フランス旅行などについて書いていたので相当間が空いてしまいましたが、久し振りに「私鉄の車両シリーズ」をやります。
今回は横浜高速鉄道・みなとみらい線のY500系です。
本当は開業7周年を迎える明日書いた方がタイムリーなのですが、明日は仕事で更新できませんので…。
まずみなとみらい線について。
横浜高速鉄道みなとみらい線は、ちょうど7年前の2004年2月1日に開業した、横浜市内(横浜~元町・中華街間4.1㎞)の地下鉄道です。
当初は旧国鉄横浜線との相互直通運転が計画されていましたが、国鉄の財政悪化のため、相互直通の相手を東急東横線に変更したという経緯があります。
開業と同時にほぼ全列車が東横線への直通運転を実施しています。
そのみなとみらい線用に製作されたのがY500系です。
みなとみらい線では、列車の運転・検査業務を全面的に東急に委託しており、Y500系も、2002年に田園都市線に投入された5000系とほぼ共通の設計になっています。
東急5000系は「人と環境に優しい車両」をコンセプトとした、東急の新標準車両と位置づけられています。
JR東日本のE231系をベースにして製造コストの低減を図りつつ、東急線の実態に合った仕様を備えています。
走行システムは3000系をベースとし、低騒音化・消費電力の削減を図っています。
車体はビードレス・全ダルフィニッシュ構造で、前面は滑らかな流線型となりました。
車内では、座席はE231系と同様の片持ち式シートとなり、仕切りをかねたスタンションポールが設けられています。
ドア上部には「TOQビジョン」と称する液晶モニターを各部2箇所ずつ設置。
Y500系も基本的な仕様は5000系と同じとしていますが、先頭車の車体長のみ200㎜延長されています。
クーラーは集中式ですが、2社の製品を並行して採用しており、編成によって形態が異なっています。
車体内外のデザイン面には、「みなと横浜」を強く意識した独自の意匠が見られます。
車体色は横浜をイメージしたネイビーブルーをベースとし、屋根やスカートも同色に塗装。
側面と連結部には「みなとみらい」のMを青と黄色でデザイン、船の舵や錨を透かしで加えています。
座席モケットは「横濱スカーフ」を背もたれの柄に使用しています。
8連6本が東急車輛によって製作され、みなとみらい線の開業時より営業運転に入りました。
なお、将来的には10連化も想定されており、形式番号にも反映されています。
東急の元住吉検車区に配置され、他の東急編成と完全に共通に運用されています。
今後は2014年予定の東京メトロ副都心線、さらには西武池袋線・東武東上線への直通運転も期待されており、一部の車両は対応の改造に入っているようです。
【編成】
←横浜方 元町・中華街方→
Tc2 Y510 - M2' Y540 - *M1 Y550* - T2 Y560 - T1 Y570 - M2 Y580 - *M1' Y590* - Tc1 Y500
* パンタグラフ
今回の記事は
「鉄道ピクトリアル2004年7月臨時増刊号 【特集】東京急行電鉄」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2004年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑」(鉄道図書刊行会)
「東急ステンレスカーのあゆみ」(萩原俊夫/JTBキャンブックス)
を参考にさせて頂きました。
次回のこのシリーズは、札幌市電のVVVF制御車、8500型のシリーズについて書きます。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
回送車両で良かった…。
《今日のニュースから》
福井県で記録的大雪 富山地鉄市内線 雪で脱線
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