№106 窮屈になるのか 空の旅

 新年明けましておめでとうございます。
 拙いテキストではありますが、今年も当ブログ、そして本体のサイトをよろしくお願いいたします。

 おめでたいはずの新年にふさわしくない話ではありますが…。

 昨年末のクリスマスにデトロイトで発生した旅客機爆破未遂事件を受けて、アムステルダムに次いで、ロンドンのヒースロー空港に「全身スキャナー」を設置する事になったとか。
 2001年9月11日の「同時多発テロ」や、その後の数々のテロ未遂事件を受けて、搭乗時のチェックが年々厳しくなり、液体物の持ち込みに制限が加えられたり、CIQに加えて搭乗直前のゲートでもパスポート拝見やボディーチェックが行われるようになりました。
 でも、どれも決定的な対策にはなりえていないようです。

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(エルアル・イスラエル航空 B737-500 2005年10月22日・チューリヒで撮影)
 搭乗時のチェックの厳しさ、と言って思い浮かぶのは、イスラエル・テルアビブへ行く路線です。
 別にイスラエルに行った事はないけれど、ヨーロッパのどこかの空港(確か、フランクフルト)のゲートで、たまたまテルアビブ行のフライトの搭乗の様子を見た事があります。
 確か搭乗客が皆一列に並べられて、その先に数箇所、係員が待機するブースがあって、1人ずつ呼ばれて色々質問をされるスタイルだったと思います。
 当然搭乗までの時間がえらくかかる事になるので、エルアル・イスラエル航空はもちろん、他の航空会社も、チェックインの締切の時刻を、テルアビブ線に限って、他の路線と比べて大幅に早くしていました。
 恐らくは、オンライン・チェックインが幅を利かせる今もそうなんでしょう。
 探せばイスラエル旅行記のWebページはいくらでもあるから、そちらで体験談をご覧頂ければと思いますが、これを見ると、イスラエルへの旅行って、私的にはちょっと考えてしまいますね。

 しかし、今の国際情勢からすると、他の国際航空路線、特にアメリカ行は、企てられるテロの計画に警備体制が追いついていない感じがしてなりません。
 このまま際限なく保安体制の強化がエスカレートすると、下手したらイスラエル行と同じ程度の厳しさになってしまうかも知れない…。
 そうなると、アメリカ行だと路線も便数も乗客も比べ物にならない位多いから、影響は大になるでしょう。
 既に成田空港でもこのために大幅な出発の遅延も発生していると聞いています。
(しかし「9・11」で痛い目にあっているはずなのに、航空保安に関する機密情報が流出したりするあたり、どうなっているんだろう?)
 各航空会社は特に欧米線などの長距離路線でサービス合戦を繰り広げて、ANAでも2月のニューヨーク線から新サービスをスタートさせる事になっています。
 しかし、いくら機内が快適になっても、それに乗るまでの間で体力や神経を使ってしまったら、せっかくの空の旅も楽しくなくなりそう…というか、キャビンはつかの間(たとえ半日がかりの超長距離路線でも)、地上の喧騒を忘れさせる場所、という意味を持たされる事になるのかも知れません。

 もっとも、乗ったら乗ったで、今度は電子機器の制限…常時電波を発生させる携帯電話などは全面禁止、それ以外の電子・電気機器は離着陸時使用禁止、それに昨年12月からは機内手荷物の持ち込みのルールの厳正化、というのもあります。
 別に私は携帯電話なんて持っていないし、持込の手荷物も少なくしているから、その辺はどうでもいいけれど、以前書いたように、離着陸時の非デジタルカメラまで「ON/OFFスイッチがあるからダメ」とか言われると、一気に旅の楽しみが失われてしまうような…。
 もちろん、こちらは機体の性能、運行そのものの安全に直接かかわる事だし、離着陸時にカメラを使いたいなんて、所詮自分のわがままに過ぎないけれど、なんだか諸々あって、空の旅が少しづつ、窮屈になりつつあるような気がしてなりません…。
 こういう規制等は皆、陸上の交通にはない事なので、国内線だと、新幹線や高速バス等との競争になった時、意外なハンデになってしまうかもしれません。
 観光の利用だと特に…。
 何か、良い方法があればよいのですが。
 旅客機に限りませんが、せっかくの旅の乗り物なのですから、気持ちよく乗りたいですね。

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 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)

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