備場が取り上げられています。
M2ハンガーのB767はまだ「Arc of the Sun」カラー。
整備の内容自体は、最近は「工場見学」の一つとしてムック本や一般ので取り上げられる機会も多いし、見学ツアーもあるのでいまさらの部分も多いでしょう。
興味深いのは「定例整備の間隔」で、中型のB767の方が、大型のB777より重整備回数が多くなる事。
中・小型は短距離路線運用が多く、離着陸が多い=機体に負担がかかりやすい、からでしょうか。
この後「にっぽんの旅100年史 ~JTB創立100周年特集~」と題し、日本における「旅行」の変遷を、自らの発展に重ねる形で記しています。
今後のJTB … に限らず旅行代理店業界全体 … ですが、昨日就航した「PEACH」に代表されるLCCや、会員制ツアーバス等は旅行代理店を通さず、Webサイトを通じた直接の予約・販売が当たり前になりつつあります。
そうなると、極端な話「代理店なんていらないよ」という方向にも行ってしまいそうで、どう存在感を維持し、高めていくかが重要な課題となるでしょう。
ところでいまさらの話ですが、JTB時刻表では「のりもの情報局」が1Pで、各グラビア連載は目次には掲載されておらず、黄色のページも「特集 今月のトピックス」という形になっています。
あくまで「オマケ」という位置づけなのでしょうか。
◆ 黄色のページ
「NEWS」では「3月中」とだけ記されていましたが、身延線は3月17日改正日に全線で運行を再開する事になりました。
私鉄の時刻表は共に3月一杯で運行を終了する、十和田観光電鉄と長野電鉄屋代線を掲載。
樽見鉄道は4月1日~15日の「桜ダイヤ」が掲載されています。
3月一杯は現行ダイヤでいって、4月16日より新ダイヤに移行するのでしょう。
◆ 本文
<日本海>と<きたぐに>はやはり設定ダイヤが大きく変わりました。
<きたぐに>は湖西線経由(京都~敦賀間ノンストップ)に変更されています。
でも<日本海>はB寝台のみ、しかもGWの4日間のみの運行で、この先大丈夫かなあ?
<きたぐに>も、やはり自由席は必要なのでは?
また、<能登>の設定がなくなってしまいました。
東海道・山陽・九州新幹線では、形式・両数が列車名の上に表記されるよう変更されています。
以下、各社・路線毎に気づいた部分を記します。
JR東日本
●震災で被災した区間では、八戸線の他に仙石線(陸前小野~矢本間 ただしまだ3往復のみ)、石巻線(石巻~渡波間)が再開。
八戸線では<リゾートうみねこ>が運行開始、指定席も設定されます。
全体的には震災前と変化なし。
なおプレイピア白浜臨時駅は営業を再開しないまま(震災のはるか前から)廃止。
●〈成田エクスプレス〉は、列車番号上は横浜・大船発着が本体となり、新宿・池袋方面発着編成が東京で番号を変更します。
(横浜方面編成の併結のない列車も東京で改番)
●横須賀線の逗子~久里浜間は日中20分間隔になり、逗子発は15・35・55分発、久里浜発は04(逗子行)・24(逗子行)・44(成田空港行)に固定。
東海道線の小田原~熱海間も日中は1時間あたり3本になり、30分以上空く所もあります。
伊東線も、東海道線からの普通の乗り入れを、日中は全て削減。
また、JR東海373系で運転されいていた321M、338Mは沼津で分断。
これで東京発着の東海道線列車は全てグリーン車付になる他、373系は東日本区間への乗り入れが完全になくなります。
なお185系運用の521Mはそのままらしい。
●久留里線は、木更津発最終上総亀山行は久留里終着に短縮。
JR東海
●相見の特別快速通過待ちの普通列車は3本あります。
(特別快速2111Fは幸田通過)
●御殿場線は東海道線からの直通運転が廃止になりますが、国府津の折返しから推測すると、東日本E217系運用は残るかも知れない?
御殿場~静岡間の直通列車が1往復設定。
JR西日本
●山陰本線は本文の表記方が変わり、鳥取~米子間と米子~益田間を一体で表記する代わりに益田~下関間を分離。
同区間は一部削減。
●姫新線の姫路~播磨新宮間は、全体では30分間隔が維持されているものの、余部折返しは一部削減。
JR九州
今回の改正と直接は関係ないと思いますが、唐津線は日中の3往復が12月5日(水)に運休になると予告しています。
相当先の話で、いったい何があるのか。
そしてなぜ今から予告なのでしょう。
第3セクター
●しなの鉄道は軽井沢~長野間に直通快速<快速軽井沢号>を設定。
●長良川鉄道では土休日日中の3往復を<ゆら~り眺めて清流列車>で運転。
公式Webサイトでも詳細はよくわからないが、お座敷風の車両で運転するもののよう。
●平成筑豊鉄道は平日と土休日の2本立てになった上でパターンダイヤ化。
特に金田~田川伊田、行橋~崎山間は60分間隔に削減。
(崎山折返しは取り止め)
●肥薩おれんじ鉄道は平日の出水の始発が繰り上がり、5時07分発の隈之城行を新設。
●南阿蘇鉄道は「南阿蘇白水水源」駅が開業。
●会津鉄道は東武日光直通快速の他は、<会津浪漫雪見号>を一般の列車と統合。
さらに大震災直後から運休していた列車を正式に取り止め。
その他私鉄
●小田急ロマンスカーの<えのしま11・12号>(土休日運転)は<あさぎり11・12号>(やはり土休日運転)と併結。
MSEが江ノ島線で定期運用を持つ事になり、他社も含めてロマンスカー営業区間全てを走る事になります。
(小田急についてはまた別に書きます)
●伊豆急行は普通列車のダイヤを見直し、「リゾート21」運用列車も変更します。
航空の国際線では「UA(ユナイテッド航空)の便名は今後、変更になる場合があります」の注釈が、各路線に入りました。
CO(コンチネンタル航空)との合併作業がいよいよ大詰めを迎えているようです。
しずてつジャストラインの静岡~セントレア線が3月一杯で廃止。
◆ JR線営業案内
「周遊きっぷ」の半分以上が、3月一杯で発売を終了します。
「周遊ゾーン」への足がこれほど多様化している現状では、原則往復ともJRに乗る事が求められる「周遊きっぷ」は、利用が難しいと感じられるのではないでしょうか。
残った13ゾーンも、先は長くないように思えます。
次の4月号では、サマースケジュールを迎える国際線航空ダイヤに注目してみたいと思います。
最大の目玉はJALのボストン線だと思いますが、他にどのような新路線・新機材が見られるでしょうか。
UA・COの動きにも注目。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
今日はこの他、東京スカイツリーがついに竣工し、式典が行われました。
《今日のニュースから》
群馬県赤城大沼 ワカサギ釣り 半年遅れて解禁
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