№160 私鉄の車両シリーズ20 神戸市交通局3000系

 私鉄の車両シリーズ」は今回から6回、大手私鉄以外の事業者について取り上げます。
 以前、6回西日本をやると書きましたが、5回は西日本の事業者。
 6回目(通算第25回目)は東京モノレールを取り上げる予定です。
 今日は、神戸市営地下鉄3000系です。

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 神戸市交通局3000系は、1993年に輸送力増強のために製作された、西神・山手線専用車両です。翌1994年にかけて6編成36両が製作されました。

 基本的には2000系をベースにしていて、車体も引き続きアルミボディですが、フロントマスクは丸みを帯びたデザインになり、塗装も「緑のUライン」のイメージを残しつつ、白系の明るいデザインに一新しています。
 制御方式は神戸市初のVVVF制御を採用。
 回生ブレーキが併用されています。
 補助電源はSIVに変更され、各先頭車両に装備されています。
 運転台には機器監視装置を搭載し、故障時の解析を容易にしました。
 冷房装置はマイコン制御化されています。

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 車内も引き続き、グリーンを基調にしたインテリアになっています。
 化粧板・床敷物はホワイト系とし、明るさを強調しています。
 中間2両には車椅子スペースが設けられました。
 なお、最初の2編成については、デビューの直後に、ドア上部に文字式及び地図式の車内案内表示器が設けられました。
 翌年の4編成には最初から設置されています。

 1993年4月に運用を開始、神戸市西神・山手線内の他、北神急行電鉄線直通列車にも、1000系・2000系と共通で運用されています。
 デビューから17年になりますが、特に大掛かりな改装は行なわれていないようです。

【編成】
←西神中央     新神戸
 Mc2 3100 - *M1 3200* - T 3300 - T' 3400 - M1' 3500 - Mc2' 3600
* パンタグラフ

 ところで、デビュー直後の1993年7月より、西神・山手線内では快速の運行が開始されました。

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 日中30分間隔で途中三宮・新長田・名谷・総合運動公園に停車し、西神中央発は名谷で先行の各駅停車に連絡する本格的なものでしたが、利用率はあまり芳しくなかったようです。
 1995年1月の阪神大震災で長期間不通に陥った事もあり、短期間で廃止になりました。
  現在は再び全列車各駅停車です。
 ただ、西神ニュータウンも開発がさらに進んでおり、加えて西神中央から新長田までは15㎞あって、20分近く掛かります。
 今一度、ダイヤを見直した上で快速を復活させてもいいかも知れません。

 最後に、「お宝」?の画像を1枚。
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 大震災の年、オリックス・ブルーウェーブが「がんばろうKOBE」をスローガンに、パ・リーグ優勝を勝ち取りました。
 それを記念した神戸市営の「Uラインカード」です。
 解かりづらいかもしれませんが、最前列の右から4番目、背番号72が仰木彬監督、最後列の左から3番目が背番号51、イチローです。
 
 今回の記事は
「鉄道ピクトリアル1993年10月臨時増刊号 新車年鑑」(鉄道図書刊行会)
神戸市交通局公式ホームページ 等
を参考にさせて頂きました。

 次回の当シリーズは、同じ神戸になります。
 神戸電鉄のアルミカー、3000形です。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)



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