№471 JTB時刻表2011年6月号(JTBパブリッシング)

 震災復興も大事ですが、今目の前に台風2号が迫っています。
 既に沖縄などで被害が出ていて、今後も注意が必要でしょう。
 少なくとも震災被災地直撃はご勘弁。

 先日脱線事故を起こした<スーパーおおぞら14号>の編成がトンネルから運び出されましたが、全車両が焼けてしまって凄まじいですねぇ。
 一歩間違えれば大惨事でしたから徹底的な真相究明が望まれます。

「JTB時刻表2011年6月号」が、25日に発売になりました。
 表紙はキハ261系の<スーパーとかち>(石勝線 川端~沼ノ端)。
 また「がんばろう日本!がんばろう東北!」のマークが入りました。
(ちなみにJR版は「つなげよう、日本。」のマークが入っています)

 まずカラーグラビアは、今号は「駅旅本線」に代わる新連載のスタートはなく、「エキュート上野をズームUP」と題して、上野駅構内の「エキナカ」を紹介しています。
 やはり上野動物園に久し振りにパンダが来たことで、関連の商品が多くなっているようです。
 67店舗を加えて全82店舗とは一気にスケールアップしたものですが、うーん、どうなんだろう?
 以前少し書きましたけれど、今の電力事情や、災害発生時の乗客の滞留を考えると、もうエキナカはホドホドにしたほうが良いとも思うのですが…。
(節電の影響は出ていないのだろうか?)

◆ ダイヤに輝く鉄おとめ 第53回
 連載も長期になると、鉄道でも女性の管理職はもう珍しいものではなくなってきました。
 今回もJR北海道・新千歳空港の助役さんです。
(新千歳空港駅はこの前通過したばかりだけれど、いらしたかな?)
 入社が2001年で、女性を積極的に採用するJRとしても黎明期だった頃で、当初は札幌駅のみどりの窓口、その後営業を経由して今の地位になったという事でした。
 昆布駅は、札幌からの直通もあるとはいえ、本数が極端に少ないからなあ。
 入社当時は女性の泊まり勤務がなかったというのも、時の流れを感じます。
 毎回の事ですが、女性の登用がごく当たり前になった今でも、鉄道業界における女性職員は未だアイドル視される風潮があるので、いかに定着して働いてもらえるかという事ではないでしょうか。

◆ 新のりもの風土記シリーズ125 南九州を走る観光特急 『指宿のたまて箱』
 これも最終回ですか。
 3月12日改正で運行を開始した <指宿のたまて箱>と、関連して<はやとの風><いさぶろう・しんぺい>が取り上げられています。
 しかし、コンセプト・アイデア自体はいいとしても、これも何回も書いてますが、キハ47系改造で「特急」という種別は適当なのか?
 東海道線の185系<踊り子>がかなり手厳しい批判を浴びているのを見ている者としては、やはり今ひとつ納得できないものがあるのですが…。
 思えば、JR九州は民営化時点ではDC特急がなかった、という事も車両計画上影響があるのかも知れません。
<あそぼーい!>の183系は北海道の同系がベースで、1編成4両に終わって<オランダ村特急>に始まって何度も転用や改造が繰り返されており、<ゆふ><あそ>はJR四国の余剰の185系を購入、という事で、本格的なDC特急が開発された事がありませんでした。
 とはいえ、やはり特急として運用したいのなら、せめて一から新設計の新型車両を望みたいと思います。

◆ 駅弁細見 286
 第三セクター鉄道としては珍しい駅弁の「さくらどんこ弁当」(天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅)。
 やはり浜名湖が近くだから、うなぎがメインになっています。
 駅弁はこれ一種類だけなので『売切御免』はなく、代わって『天竜の珍味』と題して「あゆの桜いぶし」が紹介されています。

「ノリノリのりもの情報局」では、北総鉄道が発売する「5社スクラムきっぷ」が目につきました。
 東日本大震災で大きな被害を被った、三陸鉄道・阿武隈急行・鹿島臨海鉄道・ひたちなか海浜鉄道に北総鉄道を加えた5社の車両の写真をあしらった5枚一組の貢献セット。
(乗車できるのは、それぞれの鉄道の一部区間)
 1,400円(通販1,500円)との事。
 北総鉄道自体は震災の大きな被害はなかったようだが、節電対策で、平日夕刻に一部列車の運休が発生しています。

◆ 黄色のページ
 先ずお遊び的なページとして、昭和51年6月号から、最盛期の寝台特急の時刻表が(下りだけだが)掲載されています。
 大阪発着の寝台特急が14本もあったんだ。
(<明星4号>は座席車のみで当時は運休中)
<ゆうづる3号>も583系ながら寝台はなく全座席車ですが、これは折返し間合いの確保のためだと、どこかで聞いた事があります。
(座席⇔寝台の転換は時間がかかるため)

「群馬デスティネーションキャンペーン」関連のSL列車の時刻表も掲載されています。
 全て高崎~水上の設定ですが、客車や牽引するSLで違いを持たせています。
 9月24・25日は秩父鉄道<パレオエクスプレス>のC58 363も起用されるとの事です。
 目玉はなんと言ってもC61 20になるでしょうが、C61形は東北地方に縁がある形式なので、今後は復興支援で東北本線を走る事も期待したいと思います。

 会社線では、震災対策の臨時高速バスもいくつか掲載されていますが、福島交通と岩手県北自動車が運行する2路線は、23日から郡山・福島~盛岡線に統合して運行されているそうです(2往復)。

◆ 本文
 東北新幹線は4月29日、全線で運行を再開しました。
 但し当分の間は臨時ダイヤで、緑のページにはその臨時ダイヤが掲載されています。
 しかし、上越・長野新幹線もだけれど、臨時列車の記載が全くないのでスカスカ!
 いかに両新幹線の臨時列車のウエイトが高いかという事を感じました。
(上越・長野は金~日曜日に設定があるが、掲載されていない)

 在来線は不通区間も含めて、震災前のダイヤが引き続き掲載されていますが、運行を再開している路線でもダイヤがかなり異なっており、そのまま掲載し続けるのはどんなものか?
 特急時刻表でも、<成田エクスプレス>が節電で午前中3時間程度運休になっている時間帯があったりするのに、詳しい情報は記載がありません。
 現在の不通区間は復旧まで相当長期化する見込み(先日の読売新聞や今朝の朝日新聞では、仙石線の再開問題が取り上げられていました)で、もう欄外の注釈だけでは不十分でしょう。
 読者に誤ったメッセージを送ってしまうより、はっきり今現在の状況・ダイヤを掲載した方が良いのではないでしょうか。
 そして代行バスの運行が始まっている区間もあるので、その情報も欲しい所です。
(現在は黄色のページに八戸線代行バスがあるのみ)
 時刻表編集の内部でも、まだ混乱している部分があるのかも知れませんが…。

<こうのとり2・4.5・9・16・19・20・23号>が6月1日に新型(287系)に置き換えになります。
<2・4・19・23号>が7連(新大阪~福知山)、<5・9・16・20号>がグリーン車込みの4連。

 私鉄では十和田観光電鉄が電車(21日)・バス(16日)ともにダイヤ改正を行い、どちらも土・休日が大幅な減便。
 鉄道は9時以降1時間20分~2時間間隔になり、終電も繰り上げ。
 バスは十和田市~十和田湖路線が土・休日運休になってしまいました。
(公式HPにバスの新時刻表がありますが、土・休日運休ばかりなのでまっ赤っ赤なのには驚かされます)

 次号ですが、予告では「私鉄時刻表特集第1弾 近畿日本鉄道①」とあります。
 という事は、もう「私鉄時刻表」の出版はない、という事でよろしいでしょうか?
 それとカラーグラビアの新連載はどのようなものになるでしょうか。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。

《今日のニュースから》
競馬・日本ダービー オルフェーヴルが22頭目の2冠達成

この記事へのトラックバック