表紙が名古屋市営の新エアロスターで、(個人的に)なんとタイムリーな。
◆ 新性能バステクノロジー
昭和の末期にデビューしたバスの特集。
今「ネオクラシック」と称されて最後の活躍をするモノコック車をシャーシー・ボディの両面でフルモデルチェンジさせたタイプで、ボディはスケルトンへの全面移行でスマートなものになり、さらに観光車ではダブルデッカーやシアタータイプ、UFCタイプも市販されて華やかでした。
ここで、私が撮影した、この当時にデビューした車両の写真を何枚かご覧頂きます。
1.路線車
江若交通(滋賀県)のいすゞキュービック。
このボディは1984年にデビューし、とにかく個性的なフロントマスクと、背の高さはショッキングでもありました。
1990年に浜大津で撮影。
巻末の「全方位レポート」が大分県なので、ここでは1993年に撮影した大分交通のRJを挙げてみました。
大型より先にデビューしたスケルトンボディだそうですが、このタイプは現在でも各地でわずかながら運行が残っています。
2.貸切車
1989年の「横浜博覧会」開催時に横浜を訪れた車両の中から、各メーカー1枚ずつを挙げてみたいと思います。
ここでは全て貸切事業者を選んでみました。
基本的に路線バス専門の本体では、公開の可能性がないと思われますので。
皆、当時としては最新鋭のはずです。
関東観光(埼玉県)のいすゞスーパークルーザー。
カラーリングはサンプルカラーではないでしょうか。
福島観光の日産ディーゼル・スペースアロー。
富士重工のオーソドックスなHD-Ⅰボディ。
長野県塩尻市に本社がある朝日観光自動車の、日野グランシアター。
カラーは今も変わっていないようです。
館林観光(群馬県)の三菱ふそうエアロバス。
地方では今でもローカル高速バスなどで見られるタイプです。
◆ さようなら、姫路市営バス
3月に廃止(神姫バスに譲渡)される姫路市営バスですが、31日までではなく、運行は26日が最後なのですね。
何とか撮りにいけるといいのですが。
現在の市営バスはノンステップ車が大半で、また、貸切事業は2005年に既に廃止になっています。
ここで、昔撮影した旧塗装のツーステップ車、及び貸切車の写真をご覧頂きます。
姫路22あ1646
姫路駅前の市営バスターミナルでの撮影。
NSKゆえ、車種はちょっとわからないなあ。
37系統(姫路港線)は現在も運行中。
姫路22あ1301
貸切用のエアロバスで、神戸市内での撮影。
地味なカラーリングではあります。
姫路22あ1917
これは少し後の撮影で、市営バスターミナルを出発する循環45系統(南北循環線)。
いすゞLV系と思われます。
循環45系統は昨年神姫バスに移譲。
姫路22あ1446
9系統(大池台線)の三菱ふそうMK。
こちらはさらに早くに神姫バスに移譲されているようです。
この特集は、後半の白黒ページにも続いています。
2008年の時点ではまだ広範囲に路線が広がっていますが、カラーページにある最終段階の路線図では、主に姫路駅から南西部への小規模なエリアに留まっています。
2006年まで新車の投入が行なわれていた(日野ブルーリボンⅡ)事で、何とか最後まで、自力再建の道を探っていたように思えました。
◆ 「東北おとくパス」で全18社のバスに乗る!
「東北おとくパス」とは、昨年12月に、2月一杯までを試験期間として、東北の高速バス(郡山以北)のほとんど全てと、関連する観光路線を中心にした一般路線に3日間乗り放題というフリーパス(9,000円)。
このパスに参加している18社のバスを3日間で全て乗るという体験記。
前号の時にも書いたように、やはり九州の「SUNQパス」がモデルケースになっているようです。
一般路線バスが利用できないのが不満と記されていますが、九州以上に経営が苦しい路線が多そうだし、関連してこの18社以外の路線が多くなっている(観光地でも白ナンバーの自治体バスでなければ行けない所もある。)ので、難しいかもしれません。
青森~弘前間は、比較的最近まで弘南バスの路線があったのですが、廃止になってしまっています。
ともあれ、3月以降も発売が継続されるようなら、一度利用してみたいと思います。
正直東北はなかなか行く機会が無いので…。
ただ、12月には新幹線の新青森延伸がありますから、その時には東北のバス事情も大きく変わるのではないでしょうか。
◆ いすゞ純正バスボディ大研究 (第4回:1979~84年/K-中小型車)
今回はK-規制の中小型車(CCM・CDM・BE・BL等)。
上はJRバス東北の路線車で、旧栗原電鉄の沢辺で撮ったんじゃなかったかなあ。
下は秩父鉄道の貸切車で、これも横浜博覧会の会場での撮影。
本文には社号1番違いの同型の写真がありますが、フロントのヘッドライト周りが異なっています。
直結式冷房車では、角ばった前後2ヶ所のクーラーユニットが印象的でした。
◆ バス大好き!な女の子の活動絵日記 第6回
「リラックマバス」だったら、女の子が出てきても合うけれど、「きゃ~★リラちゃ~ん♪(笑)」って、バスの雑誌らしからぬテンションの高さ…。
そもそも、「リラックマ」ってなんなのよと思っていたのですが、Sun-Xが開発したキャラクターで、硬軟様々なグッズやイメージキャラに起用されているようです。
同社のHPでも、「リラックマバス2号車」運行開始のニュースが掲載されていました。
リラックマバスの運行時刻は1号車・2号車共立川バスの公式HPで公表されています。
「全国乗合バス100選」は休載。
◆ 今月の気になりバス事業者 道の島交通
奄美大島を走る事業者で、旧岩崎バス。
創業者が岩崎氏だからですが、同じく奄美大島で運行されていた、いわさきコーポレーションの系列の奄美交通のバス事業存廃問題から派生した確執があったため、なんとなくヤヤコシク感じます。
車両も、いわさきカラー(旧奄美交通)の車両が多く、車両アルバムは白黒ページだからわかりづらいけれど、統一したカラーというのは、まだ確立できていないようです。
◆ おじゃまします バス会社潜入レポート vol.39 名古屋市交通局
この前名古屋に行ってきたばかりだからタイムリーですね。
名古屋市営バスと言うと、全体的に道路が良いからか公営としては標準尺が「標準」である事、1989年の「デザイン博」の頃からだけれど、インフォーメーションにかなり力を入れている、という印象があります。
地下鉄の出入口や、大きな交差点の角にも付近のバス停の時刻表があったりします。
また、昔からですが、毎年系統ごとの営業係数を公表しているのも好感が持てます。
営業係数というのは、早い話「100円稼ぐのにいくら掛かるか」という事を現わす値で、私の世代だと、旧国鉄の各路線の営業係数の発表が印象に残っています。
(一番良いのが山手線、悪いのが旧美幸線、だとか)
ちょうど手元に平成20年度の決算が記された「交通局NEWSvol180」があり、系統毎の営業係数(ベスト10とワースト10のみ)も記されています。
一番良かったのが〔幹藤丘1〕系統の58。
一番悪かったのは〔南陽巡回〕系統で、647と、他と比べても図抜けて悪い数字です。
しかし、バス停や車内(その車両の所属営業所分)にも掲載されているのですね。
公営バスの存続の是非が問われている昨今(苫小牧市営バスも道南バスへの全面譲渡が決まったようです。)、こういう情報公開は、他の公営バスも必要はないでしょうか。
「ゆとりーとライン」の写真がありますが、運行者が名古屋市営のみになったので、フロントのステッカーがなくなっていますね。
なお、当号のデータも反映させた上で、2月1日に本体の更新(画像やデータの追加)を行います。
新エアロスター・ノンステップ(PKG-MP35UM)は一気に73台も入っています。
◆ 都バス情報局
「みんくる」バスの運行がなくなったのですか。
他の車両に引き継ぐという事はしないのでしょうか。
◆ 都府県別・地域別路線バス全方位レポート vol.39 大分県
最近まではJRバスもあり、中津市には西鉄バスも乗り入れていましたが、現在は主に大分交通・大分バス・亀の井バス、それに日田バスと、関連の子会社が分け合う形になっているようです。
しかし、それらが運行できない路線は、主にタクシー会社が運行するコミュニティ「バス」に移行。
ほとんどがトヨタ・ハイエースや日産ホーミーといったワゴン車ばかり。
それも1台・2台という事業者も少なくありません。
大分と言うと、APU(立命館アジア太平洋大学)への輸送が無視できないはずなのですが、一切書かれていませんでした。
交通業界では旧塗装復刻が大ブームですが、大交北部バスは、大分交通旧塗装が、標準色になっているのですね。
面白い試みとも思います。
次号ですが、№120の冒頭で触れたように、西日本車体工業がバスボディ製造から撤退→会社精算を発表しており、関連した特集が組まれるかも知れません。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)