日本では福島の国道で大変な事になっていたようです。
国道で遭難なんて、笑えないよ…。
欧州の空港も寒波の影響が続いているようで、今月だけで6万便が欠航の見通しだとか。
日本でも暖冬になると、関東地方はむしろ雪が多くなると聞いた事があります。
今シーズンはこの先、どうなるでしょうか。
長かったのか短かったのかよく解かりませんでしたが、いよいよ日本に帰る日が来ました。
11月5日(金)
ミラノ中央駅前 路面電車
パリより早いミラノの朝が訪れるが、残念ながら、最後もまた曇り空だった。ミラノではフランスと違って昔から路面電車が走り、旧型車「ピーターウィット」がヴンヴンモーター音をうならせながら駅前を行きかうが、そんな中に混じって、ミラノにも新型電車が走り出している。どちらも乗ってみたいものだが、残念ながら今回は全く時間なし。
ヘルシンキ行AY794便は、マルペンサ空港から出発(ミラノにはもう一箇所、リナーテ空港があり、バスで行く)。チェックアウト後、マルペンサ空港へ向かう「マルペンサ・エクスプレス」が出発するカドルナ駅に向かう。地下鉄2号線はVVVF制御の新型が入り、伊英2ヶ国語の放送が入る上、液晶モニターの表示まである。
マルペンサ・エクスプレス
「マルペンサ・エクスプレス」はカドルナ駅とマルペンサ空港を結ぶ、北ミラノ鉄道が運行する空港アクセス鉄道で、11EUR、所要36分、15分間隔。電車自体は通常のダブルデッカー車とカラーリングが違うだけだ。快速運転だが、追加料金は必要ない。
カドルナ駅 待合室カウンター
カドルナ駅は北ミラノ鉄道のターミナル駅で、一般の列車も多数発着する。イタリアはフランスと違って、大小さまざまな私鉄が走っていて楽しめる国だ。そのカドルナ駅の一角に「マルペンサ・エクスプレス」利用者のための待合所があり、空港からの出発便の情報も表示される。
北ミラノ鉄道 一般列車
こちらは同系の一般列車。最近カラーリングが多少変わっただろうか。緑系は変わらないが。こんな新しい電車がある一方、オープンデッキのクラシカルな客車が未だに現役だったりする。
マルペンサ・エクスプレス車内
マルペンサ・エクスプレス乗車券
車内も特に一般の列車と変わる所はないように思えた。途中ボビーサ・サロンノと停車していくと、女性車掌による検札がある。沿線は田園地帯だが、複々線だ。途中から複線になり、長大トンネルを抜けていく。ブスト・アルスイッツオ、そして終点のマルペンサ空港駅は地下駅だ。
マルペンサ空港 カウンター
マルペンサ空港 スポット
AYは第1ターミナルの9アイランドから出発する。ヘルシンキで日本行の他に韓国・ソウル行にも接続するためか、行列には日本人の他に韓国の人も多く見られた。A07ゲートに向かうと、窓ガラスの外には見慣れぬ機体が多くて心躍らされる部分も多いのだが、何しろ重苦しい曇り空が残念。だいぶ視界も悪そうだ。コンテナ車を牽引していたトレーラーが、コンテナを落としてしまっててんやわんやになっている。
AY794便 モニター
AY794便はA320-200。指定されていた13Fは翼の真横だ…。座席の頭上にはモニターがあり、これからの飛行ルートが表示されている。ドイツからポーランドを経由し、バルト海に抜けてヘルシンキに向かうようだ。CAの放送はフィンランド語と英語、その後にイタリア語で簡単なテープ放送があった。それにしてもモニターがあっても、座席にはオーディオシステムがなく、音声は聞けないのだが。非常デモ放送は英語のみで、キャビン全体に流される。定刻を少し回って出発、滑走路に向かうが、驚いた事に非常デモ放送が終わってモニターをたたまない。JALのA300-600RやMD-90だったらキチンと収納する所なのだが。
マルペンサ空港離陸
アルプスの大パノラマ
離陸直後はすぐ雲の中に入って窓の外は真っ白だが、雲海を抜けると右手にアルプスの大パノラマ!すぐに旋回して左手に移る。こういう時、翼の真横のF席というのは悔しいなあ(後方A側に空きがあるのでなおさら)。これからこの路線に乗られる方は、ぜひA側を確保して欲しいと思う。
A320機内
機内食
モニターではなにやらプログラムを放映しているのだが、音声がないからあまり意味がないか(英語の字幕が出る)。機内食はミートボール・トマト・チーズのホットサンドイッチとドリンク、食後にコーラ。
すれ違い
ヨーロッパの上空は、日本よりはるかに多くの旅客機が縦横無尽に行きかい、見ていて結構楽しい所がある。高度差はあっても併走して飛ぶ時もあり、相手が弾丸の如くあっという間にすれちがったり…。ポーランド上空で、すぐ下を、ジャンボジェットが交差していった。大韓航空機ではなかったか、と見えたのだが…。
乗り継ぎ案内
ヘルシンキが近づいて降下が始まると、モニターにはヴァンター空港での乗り継ぎ便の表示が出る。そういえば、行の成田初AY074便でもそんな表示があった。モニターに寄れば、東京行AY073便は35番ゲートから。
エストニア上空
フィンランド上空
チョコレートの粒がCAから振舞われる頃、機体はエストニア・タリンの上空から大きく左旋回、フィンランド上空にかかる。しかしまだ15時を回ったばかりなのに、もう夕暮れ時という感じ。鉄道の複々線の上空を横切っていく。
ヘルシンキ到着
定刻よりやや遅れてヘルシンキ・ヴァンター空港に到着。ヘルシンキ付近は晴で、西日が指すようにまぶしい。
ターミナルは日本からの便も到着したようで、どこもかしこも日本語であふれている。日本語の呼び出しまで聞こえてくる。ここで日本への土産を購入。ところがこの後…。
ヘルシンキ空港 パスポート・コントロール
東京行が出発する35番ゲートへ向かうパスポート・コントロールは大渋滞!この日は東京だけでなく、大阪・ソウル・上海への便も出発するため、行列の最後部についてから通過するまでに40分もかかってしまった。
(ヨーロッパ域内便の場合は一部の国を除き、「シェンゲン条約」によって国内線と同様の扱いになり、パスポートコントロールは条約非批准国への便が出発する空港で行われる)
最近はベース空港の乗り継ぎ時間の短さを謳う航空会社がいくつかあるが、基本的にパスポート・コントロールにまではタッチしないから、用心しないと乗り遅れる事がありそう。要注意。
ヘルシンキ空港35番ゲート
という訳で、35番ゲートにたどり着くと、もう搭乗が始まっていた。隣の34番が大阪、さらに33番が上海、32番がソウル行と、アジア行が相次いで出発する。付近は似たような顔つきの人々でごった返している。
ゲートを通過した先のブリッジでは、新聞の無料サービスが行われている。朝日新聞の衛星版の1面には、例のカンタス機の事故について書かれていた。エンジンカバーの一部が破損した様子を写した写真も掲げられている。カンタス機だけでなく、同じロールスロイス・トレントエンジン搭載のシンガポール(SQ)航空機も運航を見合わせるともあった。という事は、明日成田に着いても…。
それにしても、日本人の姿を見たり、日本語の新聞を見かけたりすると、一気に力が抜ける気がする。長期間外国へ行くと、いつもの事なのだが…。
ヘルシンキ離陸
どうやら出発の時が来た。外はとっぷり陽が暮れていて、真っ暗だ。離陸すると、街明かりが美しい。
機内サービス
機内エンターテイメント「BBC World」
機内食1回目
ベルトサインが消えて、機内各種のサービスが始まった。パーソナルテレビではNHKニュースと、BBC Worldニュースも放映される。BBC Worldニュース(もちろん英語だけ)ではカンタス機の事故の他にも、キューバで旅客機が墜落したと伝えていた。日本人も1人犠牲になったらしいのだが、NHKニュースでは伝えられていなかった。何しろ尖閣沖の事故の映像の流出事件で時間の大半が費やされていた。
エンターテイメントで一つ気になった事は、免税品のビデオが度々流され、その度に他のプログラム(映画・音楽・ゲームなど)が全部中断してしまう事。JALやANAではこんな事はないと思うのだが…。特に映画やTVプログラムを見ている人は気分を悪くするのではないかと心配なのだが…(免税品専用のchもあるのだし)。
夕食はチキンを選択し、赤ワインなどと気取ってみる。
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夜明け
機内食2回目
新潟上空
銚子上空
11月6日(土)
日本時間で6時を回って、ロシアのネリュングリ上空を通過するあたりで、外は明るくなってきた。
2度目の機内食(朝食)も、サンドイッチとドリンクという簡単なものだ。今日は行きと違っていつも通り?日本海上空から新潟へ向かい、上越地方から太平洋岸へ出て、成田を目指すルートを取っている。銚子を掠めて千葉県へ。
成田空港着陸進入
成田空港到着
着陸はB滑走路、R/Wは34R。芝山の整備場が右手に見えてもまだかなり高度が高い。マークが消されたJALのB747-400も哀しいのだが、その脇には例のSQのA380がいたようだ。ただ、ターミナルにも同じSQのA380がいた。運航が再開されたのか?第2ターミナルをかなりやり過ごしてランディングする。
成田空港はほぼ定刻の到着。ゲートは出発と同じ94番。ただし、行の時と違って、上空は快晴だ。
AY A330-300
ヘルシンキではじっくり見られなかったから、改めて折返しヘルシンキに戻るA330-300を見送る。
成田エクスプレス
今日の帰り、出だしが「マルペンサ・エクスプレス」なら、終わりは「成田エクスプレス」というのも対象の妙。
性格は全然違うが…。
当ブログ初の海外編、いかがだったでしょうか?
メモ書きをベースにして書いたので、ダラダラした感じになって読みにくくなってしまったかも知れないのは申し訳ありません。
やはりフランスほどの広い国土で実質11日(往復の航空を含め)は、日数が少なかったといわざるを得なかったと思います。
せめてあと2~3日は欲しかった…。
また、アクシデントでやむなしとはいえ、ミュールーズの鉄道博物館訪問と、「トラン・ジョーヌ」乗車がかなわなかった事も心残りです。
いつか、機会が生まれたらもう一度訪れたい所です。
来年になりましたら、パリ市内の6大ターミナル駅と、フランスの鉄道の簡単なまとめについて書きます。
今回の旅行記の連載は、
「ヨーロッパ鉄道大旅行」(長真弓/晶文社)
「世界の駅」(三浦幹男・杉江弘/JTBキャンブックス)
「世界のLRT」(三浦幹男・服部重敬・宇都宮浄人/JTBキャンブックス)
を参考にさせていただきました。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。
《今日のニュースから》
たちあがれ日本 民主党との連立政権参加を見送り
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