№157　私鉄の車両シリーズ18　南海電気鉄道２０００系: 絶対！乗り物中心主義

№157　私鉄の車両シリーズ18　南海電気鉄道２０００系

2010年03月05日

「私鉄の車両シリーズ」も今日の南海２０００系で18回目になりますが、一昨日アップした阪神９０００系は、何だかそれまでの他の車両と比べて、随分アクセス数が多いみたいです。
　そんなたいした事は書いていないはずなのに、ありがたい事です。

　南海電気鉄道２０００系は、1990年に、２１０００系（ズームカー）の代替と輸送力増強を目的に製作された「大運転」（山岳区間直通列車）用の通勤車です。

　当時高野線の林間田園都市以南は17m車しか入線できず、２０００系も17m２ドアで製作されました。
　急勾配対応の全Ｍ方式で、南海では初めてのＶＶＶＦ制御を採用、地上設備の整備により、電力回生ブレーキも備わっています。
　車体は軽量ステンレスボディ、正面はＦＲＰ製で、スカートが取り付けられています。
　車内では、ドア間のロングシートには中仕切りが設けられました。

　１・２次車は４両編成で製作され、デビュー当初は高野線のラインカラーの緑の帯を入れていました。
　平坦区間では２１０００系、２２０００系との併結運用も見られました。

　1992年の３次車からは、「大運転」の通勤車を２０００系に統一するため、２両編成も製作されました。

　内装が１０００系に近いものになり、座席はグレー系のバケットシートを採用、車椅子スペースも設けられました。
　さらに５次車からは１０００系同様、車端部にクロスシートを設けています。
　外観では、1994年予定の関西空港開港に合わせた新ＣＩの導入によって帯色が変わり、このために車体のビードは１本を残して廃止されました。
　帯色については１・２次車も変更されています。
　パンタグラフは、難波方の２００１形に２台集中して配置されました。
　最終的に64両が製作されました。
　関西の私鉄ながら、全車両東急車輛製です。

　最盛期には10両編成の急行の運転も行なわれました。
　しかし17ｍ車のため、平坦区間ではラッシュ時に輸送力不足に陥り、さらに2005年より橋本で系統を分割、難波方は大型車、極楽橋方は２３００系２連によるワンマン運転が行なわれるようになって、２０００系に大量の余剰が発生する事になりました。
　このため、１・２次車の全車を含む24両は2007年より南海線に転用され、老朽化した７０００系を置き換えました。

　運用を限定し、普通列車のみで運行されています。

　高野線については引き続き「大運転」の快速急行・急行を中心に運用されていますが、最近では平坦区間でのローカル運用も多くなっているようです。
　一部では２３００系との連結運転も行なわれています。

【編成】
←難波方　　　　　極楽橋・和歌山市方→
　Mc1 2001* - M2 2051 - M1 2101* - Mc2 2151
　*Mc1 2001* - M2 2051 - M1 2101 - Mc2 2151
　*Mc1 2001* - Mc2 2151
*　パンタグラフ

　今回の記事は
「鉄道ピクトリアル1996年10月臨時増刊号　新車年鑑」（鉄道図書刊行会）
「鉄道ピクトリアル1995年12月臨時増刊号　【特集】南海電気鉄道」（鉄道図書刊行会）
「鉄道ピクトリアル2008年８月臨時増刊号　【特集】南海電気鉄道」（鉄道図書刊行会）　等
を参考にさせて頂きました。
　次回の当シリーズは、西鉄天神大牟田線で使われ、一部は貝塚線でなお現役の６００形（と７００形）です。

　ところで、「私鉄の車両シリーズ」とは離れますが、「西鉄」の二文字を出した所でひとつ。
　№154で西鉄バス「はかた号」について触れて、「軽食サービスはどうなっているんだろう？」みたいな事を書きましたが、実は、その件について、メールで情報を頂きました。

プレミアムシート　…　ポカリスエット・カロリーメイト・ソイジョイ
ビジネスシート　…　ポカリスエット・ソイジョイ
そしてエコノミーシート　…　なし　なのだそうです。

　旅客機だってクラスが違えば機内食なども違ってくるのだし、エコノミーシートは安さが売りなのだから、なくても当然とは言えます。
　そういえば国際線航空便でも、関空・セントレアに乗り入れているオーストラリアの「ジェットスター航空」は、エコノミークラスの機内食は有料なのだそうです。
　情報ありがとうございました。
　前段で挙げた阪神９０００系のアクセスもそうですが、やはり書いた記事に対して反応があるというのは、とても嬉しい事です。
　当ブログ上では、コメントは受け付けない事にしていますので、もし情報とか、感想とか、意見とかありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。
　質問についても、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。（名前は公表しません。）
　励みになりますので、是非メール下さい。お待ちしています。