サッカー日本代表が今日帰国しました。
何はともあれ、お疲れ様でした。
今日は関西空港に着いたそうで(エミレーツ?)、出迎えの人は関空開港以来最高の4,500人が集まったという事です。
さぞやJRも南海も大混雑になったんだろうなあ。
さて本題も空の話ですが、こちらは明るくない話題です。
多少古い話になってしまいましたが、スカイマーク(SKY)は先月25日、4月16日に運航を開始したばかりの茨城~神戸線を9月から休止するとプレスリリースしました。
SKYのリリース文に拠りますと、
1.茨城線は予想以上の好調で黒字運航を行っていたが、全体的なコストも勘案すると黒字にはなっていない。
2.需要の動向を見極めた上で増便も検討していたが、茨城空港は自衛隊の指揮下で運行しなければならず(同空港は百里基地の民間共用化空港)、特に今月25日の航空祭では大幅なダイヤの変更を要求され、これを呑むと機材運用上、神戸から先の那覇線・羽田線の運航に悪影響を与える。
3.これでは将来の増便も躊躇せざるを得ず、茨城空港と自衛隊との間で「民間共用」のスキームの見直しが行われない内は、路線そのものを運休とせざるを得ない。
という事のようです。
これを受けて茨城県知事はコメントを発表、今回の決定には驚いている、航空祭や(航空)観閲式(来年行われる見込み)当日のダイヤの件で基地とSKYの間でやり取りがあったようで、調整が速やかに図られるよう働きかけるとしています。
県知事は翌日の記者会見でも同様のコメントを出した上で、スキームの見直しが行われれば再開は可能としています。
しかしSKYは30日になって(羽田)~神戸~鹿児島、鹿児島~奄美大島線を9月より就航させると発表しており、少なくとも9月時点での茨城線の存続の可能性はなさそうです。
SKYというと、№161でも書きましたが、どうも色々問題が多そうな会社で、それでいてその一方で長崎・熊本・北九州やグアムへの矢継ぎ早の就航も表明したりしているなど、正直どうなっているんだろう?という感じはします。
今回のリリース文も額面通り受け取っていいのか?という部分もありますし、他のブログなどでもああだこうだと大騒ぎになっているようです。
しかし、ここでは一応SKYのリリース文と茨城県知事のコメントのみを基にして、いくつか思った事を書いてみます。
SKYに関しては茨城線のダイヤが変更されると後の沖縄線・羽田線への影響が大というのを理由に挙げています。
しかしSKYはLCCだからある程度当然だとはいっても、既に機材整備の関係での突発的な欠航が頻発しており、確か国土交通省から指摘もされていた気がするのだけれど、機材が少なくて普段から余裕がないのではないか?
いくら運賃を安く抑えても、当日空港に行ったら欠航ですと言われたら、信用を無くすでしょう。
そんな最中に茨城線を休止にしても、他に多数の路線を新設して大丈夫なのか?
まず、もう少し余裕のある機材計画にして、多少ダイヤが乱れても後続のダイヤへの影響を最小限に抑えるような施策が必要なのではないでしょうか。
次に茨城空港。
JALやANAといった大手の就航が望めない以上、LCCの誘致を積極的に進めるというのが茨城空港の戦略ですが、SKYの乗り入れ休止の理由がリリース文の通りだとすると、今後他のLCCの誘致にも悪影響を与えるのではないか?
LCCでなくても、アシアナ航空便も基地からダイヤの変更を求められたという事ですし。
記者会見での茨城県知事の発言を読んだ感触では、どうも県と基地(自衛隊)の意思の疎通がうまくいっていない気がします。
この件について基地・自衛隊は一切コメントしてません。
民間航空の営業までは、自衛隊の預かり知らない事だろうから当然でしょう。
従って、ここはやはり茨城県がはっきりと中心になって基地(ひいては自衛隊・防衛省)ときちんと話し合い、どんな催し物などが行われても、民間航空のダイヤ通りの運航が確保されるよう、ルール造りをしておくべきでしょう。
あとそうなると、他の共用空港も大丈夫なのか?という気もします。
最近でも新千歳で昨年10月に行われた航空ショーに関連して、一部の便に遅延が発生する見込みだと、航空各社が注意を喚起していました。
比較的広い新千歳でそうだから、もう少し規模が小さい共用空港だとどうなのか。
近い将来の話では、来年岩国基地が滑走路の沖合展開完成に伴って共用化し、ANAが羽田線の就航を表明しています。
岩国基地ではどんな事が行われるかは解りませんが、やはり今のうちに山口県が中心になって、基地側との間で民間航空との関係のあり方を話し合っておくべきでしょう。
今回の一件ではLCCのあり方、地方空港のあり方など、航空に関する様々な問題が表面化したように思いました。
ひょっとしたら見当違いなコメントも書いたかもしれませんが、ご了承下さい。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)
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