今日は旅行記の連載を中断し、別の事を書きます。
今朝の朝日新聞の横浜版に掲載されていたのですが、神奈川県内では今年廃止が決定した路線バスが13区間となり、2年ぶりの2ケタ台となったそうです。
既に実施済みの系統もあり、湘南神奈交バスは9月一杯で2路線を廃止しています。
(記事には1路線とあるが、2路線の間違い)
この内の1路線(〔神03〕)は、№442でご紹介した、「路線バス 終点の情景」で取り上げられた「みくるべ」へ行く路線です。
(昔は箱根登山鉄道が運行していて、湘南神奈交バスは、元々これらの路線を引き継ぐために作られた)
10月以降は乗合タクシーとなり、みくるべより奥へ入るようですが、土休日は運休だそうです。
富士急湘南バスは第一生命大井本社関連の2路線が今年中に廃止になるそう。
(まだ公式Webサイトでは発表されていない)
こちらは、第一生命の組織改変で大井本社の機能が大幅に縮小になると聞いていましたから、ああやっぱりなあとは思いましたが。
他に山北町や真鶴町でも廃止問題が浮上し、再編成や減便、補助金でかろうじて維持という事。
4~5年前に大幅に系統を削減した横浜市でも、さらに3路線の廃止を検討しているという事です。
それにしても、確かにみくるべなど山間部はローカル色が濃いとはいえ、神奈川県、それも新宿から延びる大手私鉄の駅を発着する系統が多数存続の危機に瀕しているとは、やはりため息が出てしまいます。
横浜市内でも別に市営バスだけでなく、民営バスでも一部の系統では大幅な減便を強いられている所があります。
もちろん原因は色々で、マイカーへの転移だけでなく、純粋に人口が減っているとか、少子高齢化で学生が少なくなっているとか、あるいは地下鉄への転移という事もあるでしょうが。
一昨日も取手での体験を踏まえて少し書きましたが、公共交通を維持させるには、利用者に何もメリットをもたらさないまま、ただ「公共性」とか「環境」とか生易しい言葉を並べて、情に訴えるだけで終わりというのは、もはや無理があります。
個人主義が蔓延する日本にあって公共交通を守るためには、まず置かれた状況を謙虚に受け止めた上で、政策的(行政の面でも、営業でも)な部分で公共交通に利用を誘導するような事がないと、いつまでたっても事は変わらず、公共交通、特に路線バスの衰退に歯止めをかける事はできないのではないでしょうか。
もっと具体的で説得力がある議論が求められます。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
《今日のニュースから》
アフガニスタン・カブール モスク近辺で爆発・60人以上が犠牲
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