№217 旅客機カラーひと昔 3 アメリカ

 3回シリーズで日本に乗り入れている海外の航空会社の昔のカラーをご覧頂いています。
 最終回はアメリカです。

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ユナイテッド航空 B747-200B
 先日コンチネンタル航空(CO)との合併を発表したユナイテッド航空(UA)ですが、この20年弱の間に2回カラーを変えていました。

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ユナイテッド航空 B747-200B
 これは関西空港での着陸です。
 このカラーは今もまだ見かけます。
 機体のロゴは本来のものとは異なるフォントになっています。

 以前も書きましたが、COと合併した後のUA機は、COのカラーはそのままにして「United」と書き込まれるようです。
 COへの配慮とも取れますが、赤と青の「U」マークは消える事になります。

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デルタ航空 L-1011-500
 デルタ航空(DL)に至っては、20年足らずの間に3回もカラーを変えています。
 最大手クラスとしては珍しい事だと思いますが…。
 これは1997年6月に、アムステルダムで撮影したものです。
 トライスターの中でも長距離仕様の500型で、胴体が短くなっています。
 今の目で見れば、特に「DELTA」の5文字のフォントが、多少古臭く見えますね。

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デルタ航空 MD-11
 これは1998年にフランクフルト・アム・マイン空港で撮影したものです。
 1990年代半ばにこの色に変わりましたが、あまり評判が良くなかったらしくて短命に終わったそうです。
 MD-11は日本路線でも使用されましたが、このカラーの機体が就航したかは不明です。
 B777-200ERでは成田にも姿を見せました。

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デルタ航空 B777-200ER
 一つ前のカラーです。
 このカラーはまだ残っていて、№211ではB767-300ERでご覧頂きました。
 2004年6月20日の撮影なのですが、この当時のDLは1日1回、アトランタ線で見られるのみでした。
 それが今ではJALに次いでナンバー2…。

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ノースウエスト航空 DC-10-30
 それは言うまでもなくノースウエスト(NW)を合併したからで、現在ではNW機を見る事はできないのですが、NW自身も比較的最近カラーを変えていたので、参考までにご覧頂きたいと思います。
 このカラーは1990年代になって見られるようになりました。
 尾翼に描かれたマークの三角形が「ノースウエスト」(北西)を指している訳です。

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ノースウエスト航空 B747-400
 これが、DLに合併されて消える直前のカラーです。
 実は今気付いたのですが、マークの三角形が、スターボード側だと北東を指していたのですね。
 それにしても、飽きるくらい成田で良く見られたこのカラーがもうないとは…。

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フェデラル・エクスプレス MD-11F
 貨物航空会社の旧カラーもご覧頂きましょう。
 フェデックスのMD-11です。
 日本ではDC-10-30Fでも見られました。

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ユナイテッド・パーセル・サービス B747-200F
 色使い自体は今とあまり変わらないようです。
 今の成田ではB757やB767が中心ですが、海外路線だとMD-11も使用されています。
 この中には元JALの「J Bird」もいるそうですが…。

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エア・カナダ B747-200B
 これは1996年にチューリヒ空港で撮影したものです。
 日本線では、このカラーのA340で関西空港に初就航しました。

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カナディアン航空 B747-400
 エア・カナダ(AC)は2000年にカナダのもう一方の雄、カナディアン(CP)航空を吸収して一気にネットワークを広げました。
 なので、CP機も現在では見られないのですが、このCPもACに吸収される直前に新カラーを発表し、就航させて頂いたので、新旧両カラーをご覧頂こうと思います。

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カナディアン航空 B767-300ER
 セントレア開港前の名古屋空港での撮影です。
 惜しまれるのは、このカラーのB747-400を撮れなかった事…。

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アエロメヒコ航空 B777-200ER
 最後に、2006年と、比較的最近成田に就航を果たしたアエロメヒコをご覧頂きます。
 機体カラーからは離れますが、この撮影は厳しかった。
 太平洋線なのにB滑走路からの離陸だったのですが、何しろ天神峰では反対派と機動隊が小競り合いしていて立ち入りできず、泣く泣く滑走路の脇の高いフェンスの脇から、かろうじて離陸する瞬間を捉えたものです。
 でも、こんな程度でも撮れてよかった。
 今は機材もB767-300ERが中心らしいので。

 簡単ではありますが、日本就航の航空会社の旧カラーをご覧頂きました。
 日本ではANAの「モヒカンカラー」復刻が大きな話題になりましたし、海外でもいくつか旧カラーの復刻が行われているようです。
 今回ご覧頂いたカラーも、いつか再び私たちの前に姿を見せる事もあるのでしょうか。
 世知辛い世の中(特に航空業界では)なので、そんな余裕もないのかも知れませんが…。

 なお、今回の短期連載については、
「日本発着国際線 旅客機アルバム 2010-2011」(イカロス出版) 等
を参考にさせて頂きました。


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 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)

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