№230 私鉄の車両シリーズ47 泉北高速鉄道5000系

 今日JTB時刻表6月号が発売されました。
 巻頭のカラーグラフ「駅旅本線」では、映画「RAILWAYS」を特集。
 なんだか、鉄道や旅行業界、及び関連する出版等の業界が総力を挙げて応援、という感じです。
 時刻表については後日書きます。
 今日は「私鉄の車両シリーズ」、泉北高速鉄道の5000系です。

 まず、泉北高速鉄道について。 
 南海高野線の中百舌鳥から分岐し泉北ニュータウンを貫く泉北高速鉄道は、第3セクターの大阪府都市開発㈱が運営する鉄道路線で、1971年4月1日に開業しました。
 当初は泉ヶ丘までの開業で、1973年に12月に栂・美木多まで、1977年8月に光明池まで、そして1995年4月に泉中央まで延伸して現在の路線になっています。
 開業当初は営業・運行等業務の大半を南海に委託しており、車両の保守もまた南海に委託していました。
 そのためか、開業時の100系は南海6101系、後継の3000系は6201系をそれぞれ基本として製作されてきました。
 しかし1988年3月の第1種鉄道事業免許取得以降、各部門の直営化が進められる事になり、1990年デビューの5000系もそれを受けて、それまでの南海スタイルから脱却した泉北オリジナルスタイルとして大きくモデルチェンジしました。

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 4連・6連で製作された100系・3000系に対し、5000系は8両固定編成で製作されました。
 車体はアルミ製に変わり、白地に塗装した上で濃淡2種類の青帯をあしらっています。
 正面は非貫通型の半流線型となり、大型曲面窓を配置。
 特に正面の大型行先方向幕が印象的です。
 GTOサイリスタ素子のVVVF制御、ボルスタレス台車は泉北初採用で、どちらも南海の20m4ドア車では1992年の1000系が初めてですから、技術的には先んじていたといえます。
 台車は2次車からZリンク化され、1次車でも改修が行われました。
 運転台は横型の2ハンドルで、モニター装置も設けられています。集約分散式の冷房ではマイコン制御を行っています。

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 車内は暖色系になり、ドア上部には千鳥状にLED式の車内案内表示装置を設けています。
 2次車より中間車には車椅子スペースを設置しています。

 1995年までの間に、5次に渡って5編成40両が製作されました。
 1999年に5505Fが、泉が丘駅に隣接する大阪府立大型児童館「ビッグバン」のマスコットキャラ「ベアル」「メロウ」をデザインした塗装になりました。
(2009年に「ハッピーベアル」と命名)
 デビュー時より高野線直通列車を中心に運用されています。
 しかし8連の固定編成で他系列との併結も不可能であり、2連~6連を組み合わせて運用する他系列と比較して運用の自由度が劣るようです。
 そのためか現在は、日中の運用は減少しているようです。

【編成】
←中百舌鳥     和泉中央
 Tc1 5501 - *M1 5001* - M2 5101 - T 5601 - T 5602 - M2' 5102 - M1' 5002 - Tc2 5502
* パンタグラフ

 今回の記事は

「鉄道ピクトリアル1991年10月臨時増刊号 新車年鑑1991年版」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2008年8月臨時増刊号 【特集】南海電気鉄道」(鉄道図書刊行会)
泉北高速鉄道公式HP 等
を参考にさせて頂きました。

 次回のこのシリーズは路面電車。
 広島電鉄の宮島線直通用3連接車・3900形です。

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